香典返しとは?金額相場や時期はいつ?お礼状や挨拶状、のし(掛け紙)の書き方、おすすめのカタログギフトまで徹底解説!

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香典返し(こうでんがえし)とは、お通夜や葬儀などでいただいた香典の返礼として、お礼の気持ちを込めてお返しするものです。
最近では商品券やカタログギフトがよく選ばれていますが、会社関係からの香典をまとめていただいた場合や、香典返しは不要と言われた場合、お礼状(挨拶状)だけでもいいのでしょうか?
また、香典返しを贈る時期はいつなのか?辞退する場合の方法はどうすればいいのか?

この記事では、終活中から知っておきたい香典返しに関する情報をまとめています。

特に誰が詳しく教えてくれるでもない葬儀関係の事は、事前知識として知っておく事でいざという時に役立つものだと思いますので、ぜひ最後までお読み下さい。

▼この記事を読んで理解できること
・香典返しとは何か?
・香典返しの時期や金額の目安
・香典返しの挨拶状やお礼状の書き方
・おすすめの香典返しの品
など
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香典返しとは?

香典返しとは何なのか?まずはその意味について解説していきます。

香典返しの意味を知る前提として、ウィキペディア(Wikipedia)で「香典」についての記述から見ていきましょう。

香典(こうでん。香奠とも表記)とは、仏式等の葬儀で、死者の霊前等に供える金品をいう。香料ともいう。
「香」の字が用いられるのは、香・線香の代わりに供えるという意味であり、「奠」とは霊前に供える金品の意味である。
通例、香典は、香典袋(不祝儀袋)に入れて葬儀(通夜あるいは告別式)の際に遺族に対して手渡される。

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』

簡単に言うと、香典とは仏教などの葬儀で故人の霊前に供える金品(お金)の事を言います。

この時点でイメージできる方が多いのではないかと思いますが、香典返しとは「いただいた香典に対するお礼のお返しの事」と言えます。
また、「香典を受けたお礼の品(品物)」という意味にもなります。

上記のようにウィキペディア(Wikipedia)で「香典」の項目はありますが、「香典返し」としての項目はありません。
ですが、「香典返し」に関する記述は「香典」の項目の中で少し触れられています。

香典返し
現在では、忌明けに遺族が香典返しを送ることも多い。忌明けとは、仏式ならば四十九日の法要後、神式ならば五十日祭を終えた後である。キリスト教では忌中という概念はないが、死後1ヶ月後の昇天(召天)記念日のあとに仏式などに倣って香典返しを送る。

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』

このように、香典返しの意味合いについて少し記述されていますが、こちらについてはこのあとの「香典返しの時期」で詳しく解説しています。

「香典返し」英語では?
アメリカやイギリスでは香典返し=日本のように品物を贈るという習慣がありません
日本とは違い、メッセージカードやギフトカードで済ませるというのが一般的なようです
香典返しの英文として「a present in return for a funeral offering」などありますが、「葬儀の見返りにプレゼント」といったものになるので、香典返しの本質を考えると「これが香典返しの英語、英文」と該当するものがないと言えます

香典返しと会葬返礼品の違い

お通夜、葬式(葬儀)や法要、法事に参列していただいた全員にお返しする品の事を会葬返礼品(かいそうへんれいひん)と言います。
香典返しと混同されやすいですが、香典返しは会葬返礼品の1つになります。

香典返しと会葬返礼品の違いは「対象となる方の範囲」です。

会葬御礼(かいそうおんれい)
お通夜や葬儀に参列していただいた方にお渡しする返礼品
対象は香典の有無に関係なく、参列者全員へ

香典返し(こうでんがえし)
対象は、香典を包んでくださった方にお渡しする返礼品

このように、香典返しが会葬返礼品の1つであるという事がわかって頂けたかと思います。
ちなみに会葬御礼は、会葬品(かいそうひん)、会葬御礼品(かいそうおんれいひん)、粗供養品(そくようひん)といった呼ばれ方もしています。

 

