この記事では終活の歌として、終活.comが独自の目線で選んだ歌を紹介します。
「泣ける曲」
「元気が出る曲」
「やる気が出る曲」
といったよくある形の特集ではなく、終活ソングとして捉えた歌のみピックアップしています。
目次
終活の歌とは
終活は何かがきっかけで始められる方もいます。
「歌」もそのきっかけのひとつではないでしょうか?
「歌に本当に救われた」
「この歌を聞いたことで、自分の人生を考え直すきっかけになった」
など、歌には見えない力があると思います。
これから終活.comが独自で選出した終活ソングたちをオリジナルのカテゴリーに分け、簡単な見解とともに紹介していきます。
「え?あの歌すごくイイ歌なのに何で入ってないの?」
そう思われる方もいるかと思います。
あくまで当サイトが終活の中のそれぞれのテーマに該当する歌をピックアップしたものですので、あらかじめご了承願います。
人生について考えたくなる歌
人生観や死生観、思想を唄っている歌はたくさんあります。
出会いや別れの歌もまたこれからの人生について考えたくなるものではないでしょうか。
そういった意味では人生について考えたくなる歌=終活ソングとして捉えることができると思います。
「人生について考えたくなる歌」として6曲の歌を紹介します。
最期の川
アーティスト | CHEMISTRY(ケミストリー) |
曲名 | 最期の川 |
2007年に発売されたCHEMISTRY(ケミストリー)の22枚目のシングルで、作詞の秋元康さんの小説「象の背中」の映画主題歌だった歌です。
▼「最期の川」ピックアップ歌詞
君を残すこと
それがつらかった
前へ歩いて欲しい(中略)
何も悔いはない
生まれてよかった
心からありがとう「最期の川」歌詞より引用
作詞:秋元康 作曲:井上ヨシマサ
歌詞の中で大切な人に対する後悔の気持ちが垣間見えます。
後悔の気持ちもあるけれど、最期には「何も悔いはない」という強がりにも取れる言葉が印象的に感じます。
映画「象の背中」のキャッチコピーが「号泣するほど、大切な人がいますか?」だったのも印象的です。
大切な人を残して死にゆく人の心情が描かれた歌だと思います。
別れというのは、人生を考えたくなるものです。
生きていたんだよな
アーティスト | あいみょん |
曲名 | 生きていたんだよな |
あいみょんのメジャーデビューシングルとして2016年に発売された楽曲で、ドラマ「吉祥寺だけが住みたい街ですか?」のオープニングテーマに用いられました。
▼「生きていたんだよな」ピックアップ歌詞
「今ある命を精一杯生きなさい」なんて
綺麗事だな。
精一杯勇気を振り絞って彼女は空を飛んだ
鳥になって 雲をつかんで
風になって 遥遠くへ
希望を抱いて飛んだ「生きていたんだよな」歌詞より引用
作詞:あいみょん 作曲:あいみょん
ドラマの曲とは思えないほど鮮烈な歌詞が印象的で、「女の子が飛び降り自殺をしたニュース」が歌詞になっているちょっとセンセーショナルな歌です。
ただ、決してネガティブに描かれていない感じがします。
何か新しいことが始まる時または新たな自分に(世界に)期待を込めて、というのがこの歌の本質部分なんじゃないでしょうか。
人の死は人生について考える時間に繋がるものだと思います。
花束を君に
アーティスト | 宇多田ヒカル |
曲名 | 花束を君に |
配信限定シングルとして2016年にリリースされた一曲で、NHK連続テレビ小説「とと姉ちゃん」の主題歌にもなりました。
▼「花束を君に」ピックアップ歌詞
普段からメイクしない君が薄化粧した朝
始まりと終わりの狭間で
忘れぬ約束した(中略)
花束を君に贈ろう
言いたいこと 言いたいこと
きっと山ほどあるけど
神様しか知らないまま
今日は贈ろう 涙色の花束を君に「花束を君に」歌詞より引用
作詞:宇多田ヒカル 作曲:宇多田ヒカル
若い世代の方だと歌詞を聞いてすぐにわからないかもしれませんが、この歌は死化粧(しにげしょう)のことを描いているように思えます。
歌詞の内容からすると亡くなった方は女性のように感じられますが、宇多田さん自身も母親を亡くしています。
歌との関連性は定かじゃないですが、情景が浮かんでくる歌だと思いました。
ちなみに死化粧とは、故人が女性の場合は薄化粧や口紅を施すことです。(男性の場合は髭を剃る等)
死化粧について書かれた終活.comの記事 |
