お通夜の流れと参列マナー|服装・香典・焼香回数の宗派別一覧

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訃報を受けて、まず調べることになるのが「何時に行けばいいのか」「何を着ていくのか」「香典はいくら包むのか」の3つだと思います。

この記事では、その3つに先に答えたうえで、受付から通夜振る舞いまでの流れ、宗派別の焼香回数、遅刻したときの対応まで整理します。

急いでいる方へ・結論だけ

  • 時間/18時〜19時開始が一般的。開始10〜15分前に着けば十分です
  • 服装/黒の準喪服。急な弔問なら、地味な平服でも構いません
  • 香典/友人・知人なら5,000円が目安。表書きは迷ったら「御香典」
  • 所要時間/読経と焼香で1時間程度。通夜振る舞いに出るならプラス1時間
  • 通夜だけの参列でも、まったく失礼ではありません

目次

  1. お通夜とは|意味と現在の形
  2. 開始時間と所要時間
  3. お通夜の流れ
  4. 参列するときの服装
  5. 香典の金額と表書き
  6. 持ち物チェックリスト
  7. 受付での作法とお悔やみの言葉
  8. 焼香のやり方
  9. 宗派別の焼香回数一覧
  10. 神式・キリスト教式の場合
  11. 通夜振る舞いのマナー
  12. 遅刻・早退するとき
  13. 通夜と告別式、どちらに出るか
  14. 喪主側の準備と挨拶文例
  15. お通夜の参列でよく聞かれること
  16. お通夜の参列で守ること

お通夜とは|意味と現在の形

お通夜は本来、遺族や近親者が夜通し故人に付き添い、線香やろうそくの火を絶やさずに見守るものでした。

しかし現在は、その形はほとんど残っていません。

本通夜(昔の形)半通夜(現在の主流)
時間夜通し18〜19時開始、1〜2時間
参加者遺族・近親者のみ一般の弔問客も参列
目的故人を見守る弔問を受ける・故人を偲ぶ
実施率ごく一部ほぼこちら

現在は「昼に来られない人のための場」になっています

告別式は平日の日中に行われることが多く、仕事のある方は参列しにくい。そのため夜に行われる通夜のほうが、一般の弔問客が多いという逆転が起きています。

「通夜は身内だけのもの」というのは、もはや実態と違います。通夜だけの参列で、何の問題もありません。

開始時間と所要時間

時刻内容
17:45〜17:50到着・受付(開始10〜15分前が目安)
18:00通夜式 開始・僧侶入場
18:00〜18:40読経・焼香
18:40〜18:50僧侶の法話、喪主の挨拶
18:50〜19:00閉式
19:00〜20:00通夜振る舞い(会食)

早く着きすぎるのも避けてください

30分以上前に着くと、遺族がまだ準備中で、かえって気を遣わせます。10〜15分前が最も無難です。

早く着いてしまったら、会場の外や近くで時間を調整してください。

お通夜の流れ

1受付お悔やみの言葉を述べ、香典を渡して芳名帳に記帳します。返礼品を受け取ることもあります。
2着席案内に従って席へ。前方が遺族・親族、後方が一般参列者です。
3僧侶入場・読経30〜40分程度。合掌して静かに聞きます。正座がつらければ、崩して構いません。
4焼香喪主から順に。係の案内で列に並びます。やり方は後述。
5僧侶の法話ある場合とない場合があります。
6喪主の挨拶参列へのお礼と、翌日の告別式の案内。
7閉式・通夜振る舞い別室に案内されます。参加は任意ですが、勧められたら一口でも箸をつけるのが礼儀とされます。

