戒名とは?読み方や意味、付け方や文字数、構成や戒名の例、位号のランクと相場を徹底解説!

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戒名(読み方:かいみょう)とは、仏様の弟子になった事を表す名前で、日本の葬儀の9割以上が仏式葬儀である事からも、戒名の必要性が伺えます。
現在ではスマホのアプリで自分で戒名をつける事も可能になっている時代ですが、この記事では戒名の持つ意味や構成、使われる漢字、文字数や付け方、戒名代の値段相場や宗派による違いなど、わかりやすく解説しています。

▼この記事を読んで理解できること
・戒名の意味やルーツ
・戒名の必要性
・宗派による戒名の違い
・戒名料の金額相場
・自分で戒名をつける場合の注意点
など
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戒名とは?

はじめに、戒名の意味から解説していきたいと思います。
戒名(読み方:かいみょう)

ウィキペディア(Wikipedia)では以下のように記述されています。

戒名(かいみょう)は、仏教において受戒した者に与えられる名前である。
仏門に入った証であり、戒律を守るしるしとして与えられる。

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』

簡単に言うと戒名とは、仏門に入った人に対して与えられる名前の事を言います。

さらにわかりやすく説明すると、お寺の住職(お坊さん)は皆、戒名を持っています。

・仏様の弟子=お坊さん
・お坊さんの弟子=戒名を授かった故人

つまり、現在のように死後の戒名を授かって仏弟子になるというのは、お坊さんの弟子になったという事になります。

戒名に対して『死後に与えられる名前』というイメージを持っている方が多いと思います。
本来の戒名は生前のうちに『仏教徒としての名前』を与えられるべきものでした。
長い年月と共に、仏門に入らない(出家しない)で亡くなる方が増えてきた事から死後に戒名を与え、仏弟子としての引導を与えてあの世へと送る形(没後作僧になりました。
※没後作僧(もつごさそう)…死者を仏弟子としてあの世に送り出すという曹洞宗の考え

戒名のルーツ

現在の日本における戒名は、日本独自の習慣です。
戒名のルーツとしては諸説ありますが、中国から日本へ仏教が伝えられた当初から生前戒名は行われていたとされています。
室町時代の後期には、名字+戒名(武田信玄や上杉謙信など戦国大名に多い)、寺号+戒名院号+戒名の呼び方が一般化しました。
その後、現在のような戒名の形となったのは江戸時代に入ってからだと言われています。

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戒名は必要?必要ない?

先に結論から言うと、仏式葬儀以外の葬儀を執り行うのであれば、戒名は必ずしも必要ではありません。

葬儀形態の多様化によって、近年増加傾向にある無宗教葬儀の場合、俗名で葬儀を執り行う事が可能です。
※俗名(ぞくみょう)とは仏教における生前の名前の事

日本で行われている葬儀の9割以上が仏式葬儀となっています。
そのため、戒名を付けないと菩提寺のお墓に入れてもらえない可能性や、身内・親族との折り合い(世間体など)の問題が起こりうると考えると戒名は必要と言えるのではないでしょうか。
※菩提寺(ぼだいじ)とは先祖代々のお墓があるお寺

ちなみに、戒名を不要と考える場合、菩提寺の先祖代々受け継いできたお墓を墓じまいをして、新たに改葬(新しいお墓へ移動する事)されたりするケースがみられます。
墓じまいには、お墓の承継者がいないといった理由も含まれており、ここ数年でよく聞くようになった永代供養(永代供養墓)は、新しいお墓の形の1つだと言えます。
永代供養とは、霊園がご家族や親族に代わって、遺骨を長い年月にわたり管理や供養する事です。
※永代供養墓にも料金のプランによって戒名をつけて頂くプランもあります
永代供養については別の記事でわかりやすくまとめていますので、是非ご覧頂ければと思います。

