故人の株はすぐ売れない|証券口座の相続手続きとNISAの扱い

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遺品の中から証券会社の書類が出てきた。あるいは、故人のスマホに取引アプリが入っていた。そのとき最初に浮かぶのは「いま売って現金にできるのだろうか」という疑問だと思います。相場が動いているのを見ていると、なおさら気が急きます。けれど故人名義の株を、そのまま売ることはできません。証券会社は死亡を知った時点で取引を止めます。やるべきことは、売ることではなく「移すこと」。相続人の名義の口座へ株のまま移し、そのあとで売るかどうかを決める——これが決められた順番です。この記事では、NISAの非課税がいつ終わるのか、上場株式の評価額が4つの価額から選べること、どこの証券会社か分からないときの調べ方まで、順に整理します。

この記事の結論

  • 故人の株はそのまま売って現金にはできません
  • まず相続人名義の口座へ「移管」します
  • 移したあとなら売るかどうかは自由です
  • NISAの非課税は、亡くなった日で終わります
  • NISAの中身は相続人の課税口座へ移ります
  • 上場株式の評価は4つの価額のうち最も低い額を選べます
  • 売るときの取得費は、故人のものを引き継ぎます
  • どこの証券会社か分からなくてもまとめて調べる方法があります

この記事でわかること

  1. まず結論|そのままでは売れない
  2. なぜ現金化できないのか
  3. 手続きの全体像4ステップ
  4. 先に残高証明書を取る
  5. 相続人名義の口座を開く
  6. 証券口座に必要な書類
  7. NISA口座は相続できない
  8. 非課税は亡くなった日で終わる
  9. 特定口座・一般口座はどうなるか
  10. 移したあとは売るのも自由
  11. 上場株式の評価は4つから選べる
  12. 投資信託の評価は少し違う
  13. 売るときの取得費は引き継ぐ
  14. 取得費加算の特例
  15. 証券会社が分からないとき
  16. 預けていない株「特別口座」
  17. 単元未満株が出てきたら
  18. 未受領の配当金
  19. 相続放棄を考えているなら
  20. よくある質問
  21. まとめ

まず結論|故人名義の株は、そのままでは売れません

証券会社は、口座の名義人が亡くなったことを知ると、その口座での取引をすべて止めます。買うことも、売ることもできなくなります。銀行口座が凍結されるのと同じ考え方です。

「値下がりしそうだから今のうちに」と思っても、相続人が勝手に売ることはできません。仮にログイン情報を知っていて操作できたとしても、それは他の相続人との関係で大きな問題になります。

正しい順番はこうです。移す。それから売る。この2段階を踏みます。

やりたいことできるか正しい進め方
故人の口座で売るできません先に移管します
故人の口座で買い増すできません
相続人の口座へ移すできます相続手続きを行います
移したあとに売るできますいつでも自由です
現金で分けるできます移したあと売って分けます

なぜ、現金化してから分けられないのか

「どうせ分けるなら、証券会社が売って現金で渡してくれればいいのに」と思われるかもしれません。実務ではそうならない理由があります。

ひとつは売却が「処分」にあたること。誰のものか確定していない財産を、証券会社の判断で売るわけにはいきません。

もうひとつは税金の計算が変わってしまうことです。株を売れば譲渡所得の対象になります。誰の所得として計算するのか、取得費はどう扱うのか——名義が定まらないうちに売ると、この整理がつかなくなります。

「株のまま分ける」こともできます

相続人が複数いても、株を持ち分に応じて分けて、それぞれの口座へ移すことができます。売って現金で分ける方法と、株のまま分ける方法。どちらを選ぶかで、その後の税金も変わります。金額が大きいときは、分ける前に税理士へ相談する価値があります。

手続きの全体像【4ステップ】

証券口座の相続は、大きく4つの段階に分かれます。銀行口座の手続きとよく似ていますが、「相続人が自分の口座を持っていないと受け皿がない」という点だけが違います。

段階やること目安
1.連絡する証券会社に死亡を伝える電話1本
2.確かめる残高証明書を取る1〜2週間
3.受け皿を作る相続人名義の口座を開設1〜2週間
4.移す相続手続書類を提出し移管2週間〜1か月