参列するときの服装

男性女性
服装黒のスーツ(できれば喪服)、白いワイシャツ黒のワンピース・アンサンブル・スーツ
ネクタイ黒無地。光沢のないもの-
靴下・ストッキング黒の靴下黒のストッキング(30デニール程度の薄手)
靴黒の革靴。金具や光沢のないもの黒のパンプス。ヒールは低め
バッグ-黒の布製。光沢・金具のないもの
アクセサリー結婚指輪のみ結婚指輪と一連のパールまで
髪整える長い髪は低い位置でまとめる
メイク-控えめに。ノーメイクも避ける
ネイル-落とすか、黒い手袋で隠す

通夜だけは「地味な平服」でも許されます

本来、通夜は訃報を聞いて急いで駆けつける場です。そのため「喪服を用意して待っていた」と受け取られないよう、あえて地味な平服で行くのが正式という考え方があります。

ただし現在は、通夜に喪服で参列する方が大半です。迷ったら喪服で問題ありません。

仕事帰りで着替えられない場合は、ネクタイだけ黒に替える、派手なアクセサリーを外すだけでも十分に配慮が伝わります。

避けるもの

  • 光る素材・エナメル/靴、バッグ、アクセサリー
  • 革・毛皮・スエード/殺生を連想させるとされます。ファーの付いたコートも
  • 金具の目立つもの/ベルトのバックル、バッグの金具
  • 短いスカート・肌の露出/膝が隠れる丈で
  • 素足・網タイツ
  • 派手な色のネイル・香水
  • 2連のネックレス/「不幸が重なる」とされます

詳しくは喪服スーツの選び方とマナー完全ガイドをご覧ください。

香典の金額と表書き

故人との関係20代30〜40代50代以上
親3万〜10万円5万〜10万円10万円〜
兄弟姉妹3万〜5万円5万円5万円〜
祖父母1万円1万〜3万円3万〜5万円
叔父・叔母1万円1万〜2万円1万〜3万円
友人・知人5,000円5,000〜1万円5,000〜1万円
会社の同僚5,000円5,000〜1万円1万円
取引先5,000円5,000〜1万円1万円〜
近所の方3,000〜5,000円3,000〜5,000円5,000円

※ 編集部が一般的な情報をもとにまとめた目安です。地域差が非常に大きいため、同じ立場で参列する方に確認するのが最も確実です。

表書き

宗教表書き
仏式(一般)御霊前/御香典/御香料
浄土真宗御仏前/御香典(「御霊前」は使いません)
神式御玉串料/御榊料
キリスト教御花料
宗教が分からない御香典(仏式なら宗派を問わず使えます)

通夜と告別式、両方に出る場合は「通夜」に持参します

香典は1回だけです。両方に出るからといって2回渡す必要はありません。

両方参列するなら通夜に持参し、告別式では記帳のみします。「先日お渡ししております」と受付で伝えれば通じます。

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お札の入れ方と注意

  • 新札は避ける/なければ一度折り目をつける
  • 4・9のつく金額は避ける
  • 中袋に住所・氏名・金額を書く/香典返しに必要です
  • 表書きは薄墨、中袋はボールペンでも可
  • 水引は黒白または双銀の結び切り/蝶結びは使いません
  • 袱紗に包んで持参する/紺・グレー・紫。紫は慶弔両用

香典の詳しい作法は初七日の香典|表書き早見表と金額相場で解説しています(通夜・告別式にもそのまま使えます)。

持ち物チェックリスト

  • 香典(袱紗に包んで)
  • 数珠/仏式のみ。持っていなければ無理に用意しなくて構いません
  • ハンカチ/白または黒の無地
  • 替えのストッキング/女性。伝線したときのため
  • サブバッグ/返礼品を持ち帰るため。黒の布製
  • 財布・スマートフォン/マナーモードに

数珠は借りません

数珠は個人の持ち物とされ、貸し借りはしないのが慣例です。持っていなければ、なくても構いません。

また数珠は宗派ごとに形が違いますが、どの宗派でも使える「略式数珠(片手念珠)」があります。1つ持っておくと、どの葬儀にも使えます。

受付での作法とお悔やみの言葉

1コートを脱ぐ会場に入る前に脱いで、腕にかけます。
2受付で一礼し、お悔やみを述べる「このたびはご愁傷さまでございます」と言えば十分です。
3袱紗から香典を取り出す相手から表書きが読める向きにして、両手で差し出します。
4芳名帳に記帳する住所・氏名を楷書で。
5会場へ案内に従って着席します。