香典返しの時期

実際に香典返しはいつ贈るものなのか、いつまでに渡すべきなのか、香典返しのタイミングは一般的なマナーとして知っておきたいところです。

香典返しの時期はいつ?と聞かれた際、答えとしては2通りあると言えます。

ひとつは、宗教や地域の風習、ご年配の方による意見等があれば、それに従って行うという事。
もうひとつは、基本的には忌明けにあたる四十九日法要後に贈るのが一般的だという事。
「基本的には」というのは、忌明けの時期が宗教によって違ってくるからです。

忌明けとは?
読み方:きあけ、いみあき
忌の期間(喪に服している期間)が終わる事を表しています。

各宗教の忌明けについては、以下の表の通りです。

宗教区分忌明け時期(呼び方)
仏式(仏教)命日から49日目(七七日忌)
神式(神道)命日から50日目(五十日祭)
キリスト教(カトリック)命日から30日目(追悼ミサ)
キリスト教(プロテスタント)命日から1ヶ月後(召天記念日)

上記表を見ていただくと、一般的に香典返しが「忌明けにあたる四十九日を過ぎた後」と認識されているのは仏式にならっているという事がわかります。
そして、神式やキリスト教も仏式にならって忌明け後に香典返しを贈るようになっています。

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香典返しの渡し方

香典返しの渡し方としては、喪主が直接持参し、挨拶と共に贈るものではありますが、現在ではお礼状や挨拶状と共に配送するというのが通例となってきています。
※挨拶状についてはこのあとの「香典返し 各種書き方」にて解説しています。

挨拶状と共に配送が通例ですが、最近では「当日返し」といって、その日のうちに香典返しをするケースもみられます。
その場で当日返しのケースがみられる事から、「香典返しは49日前?49日後?どっちがいいの?」と気にされる方もいるようです。
これに関しては前述したように宗教や地域の風習だったり、身近なご年配の方の意見に従うのがいいと言えます。

近年、都心部を中心に葬儀当日に初七日や四十九日(三十五日の場合もある)が行われる事が多くなっている事など、葬儀形式の多様化が当日返しにつながっているという事も考えられます。

遠方に住む方や高齢の場合などで、本来であれば葬儀に参列したかったものの、体調面などの問題でやむをえず香典を郵送で送る方もいらっしゃるかと思います。
そのような方は「そこまでしてちゃんと香典をくださった」と考えるべきですし、きちんと香典返しはしたいものです。

香典返しと六曜(仏滅や友引)
香典返しを直接持参して渡す場合でも、送る場合でも、「仏滅だから」「友引だから」と、気にされる方がいらっしゃるかもしれません。
香典返しでは仏滅や友引など気にする必要はない、というのが一般論だと思います。
特に六曜の事は守るべきだというルールは香典返しにおいてありません。
ただ、香典返し受け取る相手側の宗派、信仰や考え方によって印象は決まると思うので、どうしても気になる方は仏滅や友引を避けて香典返しのタイミングを計るといいでしょう。

 

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香典返しの金額相場

次に、香典返しの金額相場について解説します。
目安として大体いくらなのか?最低いくらからなのか?お金の話はなかなか人に聞きづらいものだと思いますので、事前に知っておく事で困る事もなくなるのではないでしょうか。

香典返しの金額ですが、いただいた香典の3分の1から半額が相場として一般的です。
そのため、香典返しは別の言い方で「半返し」とも言われています。

例)
10,000円の香典をいただいた場合、香典返しの目安は5,000円前後という事になります

当日返しの場合は、香典をくださった方全員に同じ品物をお渡しする形が多いようです。

高額の香典をいただいた場合は?
当日返しの際、香典返しとして用意した品物では不十分な場合、忌明け後に改めて返礼の品を贈るのが一般的です。
※忌明け後など当日以外の香典返しの場合は、いただいた香典の半額でお返しするのがマナーだと言えます。

 

香典返し 各種書き方

一般的に、香典返しは品物とあわせてお礼状や挨拶状、手紙と共に贈るものです。

この項目では香典返し時のお礼状などの書き方について紹介します。

・お礼状、挨拶状、手紙の書き方
・熨斗(のし)の書き方
・香典返しを辞退する場合の書き方(参列者側)

