海外在住の終活と国際相続|準拠法・二重課税・遺言書の備え

本ページはプロモーションが含まれている場合があります。

海外に住んでいる、海外に財産がある、相続人が海外にいる——このいずれかに当てはまると、相続は「国際相続」になります。難しく見えますが、問題になるのは①どの国の法律が適用されるか ②どこの国に税金を納めるか ③遺言書がその国で通用するかの3つだけです。この記事では、この3つを順に整理したうえで、海外口座と不動産の扱い、海外に住む相続人が用意する書類、今日からできる準備までをまとめました。

この記事の結論

  • 問題になるのは準拠法・税金・遺言書の3つだけです
  • 日本の法律では、相続は原則として亡くなった方の本国法によるとされています
  • 不動産だけ、その所在地の国の法律による国もあります
  • 日本の相続税がかかるかは「住所」と「国籍」と「10年」で決まります
  • 二重に課税されたときは、外国税額控除という仕組みがあります
  • 遺言書は国ごとに分けて作るほうが確実なことがあります
  • いちばん効くのは「財産と居住歴を1枚にまとめておくこと」です

この記事でわかること

  1. 問題になるのは3つだけ
  2. どういう場合に国際相続になるか
  3. ①どの国の法律が適用されるか
  4. 日本では「本国法」が原則
  5. 不動産だけ別になることがある
  6. ②どこの国に納税するか
  7. 日本の相続税がかかる範囲
  8. 二重課税を避ける仕組み
  9. ③遺言書はその国で通用するか
  10. 遺言書を2通に分ける方法
  11. 海外財産の調べ方
  12. 海外の銀行口座
  13. 海外の不動産
  14. 海外の年金・保険
  15. 海外在住の相続人の書類
  16. 財産一覧の作り方
  17. 帰国する予定の有無
  18. 誰に相談すればよいか
  19. よくある質問12問

まず結論|国際相続で問題になるのは3つだけ

問題決まり方
1どの国の法律で分けるのか(準拠法)日本では原則として亡くなった方の本国法
2どこの国に税金を納めるのか住所・国籍・過去10年の居住歴で決まります
3遺言書がその国で通用するか方式と内容の両方を確かめます

この3つは、それぞれ別の話です。「日本の法律で分けるから、税金も日本だけ」ということにはなりません。法律・税金・遺言書は、それぞれ違うルールで決まります。混ぜて考えると分からなくなるので、1つずつ確かめてください。

この記事は「考え方の地図」です。判断は必ず専門家へ

国際相続は、関わる国が変わればルールも変わります。この記事でお伝えできるのは、「何を、誰に、どの順で確かめればよいか」という道筋だけです。実際の判断は、必ず国際相続の経験がある専門家にご相談ください。とくに税金は、少しの条件の違いで結論が変わります。

どういう場合に「国際相続」になるか

状況国際相続になるか
本人が海外に住んでいるなります
海外に財産があるなります
相続人が海外に住んでいるなります
本人または相続人が外国籍なります
海外赴任中に亡くなったなります
過去に海外に住んでいただけ財産が残っていなければ、通常はなりません
日本に住み、日本に財産があるだけなりません

いちばん見落とされるのが3つ目です。本人も財産もすべて日本にあっても、子どもの一人が海外で暮らしていれば、手続きの難しさは一気に上がります。印鑑証明が取れないためです。これは資産の大小に関係なく起きる問題なので、後ほど詳しく扱います。

①どの国の法律が適用されるか(準拠法)

考え方採用している国の例意味
相続統一主義日本など財産の種類を問わず、1つの国の法律で判断します
相続分割主義不動産と動産を分ける考え方をとる国不動産はその所在地の国の法律によります

ここが国際相続の入口です。国によって、相続に適用する法律の決め方そのものが違います。日本は「亡くなった方の本国法で、財産をまとめて判断する」という考え方をとっています。一方で「不動産だけは、その国の法律で」という考え方をとる国もあります。

