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遺品整理を進めていると、「まだ使えるのに捨てるのはもったいない」と感じるモノに出会うことがよくあります。そんなとき、フリマアプリを使って次の使い手に届けるという方法があります。
形見として残すもの、リサイクルショップに持ち込むもの、そしてフリマアプリで売るもの。遺品整理では、この「仕分け」が最初の大きな悩みどころになります。実は、フリマアプリという選択肢を知っているだけで、この仕分けがぐっとやりやすくなることがあります。写真を撮って説明文を書くだけで、故人が大切にしていたモノに新しい行き先を用意できるからです。
この記事では、遺品整理とフリマアプリの関係、メルカリなど代表的なアプリの基本的な使い方、出品するときに気をつけたいこと、そして気になる税金の考え方まで、公的機関やアプリ運営会社の公式情報をもとに順番に紹介していきます。
目次
遺品整理とフリマアプリが注目される理由・背景

「モノの整理」とリユースという考え方
環境省では、まだ使えるモノを廃棄せずに次の人へ譲るリユースという取り組みを推進しています。フリマアプリはその代表的な手段のひとつとして紹介されており、個人間で気軽に物品を譲り合う仕組みが広く定着してきていることが報告されています(出典:環境省「リユース読本」)。
遺品整理で出てくる衣類、食器、家電、趣味の道具などは、多くの場合まだ十分に使える状態のものばかりです。「捨てる」の前に「譲る・売る」という選択肢を挟むことで、ゴミの量を減らせるだけでなく、故人の持ち物を必要としている誰かに届けることができます。実は、こうした個人間でのモノの循環は、社会全体のリユース促進という観点からも意味のある行動なのです(出典:環境省「使用済製品等のリユース促進事業報告書」)。
フリマアプリという新しい選択肢
実は、フリマアプリはシニア世代の利用も年々広がっています。スマートフォンひとつで、写真を撮って説明を書くだけの簡単な操作で出品できる点が支持されている理由のひとつです。「難しそう」「機械が苦手だから」と感じるかもしれませんが、大丈夫です。手順はとてもシンプルにできていますし、わからないところはご家族やお孫さんに聞きながら進めても構いません。
また、リサイクルショップへの持ち込みと違い、フリマアプリは自分でじっくり値段や説明文を考えられるという良さもあります。故人が愛用していたカメラや趣味の道具など、思い入れのあるモノほど「ちゃんと大切にしてくれる人に届けたい」という気持ちが生まれるものです。フリマアプリなら、そうした一つひとつの背景を説明文に添えることもできます。
スーツケースなど「大きくて捨て方に困るモノ」の扱い方
遺品整理でとくに扱いに困るモノの代表が、スーツケースです。旅行用に何度か使っただけのスーツケースが、押し入れの奥から複数出てくるというケースは少なくありません。自治体のゴミ収集では粗大ゴミ扱いになり、収集を予約したり指定場所まで運んだりする手間がかかることもあります。
状態が良いスーツケースであれば、フリマアプリでの需要は十分にあります。旅行前に「軽くて丈夫なスーツケースを安く手に入れたい」という人は多く、ブランド名やサイズ(機内持ち込み用・預け入れ用など)、キャスターの動き具合を説明文に書いておくと、次の使い手が見つかりやすくなります。
ただし、スーツケースのような大型の荷物は、送料が高くなりがちな点には注意が必要です。出品するアプリの配送サービスで対応できるサイズ・重量の上限を出品前に確認し、「送料込み」で出す場合は価格設定にあらかじめ送料分を含めておくと、あとから利益が減って戸惑うことを防げます(出典:メルカリ公式ヘルプセンター)。持ち込みが難しい大きさ・重さの場合は、無理をせずご家族に運搬を手伝ってもらうか、集荷サービスを利用しましょう。
仕分けの三つの視点
遺品整理を進めるときは、モノを大きく三つに仕分けると考えやすくなります。ひとつは形見として家族が残すもの、ふたつめはフリマアプリやリサイクルショップで手放すもの、そして三つめはやむを得ず処分するものです。この三つの視点を最初に意識しておくだけで、一つひとつのモノを前にしたときの迷いがぐっと減ります。
特に「フリマアプリで手放すもの」は、状態が良く、まだ使える見込みがあるモノが対象になります。逆に、傷みが激しいものや衛生面が気になるものは、無理にフリマアプリで売ろうとせず、リサイクルショップや自治体の資源回収に回すという判断も大切です。
メルカリ・ラクマ・PayPayフリマの基本を知ろう