順にそれぞれ解説していきます。

お礼状・挨拶状・手紙の書き方

香典返しを贈る際、お礼状や挨拶状、手紙は必ず添えるものです。

「お礼状と挨拶状は違うのか?」「挨拶状と手紙は違うのか?」といったように気になっている方がいらっしゃるかもしれませんが、「お礼状=挨拶状=手紙」と考えて問題ありません。
まず、意味や書く用紙、墨の色や注意点についてまとめると、以下の通りです。

▼お礼状、挨拶状、手紙の意味
基本的には無事に忌明けした事を報告するとともに、お通夜や葬儀に参列していただいた事へのお礼の気持ち、感謝の気持ちを伝えるものです。
本来であれば忌明け時に直接お会いしてお礼すべきではあるものの、お礼状や挨拶状、手紙を添えて香典返しの品と共に宅急便でお返しをするというのが一般的になってきています。
▼用紙や書き方
奉書紙(和紙)が最も丁寧な形で、奉書封筒(奉書紙を使った封筒)に入れるのがマナーとされています。
書き方は縦書きの手書き、または印刷。
※印刷の場合、グレーではなく黒
・パソコンをお持ちの場合、「香典返し お礼状(挨拶状) テンプレート」もしくは「香典返し お礼状(挨拶状) 見本」とネット検索すると、雛形やサンプルも幾つかみられます。
はがきサイズのカードタイプになっているものもあり、奉書紙より略式的な形にはなりますが、近年使われる方は増えてきています。
・書くのは筆や筆ペン、どちらでも良いとされています(ボールペンは避けるほうが無難)。
▼墨の色
墨の色に関しては一概に薄墨、濃い墨どちらとは言い切れないところがあります。
基本的には忌明け後に贈るお礼状などは濃い墨ですが、地域によって薄墨の場合もあるので親族や年配者に確認し、指示を仰ぐのがいいでしょう。
※パソコンなどを使用して印刷する場合も薄墨・濃い墨どちらかの設定で印刷します
▼注意点
・文章に句読点は使わない。
宗教、宗派に合った表現があるので、間違えないようにする。

※注意点の宗教・宗派に合った表現とは、忌明けについて呼び方が異なるためです。
例えば仏式であれば四十九日(七七日忌)、神式なら五十日祭と表現します(前述した「香典返しの時期」の表を参照)。

▼例文

 謹啓
 ご尊家益々御清祥のこととお喜び申し上げます
先般 亡父 終活一郎儀 死去に際しましてはご多忙中にもかかわらず丁重なる御厚志を賜り厚く御礼申し上げます
お蔭をもちまして○月○日に四十九日法要を滞りなく済ませることができました
つきましては追善の微意を表し心ばかりの品をお届けいたしますのでご受納賜りたくお願い申し上げます
本来であれば拝眉の上お礼申し上げるべきところ略儀ながら書中をもちまして御礼方々ご挨拶申し上げます
敬具
令和○年○月○日
終活 太郎

書く文面は5つのブロックで構成されている事がポイントとなります。
…お通夜や葬儀など参列していただいた事へのお礼と感謝の気持ち
…無事に故人の法要が済んだという事(「四十九日法要」の部分は宗教によって書き方は違ってきます)
…香典返しの品をお送りしたというお知らせ
…本来なら直接お会いしなければいけないところ、書面で済ませる事のお詫び
…日付(一般的には実際の法要を行った日を記載)

上記の例文は仏式の一般的な文章例となります。
※供花をいただいた事に対するお礼状の文面としても使えます
お相手が友人の場合、若干文面を変える事も考えられますが、そこは分け隔てなく「親しき仲にも礼儀あり」と考えるのが好ましいと言えます。

ちなみに、香典返しの品揃えも豊富な三越などでは代表的な文案見本が用意されていて、ご用命の件数分の挨拶状を無料で用意していただけます(各宗教に対応した挨拶状)。
お近くに三越がある場合、三越お香典返し専門スタッフに相談してみるのもいいでしょう。

熨斗(のし)・掛け紙の書き方

香典返しの品物には熨斗(のし)をかけて表書きをするのが通例ですが、まずは前提として「掛け紙」「熨斗紙(のし紙)」の違いを理解しておく必要があります。
※香典返しの品物だけでなく、供花のお返しの品物も同様です

