電子マネー・交通系ICカードの相続はできる?マイレージも含めてわかりやすく解説

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「亡くなった家族のSuicaにチャージ残高が残っていたけれど、受け取れるの?」
そんな疑問を持つ方が、近年とても増えています。スマートフォンやICカードでお金を管理するのが当たり前になった今、デジタルの財産をどう引き継ぐかは、終活において見逃せないテーマです。

この記事では、亡くなった家族が持っていた電子マネー(交通系ICカードを含む)・各種ポイント・ANAやJALのマイレージについて、「相続できるもの・できないもの」を整理し、遺族の方が実際に取るべき手続きの流れをていねいにご説明します。
現在終活を進めている方も、ご家族の方も、ぜひ最後までお読みください。


電子マネーは「現金と同等の資産」として相続の対象になります

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電子マネーとは何か、あらためて確認しましょう

電子マネーとは、現金をカードやスマートフォンにあらかじめチャージ(入金)しておき、お店での支払いに使う仕組みです。銀行口座に預金するのと同じように、チャージ残高は資産としての価値を持ちます。

そのため、電子マネーのチャージ残高は、基本的に相続財産として扱われます。ただし、種類によって「相続できるもの」と「相続できないもの」があり、対応がそれぞれ異なります。家族が亡くなった後に慌てないよう、あらかじめ把握しておくことが大切です。

相続税の申告は必要?

相続できる電子マネーは、他の相続財産と合わせて相続税の課税対象になります。ただし、たとえばSuicaはチャージ上限が2万円と高額ではないため、基礎控除額を超えるケースは少ないでしょう。もし複数の電子マネーや預貯金・不動産など他の財産とあわせて基礎控除(3,000万円+600万円×法定相続人数)を超えるようであれば、相続税の申告が必要になります。

「難しそう…」と感じても、一つひとつ確認していけば大丈夫です。順番に見ていきましょう。


相続できる電子マネー・ポイント・マイレージ一覧

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交通系ICカードはすべて相続可能です

Suica・PASMO・ICOCAなどの交通系ICカードは、全10種類すべてが遺族による相続(払い戻し手続き)の対象です。有効期限は10年間ですので、期限内に手続きを済ませましょう。

サービス名区分相続
Suica(スイカ)交通系ICカード✅ 可
Kitaca(キタカ)交通系ICカード✅ 可
PASMO(パスモ)交通系ICカード✅ 可
TOICA(トイカ)交通系ICカード✅ 可
manaca(マナカ)交通系ICカード✅ 可
ICOCA(イコカ)交通系ICカード✅ 可
PiTaPa(ピタパ)交通系ICカード✅ 可
nimoca(ニモカ)交通系ICカード✅ 可
SUGOCA(スゴカ)交通系ICカード✅ 可
はやかけん交通系ICカード✅ 可
PayPay(ペイペイ)決済系電子マネー✅ 可
LINE Pay(ラインペイ)決済系電子マネー✅ 可
ANAマイレージマイル✅ 可
JALマイレージマイル✅ 可
ビックポイントポイント✅ 可

反対に、相続できない(残高の現金払い戻し不可)の代表例は以下です。

サービス名利用者が亡くなった場合の取り扱い
WAON(ワオン)現金による返金は不可。遺族が使い切るよう案内される。
楽天Edy(エディ)現金による返金は不可。遺族が使い切る等で対応。
ゴールドポイント(ヨドバシカメラ)原則、会員が亡くなると利用不可。クレジット機能なしのカードは家族が使える場合あり。

WAONや楽天Edyは利用者の多い電子マネーですが、残高の相続はできません。「亡くなる前に使い切る」ことを家族で話し合っておくのが一番スムーズです。


Suicaなど交通系ICカードの相続手続きの流れ

無記名Suicaの場合(必要書類なし)

