終活詐欺の手口一覧|高齢者を狙う勧誘の見分け方とクーリングオフの手順

本ページはプロモーションが含まれている場合があります。

終活を狙った勧誘には、はっきりした共通点があります。「不安をあおる」「今すぐ決めさせる」「相談させない」の3つです。

お墓、仏壇、身元保証、遺品整理、リフォーム。どれも終活で実際に必要になるものだからこそ、断りにくく、判断も難しくなります。

この記事では、報告されている手口を分野別に一覧にし、その場で使える断り方と契約してしまったときのクーリングオフの手順までをまとめます。

先に結論だけ

  • 危ない勧誘の見分け方は3つ。「不安をあおる」「即決を迫る」「相談させない」
  • 断り文句は1つ覚えておけば足ります:「家族に相談してからにします」
  • 契約してしまってもクーリングオフできる場合があります(訪問販売なら8日間)
  • ただし通信販売にはクーリングオフ制度がありません
  • 迷ったら消費者ホットライン「188」へ。無料で、契約前でも相談できます
  • 最大の予防は「契約前に必ず誰かに相談する」と決めておくことです

いま困っている方へ

すでに契約してしまった/お金を払ってしまった場合は、まず消費者ホットライン「188」(局番なし)に電話してください。お住まいの地域の消費生活センターにつながります。相談は無料です。クーリングオフには期間があるため、迷っている時間が損になります。

脅されている・すでに被害が出ているなど、犯罪の可能性がある場合は警察相談専用電話「#9110」、緊急時は110番へ。

目次

  1. 終活が狙われやすい理由
  2. 手口の一覧【分野別】
  3. お墓・仏壇・永代供養にまつわる手口
  4. 身元保証・死後事務にまつわる手口
  5. 遺品整理・生前整理にまつわる手口
  6. リフォーム・点検商法
  7. 原野商法と、その二次被害
  8. 投資・金融(老後資金)にまつわる手口
  9. 保険の見直しをかたる勧誘
  10. 開運・霊感商法
  11. 老人ホームの入居権をかたる手口
  12. 還付金詐欺・親族をかたる電話
  13. 危ない勧誘の共通点【チェックリスト】
  14. その場で使える断り方【文例】
  15. 契約してしまったら|クーリングオフ【期間一覧】
  16. クーリングオフ通知書の書き方【記入例】
  17. 相談先の一覧
  18. 家族ができる予防
  19. 終活詐欺で多い相談と答え
  20. 終活詐欺から身を守るために

終活が狙われやすい理由

理由何が起きるか
相場が分かりにくいお墓・仏壇・葬儀は一生に数回しか買わないため、高いか安いか判断できません
比較しにくい「見積もりを他社と比べる」という発想になりにくい分野です
不安が大きい死・病気・孤独。不安につけ込まれやすい
断りにくい「ご先祖様のため」「ご家族のため」と言われると強く出られません
まとまったお金がある退職金・保険金・相続した資産が狙われます
相談相手がいない単身の高齢者はその場で判断せざるを得ません
被害を言い出しにくい「だまされた」と家族に言えず、被害が長引きます
在宅している訪問・電話の勧誘に接する機会が多くなります