使えるお悔やみの言葉

場面言葉
受付で(定型)このたびはご愁傷さまでございます
同上心よりお悔やみ申し上げます
遺族に直接このたびは突然のことで、お力落としのことと存じます
親しい間柄何かお手伝いできることがあれば、遠慮なくおっしゃってください
神式御霊のご平安をお祈り申し上げます
キリスト教式安らかなお眠りをお祈り申し上げます

言ってはいけない言葉

  • 死因を尋ねる/「何の病気だったんですか」絶対に避けてください
  • 重ね言葉/「重ね重ね」「たびたび」「くれぐれも」
  • 不幸の連想/「再び」「続く」「浮かばれない」「迷う」
  • 安易な励まし/「元気を出して」「頑張って」
  • 「大往生でしたね」/遺族が言うのはよくても、参列者が言うのは失礼とされます

また浄土真宗では「ご冥福をお祈りします」を使わないのが一般的です。迷ったら「心よりお悔やみ申し上げます」が最も安全です。→ 忌み言葉一覧・早見表

言葉が出てこなくても構いません

お悔やみの言葉は「小さな声で、語尾を濁す」のがむしろ作法とされます。はっきり言い切らないほうが、慎みが伝わるという考え方です。

深く一礼するだけでも、気持ちは十分に伝わります。

焼香のやり方

1順番が来たら席を立ち、祭壇へ向かう数珠は左手に持ちます。
2遺族と僧侶に一礼
3焼香台の前で、遺影に向かって一礼
4抹香をつまむ右手の親指・人差し指・中指の3本で少量つまみます。
5押しいただく(額の高さまで上げる)宗派によっては行いません(次章の表を参照)。
6香炉に静かに落とす
7合掌し、一礼
8数歩下がって、遺族に一礼して席へ戻る

前の人の真似をすれば大丈夫です

宗派による違いを覚える必要はありません。前の人と同じようにすれば、それが正解です。

回数を間違えても、押しいただき方が違っても、誰も見ていませんし、咎められることもありません。

座礼焼香・回し焼香

  • 立礼焼香/立って行う。会館では最も一般的
  • 座礼焼香/和室で。立ち上がらず、膝行(しっこう)で移動します
  • 回し焼香/狭い会場で。香炉が席を回ってくるので、膝の上に受けて焼香し、次の人へ回します

宗派別の焼香回数一覧

宗派回数押しいただく備考
浄土真宗 本願寺派1回しない-
真宗大谷派2回しない-
浄土宗1〜3回する特に定めなし
曹洞宗2回1回目のみ2回目は押しいただきません
臨済宗1回しないことが多い-
真言宗3回する-
日蓮宗1回または3回する-
天台宗1〜3回する特に定めなし

※ 同じ宗派でも寺院や地域によって作法が異なることがあります。当日は前の方に合わせるか、係の案内に従ってください。

参列者が多いときは「1回」と案内されます

参列者が数百人になると、全員が3回焼香していては時間が足りません。司会から「1回でお願いします」と案内されることがよくあります。

その場合は、自分の宗派に関係なく案内に従ってください。

神式・キリスト教式の場合

神式キリスト教式
通夜にあたる儀式通夜祭前夜式(プロテスタント)/通夜の祈り(カトリック)
焼香のかわり玉串奉奠(たまぐしほうてん)献花
作法玉串を時計回りに回し、根元を祭壇に向けて供える。二礼二拍手一礼(拍手は音を立てない「しのび手」)花を右手前・茎を祭壇側にして供え、黙祷
数珠使いません使いません
香典の表書き御玉串料/御榊料御花料
お悔やみの言葉「ご冥福」は使わない「ご冥福」は使わない

