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ご家族が亡くなったあと、気づきにくいのがサブスクリプション(定額制サービス)の存在です。
クレジットカードが凍結されるまで、動画配信や音楽配信などのサブスクは自動では止まりません。銀行口座からの引き落としであれば、なおさら気づかないまま請求が続いてしまいます。
厄介なのは、サービスによって「死亡時の解約」への対応の手厚さがまったく違うことです。専用のヘルプページを用意しているサービスもあれば、通常の解約フローしか用意されていないサービスもあります。
このページでは、Netflix・Amazon・iCloud・Spotify・YouTube Premium・PlayStation Plus・Nintendo Switch Onlineなど、主要なサブスクの解約方法と、見落としやすいサービスへの対処法をまとめました。
サブスクは名義人が亡くなっても自動では止まりません

サブスクリプションサービスは、契約者の生死を自動的に把握できる仕組みを持っていません。そのため、ご家族が解約の手続きをしない限り、月額料金の請求は続きます。
特に注意したいのが、故人が複数のサービスを契約していたケースです。1つ解約して安心していたら「別のサービスの請求が後から見つかった」ということも珍しくありません。まずは契約しているサービスを洗い出すところから始めましょう。
主要サービスの解約方法一覧
サービスによって、死亡時の対応の手厚さには差があります。まずは全体を表で確認してみましょう。
| サービス | 死亡時専用の案内 | ログインできる場合 | ログインできない場合 |
|---|---|---|---|
| Netflix | あり | アカウント情報からキャンセル | お問い合わせ窓口へ連絡 |
| Amazonプライム | あり | プライム会員情報から解約 | カスタマーサービスへ連絡(戸籍謄本等が必要な場合あり) |
| Kindle Unlimited | あり(Amazonと共通) | Amazonの「メンバーシップおよび購読」から解約 | Amazonプライムと同じ窓口で対応可 |
| iCloud(Apple) | データ引き継ぎ制度のみ | 設定画面からサブスクリプション解約 | Appleサポートへ相談 |
| Apple Music | データ引き継ぎ制度のみ(iCloudと共通) | 設定画面からサブスクリプション解約 | Appleサポートへ相談 |
| Spotify | なし | Web版アカウントページから解約 | サポートへチャット・メールで連絡 |
| YouTube Premium | なし | 「購入とメンバーシップ」から解約 | YouTubeヘルプセンターへ問い合わせ |
| Google One | あり(アカウント閉鎖の審査制) | Google Playの定期購入から解約 | 「故人のアカウントに関するリクエスト」を送信 |
| PlayStation Plus | なし | アカウント管理→サブスクリプションから解約 | PlayStationサポートへ連絡 |
| Nintendo Switch Online | なし | ニンテンドーeショップから自動更新を停止 | 任天堂サポートへ連絡 |
| 日経電子版 | なし | 「ご購読サポート」からログインして解約 | サポート窓口へ連絡 |
| noteメンバーシップ | なし | 支払い方法(Apple/Google/クレカ)ごとに解約 | noteヘルプセンターへ連絡 |
Netflix|死亡時専用のキャンセル案内がある
Netflixは、亡くなった会員のアカウントをキャンセルする方法を公式ヘルプページで案内しています(出典:Netflix「亡くなられたNetflixメンバーのアカウントをキャンセルする方法」)。アカウントにアクセスできる場合は、アカウント情報ページの「メンバーシップのキャンセル」から手続きできます。あわせて、接続されたすべてのデバイスからログアウトしておくとより安心です。
アクセスできない場合は、Netflixに登録されているメールアドレスまたは電話番号、現在の支払い情報を用意したうえで、お問い合わせ窓口に連絡します。主要サブスクサービスの中でも、案内が最もシンプルなサービスといえます。
Amazonプライム|遺族向けの専用窓口がある
Amazonも、遺族からの問い合わせに対応する専用ページを用意しています(出典:Amazonカスタマーサービス「ご遺族からのお問い合わせ」)。アカウントのメールアドレスにログインできる場合は、そのまま解約手続きが可能です。この場合、追加の本人確認は必要ないとされています。
ログインできない場合は、故人との続柄が確認できる戸籍謄本などの提出を求められることがあります。カスタマーサービスに連絡し、遺族として手続きをしたい旨を伝えれば、氏名・電話番号・住所などの情報からアカウントを特定してもらえます。アカウントを閉鎖すると、写真や購入した書籍・音楽などのデータもすべて削除される点には注意してください。