「自分は大丈夫」がいちばん危ない

被害に遭った方の多くが、「自分はだまされないと思っていた」と話します。判断力の問題ではなく、手口が巧妙で、しかも不安な状態のときに来るからです。

大切なのは「見抜く力」ではなく、「その場で決めない仕組み」を持っておくことです。

手口の一覧【分野別】

分野典型的な手口よく使われる言葉
お墓・霊園「このままでは無縁墓になる」と不安をあおって高額な墓地を契約させる「ご先祖様が浮かばれません」
仏壇・仏具訪問して「傷んでいる」と指摘し、買い替えや修理を迫る「このままでは失礼にあたります」
永代供養実体のない施設の契約/管理費が後から次々と発生「今だけ特別価格です」
身元保証高額な預託金を求め、管理方法があいまい「身寄りがないと入院もできません」
遺品整理・生前整理作業後に高額請求/貴重品を持ち去る「見積もりは無料です」
リフォーム「無料点検」から高額工事へ(点検商法)「このままでは倒れます」
不動産原野商法と、その二次被害「買い手がついています」
投資・金融元本保証をうたう/未公開株・仮想の商品「必ず増えます」
保険不要な乗り換えをさせる「見直さないと損をします」
開運・霊感不安をあおって高額な品やお祓いを売る「悪い因縁があります」
老人ホーム入居権の名義貸しを持ちかける「代わりに申し込んでください」
還付金・電話役所・銀行・親族をかたる「お金が戻ります」
買取(押し買い)不用品買取と称して訪問し、貴金属を安く買い叩く「何でも買い取ります」

※ 実際に報告されている手口の型をまとめたものです。特定の事業者を指すものではありません。

お墓・仏壇・永代供養にまつわる手口

手口何が起きるか防ぎ方
無縁墓の不安をあおる「このままでは無縁墓になる」と急かして契約させるその場で決めない。複数の霊園を見学する
実体のない永代供養パンフレットだけで契約させ、施設が存在しない・稼働していない必ず現地を見る。経営主体(宗教法人・公益法人・自治体)を確認
後から管理費が発生「追加費用なし」と説明されたのに、刻字料・納骨料・年間管理費が次々と「この額のほかに払うものはあるか」を費目単位で確認
仏壇の訪問販売訪問して「傷んでいる」と指摘し、買い替えを迫る菩提寺や仏具店で相見積もりを取る
墓石の修理商法墓参りの場で声をかけ、「ひび割れがある」と修理契約その場で契約しない。写真を撮って持ち帰る
離檀料の過大請求墓じまいの際に高額を請求される法律上の支払義務がある費用ではありません。折り合わなければ相談を

墓地の経営許可を受けられるのは限られた主体だけです

墓地を経営できるのは、原則として地方公共団体・宗教法人・公益法人に限られます。募集の窓口が石材店や仲介会社であることは珍しくありませんが、契約書に書かれた「経営主体の名称」を必ず確認してください。ここがあいまいな契約は避けるべきです。

永代供養の仕組みと確認すべき項目は永代供養とは?費用相場と「永代使用料」との違い|契約前の確認12項目で詳しく解説しています。

身元保証・死後事務にまつわる手口

身寄りのない高齢者が増えるなかで需要が伸びている分野ですが、公的な許認可制度がなく、事業者の質に差があります。

確認すべきこと危ないサイン
預けるお金がどう管理されるか事業者の運転資金と混ざっている/説明があいまい
事業者が破綻したらどうなるか「そんなことは起きません」と答えない
解約と返金の条件契約書に返金の規定がない
何が含まれ、何が別料金か「全部込みです」と口頭で言うだけ
契約書が書面であるか口約束、または簡易な同意書だけ
第三者の監督があるか誰もチェックしていない
費用の総額数百万円規模なのに内訳が不明

過去に経営破綻の事例があります

民間の身元保証サービスでは、事業者が破綻し、預けたお金が戻らなかった事例が報告されています。金額が大きく、しかも使うのは何年も先という性質上、リスクを見落としやすい分野です。

契約前に、必ず自治体の地域包括支援センターか消費生活センターに相談してください。近年は自治体が同様の支援を、民間より安く提供していることも増えています。

遺品整理・生前整理にまつわる手口

手口内容防ぎ方
作業後の高額請求「見積もりは無料」で始め、作業後に大幅な追加を請求作業前に書面の見積もりをもらう。追加が出る条件も書いてもらう
貴重品の持ち去り現金・貴金属・骨董が紛失貴重品は先に自分で回収/立ち会う
不法投棄回収したものを不法に処分される一般廃棄物収集運搬の許可を持つ業者か確認
買取と称した押し買い整理のついでに貴金属を安く買い叩くその場で売らない。訪問購入には8日間のクーリングオフがあります
作業を途中で止めて増額荷物を出した状態で追加費用を要求契約書に総額と作業範囲を明記させる

