遺影とは?必要性から一般的なサイズ、適した服装やフレーム、素材の選び方など遺影写真の作り方を徹底解説!

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遺影とは個人を偲ぶために作られる写真(葬儀の際に祭壇に飾る遺影写真)や肖像画の事です。
かつては遺影の額は黒白で服装は着物といった形でしたが、現在ではフレームは自由になり、カラー写真が多くなっています。

近年では、終活の一環として生前のうちに遺影を撮影しておく生前撮影をされる方が増えつつあります。

▼この記事を読んで理解できること
・遺影の意味やルーツ
・遺影の必要性
・遺影の用意(生前撮影について等)
・遺影の飾り方
・遺影の処分方法
など
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遺影とは?

葬儀関係には何かと専門用語があり、中には言葉だけではその意味や内容がほとんどわからないものもあるかと思います。
そんな中でも「遺影(読み方:いえい)」は多くの方が一度は聞いた事はあるのではないでしょうか。

ウィキペディア(Wikipedia)には「遺影」は以下のように記述されています。

遺影(いえい)とは、物故者を偲ぶために、作られる写真もしくは、肖像画。

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』

「物故者」とは亡くなった方(故人)を表す言葉になるので、遺影とは故人を偲ぶために作られる写真もしくは肖像画の事だというのがわかります。

ちなみに、遺影と遺影写真は同じ意味で考えて問題ありません。
遺影写真とは葬儀の際に祭壇に飾る写真の事で、葬儀が終わってからは自宅の仏壇の近くに置かれるというのが一般的です。

 

遺影はいつから一般的?

現代の葬儀において、祭壇に遺影写真が飾られるのは通例となっていますが、いつから今日のように一般的となったのでしょうか。

遺影のはじまりは肖像画

遺影の意味には写真だけではなく肖像画も含まれていますが、この肖像画こそが今の日本の葬儀において一般的となっている遺影写真の前身となったと言われています。

歴史的には明治時代、明治天皇の命を受けた日本人の絵師によって故人が描かれ、やがて著名人の葬儀の際には肖像画ではなく写真が用いられるようになりました。
昭和に入ると、著名人だけでなく一般の人でも葬儀の際に写真が使われるようになり、葬儀社が登場するようになった昭和40年代以降には遺影=写真という形が一般的になったとされています。

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現在の遺影~モノクロからカラー写真へ~

従来の遺影写真はモノクロ(白黒)のものを用いる事がほとんどでした。
ただ、白黒だと小さな子供が怖がる、葬儀の場に暗い印象(冷たい印象)を与えるといった理由で、現在のようにカラー写真が用いられるようになったとされています。

 

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遺影は必ず用意するの?

遺影の意味やルーツはわかって頂けたかと思いますが、遺影が一般化されているとはいえ葬儀において必ず用意しなければいけないのか?
気になる方もいらっしゃるようなので、遺影の必要性について解説したいと思います。

結論から言うと、葬儀に遺影は必ずしも必要というわけではありません。

遺影は葬儀の後に自宅に飾るのが一般的なので、葬儀後に遺影写真を撮る方もいらっしゃいます。

葬式に遺影があるのが一般的ではあるので、葬式の際に遺影が飾られてないと少し変に感じる方もいるとは思いますが、「絶対に飾らなくてはいけないものではない」という事は知識として頭に入れておくとよいでしょう。

葬儀で遺影を飾る目的を考察
葬儀で遺影を飾る目的として考えた場合、「遺影は参列者の方々に向けてのもの」と考えられるのではないでしょうか。
というのも、近年増えつつある身内だけで行う家族葬の場合、葬儀の際に故人のお顔は見る事ができますし、一般的に葬儀後に自宅に遺影を飾る事も考えると、葬儀が終わってから遺影写真は飾る事ができます。

以上のように考えると、遺影を飾る目的は葬式に参列する方々のためだと思えます。
ちなみに、家族葬以外の50人100人といった規模での葬儀では祭壇に遺影が飾られているのが通例です。

 

遺影写真の用意はどうする?