上図右側のように、「熨斗紙(のし紙)」とは「熨斗(のし)」がある掛け紙の事を言います。
熨斗(のし)がある掛け紙は縁起物としての意味を指すので、香典返しのように弔事には相応しくありません。

そのため、香典返しの品物にかけるのは、上図左側の水引だけが印刷された「掛け紙」タイプのものになります。
つまり、「香典返しの品物には熨斗(のし)をかけて」というのは、熨斗がない掛け紙を品物にかける事を言います。

水引は一般的には黒×白の結び切りですが、関西地方や北陸地方など地域によっては黄×白の水引の掛け紙が用いられる事があります。

香典返しの際、熨斗が印刷されている熨斗紙を使わないようにしましょう。

表書き(上書き)については以下の通りです。表書きは水引の上に「志」と書くのが宗教(仏教、神道、キリスト教、無宗教)に関係なく使える文言です。
※「志」と印刷されている掛け紙もあります

関西地方の一部地域では「満中陰志」もしくは「満中陰」と書く事もあります。
神道またはキリスト教式で葬儀を行った場合、「偲び草」(または偲草、偲ぶ草)と書く事があるようです。

水引の下側には名前を書きますが、喪家の姓のみ・氏名、どちらでも問題ないとされています。

書くのはボールペンを避け、筆や筆ペンであればどちらでも良いです。
墨の色に関しては、お礼状(挨拶状)と同じく、地域によって薄墨の場合もあるので親族や年配者に確認し、指示を仰ぐのがよいでしょう。

香典返しの品を郵送するときの注意点
本来であれば香典返しの品は直接持参してお相手に渡したいところですが、前述したように現在ではお礼状や挨拶状と共に配送する・宅急便で送るというのが通例です。
その際、注意したいのがレターパックなどで品名を詳しく書く必要がある場合、「香典返し」と品名に書くのはNGです。
品名には商品名を書くようにするのがよいとされています。
例)お茶や海苔の場合
お茶セット、海苔詰め合わせ、など

香典返しを辞退する場合の書き方

香典返しはお相手に対してお礼の気持ちの品ですが、様々な理由で辞退する事もあります。
香典返しを受け取らないようにする場合は、喪主側に辞退する事を失礼のないように伝えなければいけません。

香典返しを辞退する方法(参列者側)、辞退された場合の喪主側、それぞれの対応を紹介します。

香典返しを辞退する方法(参列者側)

▼香典袋(不祝儀袋)の中袋が無いタイプの場合
香典袋(不祝儀袋)が中袋のないタイプの場合は、香典袋の裏面の住所の左側に辞退の旨を書きます。
文面としては一例ですが「お香典返しはご辞退申し上げます」「お香典返しのご配慮は不要でございます」といった内容でよいと思います。
※ほか、「香典返しのお礼は遠慮させていただきたく、お願い申し上げます」など

▼香典袋(不祝儀袋)の中袋があるタイプの場合

中袋(中包み)がある場合、上図のように中袋裏面の住所氏名の左側に書くようにします。
文面は中袋がないタイプの場合と同様で「お香典返しはご辞退申し上げます」「お香典返しのご配慮は不要でございます」「香典返しのお礼はご配慮は遠慮させていただきたく、お願い申し上げます」など。

辞退の旨の一筆は薄墨で書く
香典袋の表書き(御霊前など)は薄墨で書くのが一般的なので、辞退の旨の一筆も薄墨を使うようにします。

香典返しは、本来お返しを望むものではないですが、喪主側からお礼の気持ちが込められた香典返しが贈られるのが通例となっています。
こうした事から、特に「香典返しを辞退してはいけない」という決まりはありませんし、マナーに反しているという事もありません。

辞退する理由は様々だと思いますし、参列者側になった際、もし香典返しを辞退したい場合は上記いずれかの形で持参する香典袋に一筆添えて、辞退したい旨を喪主側へ伝えましょう。

ちなみに、一筆とあわせて葬儀の受付で香典返しは辞退する旨を伝えたり、故人や喪主との関係にもよりますが香典の金額を少額にするといったケースもみられます。

香典返しを辞退された場合(喪主側)