遺品整理業者を選ぶときの3点

  • 書面の見積もりを、作業前にもらう:口頭だけの業者は避けてください
  • 許可を確認する:一般廃棄物の収集運搬には市区町村の許可が必要です。古物の買取には古物商の許可が必要です
  • 複数社から相見積もりを取る:相場が分かり、それだけで無茶な請求を防げます

詳しくは遺品整理業者の選び方|優良業者の見分け方と悪質業者を避ける方法をご覧ください。

リフォーム・点検商法

点検商法は、無料点検を入口に高額な工事契約へ持ち込む手口です。屋根・床下・給湯器・浄水器・シロアリなどで報告されています。

1「無料で点検します」と訪問近所で工事をしている、自治体から来た、といった説明を伴うことがあります
2床下や屋根に上がる本人が確認できない場所が選ばれます
3「危険な状態です」と告げる写真や動画を見せられますが、その家のものとは限りません
4不安をあおる「地震が来たら倒れます」「健康に影響します」など
5今日中の契約を迫る「今なら足場代が無料」「職人が近くにいるので」
6高額な契約相場の数倍になることがあります

点検商法を止める一言

「点検は結構です」ではなく、「うちは決まった業者にお願いしているので」と言い切るのが有効です。理由を説明すると会話が続いてしまいます。

すでに上がられてしまった場合も、「見積もりだけ置いていってください。家族と相談します」で切り抜けられます。その場で契約しないことが唯一にして最大の対策です。

原野商法と、その二次被害

原野商法(一次被害)二次被害
時期数十年前に流行しました現在も継続して報告されています
手口「将来値上がりする」と価値のない山林・原野を売る「その土地が売れます」と持ちかけ、測量費・広告費・整地費などを先に取る
狙われる人-過去に原野商法の被害に遭った人(名簿が出回っています)
結果売れない土地が残る土地は売れず、費用だけ失う
別の型-「下取りします」と言って別の土地を買わせる

「先にお金を払えば売れる」は成立しません

不動産の売却で、売れる前に測量費・広告費・登録料を求められたら、まず疑ってください。通常、仲介手数料は売買が成立してから支払うものです。

また、親が過去に買った山林が相続財産に含まれているケースもあります。この場合、勧誘が子の世代に来ることがあります。心当たりがあれば、契約前に消費生活センターへ相談してください。

投資・金融(老後資金)にまつわる手口

危ないサインなぜ危ないか
「元本保証」「必ず増える」投資に元本保証はありません。この一言が出たら断ってよい基準です
「未公開株」「上場が決まっている」一般の人に持ちかけられることは通常ありません
「お客様だけに」「今日中に」判断させないための言い回しです
金融商品取引業の登録がない登録の有無は金融庁のサイトで確認できます
紹介すると報酬が出る連鎖販売の可能性があります
電話・訪問で持ちかけられた正規の金融機関がこの形で高利回り商品を勧めることは通常ありません
退職金の直後に来たまとまった資金が入った時期は狙われます
海外の事業・仮想の商品実態の確認が困難です

見分ける基準は1つで足ります

「元本保証」または「必ず儲かる」と言われたら、その時点で断る。これだけで、投資をかたる勧誘の大半は避けられます。正規の事業者は、この表現を使えません。

保険の見直しをかたる勧誘

手口何が問題か確認すること
不要な乗り換えを勧める手数料目的で、内容が悪くなることがありますいまの保険を解約する前に、新しい契約が成立しているか
「もう古い保険です」古い契約のほうが予定利率が高く有利なことがあります解約返戻金と、現在の保障内容を比べる
高齢での新規加入を勧める保険料が高く、告知の問題が生じることも本当に必要な保障か
葬儀保険の過剰な勧誘保険料の総額が保険金を上回ることがあります総支払額を計算する
「自治体から来ました」公的機関が保険を売ることはありません身分証の提示を求める