永代供養など新しい供養、お墓の形はありますが、ほとんどが仏式葬儀で行われている点からも基本的には戒名は必要だと認識しておくようにしましょう。

戒名の別名

戒名が仏教の習慣である事は理解して頂けたかと思いますが、同じ仏教でも宗旨・宗派によって戒名の捉え方は異なります。

戒名と同じ意味で、「法名(ほうみょう)」「法号(ほうごう)」という名称で言い表される事がありますが、宗派の違いによるものです。

浄土真宗では「法名(ほうみょう)」が正式な名称で、日蓮宗系では「法号(ほうごう)」が正式名称となっています。

宗派(五十音順)名称
浄土宗戒名
浄土真宗法名
真言宗戒名
曹洞宗戒名
天台宗戒名
日蓮宗法号
臨済宗戒名

※上記は仏教宗派の一部です

戒名・法名・法号の違い

それぞれの違いは一言で言い表すと、前述したように宗派の違いになります。
具体的に解説すると、戒名という字にある「戒」という字が関係してきます。
「戒」「戒め(いましめ)」を表す意味があり、仏教において守らなければいけない規律を指す言葉が「戒律(かいりつ)」になります。

浄土真宗では戒律がないので、戒名という言葉ではなく「法名」という言葉を使うようになっています。
同様に日蓮宗系においても「戒め」を授けるという概念がないため、「法号」が用いられます。

 

戒名の構成・付け方

戒名の構成は基本的に2字で表現されます。

何となく位牌に書かれている戒名をイメージできる方もいらっしゃるかもしれません。
その場合、「戒名が2字?もっと漢字が並んでるような…」と感じるかもしれませんが、以下の図をご覧下さい。

上図のように「□□」「■■」部分が戒名となり、2字で表現されます。

戒名の前後については、以下の通りです。

「○○」「●●」部分が院号(いんごう)、「△△」「▲▲」部分が道号(どうごう)、「居士」「大姉」部分を位号(いごう)と言います。
このような形が戒名の一般的な構成です。

戒名の一般的な構成
院号(または院殿号)+道号+戒名+位号

・院号
・道号
・位号

これらは戒名に対して、仏弟子としての位階(ランク)や性別を表す文字となっています。
「戒名を飾るための文字」などとも言われていますが、順にそれぞれ解説していきます。

院号

院号とは、生前にお寺や宗派に対して多大な貢献をした人・または社会的貢献度の高い人に送られる号の事。
本来は皇族などが寺院を建てる等、お寺に対する貢献(布施)をした場合にその行為を称える意味で院号が送られました。
※武士の場合は院殿号(いんでんごう)が送られた
武士より皇族が格上という事から院殿号よりも院号のほうが格上とされていましたが、現在では字数・見栄え等から院殿号が格上とされています。

ただ、院号は基本的にはつかない場合が一般的です。
理由としては、原則として院号は余程お寺への貢献があった・もしくは余程の社会貢献がない限り、つけられないからです。
そのため、「○○院殿」などの院殿号は、院号よりも更にお寺や社会貢献度の高さが必要となるので、なかなかお目にかかる事がないと言われています。

道号

道号とは、簡単に言うと修行の経歴を表している号で、一般的な戒名に見られます。
生前の俗名ではない別名(作家や小説家などのペンネーム)がつけられる場合もあります。
ちなみに、人気アニメにもなった「一休さん」の戒名は「一休宗純」で「宗純」が戒名部分、「一休」が道号となっています。

位号

位号とは、文字通り「位(くらい)」を表す号の事です。
例えば上図左側の「居士」は男性につけられる号で、上図右側の「大姉」が女性につけられる号となっています。
性別や年齢、階位によってつけられる位号は変わってきます。
※詳しくはこのあとの【戒名の位と戒名料の相場】にて解説しています