参列者の方に香典返しを辞退された場合、喪主側(遺族側)は「お礼状」「手紙」、関係性にもよりますが電話連絡でお礼の気持ちを伝えるとよいでしょう。

一般的には香典返しは四十九日後(忌明け)に品物と共にお礼状や挨拶状を添えて贈るのがマナーですが、辞退された方にも同じタイミングでお礼状や挨拶状のみ贈るようにするのがいいと思われます。
※喪主側としては香典返しとして何かしらお礼の品を、という気持ちが強いものだと思いますが、様々な理由で辞退された方の気持ちを汲んであげるようにしたほうが、辞退された方の思いを尊重しているように感じられます

お礼状や挨拶状の書き方については前述した「お礼状・挨拶状・手紙の書き方」を参考下さい。

そのほか、参列者側でよくある疑問の二つをまとめたのが以下になります。


香典返しを受け取ったらどうする?香典返しの受け取り方

香典返しを辞退の旨を申し出ても、喪主側から香典返しの品が贈られてくる場合もあるかもしれません。
辞退して受け取った場合でも、辞退の旨を申し出ていない状態で受け取った場合でも同じですが、何もお返しやお礼はしないというのが一般的です。
香典返しは不祝儀の意味合いがあるので、お礼にお礼を重ねるのは「不祝儀を重ねてしまう」事になるとされるため、受け取っても再度お礼の品を喪主側に送るような事は避けましょう。
※香典返しを受け取ったという確認の意味で、電話やハガキで「お心遣い有難うございます」など、お礼の一言を伝えるといいでしょう


香典返しの「お清めの塩」について
葬儀などに参列した際、会葬品に「お清めの塩」を一緒に渡される事もあるかと思います。
※主に神道が塩を会葬品や香典返しの品につける事が多く、地域や宗教によって渡さない事もあります
「お清めの塩」の意味としては、死の穢れ(けがれ)から身を清めるというものです。
お通夜や葬儀に参列したお礼の会葬品と一緒に渡される塩であれば、玄関をまたぐ前に撒くのが一般的ですが、香典返しの品と一緒に贈られてきた塩の場合、基本的には使用せずに処分してしまっても特に問題ないとされています。

 

職場・会社への香典返し

職場や会社関係、故人の勤務先の方から香典をいただいた場合、お礼の香典返しの品はどんなものがいいのか?
こちらもわりと悩まれる方がいらっしゃるようです。
実際、会社から香典をいただいた場合、親族や友人から香典をいただいた場合とは香典返しの仕方が異なります。

故人が正社員ではなくアルバイト、パートであったとしても会社から香典をいただいた場合、基本的には「名義がどうなっているか?」によって香典返しが違ってくるので、以下参考にして頂ければと思います。

名義区分香典返しの仕方
個人名義でいただいた場合会社の方から個人の名義で香典をいただいた場合、上司の方であったとしても故人や遺族との個人的なお付き合いでいただいた香典となるので、ほかの参列者と同じようにいただいた香典の3分の1から半額相当の品を香典返しとして用意するのが一般的です
所属部署などの名義の場合
※「部署一同」「社員一同」「社員有志」など
所属部署(チーム)からの連名で香典をいただいた場合、基本的には同僚や上司の方が自発的に募って用意して頂けたものが多いので、数が多く入っている菓子折りなどで香典返しするとよいでしょう
会社名義の場合「(株)○○○」など、会社名義の香典をいただいた場合、その社内の慶弔規定で福利厚生扱いとなる事がほとんどだと思われます。
そのため、特に香典返しの必要はありませんが、気になるようでしたら菓子折りなどお返しすればよいでしょう

基本的には上記3つのいずれかに該当する事になると思いますので、いただいた香典の名義でそれぞれ香典返しの判断をすれば問題ないでしょう。

このへんの事も知っておくと、いざ会社関係の方から香典をいただいた際、どうしたらいいのか戸惑わずに済むかと思います。

 

香典返しの品はどんなもの?

