
本ページはプロモーションが含まれている場合があります。
エンディングノートをアプリで書きたい、けれど「あとで家族が見られないのでは」「サービスが終わったらどうなるのか」が気になって踏み出せない——そんな声をよく聞きます。この記事は、どのアプリが良いかを順位づけるものではありません。あなたが自分で見比べられるように、確認すべき19項目のチェック表と、紙のノートとの使い分け、そしていちばん見落とされやすい「サービス終了と引き継ぎ」への備えをまとめました。
この記事の結論
- アプリと紙は「どちらか」ではなく、役割を分けて両方使うのがいちばん失敗しません
- アプリ選びで最初に見るのは機能の数ではなく、万一のときに家族が中身を開けるかどうかです
- 無料と書かれていても、家族共有や見守りは有料という区分けが多いため、無料の範囲を先に確認します
- 書き出し(持ち出し)ができないアプリは、乗り換えも引き継ぎもできません
- アプリに入れた内容は遺言書の代わりにはなりません。財産の行き先は別に用意します
- ログイン情報そのものをアプリの中だけに書くと、誰も開けない状態になります
- 続かない人ほど、最初に埋めるのは3画面だけと決めたほうがうまくいきます
この記事でわかること
- アプリと紙、どちらを選ぶか
- エンディングノートアプリとは何か
- 紙のノートとの違い
- 特徴と機能は4つに分ける
- 19項目の比較チェック表
- 無料の範囲はどこまでか
- 家族にどうやって届くのか
- 万一のとき誰が開けるのか
- サービスが終了したらどうなるか
- 書き出しと乗り換えの手順
- 書けること・書けないこと
- 遺言書との決定的な違い
- 続かないときの「最初の3画面」
- よくある質問12問
アプリと紙、どちらを選ぶかで迷ったら
結論から言うと、迷っている時点では「アプリで下書きし、紙で仕上げる」が最も現実的です。アプリは書き直しが楽で、思いついたときにすぐ足せます。一方で、亡くなったあとに家族が確実にたどり着けるのは、いまのところ紙です。この2つは競合しません。
アプリが得意なこと
- いつでも書き足せる
- 何度でも書き直せる
- 写真や音声も残せる
- 離れた家族と共有できる
- 持ち歩ける
紙が得意なこと
- 電源も通信もいらない
- 見つけてもらいやすい
- 誰でもすぐ読める
- 提供元の都合で消えない
- 手書きの筆跡が残る
おすすめの使い分け
普段の記録はアプリ、家族に渡す最終版は紙。アプリで書いたものを年に1回だけ紙に書き出して封筒に入れ、保管場所を1人に伝えておく。この形なら、アプリが終了しても、スマートフォンが開けなくても困りません。
エンディングノートアプリとは何か
エンディングノートアプリは、紙のエンディングノートに書く内容を、スマートフォンやパソコンで入力・保存できるようにしたものです。項目があらかじめ用意されていて、順に埋めていく形が一般的です。
提供しているのは、金融機関、終活関連の事業者、見守りサービスの会社、個人の開発者などさまざまです。「終活アプリ」「終活ノートアプリ」と呼ばれることもありますが、指しているものはほぼ同じと考えて構いません。
| 呼び方 | 指しているもの | 違い |
|---|---|---|
| エンディングノートアプリ | 終活の記録を残すアプリ | ほぼ同じものです |
| 終活アプリ | 記録に加え、相談や見守りを含むことも | 範囲がやや広いことがあります |
| 終活ノートアプリ | 終活の記録を残すアプリ | 呼び方の違いだけです |
| デジタル終活 | アプリを使うこと自体ではありません | ネット上の資産や契約を整理する行為を指します |
紛らわしい言葉に注意
「デジタル終活」は、アプリで書くことではなく、ネット銀行・サブスク・写真データなど、画面の中にしかない資産と契約を整理する作業を指します。アプリを入れただけではデジタル終活は終わりません。むしろ、アプリを1つ増やすことは、家族が把握すべき契約を1つ増やすことでもあります。
紙のエンディングノートとの違い【比較表】
