枕経(まくらきょう・まくらぎょう)とは?お布施に関する疑問点や意味、枕経に参加するときの服装や持ち物について紹介!

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死後に行われる儀式の一つとして、枕経(読み方:まくらきょう・まくらぎょう)というものがあります。

枕元でお経をあげることから枕経と呼ばれるものですが、ではどのような意味合いのお経であるのか?
また、死後どれくらいのタイミングで行われるのか?

この記事では、枕経に関する疑問点、枕経料は一体いくらかかるのかなど相場やお布施に関すること、枕経をあげるときの参加者などを紹介しています。

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枕経とは

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「そもそも枕経って何?」

初めて聞く人もいると思いますので、まずは枕経の意味について紹介していきます。

はじめにウィキペディア(Wikipedia)で枕経の意味を調べてみると、以下のように記述されていました。

枕経(まくらきょう、まくらぎょう)とは、本来死んでゆく人が不安にならぬ様、案内として枕元で死をみとりながらお経をあげる事。現在では死後すぐに行われる儀式の1つで、死者に初めて経を聞かせるという意味がある。宗派によっては枕経を行わない場合もある。

最近は病院で死亡するケースが多いので、病院で死亡した場合は遺体を自宅または葬祭場へ搬送した後で行う。仏間や座敷に敷いた布団の上に遺体を安置し、枕元あるいは布団の脇に白布を掛けた机を置き簡単な仏具(三具足、りん)を整える。

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』

簡単に紹介すると枕経とは、死後に行われる儀式の一つで、文字通り枕元でお経をあげることをいいます。
枕勤め(読み方:まくらづとめ)」や「臨終勤行(読み方:りんじゅうごんぎょう)」などと呼ばれることもあります。

もともと枕経は亡くなってゆく人に称えるお経でしたが、最近は病院で亡くなるケースが多いため、自宅などへ搬送後に枕飾りを設置し、その後で枕経を行うのが一般的となっております。

読経のあとは、法話または説話がある場合もあります。

▼読経(読み方:どきょう・どっきょう・どくきょう)
読経とは、お経を読むことです。
▼法話(読み方:ほうわ)、説話(読み方:せつわ)
法話・説話とは、僧侶などが聴衆の前で話をすることです。

枕飾りとは、故人を自宅に安置するときに遺体の枕元に置く供物台のことで、簡易的な祭壇としても使われるものです。

枕飾りについては下の記事で詳しく紹介しているので参考にしてみてください。

 

枕経を行う意味とは

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ひとことで仏教と言いましても、以下のように色々な宗派があります。

・浄土真宗
・浄土宗
・真言宗

・天台宗
・日蓮宗
・真言宗
・臨済宗
・曹洞宗

上記は宗派の一部になりますが、宗派によっては思想・考え方に違いなどもあります。
そのため、枕経の意味合いも異なることがあります。

極楽往生できるように、あの世への案内としてお経をあげる
仏様へお礼を捧げる、感謝の気持ちを伝えるためにお経をあげる
仏様へ懺悔をして許しを乞うためにお経をあげる

色々な意味合いがあるので、自身の宗派ではどのような意味合いがあるのかを確認するようにしましょう。

ただ最近は病院で亡くなるケースも多いため、枕経などを省略するケースも増えています。
地域や宗派によってはそもそも枕経の習慣が無い場合もあるので、「必ずしも行われるものではない」という点は覚えておくとよいでしょう。
また、枕経は仏教の儀式のため、神式(神道)やキリスト教式では行いません。

ただし、神式(神道)の場合は「枕直しの儀」が行われます。

▼枕直しの儀とは?
神道(神式)は仏教とは異なり、お経をあげる習慣がないため「枕経」がありません。
しかし枕飾りの設置をしたり、ご遺族や親しい人たちと故人の冥福を祈る儀式は行われます。
この一連の流れを「枕直しの儀」といいます。

枕経の流れ

枕経が行われるまでの一般的な流れについて紹介します。
地域や宗派によって違いもありますので、一つの例としてご覧ください。

1.遺体の搬送
2.遺体の安置
3.枕飾りの準備
4.僧侶への依頼

枕経を行う場合は、上記1~4の流れになります。

まずは病院等から遺体を搬送します。
枕経を行う場合は主に自宅へ遺体搬送が行われます。

※枕経を行う場合は主に自宅へ搬送されますが、葬祭場へ搬送して行われる場合もあります。

自宅へ遺体を搬送したら、故人のお布団に寝かせて安置します。
このときは北枕にし、必要に応じて守り刀なども用意します。

※守り刀とは、故人の遺体の上に置く短刀のことです。古くからある習慣であの世への道中のお守りとされています。

次に枕飾りを準備します。
枕飾りに必要なものやお供えするもの、置き方は【枕飾りの記事】を参考にしてください。

※枕飾りとは、故人を自宅に安置するときに遺体の枕元に置く供物台のことで、簡易的な祭壇としても使われるものです。前飾りとも呼ばれます。

枕飾りの準備ができましたら、僧侶へ枕経の依頼をします。
菩薩寺がある場合は直接依頼を、無い場合は葬儀社に手配をお願いすることもできます。

※菩薩寺(読み方:ぼだいじ)とは、簡単に説明すると先祖代々お世話になっているお寺のことです。

枕経を行うタイミングは、死後なるべく早い段階で行われます。
当日に行われることもありますが、亡くなった時間帯によっては翌日になることもあります。

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枕経に参加するときの服装や持ち物について

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続いては枕経の参加者や出席する際の服装、持ち物についてみていきましょう。