全体で1〜2か月をみておくと安心です。相続人が多い、遺産分割がまとまらない、といった事情があればさらに延びます。

先に残高証明書を取っておくと、あとが楽になります

相続人であれば、亡くなった日時点の残高証明書を請求できます。これは他の相続人の同意なしに、一人で請求できるのが通例です。

この1枚があると、何がどれだけあったのかが確定します。遺産分割の話し合いの土台になり、相続税の申告が必要かどうかの判断材料にもなります。「あるはずのものが見当たらない」という疑いを防ぐ意味でも、早めに取っておくのが賢明です。

残高証明書で分かること

  • 亡くなった日に持っていた銘柄と数量
  • 投資信託の口数と基準価額
  • 待機している資金(預り金)の残高
  • 未受領の配当金があるかどうか
  • 信用取引や外国株の有無
請求できる人他の相続人の同意手数料
相続人の一人不要なのが通例ですかかることがあります
遺言執行者不要同上
代理人(委任状あり)委任者の分だけ同上

請求するときは、「亡くなった日を基準日にしてください」と必ず伝えてください。指定しないと、現在の残高で発行されることがあります。相続税の計算に使うのは、あくまで亡くなった日時点の内容です。

相続人名義の口座を開くところから始まります

ここが銀行と一番違うところです。株は現金と違い、受け取るための「箱」が要ります。相続人がその証券会社に口座を持っていなければ、まず開設することになります。

原則として故人と同じ証券会社に開きます。別の会社へ直接移すことは、多くの場合できません。受け取ってから、あらためて他社へ移すという順番になります。

口座開設には時間がかかります

本人確認の書類を出し、審査を経て、口座番号が発行されるまでおおむね1〜2週間かかります。相続の書類がそろってから口座を開き始めると、そのぶん全体が遅くなります。残高証明書を待つ間に、並行して口座を開いておくと効率的です。

証券口座の相続に必要な書類

証券会社ごとに様式は違いますが、求められる中身はおおむね共通しています。

証券口座の相続でそろえるもの

  • 相続手続依頼書(証券会社の様式)
  • 故人の出生から死亡までの戸籍謄本
  • 相続人全員の戸籍謄本
  • 相続人全員の印鑑証明書
  • 遺産分割協議書または遺言書
  • 受け取る相続人の口座番号が分かるもの
  • 本人確認書類
  • 故人の口座番号が分かるもの(取引報告書など)

戸籍の束は、法定相続情報一覧図の写しで代えられることがほとんどです。法務局で無料で作れて、何通でも交付を受けられます。銀行・証券・保険と回るなら、先に作っておくと束を持ち歩かずに済みます。

NISA口座は、相続できません

ここは誤解の多いところです。NISA口座そのものを、相続人が引き継ぐことはできません。非課税で運用する権利は、その人一代限りのものだからです。

故人がNISAで持っていた株や投資信託は、相続人の「課税口座」——特定口座または一般口座——へ移されます。相続人自身がNISA口座を持っていても、そこへは入れられません。

手続きとしては、非課税口座の開設者が亡くなったことを届け出る書類を証券会社へ提出します。相続手続きの書類と一緒に案内されるのが通例です。

故人の口座移り先その後の課税
NISA口座相続人の課税口座以後は課税されます
特定口座相続人の特定口座課税されます
一般口座相続人の一般口座課税されます
相続人のNISA口座へは入れられません

NISAの非課税は、亡くなった日で終わります

もう少し踏み込みます。NISAの非課税の効力は、亡くなった日をもって終了します。そこまでに生じた値上がり益には税金がかかりません。

そして亡くなった日の価格が、相続人にとっての「買った値段」として扱われます。相続人がその後に売ったとき、この価格からの値上がり分に対して課税されるわけです。

NISAは、実は相続人に有利に働くことがあります

故人が長く保有して大きく値上がりしていた場合でも、その含み益には課税されません。そして相続人の取得価額は、亡くなった日の価格までリセットされます。結果として、相続人が売ったときの税負担は軽くなります。あわてて売る理由にはなりません。