アプリと紙の違いは、機能の多さではなく「どこでつまずくか」が違う点にあります。
| 項目 | アプリ | 紙のノート |
|---|---|---|
| 書き直し | 何度でも簡単にできます | 消したあとが残ります |
| 持ち運び | スマートフォンひとつ | かさばります |
| 写真・音声 | 残せます | 貼り付けが必要です |
| 家族と共有 | 離れていても共有できます | 手渡しか郵送です |
| 見つけてもらえるか | 気づかれない可能性があります | 置き場所で伝わります |
| 本人以外が開けるか | ログインできないと開けません | 誰でも開けます |
| 提供元の都合 | 終了・仕様変更があり得ます | 影響を受けません |
| 費用 | 無料〜月額制 | 買い切り・無料配布もあります |
| 停電・故障 | 充電切れで見られません | 影響を受けません |
| 更新の記録 | いつ書き換えたかが残ります | 日付を自分で書きます |
※ 機能はサービスごとに異なります。ここでは一般的な傾向を整理しています。
アプリが向いている人・紙が向いている人
| こんな人 | 向いているもの | 理由 |
|---|---|---|
| 50〜60代で、まだ内容が固まらない | アプリ | 何度も書き直す前提だからです |
| スマートフォンを毎日使っている | アプリ | 開く習慣があるほど続きます |
| 子や兄弟が遠方にいる | アプリ | 共有機能が生きます |
| 入院・手術が近い | 紙を優先 | すぐ家族に渡せる形が要ります |
| スマートフォンを人に触らせたくない | 紙 | 共有が前提のアプリと相性が悪いためです |
| 家族が機械を使わない | 紙 | 受け取る側が開けなければ意味がありません |
| 写真や音声も残したい | アプリ+紙 | 保管場所を紙に書いておきます |
| とにかく続かない | アプリ | 1項目ずつ埋められるためです |
アプリの特徴と機能は4つに分けて考える
機能一覧を眺めても比べにくいのは、種類の違う機能が同じ並びに書かれているからです。次の4つに分けると整理できます。
- 記録する機能項目に沿って入力する、写真を添える、音声を残す。どのアプリにもあります
- 共有する機能家族を招待して見てもらう。ここから有料になることが多い部分です
- 見守りの機能一定期間ログインがないと家族に通知が届く。通知の条件はサービスごとに大きく違います
- 開示する機能亡くなったあとに、決めた相手へ内容を届ける。いちばん確認が必要な部分です
| 機能の種類 | 何ができるか | 確認したいこと |
|---|---|---|
| 記録 | 項目の入力・写真・音声 | 項目を自分で追加できるか |
| 共有 | 家族を招待して閲覧 | 相手もアプリを入れる必要があるか |
| 見守り | 安否確認と通知 | 何日で通知が飛ぶか |
| 開示 | 死後に内容を届ける | 誰が、何をもって死亡を確認するのか |
| 出力 | 書き出し・印刷 | 解約後も手元に残るか |
【19項目】自分で埋める比較チェック表
ここが本題です。候補を2〜3つに絞ったら、この19項目を上から順に確認してください。公式の説明ページと利用規約を見れば、ほとんどが5分から10分で確認できます。空欄が残った項目は「できない」と考えて判断するのが安全です。
| 確認すること | どこを見るか | 候補A | 候補B | |
|---|---|---|---|---|
| 1 | 無料で使える範囲 | 料金ページ | ||
| 2 | 有料の場合の金額と支払い方法 | 料金ページ | ||
| 3 | 解約したらデータはどうなるか | 利用規約 | ||
| 4 | 書き出し(持ち出し)ができるか | 機能一覧 | ||
| 5 | 書き出しの形式(PDF・印刷など) | 機能一覧 | ||
| 6 | 印刷したときに読める体裁か | 見本の画像 | ||
| 7 | 家族と共有できるか | 機能一覧 | ||
| 8 | 共有相手もアプリが必要か | よくある質問 | ||