日本の法律では「本国法」が原則です

項目日本での扱い
原則相続は、亡くなった方の本国法によるとされています
本国法とはその方の国籍がある国の法律
日本国籍なら海外に住んでいても、日本の民法が基準になります
外国籍ならその国の法律が基準になります
反致相手国の考え方によって、結局は日本法になることがあります
確認方法専門家に確かめてください

日本国籍のまま海外に住んでいる方は、まず安心してください

日本国籍を持っている限り、日本の考え方では、相続の基本ルールは日本の民法になります。法定相続分も遺留分も、日本のものです。「海外に住んでいるから、日本の相続のしくみが使えない」わけではありません。問題になるのは、その国に不動産があるときと、税金のときです。

不動産だけ別の国の法律になることがあります

財産起こりうること
海外にある不動産その国の法律で処理を求められることがあります
海外の銀行口座その国の手続きに従います
日本にある財産日本の手続きで進みます
結果として1つの相続で、2つの国の手続きを並行することがあります
期間1年以上かかることも珍しくありません

海外の不動産は、相続でいちばん時間がかかる財産です

国によっては、裁判所を通した手続き(検認のような制度)を経ないと名義を移せないことがあります。現地の弁護士に依頼する必要があり、費用も期間も、日本の不動産とは比べものになりません。海外に不動産をお持ちなら、「そのまま残す」のか「生前に整理する」のかを、元気なうちに決めておくことを強くおすすめします。

②税金|どこの国に納めるのか

課税の考え方の例
日本財産をもらった人に相続税がかかります
国によっては亡くなった方の遺産全体に課税する仕組みの国もあります
国によっては相続税そのものがない国もあります
結果両方の国で課税されることがあります
対応外国税額控除などの仕組みで調整します

税金は、法律の話とはまったく別に決まります。「日本の民法で分けるから、税金も日本だけ」とはなりません。財産のある国、亡くなった方が住んでいた国、相続人が住んでいる国——それぞれの国が、それぞれのルールで課税を判断します。

日本の相続税がかかる範囲【住所と国籍の組み合わせ】

亡くなった方財産をもらう人日本の相続税の対象
日本に住所あり問いません国内外すべての財産
日本に住所なし・日本国籍どちらかが過去10年以内に日本に住所あり国内外すべての財産
日本に住所なし・日本国籍どちらも10年以上日本に住所なし日本国内の財産のみ
外国籍・日本に住所なし日本に住所なし日本国内の財産のみ(要件があります)

「10年」という数字が、いちばん重要です

日本の相続税では、相続が起きる前の10年以内に日本に住所があったかどうかが、大きな分かれ目になります。亡くなった方と、財産をもらう人の、どちらか一方でも該当すれば、海外の財産まで日本の相続税の対象になりえます。「海外に出て5年だから大丈夫」ということにはなりません。この判定は条件が細かいので、必ず税理士に確認してください。

二重課税を避ける仕組み(外国税額控除)

項目内容
どんな仕組みか外国で払った相続税に相当する額を、日本の相続税から差し引けます
差し引ける上限全額とは限りません。計算に上限があります
必要なもの外国で納税したことを示す資料
申告日本の相続税の申告で適用を受けます
条約国によっては相続税の条約があります
注意相続税がない国では、この控除は使えません

「二重に取られっぱなし」にはならない仕組みがあります。ただし全額が調整されるとは限りません。そして外国で納税した証拠がなければ使えません。現地で納税したら、納税証明の書類を必ず保管してください。

③遺言書|その国で通用するか

確かめること内容
方式(形式)署名や証人の要件を満たしているか
内容その国の強行的なルールに反していないか
言語翻訳と認証が必要になることがあります
手続きその国の裁判所を通す必要があることがあります
日本の方式方式については、比較的広く有効とされる仕組みがあります
相続人の権利遺留分にあたる制度がない国、逆に強い国もあります

方式は通っても、中身が通るとは限りません

遺言書の「書き方(方式)」については、複数の国の方式のどれかを満たしていれば有効とする仕組みがあります。ただし「書いた内容がその国で実現できるか」は別の話です。とくに不動産のある国では、その国のルールが優先されることがあります。「日本で公正証書遺言を作ったから安心」とは限りません。