無記名のSuicaであれば、必要書類は不要です。カードを持って、お近くの「みどりの窓口」へ行くだけで手続きができます。

記名式Suica(My Suica)の場合

記名式のSuicaは、以下の手順で払い戻しを受けられます。

  1. 役所で必要書類を取得する
  2. SuicaとSuicaと必要書類を持って、みどりの窓口のある最寄駅へ行く
  3. 駅員の案内に従い払い戻しを受け、Suicaを返却する

必要書類(共通)

①亡くなった方の死亡確認書類(いずれか1点)
・死亡診断書または死体検案書(役所で取得可)
・死亡届記載事項証明書(役所で取得可)

②受取人(遺族の方)の本人確認書類(いずれか1点)
・運転免許証 / パスポート / マイナンバーカード(写真付き)

払い戻し金額の計算式

払い戻し額の計算は下記のとおりです。

払い戻し額 = カード内残額 - 手数料220円 + デポジット(預り金)500円

例)チャージ残高10,000円の場合
10,000円 − 220円 = 9,780円
9,780円 + 500円(デポジット)= 10,280円 が返ってきます

※チャージ残額が0円の場合、払い戻し額はなし(デポジット500円のみ返金)

他の交通系ICカード(PASMO・ICOCAなど)も、基本的に同じ流れで手続きできます。「払い戻すカード」「受取人の公的証明書類」「亡くなった方の死亡証明書類」の3点を準備して、各カードの窓口へ持参してください。

⚠️ 交通系ICカードの有効期限は10年です。期限内に必ず手続きを済ませましょう。


PayPay・LINE Payなどスマホ決済の相続手続き

PayPayの残高を受け取るには

PayPay残高の相続は、PayPay公式サポート窓口へ連絡して手続きを進めます。メール問い合わせ・電話どちらからでも対応してもらえます。残高の有効期限は残高が変動した日から2年間ですので、早めに連絡しましょう。

LINE Payの残高を受け取るには

LINE Payの残高相続は、LINEのお問い合わせフォームへの連絡か、LINEアプリ内で「@linepayjp_support」を友だち追加してチャットで問い合わせる方法があります。問い合わせ後、指定書類の提出が求められます。
LINE Pay残高の有効期限は、残高の増減がないまま5年間となっています。


ANAマイル・JALマイレージを相続する手続き

ANAマイルの相続(死亡後6ヶ月以内に手続きを)

ANAのマイルは利用規約上、相続が認められています。ただし、必要書類の提示は会員(亡くなった方)の死亡後6ヶ月以内が条件です。6ヶ月を過ぎるとマイルが失効してしまいますので、早めにANAマイレージクラブ・サービスセンターへ連絡し、必要書類を確認してください。

主な必要書類(詳細はANAへ確認)

①亡くなった方の死亡確認書類(死亡診断書・死亡届記載事項証明書等)
②受取人(遺族)の本人確認書類(運転免許証・マイナンバーカード等)

JALマイレージの相続(有効期限36ヶ月)

JALのマイルも相続可能で、JMB日本地区会員事務局へ連絡して手続きを進めます。JALマイルの有効期限は36ヶ月間ですので、期間内に手続きを済ませてください。相続後のマイルは特典航空券などに交換して家族で利用することもできます。

生前にマイルを家族へ移行できる航空会社もあります

ANAやJALは死亡後の相続という形ですが、デルタ航空スカイマイルユナイテッド航空マイレージプラスは、生前にご本人が家族の口座へマイルを移行(トランスファー)することができます。元気なうちに家族で話し合い、必要であれば移行手続きを済ませておくのが安心です。


相続できないポイントは「マイルに交換」か「生前に使い切る」が賢明です

多くのポイントは、名義人が亡くなると消滅します

Tポイント・楽天ポイント・dポイント・nanacoポイント・LINEポイントなど、多くのポイントサービスは会員の死亡によって消滅します。ただし、一部のポイントはJAL・ANAのマイルへ交換することができ、マイルであれば遺族が相続できるため、「ポイントを生前にマイルへ変えておく」という方法が有効です。

