介護保険の住宅改修費20万円|対象の6工事と申請の流れ・自己負担額

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介護保険には、自宅に手すりを付けたり段差をなくしたりする工事の費用を給付する仕組みがあります。上限は20万円で、そのうち1割から3割が自己負担です。ただし1つだけ、絶対に外せない条件があります。工事を始める前に申請すること。先に工事をしてしまうと、原則として1円も支給されません。この記事では、対象になる6種類の工事、申請の流れ、必要書類、そして20万円がリセットされる2つの場合を整理します。

この記事の結論

  • 上限は20万円。自己負担は1割から3割で、所得によって変わります
  • 要支援1・2、要介護1から5のいずれでも使えます。認定を受けていることが条件です
  • 対象は6種類の工事に限られます。見た目をきれいにする工事は対象外です
  • 必ず着工前に申請してください。工事のあとでは原則として支給されません
  • 20万円は1人につき生涯でですが、何回かに分けて使えます
  • 転居したとき、要介護度が3段階以上上がったときは、再び20万円使えます
  • 受領委任払いの自治体なら、自己負担分だけ払えば済みます

この記事でわかること

  1. 住宅改修費とは何か、いくら戻るのか
  2. 誰が使えるのか
  3. 対象になる6種類の工事と、対象外の工事
  4. 申請の流れ(着工前が絶対)
  5. 必要書類と、償還払い・受領委任払いの違い
  6. 20万円がリセットされる2つの場合
  7. 福祉用具の購入・レンタルとの違い
  8. 業者の選び方と、いつやるべきか

介護保険の住宅改修費とは

要介護認定を受けている方が、自宅で安全に暮らし続けるために行う小規模な工事について、介護保険から費用が給付される仕組みです。正式には居宅介護住宅改修費(要支援の方は介護予防住宅改修費)といいます。

「補助金」ではなく「介護保険の給付」です

補助金と呼ばれることがありますが、正確には介護保険から支払われる給付です。そのため、予算がなくなったら終わり、抽選で外れる、といった性質のものではありません。要件を満たして手続きをすれば支給されます。ただし手続きの順番を間違えると支給されないという点は、補助金と同じです。

いくら戻るのか

項目内容
支給限度基準額20万円(工事費の総額に対する上限)
自己負担1割・2割・3割(所得によって決まります)
1割負担の方が20万円の工事をした場合自己負担2万円/支給18万円
2割負担の方が20万円の工事をした場合自己負担4万円/支給16万円
3割負担の方が20万円の工事をした場合自己負担6万円/支給14万円
20万円を超える工事をした場合超えた分は全額自己負担です

ご自分が何割負担かは、介護保険負担割合証に記載されています。毎年7月ごろに市区町村から送られてくる書類です。手元にない場合は、市区町村の介護保険の窓口で確認できます。

誰が使えるのか

  • 要支援1・2、要介護1から5のいずれかの認定を受けていること(要支援でも使えます)
  • 介護保険被保険者証に記載された住所の住宅であること
  • 実際にその住宅に住んでいること
  • 入院中・入所中は原則として対象外です(退院・退所して自宅に戻ることが決まっている場合の取扱いは、市区町村にご確認ください)
  • 賃貸住宅の場合は所有者(大家さん)の承諾が必要です

認定を受けていなければ、まずそこから

要介護認定を受けていない方は、この給付を使えません。認定の申請から結果が出るまでには1か月程度かかります。「手すりを付けたい」と思った時点で認定を受けていない場合は、まず市区町村の窓口か地域包括支援センターに相談してください。申請は無料です。

対象になる6種類の工事

工事の種類具体例
1手すりの取付け廊下、階段、トイレ、浴室、玄関、玄関から道路までの通路
2段差の解消敷居を低くする、スロープを設置する、浴室の床をかさ上げする
3床材・通路面の材料の変更畳から板の床へ、浴室を滑りにくい床材へ、通路を舗装する
4扉の取替え開き戸を引き戸・折戸・アコーディオンカーテンへ、ドアノブの変更、戸車の設置
5便器の取替え和式便器を洋式便器へ、便器の位置や向きの変更
6付帯して必要になる工事手すりを付けるための壁の下地補強、床材変更に伴う下地の補修、扉交換に伴う壁の改修