特定口座・一般口座の株は、どうなるか

NISA以外の口座で持っていた株は、相続人の同じ種類の口座へ移されます。特定口座のものは特定口座へ、一般口座のものは一般口座へ、というのが基本です。

大切なのは取得価額がリセットされないことです。NISAと違い、故人がいくらで買ったかを、そのまま引き継ぎます。ここを知らずに売ると、思ったより税金が多くなることがあります。

NISA口座だった株特定・一般口座の株
取得価額亡くなった日の価格故人が買った値段
含み益への課税されません売却時に課税されます
移り先課税口座同じ種類の口座
売ったときの税負担軽くなりやすい故人の取得時期による

移したあとに売るかどうかは、自由です

移管が終われば、その株は相続人のものです。売っても、持ち続けても構いません。期限もありません。

ただし相続税の申告が必要な家庭では、納税資金の都合で売るという判断が出てきます。相続税の申告期限は亡くなったことを知った日の翌日から10か月以内。移管に1〜2か月かかることを考えると、時間に余裕はそれほどありません。

相続税の申告期限から逆算する

納税のために株を売る予定があるなら、移管の手続きを先に始めてください。「10か月あるから大丈夫」と考えていると、書類集めと口座開設だけで数か月が過ぎます。売れる状態になるまでの時間を、期限に含めて考えることが大切です。

上場株式の相続税評価は、4つの価額から選べます

相続税を計算するとき、上場株式は次の4つのうち、いちばん低い額で評価してよいことになっています。これは納税者に有利な仕組みで、使わないと損をします。

基準となる価格
その1亡くなった日の終値
その2亡くなった月の、毎日の終値の平均
その3その前の月の、毎日の終値の平均
その4さらにその前の月の、毎日の終値の平均

相場が下がっている局面なら、亡くなった日の終値がいちばん低いことが多くなります。逆に亡くなる直前に大きく上がった銘柄では、前月・前々月の平均を使ったほうが評価額が下がります。

この4つの数字は、証券会社に「相続税評価用の資料がほしい」と伝えると、まとめて出してもらえることがあります。自分で調べる手間が省けます。

投資信託の評価は、少し違います

投資信託は、株のように「4つから選ぶ」仕組みではありません。亡くなった日に解約したとしたら、手元にいくら残るかという考え方で評価します。

具体的には、亡くなった日の基準価額から、解約時に差し引かれる税相当額や、信託財産留保額・解約手数料を引いた金額です。基準価額そのままではないので、注意してください。

財産の種類評価の考え方
上場株式4つの価額のうち最も低い額
投資信託解約したら手元に残る額
公社債投資信託同じ考え方で計算します
預り金亡くなった日の残高
未受領の配当金受け取る権利として計上します

相続した株を売るとき、取得費は故人から引き継ぎます

ここは、あとから「思っていたより税金が高い」となりやすい部分です。

相続した株を売って利益が出た場合、「亡くなった日の値段」との差額ではなく、「故人が買ったときの値段」との差額に対して課税されます。取得した時期も引き継ぐため、故人が長期保有していた銘柄では、値上がり分がそのまま課税対象になります。

だからこそ、故人がいくらで買ったのかを示す資料が重要になります。取得価額が分からない場合、売却代金の一定割合を取得費とみなす扱いになり、税負担が大きくなることがあります。

古い取引報告書を捨てないでください

遺品整理で書類を処分するとき、証券会社からの取引報告書や、取引残高報告書は残しておいてください。取得価額の証拠になります。捨ててしまうと、あとから取り寄せられないことがあります。

相続税を払った人が使える「取得費加算の特例」

相続税を納めた方が、その財産を売却する場合に使える仕組みです。納めた相続税のうち、その財産に対応する分を、売却時の取得費に加算できます。取得費が増えれば、その分だけ譲渡所得が減り、所得税が軽くなります。

使えるのは相続税の申告期限の翌日から3年以内に売却した場合です。期限があるので、売る時期の判断材料になります。

条件内容
誰が使えるか相続税を納めた人
いつまでに売るか申告期限の翌日から3年以内
効果相続税の一部を取得費に加算
手続き確定申告で適用します
相続税がゼロの場合使えません