遺言書を2通に分けるという方法

1通にまとめる国ごとに分ける
作りやすさ楽です手間がかかります
現地での通用認められない部分が出ることがありますその国の方式で作れます
手続きの速さ遅くなりがち並行して進められます
費用低い高くなります
最大の注意点あとに作った遺言が前のものを取り消してしまわないようにします

2通作るときは「取消しの条項」に注意してください

遺言書には「これまでの遺言はすべて取り消す」という条項を入れるのが一般的です。ところが国ごとに2通作った場合、あとから作った遺言が、先に作った遺言まで取り消してしまうことがあります。「この遺言は日本国内の財産についてのみ効力を有する」といった限定を、必ず入れてください。ここは専門家の腕が問われるところです。

海外にある財産の調べ方

  • 本人が元気なうちに、口座と契約を一覧にしてもらいます
  • 郵便物・メールを「明細」「取引」「口座」といった語で探します(現地語の表記でも探します)
  • 現地の税務申告の控えを確認します
  • パスポートの出入国記録から居住歴をたどります
  • 現地の不動産は、登記や納税の書類を探します
  • 勤務先の年金・退職金の制度を確認します
  • 現地の弁護士・会計士に依頼していれば、その連絡先を控えます

亡くなってからでは、海外の財産はほぼ見つかりません

日本の金融機関なら、通帳や郵便物から辿れます。しかし海外の口座は、家族が存在すら知らないまま終わることが少なくありません。言語の壁もあり、問い合わせ先を探すことすら困難です。だから国際相続では「本人が元気なうちに一覧を作る」ことが、ほかの何より効きます。これはあとで詳しく扱います。

海外の銀行口座はどうなるか

項目起こりうること
凍結死亡を把握すると凍結されます
解約の手続きその国の手続きに従います
必要書類死亡証明・相続関係を示す書類・翻訳・認証
認証アポスティーユや領事認証を求められることがあります
言語現地語での対応が必要なことがあります
期間数か月から1年以上かかることがあります
少額の場合費用が上回り、断念する例もあります

ここが現実的にいちばん厳しいところです。手続きに必要な翻訳と認証だけで相当の費用がかかるため、残高が少ない口座は、費用倒れになって回収を諦めるということが実際に起きます。帰国が決まっているなら、口座は生前に整理しておくほうが確実です。

海外の不動産はどうなるか

確かめること内容
その国の相続手続き裁判所を通す必要があるか
名義の形共有の形によって、扱いが変わることがあります
現地の税相続税・譲渡益課税・保有にかかる税
管理手続きが終わるまで、誰が管理するか
売却名義を移してからでないと売れないことが多いです
専門家現地の弁護士が必要になります

「持ち続けるか、生前に手放すか」を先に決めてください

海外の不動産は、残された家族にとって最も重い負担になりがちです。言語も制度も分からないまま、現地の専門家を探すところから始めることになります。「家族に引き継がせたい」のか、「自分の代で整理する」のか——この判断だけは、本人が元気なうちにしてください。これが国際相続で最大の親切です。

海外の年金・保険

種類確かめること
海外で加入した公的年金遺族への給付があるか。社会保障協定の対象か
勤務先の企業年金・退職金受取人の指定があるか
海外の生命保険受取人が誰になっているか
日本の年金海外在住でも受け取れます。手続きは在外公館などで
共通の注意受取人の指定が古いままになっていないか

受取人の指定は、必ず見直してください。離婚や再婚を経ても、保険の受取人が昔のままになっていることがあります。これは日本国内の保険でも起きますが、海外の保険では、家族が存在に気づかないぶん、より深刻です。

相続人が海外に住んでいる場合の書類

日本での書類海外在住者の代わりの書類取得先
印鑑証明書署名証明(サイン証明)在外公館(大使館・領事館)
住民票在留証明在外公館
戸籍謄本戸籍謄本(本籍地から取り寄せ)日本の市区町村
実印での押印署名と、署名証明の添付