解約は「新しい契約が成立してから」

先に解約してしまうと、健康状態によっては新しい保険に入れず、無保険になることがあります。乗り換えを検討する場合は、必ず新契約の成立を確認してから解約してください。

開運・霊感商法

典型的な流れ言われること
不安を突く「ご先祖の因縁があります」「このままでは家族に災いが」
原因を示す「お墓の向きが悪い」「供養が足りない」
解決策を売る印鑑・数珠・壺・お札・祈祷・改葬
次々に追加「これだけでは足りません」と重ねて請求
断らせない「途中でやめると悪いことが起きます」

不安をあおって契約させた場合、取り消せることがあります

消費者契約法では、消費者の不安をあおる告知によって契約させた場合、その契約を取り消せるとされる規定があります。霊感などによる知見を示して不安をあおる勧誘も、その対象になり得ます。

「もう払ってしまったから」とあきらめないでください。取消しには期間の制限があるため、気づいた時点で消費生活センターへ相談してください。

老人ホームの入居権をかたる手口

1パンフレットが届く実在しない、または関係のない施設の資料
2別の業者から電話「その施設の入居権を譲ってほしい」
3名義貸しを持ちかける「名義を貸して申し込んでくれれば謝礼を払う」
4申し込ませるお金を振り込ませます
5「名義貸しは犯罪だ」と脅す「捜査になる」「示談金が必要だ」とさらに要求
6連絡が取れなくなる

「名義を貸してほしい」は必ず断ってください

この手口の悪質なところは、被害者に「自分も悪いことをした」と思わせて、相談させない点にあります。脅されて追加の支払いに応じてしまう例が報告されています。

脅された時点で、迷わず警察(#9110)と消費生活センター(188)に相談してください。相談したことで不利になることはありません。

還付金詐欺・親族をかたる電話

手口言われること絶対的な見分け方
還付金詐欺「医療費の還付金があります。ATMへ行ってください」ATMで還付金を受け取ることはできません
親族をかたる「携帯を落とした」「会社のお金を使い込んだ」いったん切って、元の番号にかけ直す
警察・銀行員をかたる「お客様のカードが不正に使われています」警察や銀行がカードや現金を預かることはありません
役所をかたる「保険料の払い過ぎがあります」役所が電話でATM操作を指示することはありません
キャッシュカードのすり替え「カードを封筒に入れて保管してください」封をした隙にすり替えられます

この3つを覚えておけば防げます

  • ATMで還付金は受け取れません:「ATMへ」と言われたら詐欺です
  • 警察・銀行員がカードや現金を預かりに来ることはありません
  • 電話は必ずいったん切って、自分の知っている番号にかけ直す

留守番電話を常時オンにしておくのも有効な対策です。犯人は録音を嫌うため、多くの場合切ります。

危ない勧誘の共通点【チェックリスト】

分野が違っても、危ない勧誘には共通の特徴があります。3つ以上当てはまったら、その場で契約しないでください。

  • 不安をあおる:「このままでは大変なことになります」
  • 今すぐ決めさせる:「今日だけ」「あと1件だけ」「値上がりします」
  • 相談させない:「ご家族には内緒で」「言っても分かりませんよ」
  • 書面をくれない:見積もりも契約書も口頭だけ
  • 会社の所在地・連絡先があいまい:携帯電話番号しか教えない
  • 長時間居座る:帰らないことで判断力を奪います
  • 複数人で来る:断りにくい状況をつくります
  • 「特別に」「お客様だけ」:値引きの根拠が示されません
  • 「無料」から始まる:点検・診断・査定
  • クーリングオフの説明をしない、または「できません」と言う
  • 前払いを求める:サービス提供前に全額
  • 録音・記録を嫌がる