代表的な三つのフリマアプリ
国内でよく使われているフリマアプリには、メルカリ、楽天が運営するラクマ、そしてPayPayフリマの三つがあります。いずれもスマートフォンアプリから会員登録し、写真・商品名・説明文・価格を入力するだけで出品できる仕組みです(出典:メルカリ公式ヘルプ「出品の流れ」)。
ラクマは楽天ポイントとの連携がしやすく、普段から楽天市場や楽天カードを利用している方には使い勝手が良いでしょう。PayPayフリマはPayPay残高での支払い・受け取りがしやすいという特徴があります。どのアプリを選ぶか迷ったら、普段お使いの決済サービスやポイントに合わせて選ぶのがおすすめです(出典:ラクマ公式ヘルプ、PayPayフリマ公式サイト)。
出品までの流れ(ざっくり4ステップ)
- ①アプリをインストールし、メールアドレスなどで会員登録する
- ②売りたいモノの写真を、明るい場所でわかりやすく撮る
- ③商品名・説明文・カテゴリー・商品の状態を入力する
- ④価格を決めて出品ボタンを押す
写真は、正面だけでなく傷や汚れがある部分もありのまま撮っておくと、後々のトラブル防止につながります。説明文には、サイズや使用期間、動作確認の有無などをできるだけ具体的に書いておくと、購入する側も安心して手に取ることができます。
メルカリの場合、販売価格は300円から999万9,999円の範囲で自由に設定でき、売れると価格の10%が販売手数料として差し引かれる仕組みです(出典:メルカリ公式コラム「価格設定はどうする?」、メルカリ公式ヘルプ「手数料」)。売上金を口座に振り込む際には一律200円の振込手数料もかかりますので、あらかじめ知っておくと安心です。
メルカリの会員登録や出品の操作を画像つきでひとつずつ確認したい方は、終活でメルカリ!登録から出品方法までシニアにもやさしい画像つき手順もあわせてご覧ください。
操作自体は難しくありませんが、慣れないうちはご家族やお孫さんに一緒に見てもらいながら進めるのも良い方法です。
遺品を出品するときに気をつけたいこと

利用規約と出品ルールの確認
フリマアプリにはそれぞれ利用規約や禁止出品物のルールが定められています。出品前には必ず公式ヘルプで確認しておきましょう(出典:メルカリ公式ヘルプセンター、ラクマ利用規約)。事業として継続的・反復的に販売する場合は古物営業法の許可が必要になることがあるため、あくまで個人の不用品整理の範囲であるかどうかも意識しておくと安心です。
また、車やバイクなど高額な遺品を出品する場合は、通常の出品よりも手続きが複雑になりやすいものです。名義変更や必要書類など、事前に公式ヘルプで確認してから進めるようにしましょう。
相手を思いやる出品の工夫
遺品を出品するときは、商品の状態を正直に説明し、写真も実物がわかりやすいものを選ぶことが大切です。「どんな人が使っていたモノか」を一言添えるだけで、次の使い手にも気持ちよく受け取ってもらいやすくなります。目の前にいない相手とのやり取りになるからこそ、丁寧なコミュニケーションを心がけましょう。
意外と見落としがちですが、値段は「早く手放したい気持ち」だけで決めず、同じような商品の相場を一度確認してから設定すると、適正な価格で気持ちよく取引しやすくなります。
発送・梱包で困らないための基礎知識

