法事のお供え物は何を選ぶ?三回忌までは赤を避ける宗派も

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法事のお供え物は、品物・掛け紙・渡し方の3つを決めれば形になります。この3つ以外は、あとから決められます。

ただし、品物選びで見落とされやすい点が1つあります。宗派によっては、三回忌までは赤い色を避けるという考え方があるためです。日持ちのする菓子でも、品物自体の色によっては宗派の考え方に配慮したほうがよい場合があります。

この記事では、品物の選び方から掛け紙、渡し方までを迷う順番どおりに整理しました。掛け紙が要る場面と要らない場面、注文前に確かめる点もまとめています。

この記事でわかること

  • 法事のお供えで決めるのは3つだけ
  • 選ばれる定番と、避けたほうがよいもの
  • 浄土真宗本願寺派が示す「三回忌までは赤を避ける」という考え方
  • 掛け紙が要る場面・要らない場面の見分け方と、対応した店の選び方
  • 御供・志・粗供養の使い分けと、内のし・外のし
  • 金額が何で決まるか

法事のお供えで決めるのは3つだけ

調べ始めると作法の話が次々に出てきますが、参列者が実際に決めるのは次の3つだけです。四十九日、一周忌、三回忌のいずれでも、お供えの考え方は基本的に同じです。

決めること内容
① 品物何を持っていくか。日持ち・分けやすさ・色で決まる
② 掛け紙必要かどうか、表書きを何と書くか、内のしか外のしか
③ 渡し方誰に、いつ、どう渡すか

品物だけ先に決めて掛け紙を後回しにすると、当日までに間に合わないことがあります。掛け紙は注文時に指定する形が一般的で、品物が届いてから付け直すのは手間がかかります。

なお、訃報を受けて日を改めずに伺う「弔問」は、法事とは場面が違います。そちらの作法は弔問マナー完全ガイドにまとめています。

何を選ぶか|定番と、避けたほうがよいもの

お供えに選ばれるのは、お菓子や果物といった日持ちのする品です。法要の後に参列者で分けて持ち帰る形が多く見られます。分けやすさを基準にすると外れにくくなります。参列する人数が分からない場合は、個包装で数の多いものを選んでおくと融通が利きます。

選ばれる品特徴おすすめの相手
日持ちするお菓子(焼き菓子など)個包装で分けやすく、常温で置ける参列者が多い法事
果物供えた姿が整う。かごや箱入りが選びやすい仏前に供える時間が長い法事
お茶・のり・乾物日持ちし、好みが分かれにくい先方の好みが分からない場合
線香・ろうそく消耗品なので残りにくい。ただしろうそくの色や使い方は宗派・法要によって異なるため確認する日持ちを気にせず渡したいとき

避けたいのは、その場で食べきる必要があるものです。生菓子など冷蔵が必要なお菓子は、仏前に供えている間に傷みます。匂いの強いものも、狭い室内では扱いに困ります。肉や魚は殺生を連想させるため避けるとされています。

参列者が持参する品は、「供えたあと、施主が困らないか」が選ぶときの基準になります。大きすぎる品や、置き場所に困る品は、受け取る側の負担になります。

浄土真宗本願寺派では、三回忌までは赤を避ける

品物そのものより見落とされやすいのが色です。浄土真宗本願寺派は、法事のおかざりについて公式サイトで次のように説明しています。

ローソクの色は、三回忌までが白色、七回忌以降は朱色のもの(朱色の和ローソクが仏壇店などで販売されています)を用い、供花や供物の色も三回忌まではなるべく赤色を避けておかざりするようです。

出典:浄土真宗本願寺派「仏事・行事Q&A」法事のおかざりは?

この説明が対象にしているのは、供花と供物そのものの色です。三回忌までの法事に品物を選ぶなら、次のようなものが判断の分かれ目になります。

  • りんご・いちごなど、赤が目立つ果物
  • 赤いお菓子や、赤が主体の詰め合わせ

ろうそくを贈るなら、特に色に注意してください。上の説明のとおり、ろうそくの色は法要の回数によって変わるとされています。定番の品だからこそ、色の指定を先に確かめておくと確実です。

迷う場合は、寺院や施主に確認しておくと安心です。同じ浄土真宗本願寺派でも、寺院や地域によって扱いが異なることがあります。

これは、ほかの宗派が間違っているという話ではありません。供養の考え方は宗派ごとに違い、色の扱いも同じではありません。上の説明も「なるべく避けておかざりするようです」という書き方で、決まりとして示されているわけでもありません。参列する法事の宗派が分からない場合は、施主や親族に確認してください。