6番目が意外に重要です

手すりを付けるには、壁に十分な下地が必要です。石膏ボードだけの壁にそのまま取り付けても、体重を預けたときに抜けてしまいます。この下地補強の費用も、付帯工事として対象になります。「手すり本体だけが対象」と思って見積もりを削ってしまうと、かえって危険な工事になります。

対象にならない工事

工事理由
浴槽の交換そのもの6種類のいずれにも当たりません(浴室の床のかさ上げは対象です)
階段昇降機・ホームエレベーターの設置対象外です
洋式便器から洋式便器への交換暖房便座や洗浄機能の追加は対象外です
手すりの「レンタル」据え置き型の手すりは福祉用具貸与の扱いになります
新築・増築対象外です
老朽化した設備の交換介護のために必要な工事ではないためです
見た目をよくするための工事同上
本人が住んでいない住宅の工事被保険者証の住所地であることが要件です

申請の流れ|着工前が絶対です

  1. ケアマネジャー等に相談する担当のケアマネジャー、地域包括支援センター、市区町村の窓口のいずれかへ。まずここからです。
  2. 工事の内容を決め、見積もりを取る複数社から取ると比べられます。「介護保険の住宅改修で使います」と伝えてください。
  3. 住宅改修が必要な理由書を作ってもらうケアマネジャーや、市区町村が認めた資格を持つ人が作成します。これがないと申請できません。
  4. ★ 市区町村に事前申請するここが最重要です。工事を始める前に申請してください。審査を経て、承認の連絡が来ます。
  5. 工事を行う承認が出てから着工します。改修前・改修後の写真(日付が分かるもの)を必ず撮ってもらってください。
  6. 費用を支払う償還払いの自治体では、いったん全額を支払います。受領委任払いなら自己負担分のみです。
  7. 支給申請をする領収書、写真、工事内訳書などを添えて提出します。
  8. 支給される指定した口座に振り込まれます。申請から数週間から数か月かかるのが一般的です。

工事を先にしてしまった場合

原則として支給されません。「急いでいたので先に付けてもらった」という理由では認められないのが通常です。やむを得ない事情があった場合の取扱いは自治体によって異なるため、まずは市区町村の介護保険の窓口に事情を説明してご相談ください。ただし、期待しないほうが安全です。

退院の日程が迫っていて急ぐ場合も、まず窓口に電話してください。事情を伝えれば、進め方を案内してもらえます。

必要書類

タイミング書類誰が用意するか
事前申請支給申請書本人・家族(窓口にあります)
住宅改修が必要な理由書ケアマネジャー等
工事費見積書施工業者
改修前の写真(日付入り)・図面施工業者
所有者の承諾書賃貸等の場合。大家さん
工事後領収書施工業者
工事費内訳書施工業者
改修後の写真(日付入り)施工業者
振込先の口座が分かるもの本人・家族

※ 書類の名称・様式・部数は市区町村によって異なります。事前に窓口またはケアマネジャーに確認してください。

償還払いと受領委任払いの違い

償還払い(原則)

  • いったん全額を業者に支払う
  • あとから給付分が振り込まれる
  • 手元にまとまったお金が必要
  • 振込まで数週間から数か月

受領委任払い

  • 自己負担分だけを業者に支払う
  • 給付分は市区町村から業者へ直接
  • 立替えが不要
  • 採用していない自治体もあります

窓口で必ず聞いてほしい一言

「受領委任払いは使えますか」――これを聞くだけで、用意するお金が10万円単位で変わることがあります。採用している自治体でも、登録された事業者に依頼した場合に限るなど条件があることが多いので、業者を決める前に確認してください。

