卒塔婆の意味や供養と塔婆料の相場について

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終活に関する話題の中で「お墓」は中心的な話題の1つです。
墓石を墓標とした従来の一般的なお墓だけでなく、樹木型や納骨堂を考える人など様々です。

今回は墓石タイプのお墓、その後ろに立てられる卒塔婆にスポットをあててまとめてみました。

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卒塔婆とは?

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卒塔婆の読み方

卒塔婆と書いて「そとば」または「そとうば」と読みます。

語源・由来サンスクリット語の「ストゥーパ」から来ているといわれています。
ストゥーパとは釈迦の遺体・遺骨などを安置した仏教建築物で、「仏塔(ぶっとう)」「供養塔」とも呼ばれます。

 

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卒塔婆の意味

卒塔婆とは日本の仏教において、故人を供養するためにお墓の側(後ろや横)に立てる木製の長い板のことをいいます。
※ここでいうお墓とは墓石を墓標にした従来の形のお墓

卒塔婆の本来の意味としては上で書いたように仏塔・供養塔のことです。
近年、卒塔婆というと「板塔婆(いたとうば)」のことを指すのが一般的になってきています。

卒塔婆のことを塔婆と言い表す人もいますが、卒塔婆=板塔婆=塔婆であり特に差異はなく、いずれも同じ認識です。

▼真新しい板塔婆のあるお墓360px-Narrow_wooden_tablet_set_up_behind_a_grave_for_the_repose_of_the_dead,katori-city,japan画像出典:フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』

一般的な卒塔婆=板塔婆といった感じですが、卒塔婆は故人の追善供養のために立てられるものです。

追善供養を簡単に説明すると、故人のご冥福を祈って行う供養を指します。

・仏壇に手を合わせる
・故人のお墓参りをする

といったように、一般的に故人の命日に法事を営んで供養するのが追善供養です。
追善供養は「供養」と略されて称されたり、「法要」・「法事」・「仏事」ともいわれています。

「追」には追いかけるという意味があり、「善」という字は仏教における善行(善い行い)を意味しています。
そのため追善供養には生きている人が善い行いをして亡き故人に向けるという意味が込められ、故人の冥福に繋がるといわれています。

「板塔婆に書かれてる漢字みたいなのは何?」

疑問に感じる方は多いんじゃないかと思います。
明確に何が書かれているのかというのを把握している方は、そう多くないと思います。

塔婆の語源・由来でもあるストゥーパは五輪塔に似せた形に作られていて、仏教の五大(ごだい)を表しています。

359px-Sotoba (1)画像出典:フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』

五大とは宇宙を構成している五つの要素のことを指し、上から「空」「風」「火」「水」「地」を表すサンスクリット語が書かれています。
その下には戒名や回忌が書かれるのが一般的です。

▼終活.comの戒名に関する記事

戒名を深く知る

 

卒塔婆の数え方

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卒塔婆の数え方は

1本(いっぽん)
1基(いっき)

2つの数え方があり、どちらも正解です。

1本と1基卒塔婆の数え方において、小さければ1本、大きい場合は1基といったように大きさによって変わるともいわれています。

卒塔婆を立てる際、本数は決まっていません。

 

卒塔婆を立てない宗派

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仏教でも浄土真宗では「亡くなるとすぐに浄土へ往生する」という考えなので、卒塔婆を立てない(追善供養を行わない)のが基本だとされています。

ただ、地域や寺院によっては宗派に関係なく立てるケースもあるようです。

 

卒塔婆供養

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卒塔婆供養とは、一般的に塔婆供養と呼ばれ、故人の成仏を祈って墓石の側(横や後ろ)に卒塔婆(板塔婆)を立てることをいいます。

最初に卒塔婆供養を行うのは納骨時で、故人の回忌・年忌法要、お彼岸・お盆などの時期に立てる習慣としている方が多いです。

仏教では法要を行う「年」が決まっていて、それを年忌法要(ねんきほうよう)といいます。
年忌法要とは、死後満1年目に一周忌を行い、その翌年の2年目に三回忌を行います。
三回忌以降は死亡した年を含めて数え、七年目に七回忌 十三回忌二十三回忌三十三回忌まで行うのが一般的です。

年忌法要の名称・別称時期(いつ行うのか)
一周忌 (いっしゅうき)
死後満1年目(亡くなられた翌年)
三回忌 (さんかいき)
死後満2年目
七回忌 (ななかいき)
死後満6年目
十三回忌 (じゅうさんかいき)死後満12年目
十七回忌 (じゅうななかいき)死後満16年目
二十三回忌 (にじゅうさんかいき)死後満22年目
二十七回忌 (にじゅうななかいき)死後満26年目
三十三回忌 (さんじゅうさんかいき)死後満32年目