| 9 | 共有相手を後から変えられるか | よくある質問 | ||
| 10 | 死亡後に開示するしくみがあるか | 機能一覧 | ||
| 11 | 開示の条件(誰が申し出るか) | 利用規約 | ||
| 12 | 一定期間使わないとどうなるか | 利用規約 | ||
| 13 | データの保存場所(端末の中か、外か) | よくある質問 | ||
| 14 | 機種変更のときの引き継ぎ方法 | よくある質問 | ||
| 15 | スマートフォンを紛失したときの対応 | よくある質問 | ||
| 16 | ログインの方法(暗証番号・生体認証) | 機能一覧 | ||
| 17 | 提供している会社は誰か | 運営者情報 | ||
| 18 | 問い合わせ先があるか | 運営者情報 | ||
| 19 | サービス終了時の通知方法 | 利用規約 |
19項目のうち、落としてはいけない5つ
- 4番 書き出しができるか(これができないと、あとで身動きが取れません)
- 10番 死亡後に開示するしくみがあるか
- 13番 データの保存場所
- 17番 提供している会社は誰か
- 19番 サービス終了時の通知方法
確認項目① 無料の範囲はどこまでか
「無料」と書かれていても、無料なのは入力だけで、家族への共有や見守りは有料という区分けが少なくありません。紙のノートは書店で数百円から千数百円、自治体が無料配布しているものもあります。アプリが有料なら、その差額に見合う機能を使うのかを先に決めておきます。
| よくある区分け | 無料になりやすい | 有料になりやすい |
|---|---|---|
| 入力・保存 | 無料 | — |
| 写真の枚数 | 少数まで無料 | 枚数を増やすと有料 |
| 家族への共有 | 1人まで無料のことも | 人数を増やすと有料 |
| 見守り・通知 | — | 有料が多い |
| 書き出し・印刷 | — | 有料のことがあります |
| 死後の開示 | — | 有料が多い |
月額制で気をつけること
月額制のサービスは、支払いが止まった時点で使えなくなるのが普通です。本人が入院したり、認知症で支払い手続きができなくなったりすると、いちばん必要な時期に止まってしまうことがあります。「支払いが止まったらどうなるか」は契約前に必ず確認してください。
確認項目② 家族にどうやって届くのか
共有機能があると書かれていても、届き方は大きく3種類あります。どれなのかで、家族に頼んでおくことが変わります。
| 届き方 | 家族に必要なこと | 向いている家族 |
|---|---|---|
| 同じアプリを入れて招待を受ける | 家族もアプリを入れる必要があります | スマートフォンに慣れている |
| 閲覧用の合言葉を渡す | 合言葉を保管してもらいます | 機械が苦手でも使えます |
| 書き出した書類を渡す | 何もいりません | 誰にでも渡せます |
家族が機械を使わない場合、共有機能はほとんど意味を持ちません。その場合は書き出して印刷し、紙で渡すほうが確実です。せっかく書いても、受け取る側が開けなければ届いたことになりません。
確認項目③ 万一のとき、誰が開けるのか
ここがアプリでいちばん見落とされている点です。スマートフォンにロックがかかっていると、家族はアプリを開くことすらできません。暗証番号を知らなければ、中に何が入っているのかも分かりません。
| 状況 | 家族が開けるか | 備えておくこと |
|---|---|---|
| 端末のロックが分からない | 開けません | 紙に手がかりを残します |
| アプリの暗証番号が分からない | 開けません | 再設定の方法を控えます |
| 事前に共有していた | 開けます | 共有相手を最新にしておきます |
| 死後開示のしくみがある | 条件を満たせば開けます | 申し出る人を決めておきます |
| 書き出した紙がある | 開けます | 保管場所を1人に伝えます |
いちばん多い失敗