戒名の一般的な構成が、院号(または院殿号)+道号+戒名+位号であると解説しましたが、宗派によって構成は異なります。

一部ですが、主な宗派の戒名の構成は以下表のようになっています。

各宗派における戒名の構成一覧

宗派(五十音順)構成特徴
浄土宗院号+誉号+道号+戒名+位号道号の前に「誉号(よごう)」がつけられます
浄土真宗院号+釈(釋)+法名戒名ではなく「法名」で、道号にあたる部分は「釈(釋):しゃく」または「釋尼(しゃくに)」が入ります
※釋が男性、釋尼が女性
階位を表す位号がつきません
※浄土真宗では階位なく平等という考えが強いため
真言宗院号+道号+戒名+位号一般的な構成ですが、一番上に「梵字(ぼんじ)」が一文字つけられる場合があります
曹洞宗院号+道号+戒名+位号一般的な構成で、真言宗・天台宗・臨済宗と基本的に同じです
天台宗院号+道号+戒名+位号一般的な構成で、真言宗・曹洞宗・臨済宗と基本的に同じです
日蓮宗院号+道号+法号+位号戒名ではなく「法号」がつけられます
法号の部分には「日」の一文字が入る事が多くみられます
※「日」の一文字は、開祖である日蓮の教えを受け継ぐという事を示すため
臨済宗院号+道号+戒名+位号一般的な構成で、真言宗・曹洞宗・天台宗と基本的に同じです

ご覧の通り同じ構成の宗派もあれば、浄土宗のように誉号があるなど、戒名をパッと見ただけでどの宗派の戒名なのかわかる事もあると言われています。

上記だけでも全ての宗派ではありませんし、全宗派の構成を覚える必要は特にないと言えます。
「戒名は宗派によって違う」といった形で頭に入れておくようにすればよいでしょう。

戒名の付け方

お寺の僧侶または住職さんは、お寺の檀家の方・その地域の方が亡くなられる度に戒名を考えているものだと言われています。
※亡くなられた方のお話を人柄など含めて聞くようにし、故人のお通夜までに戒名を決めているのが基本

ご遺族の方に1時間位は時間をかけて、故人の性別や性格・人柄などを反映し、戒名の文字を一文字一文字選ぶというのが一般的です。

宗派による違いはありますが、一般的に戒名は6文字で表される事が多いです。
※9文字や11文字もありますが、6文字が一般的

また、戒名は自分でつける事もできます。
詳しくはこのあとの【自分で戒名を作る場合】にて解説しています。

 

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戒名の例

戒名の意味や構成について触れてきましたが、この項目では実際の戒名や、男性・女性それぞれ性別による戒名の例をいくつか紹介したいと思います。

実際の戒名を目にする事で、より戒名のイメージを掴んで頂けたらと思います。

著名人の戒名

芸能人や著名人の戒名は、その方のイメージがわかりやすく表されているものが多くみられます。

昭和を代表するスターだった俳優・歌手の石原裕次郎さんの戒名は「陽光院天真寛裕大居士」で、氏の特徴がよく表された戒名だと言われています。
周囲の人たちを温かい気持ちにさせる、太陽のような存在という意味で「陽光」の院号がつけられていると言われています。

熱狂的ファンが多く、今なお多くのファンが多いミュージシャンの尾崎豊さんの戒名は「頌弦院智心碩豊居士」となっています。
院号の「弦」という漢字が、ギターを表している・美しいメロディーを表しているという意味合いが伝わってきます。

同じく令和になった今でも根強いファンの多い昭和の歌姫・美空ひばりさんは「慈唱院美空日和清大姉」という戒名です。
慈悲を表す「慈」や、歌を表す「唄」という漢字は、慈しみの心を持って歌っていたという人柄を表しているそうです。

やはり芸事、芸能界などへの社会貢献度が高いという理由から、院号・院殿号がついているのがわかります。
※石原裕次郎さんの「大居士」、美空ひばりさんの「清大姉」は院殿号

では次に、基本的に男性と女性では戒名についてどんな違いがあるのか、そちらも見ていきましょう。

男性の場合の戒名

これまで解説してきたように、戒名は基本的に位号の部分で男性か女性かがわかります。
男性の場合の位号は「大居士」、「居士」、「信士」、「童士」、「該児」、「嬰児」などがあります。