どこの証券会社を使っていたか分からないとき

取引報告書が郵送で届かない設定になっていると、証券会社の存在自体に気づけないことがあります。ネット専業の会社なら、なおさらです。

この場合、証券保管振替機構へ「登録済加入者情報の開示請求」をする方法があります。故人がどの証券会社に口座を持っていたかを、まとめて教えてもらえる仕組みです。相続人であれば請求できます。

証券口座を探す手がかり

  • 郵便物(取引報告書・運用報告書・株主総会の通知)
  • 預金通帳の入出金(配当金の振込や証券会社への送金)
  • メールの受信箱(電子交付のお知らせ)
  • スマホの取引アプリの有無
  • 確定申告書の控え
  • 証券保管振替機構への開示請求

株主総会の招集通知は、年に一度は必ず届きます。亡くなってから1年のうちに届く郵便物には、目を通しておくと発見につながります。

手がかり分かること探す場所
株主総会の招集通知持っている銘柄年1回届く郵便物
配当金の振込銘柄と証券会社通帳の入金欄
取引報告書証券会社と取引の内容郵便物・メール
取引アプリネット専業の会社故人のスマホ
確定申告書の控え配当や譲渡益の申告書類の保管場所
証券保管振替機構への開示請求口座のある証券会社を網羅相続人が請求できます

証券会社に預けていない株「特別口座」

株券が紙だった時代に、証券会社へ預けずに自宅で保管していた株があります。電子化にともない、これらは「特別口座」という形で信託銀行などが管理しています。

特別口座にある株は、そのままでは売れません。相続の手続きをしたうえで、証券会社の口座へ移してから売却する流れになります。管理しているのは証券会社ではなく信託銀行なので、問い合わせ先を間違えないよう気をつけてください。

古い株券が出てきたら

紙の株券そのものには、現在は効力がありません。捨てないでください。どの会社の株を持っていたかを示す手がかりになります。その会社の株主名簿を管理している信託銀行へ問い合わせると、特別口座の有無を確認できます。

特別口座に置かれたままの株は、本人も忘れていることが多い財産です。何十年も前に勤め先の持株会で買った株、記念に買った株、親から引き継いだまま動かしていない株。金額としてまとまっていることが珍しくありません。

見つける手がかりは、年に一度届く株主総会の招集通知と、配当金の受け取りに関する書類です。証券会社からの郵便ではなく、信託銀行や会社の名前で届くのが特徴です。「証券会社と取引していなかったから株はない」と決めつけないでください。

単元未満株・端株が出てきたら

1株や10株といった、売買の単位に満たない株を単元未満株といいます。株式分割や合併を繰り返すうちに生まれるもので、古くから株を持っていた方の口座では珍しくありません。

単元未満株は市場で売れませんが、発行会社に買い取ってもらう請求(買取請求)ができます。逆に、買い足して1単元にする方法もあります。金額としては小さくても、放置すると口座を閉じられません。

未受領の配当金が残っているかもしれません

配当金の受け取り方を「郵便局で受け取る方式」にしていると、受け取りに行かないまま期限を過ぎた配当金が残っていることがあります。

この場合、その会社の株主名簿管理人である信託銀行に問い合わせると、受け取り手続きを案内してもらえます。数年分がまとまって残っていることもあります。残高証明書に記載されることが多いので、確認してみてください。

相続放棄を考えているなら、株を動かさないでください

故人に借金があり、相続放棄を検討している場合は株に手をつけてはいけません。

株を売る、移管する、配当金を受け取る——これらはいずれも相続財産を処分する行為と判断される可能性があります。そうなると、あとから借金だけを放棄することができなくなります。

残高証明書を取るだけなら差し支えありません

財産の内容を調べる行為は、処分にはあたらないと考えられています。むしろ、放棄するかどうかを判断するために必要な調査です。動かすのは危険、調べるのは必要。この線引きを覚えておいてください。判断の期限は原則3か月です。

やること相続放棄を検討中でも
残高証明書を取る差し支えありません
証券会社に死亡を伝える差し支えありません
株を売る危険です
相続人の口座へ移す危険です
配当金を受け取る危険です
未受領配当の有無を確認する差し支えありません

ここまでの流れをまとめると、証券口座の相続は「調べる」「受け皿を作る」「移す」「決める」の4つに分かれます。時間がかかるのは最初の2つで、この間に並行して動けるかどうかで、全体の期間が大きく変わります。戸籍を集めながら口座を開き、口座番号が出るころに残高証明書が届く——この形が理想です。

