
本ページはプロモーションが含まれている場合があります。
福岡市でおひとりさまの終活を進めるとき、頼れる窓口ははっきりしています。生きている間の相談は終活サポートセンターと地域包括支援センター、亡くなったあとの手続きは区役所のご遺族サポート窓口。この記事では、どの窓口に、何を持って、何を聞きに行けばよいかを順に整理し、あわせて自分で用意しておくものをまとめます。
この記事の結論
- 迷ったらまず地域包括支援センターに電話してください。相談は無料です
- 福岡市は7区。手続きはお住まいの区の区役所で行います
- 相談に行く前に用意するのは3つだけです(後述)
- おひとりさまに特に必要なのは遺言書と死後事務委任契約の2つです
- 成年後見人には、身元保証や医療への同意の権限はありません。ここは誤解が多い点です
- 賃貸にお住まいなら、解約と家財の処分を誰に頼むかが最優先です
- 制度の内容と金額は変わります。必ず市の公式ページと区役所で確認してください
この記事でわかること
- おひとりさまの終活でつまずく場面
- 福岡市の7区と、行くべき窓口の対応
- 終活サポートセンターの使い方と、相談前の準備
- ご遺族サポート窓口と、死後の手続きの期限
- 任意後見・法定後見・代理人届の違い
- 葬儀とお墓、死後事務委任契約の費用と頼み先
- お金・住まい・医療の備え
- 今日からできる10のこと
①おひとりさまの終活とは? まず「もしも」の備えを整理しましょう
おひとりさまの終活は、やることが多いように見えて、心配の中身は数えられるほどしかありません。まず整理してみてください。
| 心配なこと | いつ起きるか | 備えの方向 |
|---|---|---|
| 倒れても気づかれない | いつでも | 見守りの仕組みを使う |
| 入院のとき、身元保証人がいない | 急に | 病院の相談室に相談する |
| 判断ができなくなったら | 徐々に | 任意後見契約 |
| お金の管理ができなくなったら | 徐々に | 日常生活自立支援事業、金融機関の代理人届 |
| 亡くなったあと、誰が手続きするのか | 最後に | 死後事務委任契約 |
| 葬儀とお墓はどうなるのか | 最後に | 生前契約、永代供養、散骨など |
| 財産は誰に渡るのか | 最後に | 遺言書 |
| 家財と部屋の片付け | 最後に | 死後事務委任、生前整理 |
順番を間違えないでください
お墓や葬儀から考え始める方が多いのですが、実際に先に必要になるのは「生きている間の備え」です。見守り、入院、判断能力。この3つのほうが先に来ます。お墓と葬儀は、あとからでも間に合います。
おひとりさまの終活でつまずく5つの場面
| 場面 | 何が起きるか | 先に決めておくこと |
|---|---|---|
| 救急搬送された | 持病と薬が伝わらず、確認に時間がかかる | 医療情報の1枚を冷蔵庫に貼る |
| 入院の手続き | 身元保証人の欄が埋まらない | 病院の相談室に相談する道があると知っておく |
| 判断能力が落ちた | 自分の口座から出金できなくなる | 任意後見契約、金融機関の代理人届 |
| 亡くなった直後 | 葬儀と部屋の後始末をする人がいない | 死後事務委任契約 |
| 財産の行き先 | 相続人がいないと国庫へ入る | 遺言書と遺言執行者の指定 |
この5つのうち、上から3つは「生きている間」の話です。おひとりさまの終活が難しく見えるのは、この2つの時期がひとまとめに語られるからです。分けて考えれば、やることははっきりします。
福岡市の7区と、どの窓口に行けばよいか
福岡市は東区・博多区・中央区・南区・城南区・早良区・西区の7区に分かれています。手続きは原則としてお住まいの区の区役所で行います。
| やりたいこと | 行く窓口 |
|---|---|
| 何から始めるか分からない | 地域包括支援センター(お住まいの地域の担当が決まっています) |
| 終活全般の相談 | 終活サポートセンター |
| 介護保険の申請・相談 | 区役所の福祉・介護保険の窓口、地域包括支援センター |