なお、Kindle Unlimited(電子書籍読み放題)もAmazonアカウント内の「メンバーシップおよび購読」で管理されているため、Amazonプライムと同じ窓口・同じ手続きで対応できます。別々に問い合わせる必要はありません。
iCloud|「解約」ではなく「データの引き継ぎ」の仕組みが中心
Appleには、Netflixのような「死亡時の解約専用ページ」はありません。かわりに用意されているのが、「故人アカウント管理連絡先」というデータ引き継ぎの仕組みです(出典:Apple サポート「Apple Accountの故人アカウント管理連絡先を追加する方法」)。生前に指定しておくと、死亡診断書などを提出することで、指定された人がiCloud内のデータの一部にアクセスできるようになります。
ただし、これはあくまでデータへのアクセスを引き継ぐ制度であり、iCloud+のストレージ容量など、サブスクリプション自体の解約とは別の話です。
サブスクリプションの解約は、故人のiPhoneやiPadの「設定」→自分の名前→「サブスクリプション」から行うのが基本ですが、端末を開けない場合は、支払いに使っていたクレジットカードを止めることで、実質的に利用を止める方法も考えられます。
「故人アカウント管理連絡先」を生前に設定していなかった場合、死後にデータへアクセスする手段はかなり限られます。判断に迷う場合は、Appleサポートに直接相談してください。
Apple Music もiCloudと同じApple IDに紐づくサブスクリプションのため、解約方法は共通です。故人のiPhoneやiPadの「設定」→自分の名前→「サブスクリプション」から解約するか、端末を開けない場合はAppleサポートに相談する、という流れになります。
YouTube Premium|死亡時専用の案内はなし
YouTube Premium(YouTube Music Premiumも同じ手順で解約できます)には、死亡時専用の案内は見当たりませんでした。ログインできる場合は、YouTubeの「購入とメンバーシップ」ページから解約します。請求元がApple・Google Play・携帯キャリアのいずれかによって、実際に解約操作をする画面が変わる点に注意してください。ログインできない場合は、YouTubeヘルプセンターの一般的なお問い合わせ窓口に相談します。
Google One|アカウント閉鎖には審査制の公式リクエストがある
Googleは、「故人のアカウントに関するリクエスト」という公式の申請フォームを用意しており、審査のうえでアカウントの閉鎖やデータの提供に対応してくれます(出典:Google アカウント ヘルプ「故人のアカウントに関するリクエストを送信する」)。ただし、これはGoogleアカウント全体に関する制度で、パスワードなどのログイン情報自体は開示されません。
Google One(クラウドストレージの追加容量)だけを止めたい場合は、ログインできればGoogle Playストアの「お支払いと定期購入」から通常どおり解約できます。アカウントごと閉鎖したい場合は、上記の審査制リクエストを利用します。
PlayStation Plus・Nintendo Switch Online|ゲーム系は通常の解約フローが基本
PlayStation Plusには死亡時専用の案内は見当たらず、ログインできればアカウント管理の「サブスクリプション」から解約します。ログインできない場合は、PlayStationサポートに一般的な問い合わせとして相談することになります。
Nintendo Switch Onlineも死亡時専用の案内はありません。加えて、「途中解約や休会はできず、自動継続購入の更新停止しかできない」という他のサービスとは異なる仕様が公式に明記されています(出典:Nintendo Switch Online サポート「利用停止(解約)」)。更新停止の手続きをしても、有効期限までは利用できる状態が続く点も覚えておいてください。
日経電子版・noteメンバーシップ|どちらもログインしての解約が基本
日経電子版には死亡時専用の案内は見当たりませんでした。「ご購読サポート」ページにログインし、契約内容の確認・変更・解約から手続きします。ログインできない場合は、サポート窓口に相談してください。
noteメンバーシップも同様に死亡時専用の案内はありません。支払い方法(Apple課金・Google Play課金・クレジットカード決済)によって解約する場所が異なる点に注意が必要です。スマホアプリでは解約操作ができないため、ブラウザから手続きする必要があります。
Spotify|死亡時専用の案内はなく、通常の解約フローが基本