とくに危険なのは「相談させない」

「ご家族には内緒で」と言われた時点で、その契約は結ばないでください。まっとうな事業者が、家族への相談を止める理由はありません。この一言は、ほぼ確実に危険信号です。

その場で使える断り方【文例】

文例1:万能の一言(これだけ覚えれば足ります)

家族に相談してからでないと決められないので、今日は結構です。

文例2:訪問販売を玄関で断る

うちは決まったところにお願いしているので、結構です。
補足理由を説明すると会話が続きます。言い切って、ドアを閉めて構いません。

文例3:電話勧誘を切る

電話でのお話はお断りしています。失礼します。
補足相手の話に応じないこと。「いま忙しい」と言うと、かけ直されます。

文例4:見積もりだけ受け取って帰す

見積書を置いていってください。家族と相談して、こちらから連絡します。

文例5:しつこいときにはっきり言う

お引き取りください。これ以上続けられるようでしたら、警察に連絡します。
補足「帰ってください」と言われた後も居座るのは違法です。実際に110番して構いません。

文例6:親切そうな相手に対して

ご説明はありがたいのですが、私はその場で決めないことにしているんです。

「その場で決めないことにしている」は最強の断り文句です

相手の話の内容を否定しないので角が立たず、しかも反論のしようがありません。年齢や理由を説明する必要もありません。この一言だけ覚えておいてください。

契約してしまったら|クーリングオフ【期間一覧】

クーリングオフは、一定期間内であれば無条件で契約を解除できる制度です。取引の種類によって、期間と適用の有無が変わります。

取引の種類具体例期間
訪問販売自宅への訪問、キャッチセールス、アポイントメントセールス8日間
電話勧誘販売電話で勧誘され契約した場合8日間
特定継続的役務提供エステ・語学教室・学習塾など(法で定められたもの)8日間
訪問購入(押し買い)自宅を訪問しての買取8日間
連鎖販売取引いわゆるマルチ商法20日間
業務提供誘引販売取引「仕事を紹介する」と持ちかけて商品を売る20日間
通信販売インターネット・カタログ・テレビ制度がありません
店舗で自ら契約自分から店に出向いた場合原則として対象外

※ 特定商取引法にもとづく制度の概要です。起算日は、法律で定められた契約書面などを受け取った日を1日目として数えます。書面が渡されていない場合や記載に不備がある場合は、期間が始まっていないと扱われることがあります。個別の可否は必ず消費生活センター(188)にご確認ください。

期間を過ぎていても、あきらめないでください

次のような場合は、期間を過ぎていても解除・取消しができることがあります。

  • 契約書面を渡されていない/記載に不備がある
  • 「クーリングオフはできない」とうそを言われた
  • 脅されて手続きを妨げられた
  • うそを言われて契約した(消費者契約法による取消し)
  • 不安をあおられて契約した(同上)
  • 判断能力が不十分な状態で契約した

「もう遅い」と自己判断せず、まず188に相談してください。

クーリングオフ通知書の書き方【記入例】

手続きの基本

  • 書面または電磁的方法(メールなど)で通知します
  • 期間内に「発信」すれば有効です:相手に届く日が期間外でも構いません
  • 証拠を残してください:特定記録郵便や簡易書留で送り、控えのコピーを保管します
  • クレジット契約をしている場合は、信販会社にも同時に通知します
  • すでに商品を受け取っていても、引き取り費用は事業者の負担とされます
  • 支払ったお金は返還されます

クーリングオフ通知書の記入例(はがきの場合)