| 見守り・配食・緊急通報 | 区役所の高齢者福祉の窓口、地域包括支援センター |
| 国民健康保険・後期高齢者医療 | 区役所の保険年金の窓口 |
| 住民票・戸籍 | 区役所の市民課 |
| 亡くなったあとの手続き | 区役所のご遺族サポート窓口 |
| 成年後見の相談 | 地域包括支援センター、社会福祉協議会 |
| 日常の金銭管理 | 社会福祉協議会(日常生活自立支援事業) |
| 契約トラブル・詐欺 | 消費生活センター(消費者ホットライン「188」でもつながります) |
※ 窓口の名称・配置・受付時間は変更されることがあります。出向く前に区役所へ電話で確認すると、二度手間を防げます。
②福岡市の「終活サポートセンター」|まず相談するならここ
終活について、どこから手をつけるかを含めて相談できる窓口です。名称・対象・受付方法は変わることがありますので、最新の内容は福岡市の公式ページまたは区役所でご確認ください。
| 相談できることの例 | 補足 |
|---|---|
| 終活の進め方が分からない | 「何から始めるか」の交通整理をしてもらえます |
| エンディングノートの書き方 | 書けない欄の扱いも相談できます |
| 葬儀・お墓の考え方 | 選択肢の整理。特定の事業者の紹介ではありません |
| 死後の手続きを誰に頼むか | 制度の説明と、専門家へのつなぎ |
| 成年後見・任意後見 | 制度の説明 |
| 見守りの仕組み | どれが使えるかの整理 |
電話するときの一言
「ひとり暮らしで、これから先のことが心配なので相談したい」――これで十分です。用件を整理してから電話する必要はありません。相談は無料で、何度でも受けられます。本人だけでなく、離れて暮らすご家族からの相談も受け付けています。
相談に行く前に用意する3つ
手ぶらで行っても構いませんが、次の3つがあると、1回の相談で話がずっと先まで進みます。
- 財産の一覧(1枚)金融機関名と支店名、保険の会社名と証券番号、不動産の有無。金額は書かなくて構いません。これがないと、どの制度が使えるかの判断ができません。
- 頼れる人の一覧親族、友人、近所の方、かかりつけ医、ケアマネジャー。「いない」なら「いない」と書いてください。それも重要な情報です。
- いちばん心配なことを1つ「倒れたときに気づかれないこと」「お墓」「部屋の片付け」など。1つに絞ると、相談が具体的になります。
この3つは、どの窓口でも同じものが使えます
終活サポートセンターでも、地域包括支援センターでも、弁護士・司法書士に相談するときでも、最初に聞かれるのはこの3つです。一度作っておけば、その後の相談がすべて楽になります。紙1枚、鉛筆書きで構いません。
窓口で聞いておきたい7つの質問
| 質問 | なぜ聞くのか |
|---|---|
| 「私の場合、まず何をすればよいですか」 | 順番を決めてもらう。これがいちばん重要です |
| 「見守りの仕組みで、私が使えるものはありますか」 | 要介護認定がなくても使えるものがあります |
| 「入院のとき、身元保証人がいないとどうなりますか」 | いちばん不安が大きい部分です |
| 「死後事務委任は、どこに頼めばよいですか」 | 市が窓口を案内できる場合があります |
| 「費用が心配です。使える制度はありますか」 | 社会福祉協議会や法テラスにつないでもらえます |
| 「次はいつ、誰に相談すればよいですか」 | 相談が1回で終わらないようにします |
| 「私の担当の地域包括支援センターはどこですか」 | 住所によって決まっています |
地域包括支援センターの使い方
おひとりさまの終活で、最初に電話すべき場所です。介護の窓口だと思われがちですが、実際には高齢者に関する困りごとの総合窓口です。
- 担当する地域が決まっています。住所によって行くセンターが決まります
- 分からない場合は区役所に電話して「地域包括支援センターの担当を教えてください」と伝えれば案内されます
- 相談は無料。何度でも受けられます
- 介護保険を使っていなくても相談できます