いざ遺影写真を用意する際、どうやって用意すればいいのでしょうか。
この項目では遺影写真を用意する方法について解説していきたいと思います。

遺影写真の作り方

そもそも、遺影写真ってどうやって作るのか?
ご存知ない方のほうが多いのではないかと思われます。

遺影写真の作り方には、いくつか方法があります。

【遺影写真の作り方】葬儀社へ依頼する

遺影写真を作るのに一般的だと言えるのが葬儀社へ依頼するケースです。
葬儀社へ依頼する場合のメリット・デメリットは以下のようになっています。

メリットデメリット
全般的に取り仕切ってくれるので手軽でスムーズ費用が高い

葬儀社に頼む場合、費用が高くても忙しくて時間を割けない方などに多いです。

費用が高いというのは、葬儀社の場合ですと基本的にパックやパッケージといった形で葬儀プランの1つとして含まれている事がほとんどだからです。
つまり、お通夜や告別式といった宗教儀式を行う一般的な葬儀プランの場合、安くても20万円~という費用がかかる事になります。

葬儀プランに含まれていない場合は、オプション(別途料金)として遺影写真のサービスがありますが、20,000~30,000円ぐらいが相場です。

また、葬儀社を介さずに遺影写真を自分で用意したとしても(持ち込んでも)、葬儀プランに遺影が含まれている場合、おそらくほとんどの葬儀社で値引きに応じてくれるところはないと思われます。
葬儀社に依頼するのは、「葬儀プランに遺影写真が含まれているので、葬儀社に一任する」という考えの方に適していると言えます。

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葬儀の形や葬儀プランなど、複数の葬儀社の料金比較をしたい場合や、立地的な事情から葬儀社を探したい場合などオススメです。

 

【遺影写真の作り方】専門の写真店へ依頼する

遺影写真を専門としている写真店に依頼するのも選択肢の一つです。

メリットデメリット
・費用が安い
・写真の専門家なのでクオリティ面で安心
時間的余裕がない場合に手間

あまり知られていないかも知れませんが、遺影写真の専門店や、遺影写真を専門とするカメラマンもいらっしゃるようです。
葬儀社に依頼するよりも費用面では抑えられますし、専門という安心感もメリットに挙げられます。

特筆すべきようなデメリットがなく、挙げるとすれば時間的に余裕がない場合など、依頼分の手間がかかるくらいです。
メイクやオプションなどで差異があると思いますが、おおよそ10,000円前後~20,000円ぐらいが相場と言えます。

 

【遺影写真の作り方】遺影写真を自分で用意する

遺影写真は故人の遺族の方が、葬儀社や写真店に依頼して用意するのがこれまで一般的な形でした。
近年、「自分の遺影は生前に自分で用意する」という方が増えつつあります。

これには終活が大きく関係しているように思えます。
自身の万が一を考え、家族へ希望や対処方法などを記載しておくエンディングノート(終活ノート)があります。

▼エンディングノートに関して詳しくは下記の記事をご覧下さい

エンディングノートを書く理由は「自分の死について向き合う」という思いから来るものです。
同じように、生前に自分で遺影写真を用意するというのは「終活の一環」だと言えます。

ただ、自分で用意するとは言っても機材など揃えなければいけませんし、撮り方や選び方など遺影写真の決まりなどをちゃんと理解する必要もあります。
実際に自分で印画紙やネガ、デジカメで撮影したデジタルデータなど、遺影写真の前段階・加工前の素材から遺影写真まで仕上げる方は極めて少ないと思います。
もともと写真の知識がある等、写真店など専門職の方以外はなかなか難しいものでしょう。

完全に自分で遺影写真を制作するとなると、プリンターでA4写真用紙など印刷し、額を用意して仕上げる事になると思います。
ですがプリンターをお持ちでない場合、プリンターの購入費用はかかってしまいますし、画像加工ソフトなどある程度の知識も必要になると言えます。