香典返しの品物について、どんなものがいいのか?これが一番気になる方が多い事かと思います。
お相手に「もらって嬉しい」と感じていただきたいものですし、気を遣うところでもあります。

ひとくちに「お茶」や「お菓子」といっても日本茶や和菓子、洋菓子と様々ですが、実際に選ばれている香典返しの品を一覧にすると以下の通りです。

五十音品名
あ行今治タオル、梅干し
か行カタログギフト、金券、クオカード、クッキー、果物(フルーツ)、グラス(食器)、コーヒー、紅茶、米(お米)
さ行砂糖、商品券
た行チョコレート、調味料、佃煮、どら焼き
な行入浴剤、海苔、ハンカチ
は行バウムクーヘン、はちみつ、パウンドケーキ、バカラ(グラス)、パスタ、バスタオル、バスマット、パン、坂角(えびせんべい)、ビール券(商品券)、布団(寝具)、プリザーブドフラワー、干し椎茸
ま行饅頭、マドレーヌ、味噌汁、もなか(最中)
や行ヨックモック(クッキー・洋菓子)
ら行旅行券、ロクシタン(化粧品)、ローストビーフ
わ行和菓子、ワイン(商品券)

実際に選ばれているものを参考として考えるのも1つだと思います。

中でも香典返しの定番商品として挙げられるのが、お茶タオルになります。
特にタオルは「悲しみや不幸を拭い去る」として、香典返しに向いている代表的な品物となっています。

上の一覧にもある今治タオルは、タオルの中でも最もよく選ばれています。
今治タオルは下記の画像をクリックしていただけると、販売サイトへアクセスできます

香典返しのタブー
香典返しの品は不祝儀なので、一般的には消耗品(すぐに使ってなくなるもの)を贈るのが好ましいです。
地域の風習や宗教上の理由も関係してくる事がありますが、魚や肉といった「生もの」はタブーとされています。
ほか、ビールやワインなどのお酒も祝儀を連想させてしまうため、香典返しの品として不向きだとされています。
※お酒の代わりに商品券を贈る事は特にマナー違反というわけではありませんが、金額が露骨にわかってしまうものなので目上の方などお相手の事を配慮して決めるのがいいと思います

故人が好きだったお肉やお酒を贈りたいという方もいらっしゃるかと思いますが、どうしても贈りたい場合はグルメ系のカタログギフトや商品券で代用するのがいいでしょう。

カタログギフトには様々ありますが、次の項目でおすすめのカタログギフトをいくつか紹介しています。

 

香典返しにおすすめのカタログギフト

香典返しとしてカタログギフトを選ぶ際、以下の3つを確認しておく事が選び方のポイントだと言えます。

・価格帯に失礼はないか?(香典返しの金額相場が3分の1から半額)
・掲載商品に偏りがないか?幅広い年齢層に対応できる商品ラインナップか?
・システム料の確認(カタログギフトにはシステム料がかかります)

カタログギフトのシステム料について
カタログギフトを選ぶ際、システム料が含まれているのか、別途必要となるのかを必ず確認しましょう(基本的にシステム料は500円)。
▼3,000円のカタログギフトを送り、システム料500円が含まれてる場合
システム料500円を引いた2,500円相当の商品を選んでいただく事となります
▼3,000円のカタログギフトを送り、システム料500円が含まれていない場合
3,000円相当の商品を選んでいただく事ができます
※カタログギフトを購入の際、「表示価格にはシステム料が含まれています。」と表記されている場合が多くみられます

では、香典返しにおすすめのカタログギフトをいくつか紹介いたします。

イオンや三越、伊勢丹、松坂屋など全国的にも有名な百貨店で直接選んで購入するほか、香典返し用のカタログギフトはAmazon(アマゾン)や楽天など通販購入もできます。
ネット環境があれば自宅にいながら購入する事ができるので、利用される方も多くいらっしゃいます。

おすすめカタログギフトその1
カタログギフト リンベル プレゼンテージ・麗(うらら) 〔格子(こうし)〕

価格3,300円(+税)~50,800円(+税)コースまで
※カタログギフト+菓子など、セット価格のものもあります
特徴価格帯、掲載商品数ともに豊富なリンベルのカタログギフト「麗(うらら)」は、落ち着いた和のデザインの表紙となっている事からも香典返しのカタログギフトとして人気です。
1,800点以上の掲載点数で、性別問わず幅広い商品ラインナップです。