- 離れて暮らす家族からの相談も受け付けています
- 成年後見、消費者被害、生活の不安も対象です
③区役所の「ご遺族サポート窓口」|亡くなった後の手続きを一括サポート
亡くなったあとの手続きは、1つではなく、いくつもの窓口にまたがります。それを整理して案内してくれるのがこの窓口です。
おひとりさまの場合、この窓口に行くのは「誰か」です
ここが大事な点です。窓口があっても、そこへ行く人がいなければ手続きは進みません。甥や姪、友人、あるいは死後事務委任契約を結んだ相手。「誰に行ってもらうか」を先に決めておくことが、この窓口を活かす前提になります。
亡くなったあとの手続きと期限
| 手続き | 期限 | 窓口 |
|---|---|---|
| 死亡届の提出 | 7日以内 | 区役所(24時間受付) |
| 火葬許可の申請 | 死亡届と同時 | 区役所 |
| 健康保険証・資格確認書の返却 | 速やかに | 区役所 |
| 介護保険被保険者証の返却 | 14日以内 | 区役所 |
| 年金の受給停止 | 厚生年金10日/国民年金14日 | 年金事務所・区役所 |
| 葬祭費の申請 | 2年 | 区役所 |
| 高額療養費の申請 | 2年 | 区役所・保険者 |
| 未支給年金の請求 | 5年 | 年金事務所・区役所 |
| 相続放棄をする場合 | 3か月 | 家庭裁判所 |
| 相続税の申告 | 10か月 | 税務署 |
※ 葬祭費は申請しなければ支給されません。金額は保険者によって異なりますので、区役所の保険年金の窓口でご確認ください。
④成年後見制度と任意後見|判断能力が低下したときの備え
判断能力が落ちると、自分の口座から出金することも、不動産を売ることも、契約を結ぶこともできなくなります。そのときに代わりを務めるのが後見人です。
任意後見・法定後見・代理人届の違い
| 比べる点 | 金融機関の代理人届 | 任意後見 | 法定後見(成年後見) |
|---|---|---|---|
| いつ手続きするか | 元気なうち | 元気なうち | 判断能力が落ちてから |
| 誰を選ぶか | 自分で決める | 自分で決める | 家庭裁判所が決めます |
| 効き始めるとき | 届け出た時から | 判断能力が落ち、監督人が選ばれた時 | 審判が確定した時 |
| できること | 金融機関が定めた範囲 | 契約で定めた代理行為 | 財産管理と身上保護の全般 |
| 継続的な費用 | 基本的になし | 後見人と監督人の報酬 | 後見人の報酬 |
| 手続きの重さ | 軽い | 中 | 重い |
この3つは重ねて使えます。実務では「日常の入出金は代理人届で、判断能力が落ちたあとの全般は任意後見で」という組み合わせがよく取られます。まず費用のかからない代理人届から始めるのが現実的です。
後見人にできないこと
ここは誤解が非常に多い部分です
- 身元保証人にはなれません。入院や施設入所の保証人としての役割は担いません
- 医療行為への同意はできません。手術や治療そのものに同意する権限は認められていません
- 死後の事務は原則として範囲外です。後見は本人の死亡で終了します(一部、限られた範囲で対応できる場合があります)
- 日常的な家事や介護そのものを行うわけではありません
「後見人がいるから全部大丈夫」とはなりません。身元保証は病院の相談室へ、死後の手続きは死後事務委任契約へ、というように分けて備える必要があります。
⑤葬儀・お墓について|おひとりさまが生前に決めておくべきこと
おひとりさまの場合、「どんな葬儀にするか」より先に「誰が手配するか」を決める必要があります。希望だけ書き残しても、実行する人がいなければ実現しません。
| 決めること | 決め方 |
|---|---|
| 誰が手配するか | 死後事務委任契約で決めておく。ここが出発点です |
| 葬儀の形 | 一般葬・家族葬・直葬。おひとりさまは直葬を選ぶ方が多いです |
| 費用の用意 | 口座は凍結されます。頼む相手に預けるなどの手当てが必要です |
| 連絡してほしい人 | 名簿を作っておきます |
