エンバーミング(遺体衛生保全)とは?費用や資格、処理手順など画像つきで解説

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終活という言葉と同じように、ここ数年でエンバーミングという言葉も少しづつ聞くようになってきたように思えます。

現に近年、エンバーミングを題材にした漫画やドラマ、映画が出てきたり、女優の川島なお美さんとエンバーミングの関連性なども話題になりました。

この記事では、エンバーミングについて意味や目的、料金について等、わかりやすく解説しています。

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エンバーミングとは?

はじめに、エンバーミングをウィキペディア(Wikipedia)で調べてみると、以下のように記述されています。

エンバーミング(embalming)とは、遺体を消毒や保存処理、また必要に応じて修復することで長期保存を可能にする技法。
日本語では遺体衛生保全という。

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』

簡単に言うと、エンバーミングとは遺体を修復しつつ、腐敗しないように長期保存するための方法です。
ほか、エンバーミングという言葉は英語(embalming)だという事、日本語で遺体衛生保全という事がウィキペディアでわかります。

また、同ウィキペディアでは以下の記述もあります。

日本国内のエンバーミング処置件数は年々増加の傾向にある。
日本に導入された1988年には191件だったものが、2011年には2万3000件以上、2015年には3万3000件以上となった。
2018年3月時点で処置を請け負う施設が58カ所あり、費用は15万円-20万円程度である。

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』

エンバーミングを施す件数が年々増加しているという事がわかります。

では、エンバーミング(遺体衛生保全)の技法とは、具体的にどんな事を行うのでしょう?

遺体に対して、誰がどんな事を行うのか?

具体的に何をするのか、次の項目で紹介しています。

エンバーミングとは具体的に何をするのか?

エンバーミングの具体的な手順・工程は次の通りとなっています。

1.遺体の消毒、洗浄(洗髪、髭の剃毛)

2.防腐剤の注入(頭部など小切開)

3.防血液や体液の排出(残存物の除去)

4.遺体修復(切開部の縫合など)

5.着付け・化粧

エンバーミングの具体的な処置は、遺体を消毒と洗浄をして、最後に着付けと化粧を施すというのが基本的な流れとなっています。
最後の工程の着付けとは、遺族より依頼のあった衣装を着せる事で、身繕い(みづくろい)と呼ばれるものです。

そして、化粧を施す事はエンゼルケンゼルメイク)と言われています。
故人が男性の場合は髭を剃って綺麗に、女性の場合は死化粧が施されます。

エンゼルケアは聞きなれない言葉かもしれませんが、いわゆる死化粧(しにげしょう)がそれにあたります。
死化粧とは、遺体の髪を整えたり化粧する事により、弔問客に対して『故人が生前と同じような表情で対面する事ができるようにしてあげる』ものです。

エンバーミングの工程にはエンゼルケアの内容が含まれているものの、エンバーミング=エンゼルケアという事ではありません。

エンバーミングとエンゼルケアの違い

エンバーミングとエンゼルケアは遺体を綺麗にするという意味では共通していますが、処置内容が異なります。

名称処置内容や特徴
エンバーミング・エンバーマーと呼ばれる資格者による遺体の殺菌、消毒、防腐処置、修復を行う
・遺体の保存期間を延ばす処置(防腐処置を施しているので火葬を急ぐ必要がない)
エンゼルケア・看護師や医療従事者が遺体の消毒や化粧を施す
・お通夜から火葬が終わるまで最短で2~3日、その間の遺体の保存状態を保つための応急処置

エンバーミングもエンゼルケアも遺体に消毒を施しますが、エンゼルケアは表面のみ消毒となるので、遺体の中は防腐、殺菌されない事になります。

また、エンゼルケアは、遺体が傷まないようにドライアイスを用います。
ドライアイスは、あくまで一時的に遺体が腐敗しないようにするためのもので、場合によっては遺体にドライアイスの痕が付いてしまったりするケースもあります。

しかし、エンバーミングを施す場合、ドライアイスを使う事がありません。
エンバーミングは血液を抜いて安定剤などを入れる事で、ドライアイスが無くても傷まないように施されます。

エンゼルケアは、あくまで葬式が終わるまでの遺体への応急処置的なもので、エンバーミングは防腐液(衛生保全液)の注入で遺体の保存や保全目的だけではなく、顔の表情など生前に近い状態に施すといった目的も含まれています。