おすすめカタログギフトその2
シャディ カタログギフト 至高 (しこう) 石楠花 しゃくなげ

価格2,600円~100,600円(税別・システム料込)
特徴価格帯が2,600円~100,600円コースと、高額の香典をいただいたお返しにも対応できるのがシャディのカタログギフトです。
各国のブランド品から、こだわりグルメや全国の宿泊施設やお食事などバラエティ豊かなラインナップで交換方法もハガキ、電話、FAXと多様です。
おすすめカタログギフトその3
カタログギフト 心日和  照柿(てりがき)

価格2,800円(税抜)~50,800円(税抜)
特徴和風テイストのカタログギフト心日和は香典返しや法要の引き出物によく選ばれており、2,800円(税抜)~50,800円(税抜)の全13コースと予算に応じたラインナップになっています。
日本の伝統の技が活かされた日本製商品のみを集めた特集ページも人気です。

このように、カタログギフトは贈られるお相手側としても「選べるギフト」となりますし、喪主側としても基本的にコースが幅広いので予算に応じて香典返しの品として選びやすく、最近では定番化されています。
※例えば10,000円の香典をいただいた場合、半返しで予算5,000円となるので5,000円前後のカタログギフトを選ぶ、等

やはり贈る喪主側からすると、できるだけお相手に「嬉しい」と喜んでいただけるようなものを贈りたいという心情はありますし、前述したようにお酒などの現物の代わりとしてカタログギフトがあるという点を知っておくといいと思います。

 

ペット葬儀の時の香典返し

近年、ペットも大切な家族の一員として扱われている事から、ペットが亡くなった時に火葬式が行われる事も増えてきています。

ペットのお悔やみとして供花(お供えの花)や香典をいただく事もあるかと思いますが、香典返しは必要なのか気にされる方も増えつつあるのではないかと思われます。

▼ペット葬儀の香典返しはどんなものが選ばれているのか?
実際の事例をみると、香典返しの品物はお茶やお菓子、タオルや洗剤といった消耗品が選ばれています。
香典返しの時期に関しては「一般的」というのが特にまだ無いせいか、四十九日後だったり四十九日以前だったり、人によって違いがあります。

▼ペット葬儀の香典返しの品に熨斗は必要なのか?
熨斗(のし)に関しては従来通り掛け紙をつける方もいらっしゃるようですし、あくまで「いただいた香典へのお礼の気持ち」という香典返しの本質を考えると、つけたほうが好ましいでしょう。

一昔前であれば、ペット葬儀やペットが亡くなった際に香典をいただくというのは少なかったと思います。
ペットブームを経て、葬儀の多様化が進む中、今やペットの場合であっても従来の形とほとんど変わらない形になってきているように感じます。

 

まとめ

香典返しについて、できる限りわかりやすく紹介しました。

言葉としては聞いた事がある、何となく知ってる、という方も多いのではないでしょうか。
最後に、この記事のおさらいとして要点をまとめたものが以下になります。

【クリックで開閉】▼香典返し 要点イッキ読み
 ▼香典返しとは?
・いただいた香典に対するお礼のお返しの事、香典を受けたお礼の品(品物)


▼香典返しと返礼品の違い
・返礼品とは会葬御礼や香典返しの事を指すので、香典返しは返礼品の1つ。
・会葬御礼との違いは「対象となる方の範囲」
・香典返し…香典をくださった方へのお礼の品を贈る。
・会葬御礼…葬儀などに参列していただいた全員に対してお礼の品を渡す。


▼香典返しの時期
「香典返しはいつ?」に対する答えは2通り。
・宗教や地域の風習、ご年配の方による意見等があれば、それに従って行うという事。
・基本的には忌明けにあたる四十九日法要後に贈るのが一般的だという事。
※忌明けの時期や呼び方は宗教によって異なる