※三回忌や七回忌までは、遺族や親族に加え、友人・知人も参列する形が多く、十三回忌以降は遺族だけで行われる形が一般的

基本的には法要の度に塔婆を立てていく形ですが地域によっては、お墓参りの度に立てられる方もいます。

 

塔婆料

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卒塔婆供養(塔婆供養)をするためには塔婆料を用意する必要があります。

塔婆料とは、塔婆に梵字・経文などを書いていただくお礼として寺院に対して支払うお金のことをいいます。

卒塔婆料とお布施は違う一般的に、お布施のお金は気持ちですが塔婆料とは別物です。
ですので塔婆料は、お布施とは別で包むようになります。

塔婆1本につき金額が決まっている場合が多く、塔婆1本2,000円~10,000円程度ともいわれていますが、相場は寺院や地域によって異なります。

塔婆料を出す人
・お墓を立てた施主
・施主以外の人(遺族・親族以外でも友人や参列者)でも立てることができる

ちょうど先日、終活.comをご覧いただいている方から、塔婆やお布施に関するお問い合わせをいただいだ際、次のようにお話されていました。

法事の時はこの地域の相場は墓とお寺と両方でお経をもらったら各1万円ずつ2万円のお布施。
これに家の仏壇にお経をもらったら大体3万円のお布施。
一年忌や三年忌ぐらいまでは家へも来てもらうけど、それ以降はお布施が2万円・搭婆料が500円・お膳料が2000円。
都心部あたりの塔婆料は2,000円くらいらしいですね、高いなぁと思いました。
前に東京の法事に行った時、お寺に沢山の塔婆が立てかけていたんです。
驚いてお寺に聞いてみたら、参列した人が1本ずつお供えするんだと。
所変われば風変わりっていうけど、このことなんだと思いました。

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三重県在住Y・Nさん(70歳)

※ご本人了承の上、掲載しています

塔婆供養の際は、事前に寺院に確認するのが好ましいでしょう。

 

塔婆料の封筒の書き方

塔婆料はお布施とは別に、水引のない白無地の封筒に包むのが一般的です。
書くのは筆ペンで、墨は薄墨ではなく普通の濃さが好ましいです。

▼卒塔婆を立てるのが施主の場合

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封筒の表書きは上部に縦書きで「御塔婆料」、その下に少し小さめに施主の名前を書くようにします。

 

▼複数で卒塔婆を立てる場合

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上部に縦書きで「御塔婆料」、その下は少し小さめに「〇〇家塔婆建立者」と書きます。

※封筒内に金額を書いたメモを入れる方もいます

近年では、あらかじめ「御塔婆料」と書かれた封筒もアマゾンで購入することができます。


自宅でサッと封筒の用意をしたい方にはオススメです。

卒塔婆はいつまで立てる?処分方法

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卒塔婆(板塔婆)を法要の度にお墓周りに立てていくと、塔婆の数が増えていくことになります。

例)
秋のお彼岸時に塔婆を立てる際、春のお彼岸に立てた塔婆は処分しなければいけないのか?

上記例のようなケースの場合、悩まれる方もいると思いますが、基本的に塔婆はいつ下げなければいけないという決まりはありません。

・塔婆が雨風などにより傷んできた
・書かれている文字が薄れてきた

と感じた時に、自然と撤去する形が一般的です。

塔婆の処分に困ったら塔婆を処分を考える際は菩提寺に相談し、必要に応じて御焚き上げしてもらうと良いでしょう。
菩提寺がない場合は墓地・霊園の管理者または墓石を購入した石材店へ連絡するのが好ましいです。
※古くなった塔婆をまとめて処理する寺院や霊園もあります

 

まとめ

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卒塔婆の意味や塔婆供養、塔婆料について紹介しました。

最後に要点をまとめておきます。

・卒塔婆の読み方は「そとば」または「そとうば」
・塔婆(とうば)と略されていわれることもある
・卒塔婆には故人の供養の意味がある
・近年は卒塔婆=板塔婆を指すのが一般的
・卒塔婆を数える際は1本または1基
・卒塔婆供養は納骨時、以降は故人の回忌・年忌法要、お彼岸・お盆などの時期に立てる習慣としている方が多い
・塔婆料は寺院によって塔婆1本につき金額が決まってる場合が多い
⇒都心部では塔婆1本2,000円~10,000円程度が相場(地域・寺院によって異なる)

卒塔婆供養のところで触れましたが、供養を行うためには、卒塔婆(板塔婆)が必要となります。

次の記事にて卒塔婆の依頼・用意に関してまとめていますので、続けてお読みいただければと思います。

次ページ:卒塔婆は通販でも買える!購入方法へ

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