位号(読み方)年齢や特徴など
大居士(だいこじ)成人男性で、居士よりも更にお寺への信仰が厚く、社会貢献した人
居士(こじ)成人男性で、お寺への信仰が厚く、社会貢献した人
信士(しんじ)成人男性で、檀家で信仰の厚い人
童士(どうし)7歳~16歳の男子
該児(がいじ)2歳~6歳の男子
嬰児(えいじ)2歳までの男子

女性の場合の戒名

女性の場合の位号は「清大姉」、「大姉」、「信女」、「童女」、「該女」、「嬰女」などがあります。

位号(読み方)年齢や特徴など
清大姉(せいだいし)成人女性で、居士よりも更にお寺への信仰が厚く、社会貢献した人
大姉(だいし)成人女性で、お寺への信仰が厚く、社会貢献した人
信女(しんにょ)成人女性で、檀家で信仰の厚い人
童女(どうにょ)7歳~16歳の女子
該女(がいじょ)2歳~6歳の女子
嬰女(えいにょ)2歳までの女子

上記表をご覧の通り、男性・女性ともに戒名に含まれる位号は信仰心の深さによって、その名称が違います。

詳しくはこのあとの【戒名の位と戒名料の相場】にて解説していますので、読み進め下さい。

水子供養と戒名
男女性別に関係なく、中絶や流産・死産などで出産前に亡くなってしまった子供に対する戒名は必要か否か、たびたび戒名に関する疑問となっています。
「水子供養に戒名は必要ない」という考えのお坊さん、「水子にも戒名は必要」というお坊さん、どちらもいらっしゃいます。
もし、水子供養に該当する場合は、菩提寺の住職に相談・年長の親族の方の判断を仰ぐのがよいかと思います。

 

戒名の位と戒名料の相場

ここまで読み進めていただく事で、戒名について何となくでも理解できたかと思います。

戒名の意味や構成を知る事はもちろん大切な事だと言えますが、「戒名はいくらかかるの?」と気になる方は多いのではないでしょうか。
「戒名料=高い」というイメージがある方も多いかと思います。

まず、戒名の費用に関して先にお伝えしたいのは、「値段が高い戒名」「値段が安い戒名」どちらでも極楽浄土の世界では関係ないとされています。
金額の高い安いではなく、この世(現世)で故人がお寺とどんな関係だったか、お寺に対する貢献度が戒名の本質部分です。

金額の高い安いに関係なく、僧侶(住職)に戒名をつけてもらった際、お布施を包まなければなりません(戒名料)。
戒名に伴って包む金額は「戒名料」と表書きし、僧侶へお渡しする場合と、「御布施」と書いてお渡しする場合があります。
「御布施」と書いてお渡しする場合は、戒名料分の金額を通常の御布施に上乗せして包むのが一般的です。

終活.comでは、お布施に関しても下記の記事でまとめています。
お布施の意味から各シチュエーションごとのお布施の金額相場や封筒の書き方など、わかりやすく解説していますので是非お読み頂ければと思います。

 

戒名の値段は宗派や地域、お寺との関係によって異なるという事を前提に、東京都の相場になりますが参考までに以下、紹介しておきます。
※表は下にいくにつれてランク(位)が上がり、値段が高くなります

位号(性別)金額相場
信士(男性)
信女(女性)
約20万円~50万円
居士(男性)
大姉(女性)
50万円~70ないし80万円
院信士(男性)
院信女(女性)
50万円~100万円
院居士(男性)
院大姉(女性)
100万円以上

ご覧の通り、位号の部分が男性の場合「信士」、女性の場合「信女」という漢字がつくのが一番値段が安く、最もつけている方が多い戒名です。
その次に居士(男性)、大姉(女性)、そして信士(男性)・信女(女性)に「院」の漢字がつく、居士(男性)・大姉(女性)に「院」の漢字がつくと高くなるようになっています。

最高位を表す院殿号については、一般的にはほぼつけられる事がないため表にはありませんが、その相場は場合によっては数百万円~1,000万円になる事もあるようです。

宗派や地域によって異なる場合があるものの、基本的に戒名の値段は『文字数の長さ・どんな漢字がついているか?』によって変わってくるというのを頭に入れておくとよいでしょう。