| 納骨先 | 先に決めておくほど、費用も手間も小さくなります |
| 誰が納骨するか | 死後事務委任契約に「納骨まで」を含めておく |
お墓を持たない選択肢の比較
| 選択肢 | 特徴 | 継ぐ人 | 費用の傾向 |
|---|---|---|---|
| 永代供養墓 | 管理を寺院・霊園が引き受けます | 不要 | 中 |
| 納骨堂 | 屋内。天候に左右されません | 不要のものが多い | 中 |
| 樹木葬 | 樹木や草花を墓標にします | 不要 | 中 |
| 合葬・合祀 | 他の方と一緒に納められます | 不要 | 小さい |
| 散骨 | 海洋などに撒きます | 不要 | 小〜中 |
| 手元供養 | 遺骨の一部を手元に置きます | ― | 小さい |
※ 費用は施設・地域・契約内容によって大きく異なります。編集部が公開情報をもとに傾向のみを整理したものです。市営の墓地・合葬墓については、募集時期・条件・費用が年度によって変わりますので、福岡市の公式ページでご確認ください。
死後事務委任契約|費用と頼み先
| 頼む相手 | 向いている場合 | 注意点 |
|---|---|---|
| 甥・姪などの親族 | 関係が良好で、近くに住んでいる | 相手も年を取ります。予備の人も決めておきます |
| 弁護士・司法書士・行政書士 | 頼れる親族がいない | 費用がかかります。事務所の継続性も確認を |
| 社会福祉協議会 | 収入が多くない、まず相談したい | 地域によって取り組みの内容が異なります |
| 市の終活支援の窓口 | 公的な仕組みを使いたい | 取り扱う範囲が定められています |
| 民間の身元保証等の事業者 | 幅広く任せたい | 預けたお金の管理方法と解約条件を書面で確認 |
民間の事業者と契約する場合、4点を書面で確認してください
- 契約内容と費用の内訳
- 預けたお金がどう管理されるか(分別管理されているか)
- 解約したいときの条件と返金
- 事業者が先に立ち行かなくなった場合の扱い
不安があれば、契約前に区役所の窓口や消費生活センター(消費者ホットライン「188」)に相談できます。
⑥日常的な金銭管理のサポート|日常生活自立支援事業とは
判断能力に不安が出てきたけれど、後見までは必要ない――その中間を支える仕組みです。社会福祉協議会が実施しています。
| 比べる点 | 日常生活自立支援事業 | 成年後見制度 |
|---|---|---|
| 対象 | 判断能力に不安はあるが、契約内容を理解できる方 | 判断能力が不十分な方 |
| できること | 福祉サービスの利用援助、日常的な金銭管理、書類の預かり | 財産管理と身上保護の全般 |
| 不動産の売却 | できません | できます(許可が必要な場合あり) |
| 手続き | 比較的簡単 | 家庭裁判所への申立て |
| 費用 | 利用料がかかります | 後見人等への報酬 |
※ 利用料・対象要件は実施している社会福祉協議会によって異なります。お住まいの区の社会福祉協議会にご確認ください。
お金と口座の整理
- 使っていない口座を解約する。相続手続きは金融機関ごとに同じ作業を繰り返します
- 残すのは年金の受取用・生活費用・貯蓄用の3つを軸に
- 取引のある金融機関で「代理人を届け出る制度はありますか」と聞く
- 加入している保険の会社名と証券番号を一覧に書く(金額は不要)
- ネット銀行・ネット証券があれば必ず書き出す(紙が届かず、存在に気づかれません)
- 10年動きのない口座は休眠預金等になります。権利は消えませんが、手続きが増えます
賃貸にお住まいの場合
持ち家の方より、備えの優先順位が変わります
- 亡くなったあと、契約の解約と家財の処分を誰がするのかを決めておく(死後事務委任契約)
- 大家さんまたは管理会社に緊急連絡先を届け出ておく
- 連帯保証人がいない場合、家賃債務保証の会社を使っているか確認する
- 部屋の中の物を減らしておく。片付けの費用は量に比例します
- 入院・入所で長く不在になる場合の連絡方法を決めておく