人生が二度あれば
アーティスト | 井上陽水 |
曲名 | 人生が二度あれば |
井上陽水さんのファーストアルバム「断絶」に収録されている一曲です。
※本人の代表曲となった「傘がない」は1972年に同アルバムからシングルカットされたもの
▼「人生が二度あれば」ピックアップ歌詞
父と母がこたつで お茶を飲み
若い頃の事を 話し合う
想い出してる
夢見るように 夢見るように人生が二度あれば
この人生が二度あれば
人生が二度あれば
この人生が二度あれば
この人生が「人生が二度あれば」歌詞より引用
作詞:井上陽水 作曲:井上陽水
親が当事者なのか、それとも子が当事者なのか、この歌は、見方によって二つの意味が込められているように感じられます。
一説によると、井上陽水さんが「両親の期待に応えられなかった悔しさをつづったもの」という見解もされているようです。
「人生が二度あったら」というのは誰しも一度は考えてしまいそうにも思います。
「後悔したところで自分の人生だし、過去に戻れるわけでもない、だったらこれからの人生について考えよう」
「前を向いて進むしかないよな」
というメッセージが込められているようにも感じました。
POISON
アーティスト | 反町隆史 |
曲名 | POISON |
俳優・歌手の反町隆史さんの4枚目のシングルとして1998年に発売され、ドラマ「GTO」の主題歌となりました。
▼「POISON」ピックアップ歌詞
自由に生きてく日々を
大切にしたいから
行きたい道を今歩きだす(中略)
言いたい事も言えないこんな世の中じゃ POISON
俺は俺をだますことなく生きてゆく OH OH「POISON」歌詞より引用
作詞:反町隆史 作曲:井上慎二郎
自分はブレずに生きる、と捉えることができる歌だと感じました。
「言いたいことも言えないこんな世の中じゃ」
という歌詞は、いつの時代の世相や社会にも当てはまってしまいそうな気がします。
こんな世界だけど自分は自分らしく生きていくんだという強い決意が感じられます。
近年、「POISON」は「赤ちゃんを寝かしつける歌」としてSNSなどで広まっています。
上の動画(YouTube)内のコメント欄にも
何しても泣き止まなかったのにイントロで即泣き止んだ!!
これからもお世話になります!
いつも 寝かしつけに流してます。
1歳児も2歳児もよく寝ます。
これを聞かせて泣き止むかを検証したいが為に赤ちゃん欲しい……
このようなコメントが書き込まれています。
根拠などわからないですが、歌に秘められた言葉では言い表すことのできない神秘的な力があるのでしょうか。
赤ちゃんなど幼児がいる場合は一度「POISON」を聴かせてみると新たな発見があるかもしれません。
糸
アーティスト | 中島みゆき |
曲名 | 糸 |
1998年に「命の別名」との両A面シングルとして発売され、ドラマ「聖者の更新」の主題歌にも起用されました。
上の動画はMr.Childrenのボーカル・櫻井和寿さんが同バンドのプロデューサー・小林武史さんと結成したBank Bandにて披露したものです。
▼「糸」ピックアップ歌詞
なぜ生きてゆくのかを
迷った日の跡の ささくれ
夢追いかけ走って
ころんだ日の跡の ささくれ
こんな糸が なんになるの
心許なくて ふるえてた風の中(中略)
縦の糸はあなた 横の糸は私
逢うべき糸に 出逢えることを
人は 仕合せと呼びます「糸」歌詞より引用
作詞:中島みゆき 作曲:中島みゆき
前述したミスチルの櫻井さん以外にも幅広いアーティスト・ミュージシャンからカヴァーされている名曲です。
歌詞にある仕合せ(しあわせ)という言葉は「めぐりあわせがよい」「幸運」「幸福」といった意味があります。
一見すると良いことだけの意味合いにも思えますが、「めぐりあわせ」「運命」という意味も持っています。
つまり、「良いも悪いもめぐりあわせ」
そのことがうまく描かれている歌詞だと思います。
人と人とのめぐりあわせは良いこともあれば、そうじゃないこともある、と感じることのできる深い歌です。
人生に対しての迷いだったり、人の温かさを表す表現が歌詞に多く散りばめられていることからも、「人生を考えたくなる歌」に挙げました。
生前整理や断捨離したくなる歌
この項目では生前整理や断捨離をしたくなる、考えたくなる歌をピックアップしています。