「ログイン情報をエンディングノートアプリの中にまとめて書いた」という失敗が実際に起きています。銀行やサブスクの情報を1か所に集めたのはよいことですが、その1か所を開く鍵だけがどこにもないと、全部が取り出せません。アプリを開くための情報だけは、必ずアプリの外(紙)に置いてください。
確認項目④ データはどこに保存されるか
| 保存場所 | 長所 | 短所 |
|---|---|---|
| 端末の中だけ | 外に出ないので安心感があります | 端末を失うと全部消えます |
| 提供元の預かり | 機種変更しても残ります | 提供元が終了すると影響を受けます |
| 自分のクラウド | 自分で管理できます | 設定を自分で行う必要があります |
| 端末+預かりの併用 | 復元しやすい形です | どちらが最新か分かりにくいことも |
どれが正解ということはありません。ただし、端末の中だけに保存する方式を選ぶなら、故障・紛失・水没で全部消える前提で、定期的に書き出しておく必要があります。
確認項目⑤ 書き出し(持ち出し)ができるか
19項目のうち、ひとつだけ選ぶならこれです。書き出しができれば、乗り換えも、紙での引き継ぎも、サービス終了への備えも、すべてこの機能で足ります。逆に、書き出しができないアプリは、入れたら最後、そのアプリの中でしか読めません。
| 書き出しの形 | できること | 注意点 |
|---|---|---|
| PDFで保存 | 印刷して紙で渡せます | あとから編集はできません |
| 印刷に対応 | そのまま紙にできます | 体裁を確認しておきます |
| 画面の保存で代用 | とりあえず残せます | 項目が多いと現実的ではありません |
| 書き出しなし | — | 乗り換えも引き継ぎもできません |
年に1回でいいので書き出す
誕生日や年末など、日を決めて年1回だけ書き出して印刷する。これだけで、アプリに関する心配ごとのほとんどが消えます。印刷したものは封筒に入れ、表に「開けてください」と書いておけば十分です。
サービスが終了したらどうなるか【いちばんの注意点】
アプリは提供元の判断で終了することがあります。これはどのアプリにも起こり得ることで、良し悪しの問題ではありません。大事なのは、終わったときに何が起きるかを知っておくことです。
| 起きること | 備えていれば | 備えていないと |
|---|---|---|
| 入力した内容が読めなくなる | 書き出し済みなら手元に残ります | 全部消えます |
| 家族への共有が止まる | 紙で渡してあれば影響なし | 共有先に何も残りません |
| 見守りの通知が止まる | 別の見守りに切り替えます | 止まったことに気づけません |
| 死後開示の約束が消える | 別の方法を用意しておきます | 開示されません |
終了の告知は本人に届かないことがあります
告知は登録した連絡先に送られますが、その連絡先を見ていなければ気づけません。また、本人が体調を崩している時期に告知が来た場合、対応できないまま期限が過ぎることもあります。「気づけない前提」で、年1回の書き出しを習慣にしておくのが確実です。
書き出しと乗り換えの手順
別のアプリに移るとき、ほとんどの場合、データをそのまま移す機能はありません。手作業になる前提で、次の順に進めます。
- いまのアプリで書き出す。印刷できる形にして、まず手元に残します
- 印刷して内容を確認する。抜けている項目がないかを紙の上で見ます
- 新しいアプリを決める。19項目のチェック表で先に比べます
- 紙を見ながら新しいアプリへ入力する。すべてを移す必要はありません
- 共有相手を設定し直す。前のアプリの共有は自動では引き継がれません
- 前のアプリを解約する。解約前に、紙が手元にあることを必ず確かめます
- 家族に「変えた」と伝える。伝えていないと、古いほうを探されます
アプリで書ける項目・書けない項目【一覧】
| 内容 | アプリ | 補足 |
|---|---|---|
| 基本情報・本籍・血液型 | 書けます | — |
| 連絡してほしい人の一覧 | 書けます | いちばん役に立つ項目です |