20万円がリセットされる2つの場合

20万円は1人につき生涯でが原則です。ただし、次の2つの場合には改めて20万円を使えるようになります。

場合内容
①転居したとき引っ越した先の住宅について、改めて20万円が使えます。回数の制限はありません
②要介護状態区分が3段階以上上がったとき最初に住宅改修を行ったときの区分から3段階以上重くなった場合、1回だけ改めて20万円が使えます
段階区分
1要支援1
2要支援2・要介護1
3要介護2
4要介護3
5要介護4
6要介護5

※ 要支援2と要介護1は同じ段階として扱われます。たとえば要支援1のときに改修した方が要介護2になった場合、3段階上がったことになります。該当しそうな場合は、必ず市区町村の窓口に確認してください。

20万円は分けて使えます

一度に使い切る必要はありません。たとえば次のような使い方ができます。

分割して使った例

1回目(要支援2のとき) トイレと廊下に手すりを設置 …… 工事費 8万円
 → 残り12万円

2回目(半年後) 浴室に手すりを設置し、床を滑りにくい材料に変更 …… 工事費 9万円
 → 残り3万円

3回目(要介護2になったとき) 玄関の段差解消
 → 3段階上がったため、改めて20万円の枠が使えます

まず必要なところだけ直し、様子を見てから次を考えるという進め方が現実的です。体の状態は変わりますし、実際に使ってみて初めて分かる不便もあるためです。

福祉用具の購入・レンタルとの違い

比べる点住宅改修特定福祉用具販売福祉用具貸与
何をするか工事をする買う借りる
上限20万円(生涯)年間10万円区分支給限度基準額の範囲内
期間の区切りなし4月1日から翌年3月31日月ごと
手すりの取付け、段差解消入浴用のいす、簡易浴槽、腰掛便座据え置き型の手すり、車いす、介護ベッド
事前申請必要不要(購入前に相談を)ケアプランに位置づけます

工事をせずに済む方法もあります

賃貸住宅で工事の承諾が得られない場合や、まず試してみたい場合は、据え置き型の手すり(工事不要のもの)をレンタルするという方法があります。ネジで固定しないため原状回復の問題が生じず、合わなければ返せます。「工事しかない」と思い込まず、ケアマネジャーに両方の選択肢を出してもらってください。

工事の内容を決めるときの考え方

限られた20万円をどう配分するかは、悩みどころです。優先順位の付け方には、はっきりした基準があります。

  • すでに転んだ場所を最優先にする一度転んだ場所は、条件が変わらなければまた転びます。「危なそうな場所」より「実際に危なかった場所」が先です。
  • 毎日必ず通る場所を次にトイレ、寝室からの経路、玄関。使用回数が多いほど、事故の確率も上がります。
  • 本人が不安を口にしている場所本人の実感は、外から見た危険度より正確なことが多いものです。
  • 将来の変化を見込みすぎない「そのうち車いすになるかもしれないから」と広く工事すると、枠を使い切ってしまいます。状態が変われば枠がリセットされる場合もあります。

工事の前に、本人に歩いてもらってください

図面の上で決めた手すりの位置が、実際には使いにくいということがよくあります。本人に実際に歩き、立ち座りをしてもらい、「どこに手をつくか」を見てから位置と高さを決めてください。利き手、どちらの足が弱いか、身長によって正解が変わります。可能であれば、ケアマネジャーや理学療法士に同席してもらってください。

工事以外でできる転倒対策

介護保険の住宅改修は6種類に限られますが、工事をしなくても減らせる危険は多くあります。費用もほとんどかかりません。

場所工事なしでできること
廊下・居間電気の延長コードをまとめる、めくれたマットを外す、物を床に置かない
寝室夜間に足元を照らす明かりを置く、ベッドの高さを見直す
浴室滑り止めのマット、据え置き型の手すり(レンタル可)、入浴用のいす
トイレ据え置き型の手すり、補高便座(立ち座りが楽になります)
玄関踏み台を置く、明かりを明るくする、履きやすい靴に替える
階段段鼻に滑り止めを貼る、明かりを増やす、荷物を置かない
全体スリッパをやめる(脱げて転ぶ原因になります)、足に合った靴下にする