エンゼルケアを行うのは病院の看護師などですが、エンバーミングを行うのはエンバーマーと呼ばれる有資格者のみです。
※エンバーマーについては、この後で詳しく紹介します。

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エンバーミングと湯灌の違い

エンバーミングはエンゼルケアとあわせて、湯灌(ゆかん)と混同される事もあります。

湯灌とは、納棺する前に遺体をお風呂(ぬるま湯)に入れる事です。
湯灌には「この世での汚れを全て落とし、綺麗な身体で来世へ」という意味があるので、湯灌の儀(ゆかんのぎ)とも言われています。
※お湯に入れる事で死体硬直がほぐれ、遺体を棺に納めやすくするという意味もあるようです

湯灌は、お湯に遺体を入れるものですが、入浴させずに遺体をアルコールやお湯で拭く事で湯灌の替わりとしているケースもあります。
お湯には入れずに丁寧に遺体全体を拭く事を清拭(せいしき)と言います。

エンバーミングと湯灌は、目的に違いがあります。

名称目的
エンバーミング遺体を修復し、防腐処置や殺菌消毒を施して衛生的に長期間保存するのが目的
湯灌現世での汚れを洗い流し、清める事が目的

このほか、エンバーミングには遺体を修復する事も目的に入りますが、湯灌には遺体を修復するという目的はありません。
エンバーミングは血液を抜きますが、湯灌は血液を抜くという事ではないので、その点でも違いがあると言えます。

エンバーミングの役割と効果

日本におけるエンバーミングの適正な実施と普及を目的としているIFSA(一般社団法人 日本遺体衛生保全協会)の公式ホームページ内によると、エンバーミング処置について、次の4つの役割があると記述されています。

1.消毒・殺菌
感染症の原因となる病原菌・ウイルスの有無にかかわらず、危険な感染を防ぐために、ご遺体の消毒・殺菌を行います。

2.腐敗の防止
ご遺体は、死後すぐに体内から腐敗が進むので、できるだけ早く薬剤で腐敗防止を行わなければなりません。処置を施すことにより、臭いもほとんど感じられなくなります。

3.修復・化粧
処置を施すことにより、生前の安らかなお顔を取り戻し、故人に対してご遺族の心にいい思い出を残せるようになります。

4.心ゆくまでのお別れ
衛生的に安全となったご遺体と心ゆくまでゆっくりとお別れできます。10日から2週間程度は安全に保たれます。

出典:IFSA(一般社団法人 日本遺体衛生保全協会)

感染症の原因となる病原菌・ウイルスについて
遺体の中のウイルス・細菌は死後も生き続けます。
そのため、エンバーミングにおいて遺体の中には何らかの細菌・ウイルスがあるという事を想定する必要があると判断されています(詳しくはIFSAのこちらのページをご覧下さい)

火葬率が99%以上の日本とは違って、土葬が基本の北米などではエンバーミングによって遺体から感染症が蔓延する事を防止する目的もあります。
例えば、感染力が強いと言われている肝炎ウイルスや結核症などの病原菌も、エンバーミングを施す事によって殺菌され、遺体を衛生的に安全に保つ事ができると言われています。

エンバーミング前後の画像でわかる効果

エンバーミングを施す事による見た目の効果はどんなものなのか?
それがわかる画像が以下のものとなります。

エンバーミング前、後の遺体の皮膚の様子画像出典:IFSA(一般社団法人 日本遺体衛生保全協会)

エンバーミング処置の効果は、防腐液が毛細血管まで遺体に浸透する事によって消毒・殺菌され、皮膚の表面まで綺麗になります。

エンバーミングのメリット・デメリット

エンバーミングは海外では一般的ですが、日本では処置件数も上がってきているとはいえ、まだまだ一般的とは言えないと思います。

そのため、葬儀社にエンバーミングを依頼する際、エンバーミングのメリットだけでなく、デメリットも考えておく必要があると考えられます。

エンバーミングのメリットとデメリット
メリットデメリット
・修復
病気で生前の状態に比べ、痩せ細ってしまった、事故で傷を負った場合、できるだけ生前の見た目に近い状態に修復
・感染症リスクの軽減
殺菌や血液を抜いたりする事から、危険な感染を防ぐ事ができる
・遺体安置期間を長く保てる
何らかの理由で葬儀ができない場合など
・費用がかかる
相場が15万円~20万円に加えて搬送費等
・遺族の心理的負担
保全や修復のためではあるものの、防腐剤や切開する事が遺族にとって心理的負担となる可能性
・文化、慣習の違い
土葬の文化である欧米国と違い、火葬主流の日本においてエンバーミングのメリットが上手く生かしにくい