賃貸のおひとりさまにとっては、遺言書より先に必要な備えです。
救急・入院に備える1枚
記入例(冷蔵庫に貼っておく1枚)
【氏名】 ◯◯ ◯◯(男・1948年3月5日生)
【持病】 高血圧/糖尿病/心房細動
【飲んでいる薬】 お薬手帳のとおり。手帳は玄関の靴箱の上
【アレルギー】 えび・かに
【かかりつけ医】 ◯◯内科(◯◯区)月1回通院
【緊急連絡先】 ① 甥 ◯◯(携帯 ×××) ② 友人 ◯◯(×××)
【その他】 補聴器を使用/要支援1/ケアマネジャー ◯◯
【記入日】 2026年8月24日
この1枚は、救急のときにも、災害のときにも、そのまま役に立ちます。自治体によっては、こうした情報を入れる容器(救急医療情報キット)を配布していることがあります。区役所の高齢者福祉の窓口で尋ねてみてください。
今日からできる10のこと
- お住まいの区の地域包括支援センターの電話番号を調べて、電話機のそばに貼る
- 終活サポートセンターに電話して、相談の予約を取る
- 財産の一覧を1枚書く(金額は不要)
- 頼れる人の一覧を書く(いなければ「いない」と書く)
- いちばん心配なことを1つ決める
- かかりつけ医・持病・薬を1枚に書いて、冷蔵庫に貼る
- 緊急連絡先を2人決める
- 使っていない口座を1つ選ぶ(解約は後日でよい)
- 葬儀とお墓の希望を1行書く
- 書いた紙を1つの封筒にまとめ、置き場所を誰か1人に伝える
最後の1つを飛ばさないでください
9つ書いても、置き場所を誰も知らなければ、家に紙が1枚増えただけになります。伝える相手は家族でなくて構いません。ケアマネジャー、民生委員、大家さん、地域包括支援センターの担当者。「玄関の引き出しに封筒がある」と知っている人が1人いれば十分です。
よくある質問
- まず、どこに電話すればよいですか。
- お住まいの区の地域包括支援センターです。担当が分からない場合は、区役所に電話して「地域包括支援センターの担当を教えてください」と伝えれば案内されます。相談は無料で、何度でも受けられます。終活全般であれば、終活サポートセンターも窓口になります。
- まだ元気ですが、早すぎませんか。
- 早すぎることはありません。むしろ、任意後見契約も遺言書も、判断能力があるうちにしか作れません。見守りの仕組みの多くも、要介護認定を受けていなくても利用できます。「まだ早い」と感じるうちが、ちょうどよい時期です。
- 相談は無料ですか。
- 区役所、地域包括支援センター、終活サポートセンター、社会福祉協議会の相談はいずれも無料です。公証役場の相談も無料です(書類の作成には手数料がかかります)。弁護士・司法書士への相談は有料が一般的ですが、収入等の条件によっては法テラスの無料法律相談を利用できる場合があります。
- 頼れる親族が誰もいません。
- その場合こそ、死後事務委任契約と遺言書の2つが効きます。頼む相手は親族でなくて構いません。弁護士・司法書士・行政書士などの専門家に依頼できます。費用が心配な場合は、社会福祉協議会や法テラスに相談する道もあります。まずは地域包括支援センターで交通整理をしてもらってください。
- 財産がほとんどありません。それでも準備は必要ですか。
- 必要です。むしろ財産が少ない場合ほど、手続きの費用が出せず、誰も動けない状態になりやすいのです。財産が少なければ遺言書は簡単に書けますし、葬儀と部屋の片付けの費用だけでも用意して、頼む相手を決めておくことに大きな意味があります。
- 入院のとき、身元保証人がいなくて断られませんか。
- 身元保証人等がいないことのみを理由に入院を拒否することは、医師法に反するとされており、国から医療機関に通知が出ています。断られた場合は、まず病院の相談室(医療ソーシャルワーカー)にご相談ください。解決しない場合は、区役所や地域包括支援センターに相談する道があります。
- 成年後見人がいれば、全部やってもらえますか。
- いいえ。後見人は身元保証人にはなれず、医療行為への同意もできません。また後見は本人の死亡で終了するため、死後の事務は原則として範囲外です。身元保証は病院の相談室へ、死後の手続きは死後事務委任契約へと、分けて備える必要があります。