包装と掛け紙は、宗派の話とは別に考える

包装紙や掛け紙の色は、上の説明とは別の話です。弔事では、黒白や黄白などの結び切りの掛け紙を用います。宗派に関わらず共通する部分で、店の側でも弔事用として扱われています。

包装は、落ち着いた色を選んでおくと場に合います。菓子折りは中身が同じでも包装を選べることがあり、注文時に指定できる場合もあります。

法名や戒名から宗派をたどる方法は、戒名とは?構成の読み解き方と宗派別の一覧で触れています。

掛け紙が要る場面・要らない場面

「お供え」と「手土産」は、同じ菓子折りでも扱いが違います。法事に正式なお供えとして持参・送付する品には、掛け紙を付けるのが一般的です。一方、施主に渡す手土産には付けません。

場面掛け紙誰が用意するか
法事に持参して仏前に供える一般に付ける参列者
施主が参列者に渡す引き出物一般に付ける施主
参列できず、品物だけ送る一般に付ける参列できない人
法事の後、施主宅へ伺うときの手土産不要参列者・親族
法要当日に施主がそろえる飲み物・器不要施主
自宅の仏壇に日常的に供えるもの不要施主・家族

掛け紙が必要な品を、掛け紙に対応していない店で買うのは避けてください。届いてから自分で用意するのは手間がかかり、表書きの書き方でも迷います。注文前に対応の有無を確かめるのが確実です。

表書きは何と書くか|御供・志・粗供養と、内のし・外のし

掛け紙が必要だと分かったら、次は表書きです。参列者が供える品と、施主が渡す品とで、書く言葉が変わります。

表書き誰が使うか特徴
御供参列者仏前に供える品に用いる。品物に対する表書き
施主参列者へのお返しに用いる。広い地域で使われる
粗供養施主「志」と同じ場面で使う。西日本を中心に用いる地域もある

※表書きの言葉は宗派や地域によって異なります。上の使い分けが当てはまらない地域もあるため、施主や親族、菩提寺に確認してください。

掛け紙の掛け方には2種類あります。包装紙の内側に掛けるのが内掛け(一般に「内のし」と呼ばれるもの)、外側に掛けるのが外掛け(一般に「外のし」と呼ばれるもの)です。弔事の掛け紙には熨斗が付きませんが、呼び方としては「内のし・外のし」が広く使われています。

掛け方特徴おすすめの相手
内のし配送中に掛け紙が傷まない。表書きは開けるまで見えない参列できず品物を送る場合
外のし渡した時点で表書きが見える法事に持参して手渡しする場合

掛け紙は上下に分かれ、上段に表書き、下段に名前を書きます。名前は姓のみ、またはフルネームで記します。地域や店の案内に合わせてください。夫婦で参列する場合は世帯主の名前だけを書くか、連名にします。兄弟や親族が複数でまとめて用意する場合は、「〇〇家一同」とまとめると、受け取る側が誰からの品か把握しやすくなります。通販で注文するときは、この名入れを指定できるかもあわせて見ておきます。

香典返しの表書きとは使う言葉が異なります。そちらは香典返しの時期と金額で扱っています。

どこで買うか|掛け紙の要否で選び分ける

ここまでの3つの基準——日持ちと分けやすさ/三回忌までの色/掛け紙の要否——を通れば、あとは買い先を選ぶだけです。掛け紙が要るかどうかで、選ぶ店が変わります。

掛け紙が要る品は、対応した店で買う|注文前に確かめる4点

通販は、掛け紙に対応していない店が少なくありません。慶事用の熨斗だけを用意していて、弔事用の表書きが選べない店もあります。逆に、表書きの違う弔事用の掛け紙を何種類も用意している店もあります。注文する前に、次の4点を確かめてください。

注文前に確かめる4点

  1. そもそも掛け紙に対応しているか。商品ページではなく、店の「ギフト」「のし」「ラッピング」の案内ページを開いて確認する
  2. 仏事用の表書きを指定できるか。「御供」「志」を選べるか。慶事用の熨斗しか用意がない店では、仏事に使えない
  3. 内のし・外のしを選べるか。持参するなら外のし、送るなら内のしを選べる店が使いやすい
  4. 名入れができるか。掛け紙の下段に入れる名前を指定できるかを確認する