Spotifyには、Netflix・Amazonのような死亡時専用の案内は見当たりませんでした。アカウントにログインできる場合は、アプリではなくWebブラウザ版のアカウントページから解約します。スマホアプリ内には解約ボタンがない点に注意してください。
ログインできない場合は、Spotifyのサポートにチャットまたはメールで連絡し、故人のアカウントである旨を伝えます。キャリア決済やApp内課金で契約している場合は、Spotify側ではなく、契約した携帯電話会社やApple・Googleのアカウント画面から解約する必要があります。
ログインできない場合の共通の進め方

どのサービスであっても、ログインできない場合の基本的な流れは共通しています。
- 各サービスのサポート窓口(チャット・メール・電話)に連絡する
- 故人の登録メールアドレスや電話番号、支払い情報など分かる範囲の情報を伝える
- 求められた場合は、死亡の事実や続柄が分かる書類(死亡診断書の写し、戸籍謄本など)を提出する
複数のサービスで同じ書類を求められることが多いため、死亡診断書は多めにコピーを取っておくと、その都度取り寄せる手間が省けます。あわせて、故人が契約していたサービス名・登録メールアドレス・支払い方法を一覧にしておくと、問い合わせのたびに情報を探す手間がなくなります。
見落としやすいサブスクと、クレジットカード停止との関係

今回まとめた12のサービス以外にも、気づきにくいサブスクは意外と多いものです。カテゴリー別に、契約していないか確認してみてください。
- 動画配信:Hulu、Disney+
- 電子書籍・読み放題:dマガジン、楽天マガジン
- クラウドストレージ:Dropbox、Microsoft OneDrive
- 通信キャリア経由の決済:ドコモ払い、auかんたん決済、ソフトバンクまとめて支払い(決済窓口のため、契約先のサービスとあわせてキャリア側の確認も必要です)
- 定期購入・通販系:Amazon定期おトク便、食品や日用品の定期便
特にアニメ・漫画・アイドルのファンクラブといった「推し活」関連のサブスクは、遺族にとって存在自体を把握しづらい傾向があります。コレクションやデジタル遺品の整理とあわせて確認したい方は、こちらの記事もあわせてご覧ください。
▶あわせて読みたい「オタク終活完全ガイド|コレクション・デジタル遺品・推し活まで徹底解説」
契約しているサービスをすべて洗い出すには、通帳やクレジットカードの利用明細、スマートフォンに届くメールを確認するのが確実です。生前にサービス名・ID・パスワードを整理しておくと、ご家族の負担を大きく減らせます。
▶あわせて読みたい「デジタル終活チェックリスト|SNS・ネット銀行・パスワード管理を解説」
なお、すべてのサブスクを1つずつ解約するのが難しい場合は、支払いに使っていたクレジットカードを止めてしまう方法もあります。ただし、カードを止めても契約自体が残ることがあるため、可能な範囲で個別の解約も進めておくと安心です。
よくある質問

Q. クレジットカードを止めれば、サブスクの解約はしなくていいですか?
支払いが止まることで利用できなくなるサービスもありますが、契約自体は残ったままになることがあります。可能であれば、カードの停止とあわせて各サービスの解約手続きも進めておくのが確実です。
Q. すべてのサブスクを解約するのに期限はありますか?
法律で定められた期限はありません。他の手続きが落ち着いてから、順番に進めて問題ありません。ただし、放置している間も課金が続く可能性があるため、気づいたものから早めに対応することをおすすめします。
Q. 契約しているサービスが分からないときはどうすればいいですか?
クレジットカードの利用明細や、通帳の引き落とし履歴を確認するのが確実です。スマートフォンのメールに、各サービスからの請求通知が届いている場合もあります。
まとめ
- サブスクは名義人が亡くなっても自動では止まらず、放置すると課金が続く
- Netflix・Amazonプライム(Kindle Unlimited含む)は死亡時専用の案内があり、比較的手続きしやすい
- iCloud・Apple Musicは「解約」より「データの引き継ぎ(故人アカウント管理連絡先)」の仕組みが中心で、サブスク自体の解約は別途必要
- Google Oneは、アカウント全体の閉鎖に対応する審査制の公式リクエストがある
- Spotify・YouTube Premium・PlayStation Plus・日経電子版・noteメンバーシップなどは死亡時専用の案内がなく、通常の解約フローかサポートへの連絡が基本
- Nintendo Switch Onlineは「途中解約ができず自動更新の停止のみ」という独自の仕様がある
- ファンクラブや電子書籍など見落としやすいサブスクにも注意し、明細や通帳で契約状況を洗い出す
すべてを一度に解約する必要はありません。分かっているものから、1つずつ手続きを進めていきましょう。