「生前整理や断捨離したくなる歌」として2曲紹介します。
LOVE PHANTOM
アーティスト | B’z(ビーズ) |
曲名 | LOVE PHANTOM |
1995年にリリースされたB’zの18作目のシングルで、発売から2週間でミリオンヒットとなった楽曲です。
▼「LOVE PHANTOM」ピックアップ歌詞
欲しい気持ちが成長しすぎて
愛することを忘れて
万能の君の幻を
僕の中に作ってた
いらない何も 捨ててしまおう
君を探し彷徨う MY SOUL
STOP THE TIME,SHOUT IT OUT
がまんできない 僕を全部あげよう「LOVE PHANTOM」歌詞より引用
作詞:稲葉浩志 作曲:松本孝弘
この歌は意味合い的には愛の亡霊的な感じなんだと思いますが…
「いらない何も 捨ててしまおう」
という歌詞と曲のテンポの良さが断捨離に向いているということで「断捨離ソング」として取り上げられたりしています。
確かに「いらない何も 捨ててしまおう」という歌詞はストレートですし、テンポも心地良い気はします。
ただ、一歩間違えたら現代でいうストーカーですよね。
我慢できないから自分を全部あげようって(笑)
ちなみに、実際に終活.comスタッフの1人もこの曲を聴きながら断捨離しようと試みましたが、
だと思います。
物が少ないと、あまり「はかどる」という効果が期待できないように感じました。
「LOVE PHANTOM」1曲の時間が8分31秒なので、10回ぐらいはリピートできるような断捨離だとやりがいありそうです!
断捨離について書かれた終活.comの記事 |
お墓のことを考えたくなる歌
「歌を聴いてお墓のことを考えるってどんな状況!?」
そう思う方が多そうですが、「お墓のことを考えたくなる歌」として3曲紹介します。
墓参るDAY♪
アーティスト | 嘉門タツオ |
曲名 | 墓参るDAY♪ |
2018年、デビュー35周年と自身の還暦を記念して発売されたアルバム「HEY!浄土~生きてるうちが花なんだぜ~」に収録された歌です。
※同アルバムには「墓参るDAY♪」を含む楽曲「旅立ちの歌」「HEY!浄土」の三曲が入っており、終活三部作といわれています
▼「墓参るDAY♪」ピックアップ歌詞
忙しいからって 言い訳ばかりで
しばらく行けてないよ お墓参り
お盆とお彼岸以外の 時でもいいから
たまにはご先祖様にご挨拶
ご無沙汰してるの ちょっと反省「墓参るDAY♪」歌詞より引用
作詞:嘉門タツオ 作曲:嘉門タツオ
あの「チャラリ~鼻から牛乳」を歌っていた(当時は嘉門達夫)替え歌の王様・嘉門タツオさんがもう還暦だなんて…
ミドルエイジの方はそんなことを考えてしまうんじゃないでしょうか。
嘉門さん自身が経験した終活が影響し、「墓参るDAY♪」を含む終活三部作が誕生したそうです。
一見すると不謹慎なようにも感じますが、死というものを笑いに昇華し、「墓参るDAY♪」にみられるストレートな歌詞は各世代の人たちに響くところはあるのではないでしょうか。
小さなお子さんに聴かせることで、「墓参りの大切さ」をすり込み的な効果もありそうですよね。
また、大人なら誰しも思うところのある歌詞なはずです。
歌詞のように「しばらく墓参りに行ってないな…」と思う方は、近々是非お墓参りに行ってみてはいかがでしょうか。
お墓について書かれた終活.comの記事 |
トイレの神様
アーティスト | 植村花菜 |
曲名 | トイレの神様 |
2010年に発売された植村花菜さんのミニアルバム「わたしのかけらたち」に収録されていて、植村さん自身の小学校3年生から23歳頃までの実体験をもとに描かれた楽曲です。
▼「トイレの神様」ピックアップ歌詞
次の日の朝 おばあちゃんは
静かに眠りについた
まるで まるで 私が来るのを
待っていてくれたように
ちゃんと育ててくれたのに
恩返しもしてないのに
いい孫じゃなかったのに「トイレの神様」歌詞より引用
作詞:植村花菜・山田ひろし 作曲:植村花菜
植村さんが自身の祖母との会話を歌っていますが、「おばあちゃん子」には共感できる部分がある歌だと思います。
会話が歌詞になっていることから情景も浮かびやすく、「もっとおばあちゃん孝行したかった」という後悔の気持ちが表れているのがわかります。
この歌はおばあちゃんが対象となっていますが、こういう親の有難みや思いというのは失ってはじめて本当のことに気づかされるのではないでしょうか。