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枕経の参加者

枕経の参加者は基本的に身内のみで行われます。
死後すぐに行われる儀式となっているため、中心となるのは一緒にお住まいだったご遺族やお近くに住む親族となります。

故人の関係者や友人知人へ参列をお願いする必要はありません。

枕経での服装

服装は平服で問題ありません。

僧侶を呼んでお経をあげてもらう
死後に行う儀式の一つ

上記のような理由から、葬儀と同じように喪服のイメージがあるかもしれませんが、枕経は亡くなったあと早い段階で行われます。
ですので喪服の準備ができていない場合なども多く、服装などはそれほど問題視されません。
逆に喪服で訪れると「死」を待っていたと思われ、あまり好ましくはありません。

・派手な服装は避ける
・必要以上にアクセサリーの類は身につけない

などを守っていれば私服での出席でも問題ないでしょう。

枕経に出席する際の持ち物

枕経に出席する際は、特に持ち物は必要としません。
直ぐに準備ができる場合は「数珠」はお持ちになっても良いかもしれません。

故人が近くに住む場合は、親族(親戚)の方も駆けつけることがあります。
この場合、香典をどうしたらよいか悩む方もいると思いますが、枕経の時点で香典を準備する必要はありません。

香典は後日行われる葬儀等でお渡しします。

枕経に出席する際の持ち物については以上になります。

枕経のために用意するもの

枕経を行うために、ご遺族側がいくつか用意するものがあります。

・僧侶のお車代
・僧侶の座布団
・枕経が終わったあとのお茶・菓子等

枕経にて僧侶に出向いてもらった場合、お車代を用意する必要があります。
お布施とは違い、こちらは当日お渡しするものなので枕経の際は用意しましょう。

後はお経をあげていただくときに僧侶が座る座布団や、枕経が終わったあとのお茶・菓子等もあると良いです。

枕経のお布施やお車代

枕経にかかる費用に関しては、主に2つあります。

・お布施
・お車代

お布施とはお経をあげてもらったり、戒名していただいたときに支払うお金のことです。

枕経はお経をあげていただくので「お布施」が必要となります。
しかしお布施は葬儀などを同じ僧侶に依頼する場合、葬儀などがすべて終わった後にまとめて支払うのが一般的です。
ですので枕経単体での「枕経料」という名目で用意する必要はありません。

お布施の相場については、宗派や地域によって違いがあるので一概に「いくらかかる」とは言えません。
全体の相場からみると「15万円~50万円」となっているようです。
上記の金額は枕経だけでなく、葬儀等の読経料も含まれたものです。

お車代とは、出向いてもらったことへのお礼を込めて渡す交通費のことです。

お車代は、お経をあげてもらったことに対して支払うわけではありませんので、こちらは枕経をあげてもらった当日に支払う必要があります。
お車代ですが、「御車代」という名目でお渡しするケースもあれば、「お布施」として包む中に少し多めに入れてお渡しするケースもあります。
お車代の金額は相場からみると「5千円~1万円」となっています。

お布施の表書きの書き方や封筒については下の記事で紹介しています。
包み方なども画像付きで解説しているので参考にしていただけると幸いです。

まとめ

枕経について紹介しました。

枕経は必ず行うものではありませんが、実施する場合は死後すぐに行われる儀式です。

ですので「いざ」というときにすぐに用意等をできるように、枕経についても覚えておくとよいと思います。

・枕経とは死後すぐに行われる仏教の儀式
・地域や宗派によって多少の違いがある
・枕経に参列するのは基本的に身内のみなので、友人知人・故人の関係者へ配慮は不要
・枕経に参加するときは平服、または落ち着きのある私服でも問題ない
・お布施は葬儀等が終わった後でまとめて支払う
・お布施とは別にお車代を用意する

上記のポイントを覚えておけば問題ないでしょう。
菩薩寺がなく僧侶について困ったときや、細かい点で悩んだときは葬儀社の方に相談すれば的確なアドバイスをしてもらえるので、葬儀社の方に気軽に相談してみるのもよいでしょう。

今回の枕経の記事では、何度か「枕飾り」についても触れてきましたが、似た言葉で「後飾り」というものもあります。
同じ「飾り」が付くため、ときどき勘違いされてしまう方もいますが、この二つは異なるもので設置するタイミングなど違いがあります。
下の記事では、後飾りの意味やお供え物、祭壇の設置方法など詳しく紹介しています。
枕飾りと後飾りを混同しないように、この2つについても覚えておくとよいと思います。

 

 

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