生前戒名

戒名の意味でも触れたように、現在では戒名は死後に菩提寺にお願いしてつけてもらう形が一般的ですが、生前戒名(せいぜんかいみょう)といって、生前に戒名を授けてもらう事もできます。

生前戒名をつけてもらった場合、亡くなるとその生前戒名で授けてもらった戒名となります。

ただ、生前戒名には幾つか注意する点もあります。
もし、生前戒名を検討される場合は、以下のメリット・デメリット(注意点)を参考にして頂ければと思います。

生前戒名のメリット生前戒名のデメリット(注意点)
・費用が安い
・自分が納得して授受できる
・菩提寺の有無
・家族に生前戒名の旨を伝える

生前戒名のメリットとして、死後戒名の費用と比べると、低く設定されている事が多いです。
※相場的に死後戒名より生前戒名のほうが安くなっている
同時に、自身が納得する形(自分の好きな字を入れたり)で戒名を授けてもらえる事ができます。

生前戒名の値段
宗派やお寺によって差異はあると思いますが、生前戒名の値段は死後戒名の値段の半値から半値以下のケースが多くみられます。

反対にデメリット、というよりは注意点ですが、菩提寺がある場合は菩提寺につけてもらうのが一般的です。
菩提寺があるのに、菩提寺以外で生前戒名をつけてもらうのはトラブルの元だと言えます。

菩提寺がある場合に何も連絡を入れないまま他のお寺で生前戒名してもらうと、菩提寺から納骨を断られたりする事にもなりかねません。
ですので、菩提寺がある場合にはその菩提寺で生前戒名が可能であれば授かるなど自身や家族と判断下さい。

また、生前戒名をつけてもらった場合、家族にその旨を伝えておく必要があります。
故人となって葬儀の際、生前戒名があればそのままそれが戒名となる等、葬儀において何かと変わってくるためです。

若い世代の方だと、自分の家は菩提寺があるのか、またその場所は何処にあるのか、よくわからないという方のほうが多いかと思います。
ご両親が生前のうちに菩提寺について一度確認しておくとよいでしょう。

 

自分で戒名を作る場合

ここまででも少しだけ触れましたが、戒名は自分で作る(つける)事も可能です。

現在では戒名を自動生成して管理や編集できるフリーソフトや、スマートフォンアプリがあります。

自分で戒名を作れるアプリ

自分で戒名を作れるスマートフォン用アプリ「自動生成・戒名メーカー」は、2019年の5月に開発リリースされた無料アプリで、証書発行の機能も用意されていたり、「思ったよりかなりしっかり作られている」などの声が上がっています。
簡単に紹介すると、名前・年齢、浄土宗や真言宗といった形で宗派を選択し、最後に戒名生成のボタンを押して戒名が出力される流れになっています。
また、証書発行の機能も用意されています。

▼自動生成・戒名メーカー
iOS(iphone)用
アンドロイド用

※それぞれクリックでアプリのインストールページへ飛びます

「戒名料が高い」という人向き?
死後戒名で高いものだと100万円以上になるので、こうしたアプリを利用する事で「無料で自由に戒名がつけられる」というのは費用面に抵抗を感じる人には選択肢の一つかも知れません。

僧侶を自宅に手配するチケット

「自分で戒名を作る」というアプリのような形ではなく、自分で戒名を考える選択肢の1つとして、『ご自宅・お墓などに出向き法事法要(読経・法話)を行う僧侶を手配するサービスのチケット』がamazon(アマゾン)などで販売されています。
例えば戒名授与を希望する場合、「戒名授与」のプランを選ぶ形です。
「戒名料が高い」と気にされる方にとっては、費用面を抑えられるサービスとなっているように思えます。

※チケットをご利用になられる際は、菩提寺がある場合はご利用できない等、注意事項を必ず確認される事をおすすめします

自分で戒名をつける場合の注意点

上記のようなアプリを使用する場合、自分で戒名をつける場合に最も注意しないといけないのが菩提寺がある場合です。

菩提寺がある場合は、住職に事前相談は必ず必要です。
なぜなら、菩提寺がある場合、一般的にはその菩提寺で戒名を授けてもらい、葬儀から納骨までお願いする事になるからです。