そのため、「自分で生前に遺影写真を用意する=専門の写真店に依頼する」という方がほとんどです。

「生前撮影」として自分で写真店や写真スタジオに遺影の撮影を依頼する、もしくは自分で撮った写真から遺影写真に仕上げてもらう形です。

ちなみに、写真店や写真スタジオで遺影写真を撮る際、撮影時間は1時間~1時間半が平均的な時間だと言われています。
※撮影前のカウンセリング時間含む

 

遺影写真の選び方

遺影写真はどれくらいの大きさの写真にすればいいのか、撮る時の服装は何でもいいのか等、遺影写真の選び方に何かと悩まれる事かと思います。
遺影に使う写真には決まりがあるのか気になる方が多くいらっしゃいます。

もともとはフレームは漆塗りの黒、服装は着物で等、ある程度決まりのようなものはあったと言えますが、現代においては決まりは特にないと言えます。
前述したように、自分で遺影写真を用意する場合でも写真店などで依頼するケースがほとんどですが、遺影写真を選ぶ時に気をつけるポイントが幾つかありますので、各ポイントを押さえた上で用意するようにしましょう。

・人柄
・ピント
・大きさ
・背景
・光沢写真
・デジカメ
・フレーム
・服装

主なポイントとしては上記の通りですので、それぞれ解説していきます。

【遺影写真の選び方】人柄

遺影写真に重要なのは「故人らしさ」です。
「故人らしさ」とは「故人の人柄」の事です。

例えば、普段から厳格な佇まいであればニコニコと笑った表情の写真を無理に選ぶ必要はないと言えます。
お酒が好きな方や明るい方で、ピースサインで「イエーイ」とポーズしているの写真を選ばれる方もいらっしゃいます。

最も故人らしい(生前撮影の場合は最も自分らしい)写真を選ぶようにしましょう。

 

【遺影写真の選び方】ピント

基本的に遺影写真は原本を引き伸ばす事になります。
そのため、ピントが合ってない写真を選んでしまうと、結果として見た目以上にぼけてしまいます。

ですのでピントが合った写真を選ぶようにするのがポイントです。

 

【遺影写真の選び方】大きさ(サイズ)

ピントと同じく、写真の大きさも重要です。
小さな写真を選んでしまうと、出来上がりでぼけてしまいます。

自分で素材写真を用意する場合、大きさの1つの基準として、顔部分が親指の爪より大きい写真が目安だとされています。
四つ切り・もしくはA4サイズ(それ以上でも修正可能)が一般的です。


※四つ切りサイズ…25.4 x 30.5 cm(縦横比 1:1.2)、A4サイズ…21.0 x 29.7 cm(縦横比 1:1.41)
※四つ切りの場合、ワイドではありません(ワイドにすると比率が縦長すぎる状態になってしまいます)

 

【遺影写真の選び方】背景

遺影写真は他の人や物が背景に写り込んでいないのが基本です。
1人で写っているのが基本となります。

現在の技術では背景の修正は基本的に可能ですが、技術料金として別途かかってしまう場合がありますので注意が必要です。

 

【遺影写真の選び方】光沢写真

光沢写真を用いる事で、美しく綺麗に仕上げる事ができます。
人によっては網目での現像を好む方もいらっしゃると思いますが、四つ切りまたはA4サイズに切り伸ばす際、網目は不向きとされています。

 

【遺影写真の選び方】デジカメ

デジカメ(デジタルカメラ)で撮影された写真は加工する際、より綺麗に加工が可能です。

 

【遺影写真の選び方】フレーム

遺影写真のフレーム(遺影額)は黒白がかつては当たり前でしたが、カラー写真が一般化している現在では黒白以外の額も使われるようになっています。
一概に「この色が正解」とは言い切れませんが、写真に合わせたり、故人が好きだった色に合わせる形で選ばれている方が多いようです。