▼香典返しの渡し方
・本来の形は喪主が直接持参し、挨拶と共に贈るもの
⇒ 現在ではお礼状や挨拶状と共に配送するというのが通例(その日のうちに香典返しをする「当日返し」のケースも)


▼香典返しの金額相場
・いただいた香典の3分の1から半額が相場として一般的
・香典返しは別の言い方で「半返し」とも言われる


▼高額の香典をいただいた場合
・当日返しの際、香典返しとして用意した品物では不十分な場合、忌明け後に改めて返礼の品を贈るのが一般的
・忌明け後など当日以外の香典返しの場合は、いただいた香典の半額でお返しするのがマナー


▼香典返しのお礼状・挨拶状・手紙の書き方
・奉書紙(和紙)が最も丁寧な形で、奉書封筒(奉書紙を使った封筒)に入れるのがマナー
・墨の色に関しては一概に薄墨、濃い墨どちらとは言い切れない(地域によって薄墨の場合もあるので親族や年配者に確認し、指示を仰ぐのがいい)
・文章に句読点は使わない
・宗教、宗派に合った表現があるので、間違えないように注意する(四十九日など、宗教による呼び方の違い)
・「お礼状=挨拶状=手紙」と考えて問題ない
・書く文面には以下5つのブロックで構成する事がポイント
お通夜や葬儀など参列していただいた事へのお礼と感謝の気持ち
無事に故人の法要が済んだという事(「四十九日法要」の部分は宗教によって書き方は違ってきます)
香典返しの品をお送りしたというお知らせ
本来なら直接お会いしなければいけないところ、書面で済ませる事のお詫び
日付(一般的には実際の法要を行った日を記載)


▼香典返し 熨斗(のし)・掛け紙の書き方
・熨斗がない掛け紙を品物にかける
・水引は一般的には黒×白の結び切り(関西地方や北陸地方など地域によっては黄×白の水引の掛け紙が用いられる)
・熨斗が印刷されている掛け紙を使わないように注意する
・表書きは水引の上に「志」と書くのが宗教(仏教、神道、キリスト教、無宗教)に関係なく使える文言(関西地方の一部地域では「満中陰志」もしくは「満中陰」と書く事も)
・書くのはボールペンを避け、筆や筆ペン
・墨の色に関しては、お礼状(挨拶状)と同じく、地域によって薄墨の場合もあるので親族や年配者に確認し、指示を仰ぐのがよい


▼香典返しを辞退する方法(参列者側)
・「お香典返しはご辞退申し上げます」や「お香典返しのご配慮は不要でございます」といった内容で香典袋に一筆
・辞退の旨の一筆は薄墨で書く


▼香典返しを辞退された場合(喪主側)
・「お礼状」や「手紙」、関係性にもよるが電話連絡でお礼の気持ちを伝えるとよい


▼職場・会社への香典返し
・個人名義でいただいた場合は、かの参列者と同じようにいただいた香典の3分の1から半額相当の品を香典返しとして用意するのが一般的
・所属部署などの名義の場合は、数が多く入っている菓子折りなどで香典返しするとよい
・会社名義の場合は、特に香典返しの必要はない(気になるようなら菓子折りなどでお返し)


▼香典返しの品はどんなもの?
・お茶やタオルがよく選ばれている
・特にタオルは「悲しみや不幸を拭い去る」として、香典返しに向いている代表的な品物


▼香典返しの品でカタログギフトを選ぶ際のポイント
・価格帯に失礼はないか?(香典返しの金額相場が3分の1から半額)
・掲載商品に偏りがないか?幅広い年齢層に対応できる商品ラインナップか?
・システム料の確認(カタログギフトにはシステム料がかかります)


▼ペット葬儀の時の香典返し
・基本的には従来の形と変わらず、香典返しの品物はお茶やお菓子、タオルや洗剤といった消耗品が選ばれている
・熨斗(のし)はつけたほうが好ましい

今回の香典返しにおいてもそうですが、葬儀関係のマナーなどは宗教(または地域)によって異なるものです。
例えば葬儀関係で言うと、枕飾り(まくらかざり)もまた、宗教や宗派によって違いがあります。

終活.comでは枕飾りについても詳しくまとめていますので、合わせて知っておくといいと思います。

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