日本に住所がないと、印鑑証明が取れません

遺産分割協議書には相続人全員の実印と印鑑証明書が必要になるのが一般的です。ところが海外在住で日本に住民登録がない方は、印鑑証明書を取得できません。その代わりに使うのが在外公館で発行される「署名証明」です。本人が在外公館へ出向く必要があり、予約が要ることもあります。これが国際相続で手続きが長引くいちばん多い原因です。

署名証明の形内容
綴り合わせ型遺産分割協議書などと綴じて証明します。こちらを求められることが多いです
単独型署名のみを証明します
必要なものパスポートなど。手数料がかかります
注意どちらの型が必要か、提出先に先に確認してください

日本にいる家族が困らないための備え【財産の一覧】

1枚にまとめておく内容(これだけで十分です)

【居住歴】
◯年◯月〜◯年◯月 ◯◯国◯◯市に居住
◯年◯月 日本へ帰国(または現在も◯◯国に居住)

【日本国内の財産】
◯◯銀行◯◯支店 / ◯◯証券 / 自宅(◯◯県◯◯市)

【海外の財産】
◯◯国の◯◯銀行(口座の有無のみ。番号は書きません)
◯◯国の不動産(所在地・登記書類の保管場所)
◯◯国の年金・保険(加入していた事実)

【相談先】
現地の弁護士・会計士がいれば、その事務所名
日本の税理士・司法書士

【遺言書】
日本の遺言書:◯◯に保管/現地の遺言書:◯◯に保管

国際相続で、いちばん効くのはこの1枚です

専門家に相談するにしても、「どこに何があるか」が分からなければ、調査から始まって費用も期間も膨らみます。逆にこの1枚があれば、相談は驚くほど早く進みます。金額もパスワードも書く必要はありません。「どの国に、どんな種類の財産があるか」だけで十分です。デジタル終活の考え方と同じで、大事なのは存在を伝えることです。

帰国する予定がある場合・ない場合

帰国する予定がある永住する予定
海外の口座帰国前に整理するほうが楽です現地で管理を続けます
海外の不動産売却も選択肢に入れます現地の遺言書を検討します
遺言書日本の方式で作れます国ごとに分けることを検討します
税金帰国すると全世界の財産が課税対象になりえます10年の判定に注意します
相談先日本の専門家が中心現地の専門家も必要です

帰国のタイミングで、課税の範囲が変わることがあります

日本に住所を移すと、その後の相続では国内外すべての財産が日本の相続税の対象になりえます。逆に海外に長く住み続ければ、判定が変わることもあります。ただしこれは「税金のために住む場所を決める」という話ではありません。暮らし方を決めたうえで、その結果どうなるかを事前に把握しておく——という順序で考えてください。

誰に相談すればよいか

相談先担当する範囲いつ相談するか
税理士(国際相続の経験がある方)どの国に納税するか・二重課税の調整まずここです
弁護士準拠法の判断・争いがある場合関係が複雑なとき
司法書士日本の不動産の登記国内に不動産があるとき
現地の弁護士・会計士海外の財産の手続き海外に不動産や口座があるとき
在外公館署名証明・在留証明の発行書類が必要なとき
公証役場公正証書遺言の作成遺言書を作るとき

最初の相談先は税理士がおすすめです

国際相続で最初に困るのは、たいてい「どこにいくら税金がかかるのか」です。そして税金の結論によって、財産の持ち方や遺言の書き方まで変わります。だから国際相続の経験がある税理士に、早い段階で相談するのが効率的です。「経験がありますか」と最初に聞いてください。国内の相続だけを扱う事務所も多くあります。

今日からできる3つの準備

  1. 財産と居住歴を1枚にまとめる金額もパスワードも不要。「どの国に、何があるか」だけ
  2. 受取人の指定を確認する保険や年金の受取人が、古いままになっていないか
  3. 海外の不動産をどうするか決める残すのか、生前に整理するのか。これがいちばん重い判断です

この3つは、専門家に相談する前に、自分だけでできます。そしてこの3つが済んでいるかどうかで、相談にかかる費用も期間もまるで変わります。難しい判断は専門家に任せて構いません。まず「見える化」だけ、今日やってください。