そして相続税の申告が必要な家庭では、10か月という期限が全体の締め切りになります。移管が済まないと株を売れず、売れないと納税資金が用意できません。「まだ半年ある」ではなく、「移管に2か月かかるから、8か月目までに書類をそろえる」という数え方をしてください。この逆算ができていれば、慌てずに済みます。

証券口座の相続について、よくある質問

証券会社に連絡すると、すぐ口座が凍結されますか
はい、取引ができなくなります。ただし連絡しないまま放置するほうが問題です。相続人が把握していない間に価格が動き、あとで「なぜ売らなかった」という話になりかねません。
相続人が複数います。全員が口座を開く必要がありますか
株を受け取る人だけで足ります。売って現金で分ける場合は、代表となる相続人が受け取って売却し、そのあと分けるという方法もあります。遺産分割協議書に、その方法を明記しておいてください。
故人のNISAの利益に、税金はかかりますか
亡くなった日までの値上がり益には、かかりません。非課税のまま終わります。そこから先の値動きは、相続人の課税対象になります。
自分のNISA口座で受け取れませんか
できません。相続で取得した株を、相続人のNISA口座に入れることは認められていません。課税口座で受け取ることになります。
相続税の評価は、自分で計算しなければいけませんか
証券会社に相続税評価用の資料を依頼できることがあります。4つの価額をまとめた資料を出してもらえれば、計算がぐっと楽になります。まず問い合わせてみてください。
手続きにどれくらいかかりますか
書類がそろってから2週間〜1か月が目安です。口座開設や戸籍集めを含めると、全体で1〜2か月をみておくと安心です。
外国株や信用取引がある場合はどうなりますか
取り扱いが証券会社ごとに異なります。信用取引は建玉の決済が必要になることがあり、外国株は移管できず売却のみという場合もあります。個別に確認してください。
故人のIDとパスワードを知っています。ログインしてよいですか
してはいけません。取引をすれば他の相続人との関係で重大な問題になり、相続放棄もできなくなります。必ず証券会社の窓口を通してください。
少額の株しかありません。それでも手続きは必要ですか
必要です。放置すると口座が残り続け、いずれ相続人の代替わりで手続きがさらに難しくなります。金額が小さいうちに片づけるほうが楽です。
証券会社を変えて受け取ることはできますか
原則として、まず同じ証券会社で受け取ります。そのあとで他社へ移すことは可能です。いきなり別の会社へ移せる取り扱いは多くありません。
準確定申告は必要ですか
故人に申告が必要な所得があった場合は必要です。期限は亡くなったことを知った日の翌日から4か月以内。株の配当や譲渡益がある方は、税理士に確認してください。
配当金の未受領分は、どこに問い合わせますか
その会社の株主名簿管理人である信託銀行です。証券会社ではありません。残高証明書や株主総会の通知に、問い合わせ先が書かれています。

まとめ

この記事のまとめ

  • 故人の株はそのまま売れません。まず移管です
  • 相続人が同じ証券会社に口座を開く必要があります
  • NISAは相続できず、課税口座へ移ります
  • NISAの非課税は、亡くなった日で終わります
  • 上場株式は4つの価額のうち最も低い額で評価できます
  • 売るときの取得費は故人から引き継ぎます
  • 証券会社が分からなければまとめて調べる方法があります
  • 相続放棄を考えているなら、株を動かさないでください

証券口座の相続は、専門用語が多くて身構えてしまいます。けれどやることは「移してから決める」の一言に尽きます。売るかどうかは、移したあとにゆっくり考えれば間に合います。今日できることは、証券会社に電話を1本入れて、残高証明書の取り方を聞くこと。そこから順に進めていけば大丈夫です。

本記事は、国税庁・金融庁・日本証券業協会などが公表している情報をもとに、一般的な進め方として整理したものです。手続きの取り扱いや必要書類は、証券会社ごとに異なる場合があり、税制も改正されることがあります。実際に手続きをされる際は、口座のある証券会社および公式の案内をご確認ください。相続税の計算や譲渡所得の申告に関する判断は、税理士などの専門家にご相談ください。

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