デメリットで触れている海外との文化、慣習の違いについてですが、これは「日本ではどんな場合にエンバーミングの必要性があるのか?」という観点で考える事ができると思います。
例えば、葬儀・告別式をしたいけど海外に住む親戚を待ってから行いたい、何らかの理由で海外で亡くなられた、といったケースだとエンバーミングの必要性が高くなります。

エンバーミングが具体的に何をするのか?
どういった目的でエンバーミング処理を行うのか?
エンバーミング処理の効果
エンバーミングのメリット・デメリット

それぞれ紹介しましたが、次の項目ではエンバーミングを行う人・エンバーマーについて紹介します。

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エンバーマーライセンス

エンバーミング処理を行う人の事を、エンバーマー(Embalmer)と言うのは上述した通りです。

▼エンバーマー(Embalmer)とは?
・エンバーミングをする人

・日本語で遺体衛生保全士

IFSA(一般社団法人 日本遺体衛生保全協会)の認定を受けたエンバーマー養成校が、下記の募集要項で開校されています。

出典:IFSA(一般社団法人 日本遺体衛生保全協会)

学費に関して、1年目で合計98.5万円、2年目に83.5万円がかかります。
さらに別途費用として2年間で58万円なので、エンバーマーになるための費用は概算で240万円かかるという事になります。
※募集要項に記載されているIFSA加盟企業のエンバーミングセンターというのは、札幌(北海道)から鹿児島まであるようです(IFSA公式ホームページによると計55施設)

エンバーマーの資格を取得するには、IFSA認定の養成学校または海外で取得する方法があります。
ただ、海外で取得する場合はビザ取得の関係で何かと手間や問題もあるため、IFSA認定の養成学校へ通うのがいいでしょう。

IFSA認定エンバーマー資格についてのお問い合わせ
住所:神奈川県平塚市八重咲町7-30
TEL:0463-27-2002
学校法人鶴嶺学園
日本ヒューマンセレモニー専門学校 エンバーマーコース

ちなみに、タレントの壇蜜さんが遺体衛生保全士の資格を持っているという事が、以前メディアなどで話題になった事がありますが、日本でエンバーマーは何人くらい存在するのでしょうか。

以前ラジオ番組でIFSA認定のエンバーマーの方が出演されていて、日本国内のエンバーマーは160人(2017年時点)しかいないので、すべてのエンバーミングの依頼の声に応えられないのが現状たという事をお話されていました。

国内のエンバーマーの数は2017年時点で160人なので、現在はもっと増えていると思います。

▼壇蜜さんも取得されたエンバーマー(遺体衛生保全士)についてより詳しくは以下記事をご覧ください

エンバーマーをもっと詳しく

 

エンバーミングに関する費用

記事冒頭の項目で少し触れましたが、ウィキペディアにエンバーミングの費用についての記述があります。

日本国内のエンバーミング処置件数は年々増加の傾向にある。
日本に導入された1988年には191件だったものが、2011年には2万3000件以上、2015年には3万3000件以上となった。
2018年3月時点で処置を請け負う施設が58カ所あり、費用は15万円-20万円程度である。

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』

※エンバーマーになるための費用については上の「エンバーマーライセンス」で紹介しています

ウィキペディアに「費用は15万円~20万円程度」と記述されていますが、基本料金はIFSA(一般社団法人 日本遺体衛生保全協会)が定めています。

そのため、エンバーマーを擁するエンバーミング処理が可能な葬儀社は、どの葬儀社でも大きな差は無いものとなっています。
※遺体の状態で金額が変動したり、葬儀社によってセット料金や付帯料金による金額の変動もあります