契約解除通知書
次の契約を解除します
契約年月日 令和◯年◯月◯日
商品名   ◯◯◯◯
契約金額  ◯◯◯,◯◯◯円
販売会社  株式会社◯◯
担当者   ◯◯ ◯◯
支払った代金◯◯◯,◯◯◯円を返金し
商品を引き取ってください
令和◯年◯月◯日
◯◯県◯◯市◯◯町一丁目二番三号
山 田 太 郎

両面をコピーして保管し、特定記録郵便または簡易書留で送ります

書き方に自信がなければ、188に電話してから書く

消費生活センターでは、通知書の書き方も教えてもらえます。書式が多少違っても、必要な事項が書かれていれば有効です。まず期間内に出すことが最優先なので、迷ったら相談しながら進めてください。

相談先の一覧

相談先電話相談できること
消費者ホットライン188(局番なし)契約トラブル全般。契約前の相談も可。無料
警察相談専用電話#9110詐欺・脅迫の可能性があるとき
警察(緊急)110いま脅されている・居座られている
地域包括支援センター市区町村で確認高齢者の生活全般。見守りにもつながります
市区町村の消費生活相談窓口同上地域の相談員が対応します
法テラス-収入要件を満たせば無料相談・費用の立替
弁護士会の法律相談-被害額が大きい場合
金融庁(金融サービス利用者相談室)-投資・金融商品のトラブル

「188」は契約する前でも相談できます

被害に遭ってからでなくて構いません。「こんな勧誘を受けているが、大丈夫か」という段階で相談できます。これが最も効果的な使い方です。

電話番号を紙に書いて、電話機のそばに貼っておいてください。いざというとき、調べる余裕はありません。

家族ができる予防

できること効果
「契約前に必ず私に電話して」と決めておく最も効果的。それだけで即決を防げます
留守番電話を常時オンにする録音を嫌う相手は切ります
迷惑電話防止機能のある電話機にする自治体が助成している場合があります
玄関に「訪問販売お断り」を貼る-
定期的に連絡を取る孤立していると即決しやすくなります
通帳の動きをときどき確認する本人の同意を得たうえで。早期発見につながります
「だまされても責めない」と伝えておく相談しやすい関係が最大の防御です
限度額を下げておくクレジットカードの被害額を抑えられます
成年後見・日常生活自立支援事業判断力が落ちてきた場合の選択肢