 

【遺影写真の選び方】服装

生前撮影の場合は本人が一番お気に入りの服装で問題ありません。
昔のように着物など和装で、という決まりはないですが、一般的には「故人が普段から着ている服装」が多いです。

例えばスーツ姿の場合、ネクタイの色も特に決まりはなく自由です。
ただ、男女ともに下着やパジャマなどは好ましくありません。

以上が遺影写真のポイントですが、1つ1つのポイントを見ると細かな点はあると感じられるかも知れません。
基本的にはピントが合っていて、あまりにも小さなサイズや、元の画質が荒いものでなければ綺麗に仕上げてもらえると思います。

 

遺影写真を早く準備すると長生きする説

昔の日本人は「写真を撮ると魂を抜かれる」「写真を撮ると寿命が縮まる」という考えの方が多く、かつての写真館(写真店)で撮影をするのは日本人ではなく外国人が多かったそうです。
理由や真意が特に明確でないまま、迷信のような形になっているため、上記のような話を聞いた事がある方もいらっしゃるかも知れません。

因果関係や真相は不明ですが「遺影写真を早く準備すると長生きする」という噂もあります。
高齢者の間でそう噂されていたりするようですが、こうした話は他にも「生前に試しに棺に入ると長生きできる」等、いくつかあります。

遺影写真に関しては日本ではなく韓国の話だ」という説もありますが、「遺影を早く準備すると長生きする=それだけ心も体も余裕がある」という意味合いなのではないかという声が多く上がっているようには感じます。

 

遺影写真の飾り方

葬儀の際、遺影写真はどうやって飾るのか、葬儀が終わってから自宅に飾る時の飾り方はどうしたらいいのか?
ここでは葬儀における遺影写真の飾り方、自宅での遺影写真の飾り方について解説していきます。

葬儀での遺影写真の飾り方

遺影写真は基本的には祭壇上に飾る事になると思います。
葬儀を担当する葬儀社の方の指示に従う形になるのが通例ですので、特に気にする事はないでしょう。

葬儀社の遺影写真料金がプランに含まれている・含まれていないに関わらず、自分で(遺族側で)遺影を用意した場合でも葬儀社の担当者が行ってくれるのが一般的です。

遺影写真は家に飾らないといけない?

葬儀が終わって自宅に遺影を飾る際、絶対に飾らないといけないのかと気になる方も多いようです。
結論から言うと、自宅に遺影写真は必ず飾らなければいけないというものではありません。
これは前述した「遺影は必ず必要?」と同じで、飾らなければ故人が浮かばれない・故人が可哀想などという事は一切ありません。

飾らなくとも故人の供養は人それぞれあります。
また、遺影を飾る・飾らないという行為は特に仏教的な意味もないそうです。

葬儀後の遺影写真の飾り方

▼葬儀後に自宅に飾る場合
※前述したように葬儀で使った遺影を葬儀後に必ず自宅内に飾らなければいけないという事はありません
葬儀が終わってから遺影写真を自宅に飾る場合、四十九日の前後で飾る場所が変わります。

≪四十九日前≫
飾る場所:後飾り壇に飾る

≪四十九日後≫
飾る場所:仏間(仏壇がある部屋)
注意点:仏壇の中や真上には飾らないようにする(置かないようにする)

あわせて読みたい後飾りと四十九日に関する記事
後飾りについての記事
四十九日法要についての記事

▼葬儀後に自宅に飾らない場合
葬儀が終わってから自宅に飾らない場合ですが、一般的には初盆や法要(法事)までは保管しておくケースが多いかと思います。
宗派によって考え方の違いはあるかと思われますが、葬儀後に遺影写真を処分する場合はこの後の【遺影写真の処分方法】を参考下さい。