ポイントサービス直接交換できるマイル
TポイントANA(直接)/ JAL(間接)
PontaポイントJAL(直接)/ ANA(間接)
楽天ポイントANA(直接)/ JAL(間接)
dポイントJAL(直接)/ ANA(間接)
nanacoポイントANA(直接)/ JAL(間接)
LINEポイントJAL(直接)/ ANA(間接)
セゾン永久不滅ポイントJAL・ANA(どちらも直接)
JCB Oki DokiポイントJAL・ANA・デルタ(直接)
はぴeポイント(関西電力)JAL・ANA(どちらも直接)
よんでんポイント(四国電力)JAL・ANA(どちらも直接)

※「間接交換」とは、一度別のポイントに移行してからマイルに交換する方法です。詳しくは各サービスの公式サイトでご確認ください。

クレジットカードのポイントは名義人が亡くなると原則消滅

アメックスやダイナースのクレジットカードポイントも、カード名義人が亡くなると消滅するのが基本です。生前のうちにマイル交換や買い物での利用を検討しておきましょう。

「自分には関係ない」と思っていたポイントが、意外と大きな金額になっていることもあります。一度、ご家族で棚卸しをしてみてはいかがでしょうか。


終活として今すぐできる「デジタル財産の整理」

IDとパスワードの管理が鍵です

電子マネーやポイント・マイレージは、IDとパスワードがわからないと残高確認も手続きも進みません。亡くなった後に家族が困らないよう、ログイン情報をエンディングノートや財産目録にまとめておくことが非常に重要です。

法務省・日本司法書士会連合会が作成したエンディングノート「あなたに届け、わたしの想い」(2023年8月改訂)では、デジタルデータの整理として「携帯・PCのログイン情報」「SNS・メールのID・パスワード」「オンライン口座」「有料サービス」を書き留めておくことを推奨しています。
(出典:法務省・日本司法書士会連合会「エンディングノート」2023年8月改訂

財産目録・遺言書への記載も有効です

電子マネーやポイントをはじめとするデジタル資産は、自筆証書遺言や財産目録に記載しておくことで、相続手続きがスムーズになります。また、法務局の自筆証書遺言書保管制度を利用すれば、遺言書の紛失・改ざんリスクがなくなり、家庭裁判所の検認も不要になります(保管手数料1件3,900円)。
(出典:法務省民事局「自筆証書遺言書保管申請ガイドブック」令和7年度改訂版

また、不動産を含む相続登記は令和6年4月1日から義務化されており、怠ると10万円以下の過料の対象になります。デジタル財産の整理と合わせて、全体の相続対策を進めておくと安心です。
(出典:法務省・日本司法書士会連合会「エンディングノート」2023年8月改訂


まとめ|電子マネー・マイレージ相続のポイント5つ

  • 交通系ICカード(Suica・PASMOなど全10種)は相続可能。有効期限は10年以内に払い戻し手続きを。
  • ANAマイルは死亡後6ヶ月以内に手続きが必要。JALマイルは有効期限36ヶ月。いずれも早めの連絡を。
  • WAON・楽天Edyは現金による残高返金ができない。生前に使い切る計画を家族で話し合っておこう。
  • 多くのポイントは名義人死亡後に消滅する。生前にマイルへ交換するか、家族でポイントをまとめるサービスを活用しよう。
  • IDやパスワードはエンディングノートや財産目録に残しておく。デジタル終活として家族への最大の備えになる。(出典:法務省・日本司法書士会連合会「エンディングノート」2023年8月改訂

スマートフォンで電子マネーを使うことが当たり前になった今、残高を残したまま亡くなるケースはこれからも増えていくと思います。「自分はまだ大丈夫」と思わずに、元気なうちに少しずつ整理しておくことが、残されたご家族への大切な贈り物になります。


📋 相続・終活の準備は、法務局・司法書士会への相談から

電子マネーやマイレージの整理はもちろん、遺言書や財産目録の作成についてお悩みの方は、まず専門の窓口に相談してみてください。窓口の方がていねいに教えてくれますので、難しく考えなくて大丈夫ですよ。

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一つひとつ整理しておくと、きっと気持ちが楽になることでしょう。

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