| 預貯金・口座のある金融機関 | 書けます | 暗証番号は書きません |
| 保険・年金 | 書けます | 証券の保管場所も添えます |
| 契約・サブスクの一覧 | 書けます | 解約先の連絡方法を添えます |
| 医療・介護の希望 | 書けます | 家族と話した日付も残します |
| 葬儀・お墓の希望 | 書けます | — |
| ペットのこと | 書けます | 預け先の候補も書きます |
| 家族へのメッセージ | 書けます | 音声で残せるアプリもあります |
| 財産を誰に渡すかの指定 | 書いても効力はありません | 遺言書が必要です |
| 暗証番号そのもの | 書かないでください | 手がかりだけにします |
遺言書の代わりにはなりません
エンディングノートは、アプリでも紙でも法律上の効力はありません。「長男に自宅を」と書いても、そのとおりにはなりません。ここを取り違えたまま何年も書き続けてしまう人がいます。
| エンディングノート | 遺言書 | |
|---|---|---|
| 法律上の効力 | ありません | あります |
| 書く内容 | 希望・情報・気持ち | 財産の行き先が中心 |
| 形式のきまり | 自由です | きまりを外すと無効になります |
| 書き直し | いつでも自由です | 手順に沿って書き直します |
| 費用 | 無料〜 | 方式により変わります |
| 役割 | 手続きを助ける地図 | 財産の行き先を決めるもの |
役割が違うので、両方あるのがいちばん困りません。財産の行き先は遺言書で、それ以外の「どこに何があるか」「誰に連絡してほしいか」はエンディングノートで、と分けて考えてください。
パスワードとログイン情報の扱い
書いてよいこと・いけないこと
暗証番号やログインの文字列そのものを書くのは避けてください。アプリが第三者に開かれたときの被害が大きすぎます。書くのは、「どこの銀行と取引があるか」「解約の連絡先はどこか」「手続きに必要な書類はどこにあるか」という手がかりまでにします。
| 情報 | 書き方 |
|---|---|
| 銀行口座 | 金融機関名と支店名まで。番号と暗証番号は書きません |
| ネット銀行・証券 | 取引があることと、連絡先の調べ方を書きます |
| サブスク・定額契約 | サービス名と、解約手続きの入口を書きます |
| スマートフォンのロック | 紙に封をして、保管場所だけ家族に伝えます |
| 写真・データの保管先 | どこに預けているかを書きます |
家族が使えるようにしておく3つの準備
- 「書いてある」と伝えるアプリを使っていること自体を家族が知らないケースが最も多いです。1人でいいので伝えてください
- 紙の控えを1部つくる年1回の書き出しで足ります。封筒に入れ、置き場所を伝えます
- 開くための手がかりを別に置く端末のロックとアプリの入り方。これがないと、すべてが読めません
自治体の無料ノート・市販ノートとの併用
多くの自治体が、エンディングノートを無料で配布しています。窓口や地域包括支援センターで受け取れるほか、印刷して使える形で公開している自治体もあります。アプリで書きためた内容を、この無料ノートに写して家族に渡すという使い方は、費用もかからず現実的です。
| 組み合わせ | 向いている人 | 進め方 |
|---|---|---|
| アプリ+自治体の無料ノート | 費用をかけたくない | アプリで下書きし、年1回写します |
| アプリ+市販ノート | 項目をしっかり埋めたい | 市販ノートの項目立てを参考にします |
| アプリだけ | まだ書き始めたばかり | 書き出しだけは必ず確認します |
| 紙だけ | 家族が機械を使わない | 保管場所を1人に伝えます |
続かないときの「最初の3画面」
アプリを入れたのに続かない理由は、たいてい「全部埋めようとするから」です。最初に埋めるのは次の3つだけと決めてください。この3つが埋まっていれば、残された家族がまず困りません。
- 連絡してほしい人。名前と続柄と連絡先。5人でも3人でも構いません