注文する前に、この4点を確かめてください。届いてからでは間に合いません。

掛け紙に対応した買い先には、次のような選択肢があります。

百貨店の仏事ギフト

表書きの種類が用意され、店員に相談できます。表書きの選び方から相談したい方に向いています。

地元の菓子店・老舗

その土地の慣習に沿った掛け紙を扱っていることが多くあります。先方の地域の作法に合わせたい場合の選択肢です。

寺院の近くの仏具店・供物店

宗派に応じた品を選べます。線香・ろうそくも扱います。宗派に合わせたい場合はここが確実です。

弔事の掛け紙に対応した通販

自宅から注文でき、配送日を指定しやすい形です。ただし掛け紙を付けられる商品が限られる場合があります。遠方で参列できず品物を送る方に向いています。

買い先を選ぶときは、先方の地域の慣習に合わせられるかも見ておくと安心です。表書きの言葉や掛け紙の体裁は土地によって差があり、遠方から送る場合は特に食い違いが起きがちです。先方の地域の店から手配すると、その土地の作法に沿った掛け紙で届きます。迷う場合は、店に「〇〇県の法事に送る」と伝えて相談するのが早道です。

ここからは、通販で用意する場合の具体的な買い先です。店を回らずに済み、配送日も指定できます。

【お供え・手土産】HANEDA Shopping

羽田空港の公式オンラインショップです。空港でしか手に入らない菓子を、自宅から注文できます。常温で日持ちする菓子が中心で、法事に持参する品にも、法事の後に施主宅へ伺うときの手土産にも使えます。

公式サイトには、弔事用の掛け紙が並んでいます。「御供」「志」「御霊前」「御礼」の表書き入りと、表書きのない無地があり、水引は黒白と黄白の両方から選べます。いずれも熨斗は付きません。参列者が供える「御供」と、施主が渡す「志」の両方がそろいます。

掛け紙を付けて法事に持参・送付したい方へ。注文はカート画面から「ギフト購入手続きへ」を選び、「のし設定へ」で掛け紙を指定します。

掛け紙を付けられるのは「熨斗対応可能商品」に限られます。洋菓子・和菓子を含む対応商品が用意されているので、その一覧から選んでください。

HANEDA Shopping 羽田空港の公式オンラインショップ

【法要当日の準備】よろずやマルシェ

食品・日用品から100円ショップの商品まで扱う、個人向けの総合通販です。飲み物・使い捨ての食器・菓子をまとめて注文できます。法要当日に施主が用意する品は数が多く、店を回って買いそろえる手間を減らせます。

法事を営む施主の方へ。参列者に出すお茶や飲み物、使い捨ての紙皿・紙コップ、休憩用の菓子など、掛け紙の要らない品をまとめて用意できます。掛け紙のサービスは案内されていないため、供える品ではなく当日の準備品に使ってください。

よろずやマルシェ 食品・日用品の個人向け総合通販

2社の使い分けは、掛け紙が要るかどうかで決まります。供える品はHANEDA Shoppingの熨斗対応可能商品から、当日の準備品はよろずやマルシェから選ぶと、それぞれの得意な部分を使えます。

金額は何で決まるか

お供えの金額には、公的に集計された相場が存在しません。よく見かける数字も、出典がはっきりしないものが混じっています。金額そのものより、何で決まるかを知っておくほうが役に立ちます。

  • 故人との続柄:近いほど高くなる傾向があります
  • 法要の規模:会食があるかどうかで変わります
  • 地域の慣習:同じ続柄でも土地によって差があります
  • ほかの参列者との釣り合い:一人だけ突出すると、かえって気を遣わせます

迷ったときは、同じ立場で参列する親族に金額を合わせるのが最も確実です。兄弟姉妹やいとこと事前に相談しておくと、当日に差が出ません。

品物と香典の両方を用意すべきかも、地域と家によって分かれます。両方を持参する地域もあれば、どちらか一方でよいとする地域もあります。会食があるかどうかでも変わるため、ここも親族に確認しておくほうが安心です。

渡し方とタイミング

持参したお供えは、参列者が自分で仏前に供えるのではなく、施主に渡すのが基本です。到着して挨拶をしたときに、袋から出して両手で渡します。

場面渡し方
会場に着いたとき参列者が施主に挨拶し、紙袋から出して手渡す
掛け紙の向き表書きが相手から読める向きにして渡す
紙袋参列者が持ち帰る。袋ごと渡さない

法要の後に会食がある場合は、会食の席ではなく、到着時にまとめて渡しておきます。会食中は席を立ちにくく、荷物の置き場所にも困ります。施主が引き出物を用意している場合は、その場で受け取ることになるため、両手が空いている状態にしておくほうがスムーズです。

法要が始まってから渡すのは避けてください。施主は進行や僧侶の対応で手が離せません。到着してすぐのタイミングが、最も受け取りやすくなります。

参列できないときはどう送るか

遠方や体調の都合で参列できない場合でも、品物だけを届けることはできます。基本は施主宅など、施主が指定する場所へ送ります。寺院・斎場・ホテルが受け付ける場合もありますが、会場へ直接送るなら事前に受け取り可能か確認してください。