遺影写真の保管方法は、葬儀後そのままの状態で保管する場合は自宅内の何処に保管してあるのか後々で忘れないような場所に保管しましょう。

▼遺影写真を加工して保管する
家庭によっては仏間がない、仏壇が家にない場合や、仏壇をお持ちでも遺影を飾るスペースがない場合もあるかと思います。
そういった場合のおすすめ方法は、遺影写真のサイズを小さくする事です。
写真店などでサイズを小さくしてもらえる事が可能です。
小さいサイズにする事でスペースの問題もクリアできると思います。
また、遺影をデジタル化(データ化)してパソコンに保存しておくのも選択肢の一つです。
例えば、写真専門店「カメラのキタムラ」などではA4サイズまでの紙や写真をCDに保存してもらるサービスがあります。

葬儀後の遺影はいつまで飾る?

四十九日まで飾ったあとは、仏間(仏壇がある部屋)に先祖代々の遺影を並べて飾るのが昔から一般的でした。
現在では前述したように小型化もしくはデータ化遺影写真の焼き直しを行い、フォトフレーム(印画紙を飾るための額縁)にして仏間に飾る(または置く)事が増えてきています。

 

遺影写真の処分方法

遺影には位牌や仏壇と同じように遺影にも故人の魂が宿っているため、「魂を抜いてもらう」「お焚き上げしてもらう」処分方法が一般的です。

魂抜きとお焚き上げの方法について解説していきますが、遺影写真を処分するというのは当然遺影がなくなってしまうという事になります。

遺影を処分した事が後々で家族や親族間でトラブルとなってしまわないように、処分の際は身内の皆さんでしっかりと話し合いをされた上で決断するのが好ましいのではないかと思われます。

「遺影写真を飾るスペースが…」など、処分の理由は様々だと思われますが、前述したように遺影をデータ化しておくなど事前に行った上で処分される事をおすすめします。

遺影を処分する前に
デジカメなどで撮影して保存しておくと、何かあった際に遺影を確認する事ができます

【遺影の処分方法】魂抜き・お焚き上げ

遺影写真の魂抜きは、閉眼供養(へいがんくよう)と呼ばれる儀式になります。
簡単に説明すると、故人の魂を浄土に返してあげるという意味合いです。
つまり、魂を抜く事によって遺影写真が普通の写真に戻るという事です。

魂抜きは、お坊さんに読経(お経を読んでもらう)を依頼する事になります。

お焚き上げとは、簡単に言うと焼却処分です。

魂抜き後の遺影写真は単なる顔写真とはいえ、故人の顔写真を普段のゴミと一緒に処分するというのは抵抗があると思います。

可能であれば自ら処分しても法的に何も問題ありませんが、魂抜きをしてもらったお寺にお焚き上げも依頼するのが一般的ではあります。

菩提寺がある場合は、魂抜き・お焚き上げと合わせて住職に相談するようにしましょう。
※菩提寺(ぼだいじ)とは先祖代々のお墓があるお寺の事

菩提寺がない場合は、お坊さんの手配をする事になるかと思いますが、読経の相場(お布施)は大体30,000円台~50,000円台ぐらい(お車代込)です。
※お布施(おふせ)とは簡単に言うと読経や戒名(かいみょう)して頂いた事へのお礼に金品(お金)を渡す事

あわせて読みたいお布施に関する記事
お布施についての記事

お坊さんの手配に関して、他社では基本的に別途費用となる開眼・閉眼供養や、お焚き上げの料金が「お坊さん便」であれば総額費用に含まれているので、追加料金を払う必要がありません。
※一般的な内容を全て含み、お布施料金は初回35,000円

【遺影の処分方法】遺影リボンについて

遺影には下図のように「遺影リボン」と呼ばれるリボンが付けられる場合があります。

地域によっては遺影写真に遺影リボンは必ず付ける風習が残っている場合もありますが、付けなければいけないという宗教上の理由等は一切ありません。

遺影リボンには宗教的な意味も必要性もなく、あくまで「葬儀で故人への弔意を表すために遺影に飾るもの」という認識で問題ありません。

そのため、葬儀後に自宅に遺影を飾る際、遺影リボンは取っても何も問題ないとされています。
葬儀後に外すのが一般的ですが、遅くとも四十九日の法要後には外したほうがよいでしょう(四十九日で喪に服す期間が終わり、忌明けとなるため)。