- 取引のある金融機関と保険。会社名だけで十分です
- 毎月払っているもの。携帯・電気・定額サービスの名前を並べます
この3つで足りる理由
亡くなったあと、家族が最初に困るのは「誰に知らせるか」「どこにお金があるか」「何を止めればいいか」の3つだからです。葬儀の希望やメッセージは、あとから足せます。まず3画面。埋まったら次の3画面。この進め方がいちばん続きます。
よくある質問
- エンディングノートアプリは無料で使えますか
- 入力と保存までは無料のものが多く、家族への共有や見守り、書き出しから有料になる区分けがよく見られます。料金ページと利用規約の両方を確認してください。
- アプリと紙、どちらから始めればよいですか
- 入院や手術が近い方は紙、それ以外の方はアプリからで構いません。アプリは書き直しが楽なので、内容が固まっていない段階に向いています。
- 家族がスマートフォンを使いません。それでも意味はありますか
- あります。ただし共有機能は使えないので、書き出して紙で渡す前提にしてください。年1回の印刷を習慣にすれば十分です。
- 亡くなったあと、家族はアプリを開けますか
- 端末のロックとアプリの入り方が分からなければ開けません。事前の共有か、死後開示のしくみか、紙の控えのいずれかを用意しておく必要があります。
- 暗証番号もアプリに書いてよいですか
- おすすめしません。書くのは「どこと取引があるか」までにして、番号そのものは紙に封をして別に保管してください。
- アプリのサービスが終わったら、書いた内容は消えますか
- 書き出していなければ消えると考えてください。これはどのアプリにも起こり得ます。年1回の書き出しがいちばんの備えです。
- 別のアプリに乗り換えるとき、データは移せますか
- そのまま移す機能はほとんどありません。書き出して印刷し、紙を見ながら新しいアプリへ入力し直すのが現実的な手順です。
- スマートフォンを機種変更したらどうなりますか
- 提供元がデータを預かる方式なら、同じ方法でログインすれば戻せます。端末の中だけに保存する方式では消えることがあります。事前に確認してください。
- アプリに書けば遺言書はいらなくなりますか
- いりますし、代わりにはなりません。エンディングノートに書いた財産の分け方には効力がありません。財産の行き先は遺言書で決めます。
- 写真や動画も残せますか
- 残せるアプリがあります。ただし枚数や容量に制限があることが多く、増やすと有料になる場合があります。大切な写真は別の場所にも残しておくと安心です。
- 自治体のエンディングノートは無料でもらえますか
- 配布している自治体があります。窓口や地域包括支援センターで確認してください。印刷して使える形で公開している自治体もあります。
- 何歳から始めればよいですか
- 決まりはありません。書き直せることがアプリの利点なので、早く始めるほど負担が小さくなります。連絡先と契約の一覧だけなら、30分もあれば埋められます。
まとめ
この記事の要点
- アプリと紙は競合しません。下書きはアプリ、最終版は紙が失敗しない形です
- 比べるときは機能の数ではなく、19項目のチェック表を上から確認します
- 19項目のうち「書き出しができるか」がいちばん重要です
- アプリを開くための手がかりだけは、必ずアプリの外に置きます
- 財産の行き先はエンディングノートでは決まりません。遺言書が必要です
- 続かない人は、連絡先・金融機関・毎月の支払いの3画面から始めます
アプリはあくまで道具です。大切なのは、書いた内容が「必要なときに、必要な人に届くか」だけです。年に1回、書き出して印刷し、家族の1人に置き場所を伝える。これができていれば、どのアプリを選んでも大きく外すことはありません。
次に読む
本記事は一般的な情報を整理したものです。アプリの機能・料金・利用条件は提供元の判断で変更されることがあります。契約前に必ず公式の説明ページと利用規約をご確認ください。遺言や相続に関わる判断は、専門家にご相談ください。

