千の風になって
アーティスト | 秋川雅史 |
曲名 | 千の風になって |
楽曲を作曲した新井満さんがアメリカ発祥とされる詩「Do not stand at my grave and weep」を訳し、曲にした歌になります。
※「Do not stand at my grave and weep」は、近親者の死、追悼の機会に読み継がれてきた詩
▼「千の風になって」ピックアップ歌詞
私のお墓の前で
泣かないでください
そこに私はいません
千の風に
千の風になって
あお大きな空を
吹きわたっています(中略)
朝は鳥になって
あなたを目覚めさせる
夜は星になって
あなたを見守る「千の風になって」歌詞より引用
作詞:新井満(訳詩) 作曲:新井満
歌詞にある「千の風」これは「死んだのではなく、吹きわたる風になった」ということを表していると解釈できます。
「お墓の前で泣いても私はいません」という歌詞ですが、「いろんな場所で私を感じてほしい」というのが伝えたい「私」のメッセージだと思いました。
ストレートに「お墓」という歌詞があるのと、曲の持つ雰囲気がお墓のことを考えることに連想すると感じたため、選出しました。
エンディングノートが書きたくなる歌
家族を思わせるようなテーマの歌、そういう歌はかなりの数あります。
そんな中で終活.comが「エンディングノートが書きたくなる歌」として選出した歌は2曲です。
エンディングノート
アーティスト | ホタルライトヒルズバンド |
曲名 | エンディングノート |
「ホタバン」の愛称で知られる4人組のポップスバンドですが、同バンドのリーダーである藤田リュウジさんが結婚してから初めて書いた終活をテーマとした楽曲です。
▼「エンディングノート」ピックアップ歌詞
もしも明日この命が終わるとして
最期の一言を君になんて書き残そう(中略)
エンディングの音
それはどんな音?「エンディングノート」歌詞より引用
作詞:ホタルライトヒルズバンド 作曲:ホタルライトヒルズバンド
結婚という夫婦のはじまりに、終わりについての歌詞をつづって歌にしたのはどんな意図があったのだろう?
と感じましたが、歌を聴いてみてすぐに答えが出ました。
大切な人に遺しておく言葉とは何か?
それを明るい曲調で歌っているのを聴くと、幸せな気持ち・幸せな想いが歌詞や音に表れているように感じました。
終活、エンディングノートと聞くと暗いイメージを持たれている方もいると思いますが、そうじゃないんです。
もちろん、「死」だけを考えると気が滅入ったりもすると思います。
ただ、特に若い世代の人に知ってほしいですが、終活は決して暗いものじゃないということを感じられる歌だと思います。
「誰にでも来る最期の時を後悔なく迎えるために」と考えると暗いものじゃないんです。
歌のタイトルになっているエンディングノートについては下記事でまとめています。
あわせてご覧ください。
案山子
アーティスト | さだまさし |
曲名 | 案山子 |
「案山子(かかし)」は、「関白宣言」や「親父の一番長い日」など、様々な代表作を持つシンガーソングライター、さだまさしさんが1977年に発表したシングル曲です。
▼「案山子」ピックアップ歌詞
元気でいるか 街には慣れたか
友達出来たか 寂しかないか お金はあるか
今度いつ帰る(中略)
手紙が無理なら 電話でもいい
「金頼む」の一言でもいい
お前の笑顔を待ちわびる
おふくろに聴かせてやってくれ「案山子」歌詞より引用
作詞:さだまさし 作曲:さだまさし
離れて暮らす子に対する親の心情をつづった歌詞になっていますが、親心がよくわかる内容です。
親なら誰しも同じようなことを思う、考えるものなんじゃないでしょうか。
子の立場からすると「親はこんなふうに自分のことを思っていたのか」というのは普段ではなかなか気がつかないものですよね。
普段思っていることを手紙や文章に起こすというのはある程度簡単だと思います。
ただ、実際に子に見せるとなると心構えも必要かもしれません。
それでも「子供のことを思って」と考えると、親は何かしら行動するように思えます。
家族のことを想う父親像がストレートに歌に表れているこの歌を「エンディングノートが書きたくなる歌」として選出しました。
人生とは?終活を総括する歌
余計な言葉は要らない!