菩提寺がない場合や、仏式以外の葬儀(宗教にとらわれない葬儀)を行われる場合には、自分で戒名をつける事に基本的には問題ないと言えます。

もし、菩提寺がある場合で、自分で戒名をつける場合には、菩提寺に必ず事前相談するようにしましょう。

 

まとめ

戒名について紹介しました。

もともとの戒名とはどんな意味合いで、現在に至るまでどのような変化があったのか。
実に日本の葬儀の9割以上である仏式葬儀における戒名の必要性や、戒名の構成・付け方もわかって頂けたかと思います。

この記事の各要点をまとめたものが以下になりますので、より理解を深めるためにおさらいしましょう。

【クリックで開閉】▼戒名(かいみょう) 要点イッキ読み

▼戒名(かいみょう)とは?
・仏門に入った人に対して与えられる名前の事
⇒ お寺の住職(お坊さん)は皆、戒名を持っていて、仏様の弟子=お坊さん、お坊さんの弟子=戒名を授かった故人、という事になります。


▼戒名の必要性
・日本で行われている葬儀の9割以上が仏式葬儀のため、戒名をしないと菩提寺のお墓に入れてもらえない可能性や、身内・親族との折り合い(世間体など)の問題が起こりうると考えると、戒名は必要と言える
・仏式葬儀以外の葬儀を執り行うのであれば、戒名は必ず必要とはならない


▼宗派による戒名の違い
・浄土宗、真言宗、曹洞宗、天台宗、臨済宗は戒名と呼ぶ(言い表す)
・浄土真宗では法名(ほうみょう)
・日蓮宗系では法号(ほうごう)


▼戒名の構成
・宗派や地域によって異なる事があるのを前提として、基本的に戒名は2字で表現され、その前後に院号(または院殿号)、道号、位号がつくのが一般的な構成
各宗派における戒名の構成一覧


▼戒名の付け方
・菩提寺の住職が、ご遺族の方に1時間位は時間をかけて故人の性別や性格・人柄などを反映し、戒名の文字を一文字一文字選ぶというのが一般的
・宗派による違いはあるが、一般的に戒名は6文字で表される事が多い(9文字や11文字の場合もある)


▼戒名の例
著名人の戒名
男性の場合の戒名
女性の場合の戒名


▼戒名の位と戒名料の相場
・「値段が高い戒名」「値段が安い戒名」どちらでも極楽浄土の世界では関係ない
・金額の高い安いではなく、この世(現世)で故人がお寺とどんな関係だったか、お寺に対する貢献度が戒名の本質部分
・位号の部分が男性の場合「信士」、女性の場合「信女」が一番値段が安く、最もつけている方が多い戒名
※以降の順に高くなる

次に居士(男性)、大姉(女性)

信士(男性)・信女(女性)に「院」の漢字がつく

居士(男性)・大姉(女性)に「院」の漢字がつく
東京都の相場で約20万円~100万円以上(院殿号だと数百万円~1,000万円クラスも)


▼生前戒名について
・費用が安く、自分が納得して授受できる
生前戒名の値段は死後戒名の値段の半値から半値以下のケースが多くみられる
・生前戒名を検討する際、家族への相談(同意)や菩提寺の有無に注意しなければいけない
⇒ 菩提寺があるのに、菩提寺以外で生前戒名をつけてもらうのはトラブルの元


▼自分で戒名をつける場合
・性別や年齢、宗派を入力し、戒名を生成する無料スマホアプリがある
・お坊さんの手配チケットがある(自分で戒名を考えたい場合の選択肢)
・大前提として、菩提寺がある場合は事前に必ず相談する

また、終活.comでは葬儀関連の事だけではなく、様々な視点から終活に関する情報としても取り上げています。
下記の記事では「終活に関するお金について」わかりやすくまとめていますので、こちらも是非ご覧頂ければと思います。


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