売れたあとの流れ
商品が売れたら、次は梱包と発送です。フリマアプリでは、匿名のまま配送できる専用の配送サービスが用意されていることが多く、住所や氏名を相手に知らせずに取引できる仕組みになっています。慣れないうちは、こうした匿名配送サービスを選んでおくと安心です(出典:メルカリ公式ヘルプセンター)。
梱包材は、水濡れ防止用の袋や緩衝材、段ボールなどが必要になりますが、これらは100円ショップやホームセンターでも手に入ります。
発送場所の確認
発送は、コンビニエンスストアや郵便局、宅配便の営業所などで受け付けてもらえる場合がほとんどです。重いモノや大きなモノを持ち運ぶのが大変なときは、自宅まで集荷に来てもらえる配送サービスを利用する方法もあります。体力的に不安がある場合は、無理をせずご家族に付き添ってもらうか、集荷サービスを活用しましょう。
売却益と税金の考え方

「売れたお金に税金がかかるのでは」と心配される方も多いのですが、実はそこまで身構えなくて大丈夫なケースがほとんどです。家具や衣服、食器など日常生活で使っていたいわゆる生活用動産の譲渡による所得は、原則として非課税とされています(出典:国税庁「譲渡所得の対象となる資産と課税方法」)。
ただし、貴金属や宝石、書画、骨とうなどで1個または1組の価額が30万円を超えるものを売却した場合は、譲渡所得として課税対象になる点には注意が必要です(出典:同上、国税庁)。故人が指輪や着物、掛け軸などの高価なコレクションを持っていた場合は、事前に税務署や税理士へ確認しておくとより安心です。
普段づかいの食器や衣類、家電などを整理して手放す分には、税金をそこまで気にしなくて大丈夫です。高額な貴金属・美術品などが対象になる、という点だけ覚えておけば十分でしょう。
デジタル面の備えも忘れずに

モノの整理と合わせて意外と見落とされがちなのが、デジタル終活の視点です。国民生活センターには、故人が契約していたネットサービスの解約手続きがわからず困ったという相談が寄せられています(出典:国民生活センター「デジタル終活」に関する報告)。
フリマアプリのアカウントも同じで、ログイン情報や利用状況をエンディングノートなどに書き残しておくと、ご家族の負担をぐっと減らすことができます。「アプリのIDやパスワードなんて」と思うかもしれませんが、これも立派な終活の一部です。ご自身が元気なうちに、使っているフリマアプリの名前とおおまかな利用状況だけでもメモしておくと、いざというときにご家族が困らずに済みます。
デジタル終活については「デジタル終活チェックリスト|SNS・ネット銀行・パスワード管理を解説」をお読みください。
相談窓口について
フリマアプリの操作や取引で困ったときは、まずは各アプリの公式ヘルプを確認しましょう。それでも解決しない場合や、取引トラブルに巻き込まれた場合は、お近くの消費生活センターに相談することができます。
- メルカリ公式ヘルプセンター:こちら
- ラクマ公式ヘルプ:こちら
- PayPayフリマ公式ヘルプ:こちら
- 消費生活センター(消費者ホットライン188):全国の相談窓口を探す
まとめ|遺品整理×フリマアプリを始めるための5つのポイント
- まだ使えるモノは、捨てる前にフリマアプリで次の使い手へ譲ることができる(出典:環境省「リユース読本」)
- メルカリ・ラクマ・PayPayフリマなど、写真と説明文を入力するだけで出品できる(出典:メルカリ公式ヘルプ)
- 販売価格は300円〜999万9,999円で設定可能、販売手数料は10%(出典:メルカリ公式ヘルプ)
- 生活用動産の売却は原則非課税だが、30万円超の貴金属等は課税対象(出典:国税庁)
- フリマアプリのアカウント情報もエンディングノートに残しておくと安心(出典:国民生活センター)
実は、遺品整理は「捨てる作業」だけではありません。フリマアプリという選択肢を知っておくだけで、モノの整理が前向きなものになります。焦らず、自身のペースで進めていってください。
📞 困ったときの相談窓口のご案内
フリマアプリの操作方法や取引トラブルでお困りの際は、公式ヘルプセンターや消費生活センターをぜひ活用してください。
▶ メルカリ公式ヘルプセンターはこちら
▶ お近くの消費生活センターを探す
わからないことは、一人で抱え込まず、公式の窓口に聞いてみましょう。