※遺影リボン単体で処分する際、魂抜き・お焚き上げは必要なく、普通のゴミとして処分しても何も問題ありません

 

まとめ

遺影について紹介してきました。

終活という言葉やその意味合いが浸透するにつれて、遺影を生前撮影される方が今後も増えていくのではないかと思われます。

最後に、この記事の各要点をまとめたものが以下になりますので、おさらい用にご確認下さい。

【クリックで開閉】▼遺影(いえい) 要点イッキ読み

▼遺影(いえい)とは?
・遺影とは故人を偲ぶために作られる写真もしくは肖像画の事
※遺影と遺影写真は同じ意味合い
・遺影写真とは葬儀の際に祭壇に飾る写真の事で、葬儀が終わってからは自宅の仏壇の近くに置かれるというのが一般的


▼遺影のルーツ
・はじまりは肖像画
・葬儀社が登場するようになった昭和40年代以降に遺影=写真という形が一般的となった
・従来の遺影写真はモノクロ(白黒)のものを用いられるのがほとんどだったが、白黒だと小さな子供が怖がる、葬儀の場に暗い印象(冷たい印象)を与えるといった理由から現在のようにカラー写真が用いられるようになった


▼宗派による戒名の違い
・浄土宗、真言宗、曹洞宗、天台宗、臨済宗は戒名と呼ぶ(言い表す)
・浄土真宗では法名(ほうみょう)
・日蓮宗系では法号(ほうごう)


▼遺影写真の作り方
・葬儀社へ依頼する
費用的には、お通夜や告別式といった宗教儀式を行う一般的な葬儀プランの場合、安くても20万円~
葬儀プランに含まれていない場合は、オプション(別途料金)として20,000~30,000円ぐらいが相場
・専門の写真店へ依頼する
費用的には10,000円前後~20,000円ぐらいが相場
・遺影写真を自分で用意する
※自分で用意=「生前撮影」として自分で写真店や写真スタジオに遺影の撮影を依頼する、もしくは自分で撮った写真から遺影写真に仕上げてもらう形が多い(完全に自分で用意する場合にも費用負担や知識が必要なため)


▼遺影写真の選び方
・遺影写真を選ぶ時に気をつけるポイント
人柄
ピント
大きさ
背景
光沢写真
デジカメ
フレーム
服装


▼遺影写真の飾り方
・葬儀の遺影写真については、葬儀社の遺影写真料金がプランに含まれている・含まれていないに関わらず、自分で(遺族側で)遺影を用意した場合でも葬儀社の担当者が行ってくれるのが一般的
・葬儀後、自宅に遺影写真は必ず飾らなければいけないというものではない(仏教的な意味もない)
・葬儀後に自宅に飾る場合、四十九日前なら後飾り壇に飾り、四十九日後は仏間(仏壇がある部屋)に飾る
・葬儀後に自宅に飾らない場合、遺影写真を小型化もしくはデータ化、遺影写真の焼き直しを行い、フォトフレーム(印画紙を飾るための額縁)にして仏間に飾る事が増えてきている


▼遺影写真の処分方法
・魂抜き、お焚き上げによって処分するのが一般的
→ 菩提寺がある場合は、住職へ相談し読経してもらう
菩提寺がない場合は、お坊さんの手配をし、読経をしてもらい、お焚き上げもお願いする
※読経のお布施が必要となり、大体30,000円台~50,000円台ぐらい(お車代込)が相場
・遺影リボンは付けなければいけないという宗教上の理由などはなく、魂抜きやお焚き上げ不要でゴミ処分して問題ない

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