これらの多くは、その日のうちにできます。工事の申請と並行して進めてください。とくに夜間の明かりとスリッパは、費用がほとんどかからないわりに効果が大きい対策です。

自治体独自の助成制度

介護保険の住宅改修費とは別に、市区町村が独自にバリアフリー改修の助成を行っていることがあります。

  • 介護保険の20万円を使い切ったあとの上乗せとして使える場合があります
  • 浴槽の交換や階段昇降機など、介護保険では対象外の工事を対象にしている制度もあります
  • 所得制限や年齢要件が設けられていることが多くあります
  • 予算枠があり、年度の途中で終了することがあります
  • こちらも着工前の申請が原則です
  • 「(市区町村名) 住宅改修 助成」で検索し、公式ページを確認してください

業者の選び方

確認することなぜ
介護保険の住宅改修の実績があるか書類の作成に慣れているかどうかで、手続きの負担が変わります
理由書の作成に協力してくれるかケアマネジャーとの連携が必要になります
複数社から見積もりを取ったか同じ工事でも金額に差が出ます
見積もりの内訳が示されているか「一式」だけの見積もりは避けてください
写真の撮影に対応してくれるか改修前後の写真が申請に必要です
受領委任払いの登録事業者か登録がないと、その方式を使えない自治体があります
本人の動きを見て提案してくれるか手すりの高さと位置は、実際に歩いてもらって決めるのが基本です

訪問してきた業者との、その場での契約は避けてください

「介護保険が使えます」と訪問してくる事業者があります。制度自体は本当でも、金額や工事内容が適切とは限りません。その場で契約せず、必ずケアマネジャーか市区町村の窓口に相談してから決めてください。訪問販売による契約は、クーリング・オフの対象になる場合があります。不安があれば消費者ホットライン「188」で相談できます。

いつやるべきか

時期やること理由
元気なうち家の中の危ない場所を書き出しておく転倒は、要介護になる大きなきっかけの1つです
要支援の認定が出たらまず相談する要支援でも住宅改修費は使えます
退院が決まったらすぐケアマネジャーへ申請と工事に時間がかかります。退院日から逆算してください
転倒があったらその場所を最優先で直す一度転んだ場所は、また転びます
要介護度が上がったら3段階以上かを確認する枠がリセットされる可能性があります

家の中で危ない場所

  • 玄関の上がり框……段差が大きく、荷物を持って上がるため転びやすい場所です
  • 浴室……濡れて滑りやすく、またぐ動作もあります。事故が最も起きやすい場所の1つです
  • トイレ……立ち座りの動作があり、夜間の使用も多い場所です
  • 階段……手すりがない、または片側だけという家が多くあります
  • 廊下と部屋の敷居……わずかな段差につまずきます
  • 玄関から門までの通路……屋外も対象になります。忘れられがちです
  • 寝室からトイレまでの経路……夜間の移動を想定してください

よくある失敗

失敗何が起きたか
工事を先にしてしまった原則として支給されません。最も多い失敗です
要介護認定を受けていなかった認定に1か月かかり、退院に間に合わなかった
改修前の写真を撮っていなかった申請に必要で、証明できなくなった
大家さんの承諾を取っていなかった賃貸住宅では所有者の承諾が必要です
20万円を一度に使い切ったあとから別の場所が必要になったが、枠が残っていなかった
受領委任払いを知らなかったいったん全額を立て替えることになった
「一式」の見積もりで契約した内訳が不明で、対象外の工事が含まれていた
手すりの高さが合わなかった本人が実際に歩いて決めなかったため、使いにくかった