項目どうするか
届ける時期法要の前日までに届くよう手配する。当日着は受け取れないことがある
掛け紙内のしにする。配送中に傷まず、包装の内側で表書きが守られる
添えるもの参列できない事情と、故人を偲ぶ言葉を書いた手紙を同封する
現金を送る場合品物とは別に、現金書留で送る

品物に現金を同封しないでください。宅配便で現金を送ることはできません。香典を包む場合は、現金書留を使ってください。

手紙は長くする必要がありません。参列できない理由を一言添え、法要が滞りなく営まれることを願う言葉で結べば十分です。

お彼岸・初盆との違いと、仏壇が無い場合

同じお供えでも、年忌法要とお彼岸では場面が異なります。お彼岸は春分の日と秋分の日を中心とした期間で、年に二回あります。

お彼岸は法要に招かれる形とは限らず、家族が自宅の仏壇や墓前に供える場面が中心です。そのため掛け紙が要らないことも多く、選び方の基準も変わります。ただし、親族宅へ持参・送付するお供えには掛け紙を付けるのが一般的です。掛け紙が不要なのは、自宅で家族が供える品の場合です。

一方、初盆(新盆)は故人が亡くなって最初のお盆にあたり、招かれて参列する形が中心です。提灯や供物を用意する地域もあり、年忌法要に近い扱いになります。この記事で挙げた掛け紙と表書きの考え方は、初盆でもそのまま使えます。時期は地域によって7月と8月に分かれるため、いつ営まれるかを先に確かめておきます。

仏壇を手放した家庭でも、供養を続ける方法はいくつもあります。手元供養に切り替えた場合の考え方は、仏壇の処分はどこに頼む?が参考になります。

よくある質問

Q. 法事のお供え物は何を持っていけばよいですか?

日持ちして分けやすい品が選ばれます。個包装のお菓子、果物、お茶やのりなどの乾物、線香やろうそくが定番です。法要の後に参列者で分けて持ち帰る形が多いため、常温で置ける品を選ぶと外れにくくなります。

Q. お供えに掛け紙は必ず必要ですか?

法事に正式なお供えとして持参・送付する品には、掛け紙を付けるのが一般的です。一方、法事の後に施主宅へ伺うときの手土産や、施主が法要当日に用意する飲み物・器には掛け紙は要りません。同じ菓子折りでも、供える品か渡す品かで扱いが変わります。

Q. 表書きは「御供」と「志」のどちらにすればよいですか?

参列者が仏前に供える品には「御供」、施主が参列者へ渡すお返しには「志」を用います。西日本を中心に「粗供養」と書く地域もあります。宗派や地域によって異なるため、施主や親族、菩提寺に確認してください。

Q. 三回忌までは赤い色を避けると聞きましたが、どの宗派でも同じですか?

同じではありません。浄土真宗本願寺派は公式サイトで、供花や供物の色も三回忌まではなるべく赤色を避けるようにと説明しています。供養の考え方は宗派ごとに違うため、参列する法事の宗派が分からない場合は施主や親族に確認してください。

Q. お供えの金額はいくらくらいが目安ですか?

公的に集計された相場はないため、金額を一律に示すことはできません。故人との続柄、法要の規模、地域の慣習、ほかの参列者との釣り合いで変わります。同じ立場で参列する親族に合わせるのが最も確実です。

まとめ

法事のお供えは、次の順で決めると迷いにくくなります。

  • 品物は日持ちと分けやすさで選ぶ。生ものと匂いの強いものは避ける
  • 色にも配慮する。浄土真宗本願寺派では、三回忌までは赤色を避けるとされている
  • 掛け紙が要る場面か確かめる。正式なお供えには、一般に掛け紙を付ける。手土産には通常付けない
  • 掛け紙が要るなら、対応した店を選ぶ。注文前に4点を確認する
  • 金額は親族に合わせる。相場の数字を探すより確実
  • 渡すのは到着してすぐ。施主に手渡し、紙袋は持ち帰る

作法に迷ったら、施主や親族に確認するのがいちばん確実です。地域と宗派で変わる部分が多く、調べるより聞くほうが早く済みます。

掛け紙の要らない品は、通販でまとめて用意しておくと当日が楽になります。

用途に合わせた買い先

掛け紙を付けたいお供えや、法事の後の手土産に

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法要当日にそろえる飲み物・紙皿・菓子に

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本記事は一般的な情報をまとめたものです。お供えの作法、表書き、金額の考え方は、宗派・地域・家庭によって異なります。実際に用意する際は、施主や親族、菩提寺に確認してください。

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