これぞ終活の歌、人生を総括してみるときにぴったりの歌だと感じる「終活を総括する歌」として2曲紹介します。
わが人生に悔いなし
アーティスト | 石原裕次郎 |
曲名 | わが人生に悔いなし |
「わが人生に悔いなし」は、等身大の石原裕次郎が同曲のテーマとなっていて、1987年に発売された楽曲です。
▼「わが人生に悔いなし」ピックアップ歌詞
桜の花の 下で見る
夢にも似てる 人生さ
純で行こうぜ 愛で行こうぜ
生きてるかぎりは 青春だ
夢だろうと 現実だろうと
わが人生に 悔いはない
わが人生に 悔いはない「わが人生に悔いなし」歌詞より引用
作詞:なかにし礼 作曲:加藤登紀子
52歳の等身大の石原裕次郎という人間が歌詞に描かれています。
作詞家が作った詩ではあるのに、石原さん自身が俯瞰で捉えて歌い上げているところが何とも自然に思います。
人生の最期をご本人が予期していたのかは定かじゃありませんが、ある意味ではものすごくわかりやすい「自分史」なんじゃないでしょうか。
「わが人生に悔いなし」は、石原裕次郎さんの最後のシングルとなりますが、石原さんが静養していたハワイでレコーディングが行われました。
※同曲の発売からおよそ三ヵ月後、石原さんは逝去されました。(享年52歳)
川の流れのように
アーティスト | 美空ひばり |
曲名 | 川の流れのように |
石原裕次郎さん同様に、昭和を代表するスターであり歌姫・美空ひばりさんが1989年、生前最後に発表されたシングルが「川の流れのように」です。
▼「川の流れのように」ピックアップ歌詞
生きることは旅すること
終わりのないこの道(中略)
ああ川の流れのように おだやかにこの身をまかせていたい
ああ川の流れのように いつまでも青いせせらぎを 聞きながら「川の流れのように」歌詞より引用
作詞:秋元康 作曲:見岳章
キング・オブ・終活ソングともいうべき
クイーン・オブ・終活ソングともいうべき歌だと思います。
作詞はAKBグループを手がけるプロデューサー、秋元康さんだというのは若い世代の人たちは知らないかもしれませんね。
この曲のレコーディング時、ひばりさんは
人生というのはまっすぐだったり、曲がってたり、流れが速かったり遅かったり、本当の川のようなもの。
でも、最後はみんな同じ海に注ぐもの。
と言われたそうです。
自身の人生観や死生観を達観しているというのか、自分の人生の最期を既に見据えていたように感じられるこのエピソードはまさに「人生の総括」「終活を総括」している歌だと思います。
まとめ~終活.comからのメッセージ~
終活の各テーマ別に計14曲を紹介しました。
ですが、
「さあ、紹介した14曲の歌を聴いて終活を始めましょう」
というのが今回の記事の本質ではありません。
皆さん1人1人が「思い出の歌」を持っていてほしい
というメッセージを込めて紹介させていただきました。
若い方だと思い出といわれてもなかなか難しいかもしれません。
ある程度の年齢になってくると、思い出の歌は多くなくとも1曲はあるんじゃないでしょうか。
はじめにも少し触れましたが、歌には不思議な力があると思います。
音楽療法の一種に「音楽回想法」という手法があります。
▼音楽回想法
認知症で自分の子供の名前もわからなくなってしまった人が、昔聴いた音楽がきっかけで記憶を取り戻すことがあるそうです。
実際にこのような事例はいくつもあります。
もちろん無理に「自分の一曲」を持て、ということではありませんが、「自分だけの一曲」で素敵な終活ライフになればそれもまた自然な流れだと思います。
ちなみに、近年では葬儀の多様化とともに、故人が好きだった音楽を式中などでかける音楽葬(自由葬)という葬儀の形もあります。
音楽葬やその他の葬儀形態など下記事でまとめているので、あわせてお読みいただければと思います。