以下、エンバーミングを行う事のできる主な葬儀社の料金体系一覧となりますので、ご参考下さい。

葬儀社料金体系主な対応地域
アイフューネラル基本料金18万円(税抜)東京都、神奈川県
ふれ愛葬ふれ愛葬セット
通常価格40万円
※特別価格25万円との表記もあり(2019年5月現在)
市原市(千葉県)、広島県、別府市(大分県)、熊本県、鹿児島県
※サービスエリア外でエンバーミングをご希望の場合は、エンバーミング処置と棺のみのサービスとなります
さがみ典礼15万円~20万円
※一部地域・会員・非会員により異なる
東北、関東地域
公益社公式ホームページ(左記リンク)内でお問い合わせ確認下さい首都圏、近畿圏
※その他地域はお問い合わせ
ジーエスアイ194,400円(税込・搬送費別)※お問い合わせ下さい

※掲載順不同(2019年5月現在)
※エンバーミングの期間(日数)によって金額が変わってくる場合があります

※悪徳な業者に注意
葬儀業者の中には、エンゼルケアや湯灌をエンバーミングと称して高額な請求をするという悪質なケースもあるようです。
見積もり段階で注意し、エンバーミングであればエンバーマーの在籍有無をその葬儀社に確認するなど行いましょう。

「エンバーミングの事なんて知らないだろう」という考えから、おかしな料金設定で請求してくるような業者には十分に注意しましょう。

後悔しない葬儀のために葬儀社選びはとても大切です。

▼「いい葬儀」は自宅の近くにあり、人数と予算に合わせて対応できる葬儀社を、無料で紹介してくれる業界最大手のサイトです。

上の「いい葬儀」は取扱い葬儀社数No.1で24時間365日即日対応してくれますので、エンバーミング処理が可能な葬儀社について、立地的な事や料金の事でどの葬儀社にするかお困りの時はオススメです。

日本における法律上の解釈

エンバーミングにおける法律上の解釈としては、日本ではエンバーミングに関する法律はありません。

IFSAの自主規制の元、施行されています。

1.本人またはご家族の署名による同意に基づいて行うこと
2.IFSAに認定され、登録されている高度な技術能力を持った技術者によってのみ行われること
3.処置に必要な血管の確保および体腔の防腐のために最小限の切開を行い、処置後に縫合・修復すること
4.処置後のご遺体を保存するのは50日を限度とし、火葬または埋葬すること

エンバーミングはご遺体を衛生的に安全に保全し、ご遺族が故人を 精神的にも時間的にも安心してお別れできる環境を作ることを目的として行われるものです。
かつ、IFSAでは厳格な基準に従い、節度 を持って行うよう定めております。
従って刑法190条(死体損壊罪)、その他の法律には抵触しません。

出典:IFSA(一般社団法人 日本遺体衛生保全協会)

1の「本人またはご家族の署名による同意に基づいて行うこと」とは?
エンバーミングを行う前に、遺族に内容の説明をして理解同意の上で依頼書に署名をもらうことを厳守しなければならないという事です。

世界におけるエンバーミング

日本におけるエンバーミングに関して色々と紹介してきましたが、この項目では世界におけるエンバーミングについて一つ紹介しておきたいと思います。
エンバーミングの始まりは古代エジプトのミイラにまでさかのぼると言われていて、エンバーミングにおける修復や防腐といった工程・処置がミイラと共通した意義があるとされているようです。

世界一美しい少女のミイラ

「世界一美しい少女のミイラ」とは、イタリアで生まれ2歳に満たずに病死したロザリア・ロンバルドという小さな少女の遺体の事を言います。

ロザリア・ロンバルド(Rosalia Lombardo, 1918年12月13日 – 1920年12月6日)は、2歳に満たずに病死し、イタリアのパレルモにあるカプチン・フランシスコ修道会の地下納骨堂(カタコンベ)内にある聖ロザリア礼拝堂に葬られている少女。

納骨堂に安置されている約8,000の遺体の大半が白骨化している中で、巧みなエンバーミングの施されたロザリアの遺体は、死後1世紀近くを経ても生前と変わらぬ姿を留めている。
その神秘的な姿から「世界一美しい少女のミイラ」と呼ばれることもある。
父親の希望でミイラ化された。