「なんでそんなものを買ったの」と責めないでください

被害が長引く最大の原因は、本人が家族に言い出せないことです。一度責められると、次はもっと言えなくなります。

「もし変な契約をしても、絶対に責めないから、すぐ言ってね」。この一言を、被害に遭う前に伝えておいてください。これが最も効く予防策です。

終活詐欺で多い相談と答え

怪しい勧誘かどうか、どう見分ければいいですか?
「不安をあおる」「今すぐ決めさせる」「相談させない」の3つが揃ったら危険です。とくに「ご家族には内緒で」と言われたら、その時点で契約しないでください。まっとうな事業者が家族への相談を止める理由はありません。
断り方が分かりません。
「家族に相談してからでないと決められないので、今日は結構です」。これだけ覚えておけば足ります。相手の話を否定しないので角が立たず、反論のしようもありません。理由を説明する必要はありません。
契約してしまいました。取り消せますか?
取引の種類によります。訪問販売・電話勧誘販売・訪問購入なら8日間、マルチ商法なら20日間のクーリングオフができます。通信販売には制度がありません。まず消費者ホットライン「188」に電話してください。無料で相談できます。
クーリングオフの期間を過ぎてしまいました。
あきらめないでください。契約書面を渡されていない、記載に不備がある、「できない」とうそを言われた、脅されて妨げられた。こうした場合は期間が始まっていないと扱われることがあります。また、うそや不安をあおる勧誘があれば消費者契約法による取消しも検討できます。188に相談してください。
クーリングオフはどうやって手続きしますか?
書面または電磁的方法(メールなど)で通知します。期間内に発信すれば有効で、相手に届くのが期間外でも構いません。特定記録郵便や簡易書留で送り、控えをコピーして保管してください。クレジット契約をしている場合は信販会社にも同時に通知します。
身元保証サービスは危ないのですか?
すべてが危ないわけではありませんが、公的な許認可制度がなく、過去に経営破綻して預けたお金が戻らなかった事例が報告されています。契約前に「預けるお金の管理方法」「破綻時の扱い」「解約と返金の条件」を書面で確認し、自治体か消費生活センターに相談してください。自治体が同様の支援を安く提供していることもあります。
親が原野商法の土地を持っています。売れますか?
「売れます」と持ちかけて測量費・広告費を先に取る二次被害が多く報告されています。売れる前に費用を求められたら、まず疑ってください。通常、仲介手数料は売買が成立してから支払うものです。契約前に必ず消費生活センターへ相談してください。
「ATMへ行ってください」と言われました。
詐欺です。ATMで還付金を受け取ることはできません。役所や年金機構が電話でATMの操作を指示することもありません。電話を切って、110番または#9110に連絡してください。
投資の話を持ちかけられました。判断できません。
「元本保証」「必ず増える」と言われたら、その時点で断ってください。投資に元本保証はなく、正規の事業者はこの表現を使えません。事業者が金融商品取引業の登録を受けているかは金融庁のサイトで確認できます。
遺品整理業者に高額請求されました。
作業前に書面の見積もりをもらっていたかが争点になります。もらっていない場合でも、消費生活センターで相談できます。今後は作業前の書面見積もりと相見積もりを必ず取ってください。詳しくは遺品整理業者の選び方をご覧ください。
家族が被害に遭ったようです。どうすればいいですか?
責めないでください。責めると次から言い出せなくなり、被害が長引きます。まず契約書・領収書・パンフレット・通帳の記録を集め、188に相談してください。脅されている場合は#9110へ。
予防のためにできることは何ですか?
「契約する前に必ず◯◯に相談する」と決めておくことです。相手は家族でも友人でも構いません。これだけで即決による被害の大半が防げます。加えて留守番電話を常時オンにする、クレジットカードの限度額を下げるも効果があります。

終活詐欺から身を守るために

終活詐欺への備え・要点

  • 危ない勧誘の3条件=「不安をあおる」「即決を迫る」「相談させない」
  • 「ご家族には内緒で」と言われたら、その時点で契約しない
  • 断り文句は「家族に相談してからでないと決められないので」で足りる
  • 「元本保証」「必ず増える」と言われたら投資の話は終わり
  • ATMで還付金は受け取れない。言われたら詐欺
  • 訪問販売・電話勧誘・訪問購入は8日間、マルチは20日間のクーリングオフ
  • 通信販売にはクーリングオフ制度がない
  • 期間内に「発信」すれば有効。特定記録郵便で控えを残す
  • 期間を過ぎても取消しできる場合がある。自己判断しない
  • 迷ったら消費者ホットライン「188」。契約前でも相談できる

終活は、不安と向き合う作業です。だからこそ、その不安を利用しようとする人が寄ってきます。

ただ、防ぎ方はとても単純です。「その場で決めない」。これだけで、報告されている手口のほとんどは避けられます。

今日できるのは、「188」と「#9110」を紙に書いて、電話機のそばに貼ること。そして家族に「変な契約をしても責めないから、すぐ言ってね」と伝えておくことです。

※ 本記事は一般的な情報提供を目的としたものであり、法律に関する助言ではありません。掲載した手口は消費者庁・国民生活センターなどが注意喚起している類型を編集部がまとめたもので、特定の事業者を指すものではありません。クーリングオフの可否と期間は特定商取引法の定めによりますが、取引の実態・契約書面の交付状況・個別の事情によって判断が変わります。消費者契約法による取消しについても同様です。実際の対応にあたっては、必ず消費者ホットライン「188」、お住まいの消費生活センター、または弁護士にご相談ください。

おすすめの記事