よくある質問

要支援でも使えますか。
使えます。要支援1・2の方は「介護予防住宅改修費」という名称になりますが、上限20万円、対象となる6種類の工事、手続きの流れはいずれも同じです。「要介護でないと使えない」というのは誤解です。
工事のあとから申請できませんか。
原則としてできません。事前申請が要件とされているためです。「急いでいた」「知らなかった」という理由では認められないのが通常です。やむを得ない事情があった場合の取扱いは自治体によって異なりますので、まず市区町村の介護保険の窓口にご相談ください。
20万円を超える工事はできますか。
できます。ただし20万円を超えた部分は全額自己負担になります。たとえば30万円の工事をした場合、20万円までの部分について1割から3割の自己負担、残りの10万円は全額自己負担です。自治体独自の助成制度が使える場合もあるので、あわせて確認してください。
2軒の家に住んでいます。両方できますか。
できません。対象になるのは介護保険被保険者証に記載された住所の住宅です。別荘や、子の家に時々泊まる場合などは対象外になります。ただし転居した場合は、新しい住所の住宅について改めて20万円が使えます。
賃貸住宅ですが、できますか。
できます。ただし所有者(大家さん)の承諾書が必要です。承諾が得られない場合は、工事の要らない据え置き型の手すりをレンタルするなど、別の方法を検討してください。退去時の原状回復についても、事前に取り決めておくと安心です。
ケアマネジャーがいません。誰に相談すればよいですか。
地域包括支援センター、または市区町村の介護保険の窓口です。要支援の方は地域包括支援センターが担当します。相談は無料です。まだ認定を受けていない場合も、同じ窓口で申請の相談ができます。
入院中に工事を済ませたいのですが。
入院中は原則として対象外とされていますが、退院して自宅に戻ることが決まっている場合の取扱いは自治体によって異なります。実務では、退院に合わせて改修を行う例は多くあります。退院日が決まったら、すぐに病院の相談室とケアマネジャー、市区町村の窓口に相談してください。申請と工事には時間がかかります。
要介護度が上がりました。また使えますか。
最初に住宅改修をしたときの区分から3段階以上重くなっていれば、1回だけ改めて20万円が使えます。要支援2と要介護1は同じ段階として数えるため、数え方に注意が必要です。該当しそうな場合は、必ず市区町村の窓口で確認してください。
支給されるまでどのくらいかかりますか。
申請から数週間から数か月かかるのが一般的です。自治体の事務の周期によって異なります。償還払いの場合、その間は全額を立て替えたままになります。資金の余裕がない場合は、受領委任払いが使えるかどうかを先に確認してください。
税金の控除も受けられますか。
一定の要件を満たすバリアフリー改修について、所得税の控除や固定資産税の減額の制度があります。ただし要件が細かく、介護保険の給付を受けた部分の扱いも含めて個別の判断が必要です。また、医療費控除の対象になる場合もあります。詳しくは所轄の税務署または税理士、固定資産税については市区町村の資産税の窓口にご確認ください。
手すりは何本くらい付けるものですか。
本数より、位置と高さが重要です。本人が実際に歩き、立ち座りをする動作を見てもらいながら決めてください。使う人の身長・利き手・どちらの足が弱いかで、正しい位置が変わります。ケアマネジャーや理学療法士が同席して決められる場合は、ぜひ同席してもらってください。
親が「まだ必要ない」と嫌がります。
見た目を理由に断られることが多くあります。その場合は、まず1か所だけ、目立たない場所から始めるとよいでしょう。トイレや浴室は本人も不安を感じやすく、受け入れられやすい場所です。また「介護のため」ではなく「私が心配だから」と伝えるほうが通りやすいといわれます。据え置き型の手すりを試しにレンタルして、使ってもらう方法もあります。

まとめ|相談してから工事、が鉄則です

介護保険の住宅改修費は、上限20万円、自己負担1割から3割で、手すりの取付けや段差の解消などの工事に使えます。要支援1・2でも使えます。

この記事で1つだけ覚えて帰っていただきたいのは、順番です。相談 → 見積もり → 理由書 → 事前申請 → 承認 → 工事。工事を先にしてしまうと、原則として1円も支給されません。急いでいる場合こそ、まず市区町村の窓口かケアマネジャーに電話してください。

窓口では、必ず「受領委任払いは使えますか」と聞いてください。使えれば、支払うのは自己負担分だけで済みます。償還払いだと、いったん全額を立て替えることになります。

そして20万円は一度に使い切らないことをおすすめします。体の状態は変わりますし、実際に使ってみて初めて分かる不便もあります。まず必要な1か所から直し、様子を見て次を考える。転居したとき、要介護度が3段階以上上がったときには、改めて20万円が使えます。

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