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』

「死後1世紀近く」つまり、死後100年近く経っても生前と変わらない姿、それがハッキリとわかる動画がこちらです。

この少女にエンバーミング処理を行ったのが、シチリア人のエンバーマー、アルフレード・サラフィアという方だと言われています。

遺体保存方法は「永年にわたって不明」とされ、謎と言われてきましたが、2009年にイタリアの生物人類学者の調査によって使用薬品や保存処置手順が明らかとなりました。

ロザリアの遺体の防腐処置に用いられた薬品はホルマリン、塩化亜鉛、アルコール、サリチル酸、およびグリセリンである。
アルコールが遺体のミイラ化を促進した一方で、グリセリンが適度な湿潤を保ち、サリチル酸が菌の繁殖を防いだと考えられている。
特に評価すべきは亜鉛塩で、この作用によってロザリアの体が腐敗を免れたと見られている。
また、最後にパラフィンが頬に注入された。
パラフィン注入は顔をふっくらと保つためだと考えられる。

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』

そして、「エンバーミング処理を施したこと」が関係しているのか不明ですが、ロベルタちゃんが「まばたきをした」と言われている映像もあるようです。
この件は2014年に世界的にニュースとなり、研究者たちの間でとても衝撃的だったようです。
尚、まばたきの原因ですが「光による錯覚現象」と研究者の人たちによって推測されていますが、その真意は定かではありません。

 

エンバーミングを行った主な有名人、著名人

この記事の最初でも触れたように、エンバーミングとネット検索すると「エンバーミング 川島なお美」と出てきます。

川島さんが亡くなられたのが2015年9月24日の夜です。
お通夜・葬儀まで一週間(告別式が10月2日に行われた)だった事からファンや周囲から「エンバーミングを施したのでは?」といった声が上がった事によるものと思われます。

川島さんが実際にエンバーミングが施されたのかどうかは、一般に公開されている情報は2019年5月現在ありません。
※川島なお美さんのウィキペディアにもエンバーミングについて記述されている項目はありません

世界的に見ると、エンバーミングされた著名人は政治指導者が多くみられます。

ソ連の初代指導者ウラジミール・レーニン
同じくソ連の政治家で第2代最高指導者だったヨシフ・スターリン
中国の政治家であり思想家だった毛沢東
北朝鮮の政治化、軍人だった金正日(父である金日成もエンバーミングされている)

政治指導者以外では、マリリン・モンローマイケル・ジャクソンが有名なところです。

日本の有名人、芸能人として公にされているのは元女優の松本由里さん。
松本さんは、俳優・松平健さんの後妻として知られ、2010年11月15日に亡くなられました。

そして、松平さんの意向で同年12月3日の告別式までの間、エンバーミング処置によって遺体保存が行われました。

 

エンバーミング関連書籍

エンバーミング関連の書籍は数多くあるわけではありません。
幾つかピックアップしてみたので、興味・関心のある方は一度じっくり目を通してみることで、よりエンバーミングへの理解が深まるかと思います。

▼タレントの壇蜜さんに影響を与えた漫画「黒鷺死体宅配便」
Amazonでも以前から評価は高めで、中には「1巻だけで判断しないでほしい」と声を上げている方もいます。

 

▼エンバーミングの歴史・技術等に関して日本語で読むことができる唯一の本だといわれているのが「新しい葬送の技術 エンバーミング」です。

 

▼アメリカでエンバーミングを学ぶ課程など、著者の様々な想いが詰め込まれた構成になっている「エンバーマー」

 

まとめ

エンバーミング(遺体衛生保全)について紹介しました。

・エンバーミングとは、遺体を修復しつつ、腐敗しないように長期保存するための方法
・エンバーミングを行う事ができるのはエンバーマーのみ
・葬儀社のエンバーミングの費用相場は15万円~20万円

日本におけるエンバーミングは、まだまだ一般的というわけではありません。
ですがエンバーミングは修復と共に、化粧を施す事によって生前時と変わらぬ姿でお別れをする事ができ、消毒によりドライアイスで冷やす必要性が無くなるので、故人の身体に触れた際に冷たく感じる事もありません。

エンバーミングをする事によって葬儀までの間、遺体を自宅の布団で寝かせてあげる事もできるようになります。

エンバーミングは遺体保存の方法であるとともに、埋葬・葬送方法として挙げられたりもします。
終活.comでは埋葬についてもわかりやすくまとめているので、あわせてお読み下さい。


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