- 葬祭費はいくらもらえますか。
- 金額は保険者(市区町村または後期高齢者医療広域連合)の条例で定められており、地域によって異なります。区役所の保険年金の窓口でご確認ください。申請しなければ支給されず、期限は葬祭を行った日の翌日から2年です。
- お墓を持たない選択はできますか。
- できます。永代供養墓、納骨堂、樹木葬、合葬、散骨、手元供養など、継ぐ人を必要としない方法があります。ただし「誰が納骨するか」まで決めておいてください。生前に契約していても、手続きをする人がいなければ実現しません。死後事務委任契約に「納骨まで」を含めておくのが確実です。
- 認知症になったら、もう何もできませんか。
- 判断能力が落ちてからでは、遺言書も任意後見契約も作れません。その場合は法定後見という制度になりますが、本人が後見人を選ぶことはできません。だからこそ、判断できるうちに契約しておく意味があります。相談は地域包括支援センターから始められます。
- 離れて暮らす親のことで相談したいのですが。
- ご家族からの相談も受け付けています。親が住んでいる区の地域包括支援センターが窓口です。「離れて暮らしていて心配なので、見守りの仕組みを知りたい」と伝えてください。本人が乗り気でない場合の進め方についても相談できます。
- 今日1つだけやるとしたら、何ですか。
- 紙を1枚出して、かかりつけ医・持病・飲んでいる薬・緊急連絡先を書き、冷蔵庫に貼ってください。20分で終わります。これは救急のときにも、災害のときにも、そのまま役に立ちます。そして、貼ったことを誰か1人に伝えてください。
まとめ|おひとりさま終活で活用できる福岡市の主な支援5選
福岡市のおひとりさま終活は、窓口がはっきりしているぶん、進めやすい部類に入ります。使えるものを5つに絞ると、次のとおりです。
- 終活サポートセンター終活の進め方そのものを相談できます。何から始めるか決まっていない段階で使う窓口です。
- 地域包括支援センター高齢者の困りごとの総合窓口。住所によって担当が決まっています。相談は無料です。
- 区役所のご遺族サポート窓口亡くなったあとの手続きをまとめて案内してもらえます。ただし、行く人が必要です。
- 成年後見制度・任意後見判断能力が落ちたときの備え。元気なうちにしか契約できません。
- 日常生活自立支援事業後見までは必要ない段階の金銭管理を支えます。社会福祉協議会が窓口です。
そして、市の制度だけでは埋まらない部分が2つあります。遺言書と死後事務委任契約です。財産の行き先を決めるのが遺言書、葬儀や部屋の片付けを頼むのが死後事務委任契約。この2つは、おひとりさまにとって組み合わせて初めて機能します。
最後にもう一度。制度の内容も金額も変わります。この記事は「どこへ、何を聞きに行くか」の地図として使い、具体的な条件は必ず福岡市の公式ページと区役所でご確認ください。
次に読んでおきたい関連記事
次に読む
本記事は、編集部が福岡市および国の公的機関の公開情報をもとにまとめたものです。制度の名称・対象要件・金額・申込方法・窓口の配置は変更されることがあります。本記事では、変わりやすい個別の金額や要件をあえて記載していません。必ずお住まいの区の区役所、地域包括支援センター、または福岡市の公式ホームページで最新の内容をご確認ください。市営墓地・合葬墓の募集時期・条件・費用は年度によって異なります。遺言・任意後見・死後事務委任契約に関する個別のご相談は、公証役場、弁護士・司法書士・行政書士等の専門家をご利用ください。収入等の条件によっては、法テラスの無料法律相談を利用できる場合があります。医療に関する記述は医学的な助言を行うものではありません。治療の選択については主治医および医療・ケアの担当者にご相談ください。身元保証等の民間サービスをご検討の際は、契約内容・費用・預託金の管理方法・解約条件を書面でご確認ください。契約や勧誘に関するトラブルは、消費者ホットライン「188」でご相談いただけます。

