よくある質問

海外に住んでいますが、日本の相続のルールは使えますか
日本国籍であれば、日本の考え方では相続の基本ルールは日本の民法です。法定相続分も遺留分も日本のものです。ただし海外に不動産がある場合と、税金は別の話になります。
日本の相続税はかかりますか
「住所」「国籍」「過去10年の居住歴」で決まります。亡くなった方と財産をもらう人のどちらか一方でも10年以内に日本に住所があれば、海外の財産まで対象になりえます。判定が細かいので税理士にご確認ください。
両方の国で税金を取られませんか
外国税額控除という仕組みで調整できます。ただし全額が差し引けるとは限りません。また外国で納税したことを示す資料が必要なので、必ず保管してください。
日本で作った遺言書は海外でも通用しますか
「書き方(方式)」については、比較的広く有効とされる仕組みがあります。ただし「書いた内容がその国で実現できるか」は別です。とくに不動産のある国では、その国のルールが優先されることがあります。
遺言書は国ごとに分けたほうがよいですか
海外に不動産がある場合は、分けるほうが手続きは速く進みます。ただしあとに作った遺言が前のものを取り消してしまわないよう、範囲を限定する条項を必ず入れてください。
海外の銀行口座はどうなりますか
その国の手続きに従って解約します。死亡証明や相続関係を示す書類の翻訳と認証が必要になることが多く、数か月から1年以上かかることがあります。残高が少ないと費用倒れになることもあります。
海外の不動産が心配です
国際相続でいちばん重い負担です。裁判所を通す手続きが必要な国もあり、現地の弁護士に依頼することになります。「残すのか、生前に整理するのか」を、元気なうちに決めておいてください。
相続人が海外にいると、何が困りますか
印鑑証明書が取れないことです。代わりに在外公館で「署名証明(サイン証明)」を取得します。本人が出向く必要があり、ここで手続きが長引くことが多いです。
在留証明も必要ですか
住民票の代わりとして求められることがあります。署名証明とあわせて、在外公館で取得します。どちらが必要かは提出先に先に確認してください。
海外の財産をどうやって家族に伝えればよいですか
「どの国に、どんな種類の財産があるか」を1枚にまとめてください。金額も口座番号もパスワードも不要です。存在が分かれば、家族は専門家に相談できます。
誰に最初に相談すればよいですか
国際相続の経験がある税理士がおすすめです。税金の結論によって、財産の持ち方も遺言の書き方も変わるためです。「国際相続の経験がありますか」と最初に聞いてください。
まず何から始めればよいですか
財産と居住歴を1枚にまとめること、保険や年金の受取人を確認すること、海外の不動産をどうするか決めること——この3つです。専門家に相談する前に、自分だけでできます。

まとめ

この記事の要点

  • 問題になるのは準拠法・税金・遺言書の3つだけ
  • 日本では相続は原則亡くなった方の本国法によるとされています
  • 海外の不動産は、その国の法律・手続きが絡みます
  • 日本の相続税は住所・国籍・過去10年で対象が決まります
  • 二重課税は外国税額控除で調整。納税の証拠を保管してください
  • 遺言書は方式が通っても、内容が通るとは限りません
  • 海外在住の相続人は、印鑑証明の代わりに署名証明が必要です
  • いちばん効くのは「財産と居住歴を1枚にまとめること」

国際相続は、確かに複雑です。けれど複雑なのは「調べること」であって、備えることは単純です。どの国に何があるかを1枚にまとめ、受取人を確認し、海外の不動産をどうするか決める。この3つだけで、残された家族の負担は何分の一にもなります。専門家に相談するのは、そのあとで構いません。

本記事は一般的な情報を整理したものです。国際相続に適用される法律、課税の範囲、外国税額控除の計算、遺言書の有効性は、関わる国と個別の事情によって結論が変わります。制度は改正されることもあります。実際の判断は、国際相続の経験がある税理士・弁護士・司法書士、および現地の専門家にご相談ください。在外公館での署名証明・在留証明の手続きは、各在外公館の案内をご確認ください。

おすすめの記事