しのび手(忍び手)に注意

神式では二礼二拍手一礼を行いますが、弔事では拍手の音を立てません。手を打つ寸前で止めます。これを「しのび手」といいます。

神社での参拝と同じように音を立ててしまうと、明らかな作法違反になります。ここだけは覚えておいてください。

通夜振る舞いのマナー

通夜のあとに用意される会食です。「故人を偲びながら、供養として食事をいただく」という意味があります。

項目どうするか
参加するか勧められたら、断らずに一口でも箸をつけるのが礼儀とされます
滞在時間30分〜1時間程度。長居しません
席案内に従います。上座に座らないこと
話題故人の思い出話。仕事や政治の話、笑い声は控える
お酒出されますが、飲みすぎない。宴会ではありません
帰るとき遺族に一言お礼を述べて、静かに退席します

断りたい場合の言い方

都合が悪ければ、無理に参加する必要はありません。

「本日はこれで失礼させていただきます。どうぞお気を落とされませんように」。これで十分です。理由を詳しく説明する必要はありません。

なお、地域によっては通夜振る舞いを行わない、または折詰を持ち帰る形にすることもあります。

遅刻・早退するとき

状況どうするか
読経中に到着そのまま入って構いません。係の案内に従い、静かに後方の席へ
焼香が始まっている係に伝えれば、列の最後に加えてもらえます
閉式後に到着遺族に挨拶し、焼香だけさせてもらえるか尋ねる。多くの場合、対応してもらえます
大幅に遅れる会場に電話を入れる。または翌日の告別式に切り替える
早退したい焼香を済ませたあとなら、静かに退席して構いません

遅れても、行かないより行くほうがいい

「遅れるくらいなら行かないほうが」と考える方がいますが、逆です。遺族は「来てくれた」ことを覚えています。

通夜は18時開始が一般的で、仕事帰りの方が遅れるのは当然のこととして想定されています。遠慮せずに向かってください。

通夜と告別式、どちらに出るか

立場推奨理由
遺族・親族両方-
ごく親しい友人両方、または告別式-
友人・知人どちらか一方でよい通夜のほうが参列しやすい
会社の同僚どちらか一方会社の慣例に従う
近所の方通夜-
面識が薄い通夜のみ告別式は近親者中心になるため

どちらにも行けない場合

選び方は弔問と弔電の違い|参列できないときの選び方・文例で解説しています。

喪主側の準備と挨拶文例

喪主が用意すること

  • 受付を頼む人(親族や近所の方に依頼するのが一般的)
  • 通夜振る舞いの人数と料理の手配
  • 返礼品の数
  • 僧侶へのお布施・お車代・御膳料
  • 翌日の告別式の案内
  • 挨拶の内容

通夜の挨拶文例

閉式時の喪主挨拶/約1分

本日はお忙しいなか、亡き父 〇〇の通夜にご参列いただき、誠にありがとうございました。

生前のご厚誼に、故人に代わりまして厚くお礼申し上げます。

ささやかではございますが、別室にお食事をご用意しております。お時間の許す方は、父の思い出などお聞かせいただければ幸いです。

なお、葬儀・告別式は明日〇時より、当会館にて執り行います。

本日は誠にありがとうございました。

挨拶で必ず入れる3点

  1. 参列へのお礼
  2. 通夜振る舞いの案内
  3. 翌日の告別式の日時・場所

1分で十分です。紙を見ながらで構いません。

お布施の書き方はお布施の書き方|封筒・金額別の記入例、翌日の流れは告別式の流れ・マナー・服装・持ち物完全ガイドをご覧ください。

お通夜の参列でよく聞かれること

通夜だけの参列は失礼ですか?
まったく失礼ではありません。むしろ現在は、告別式が平日日中に行われるため、通夜のほうが一般の参列者が多いのが実情です。「通夜は身内だけ」というのは、もはや実態と違います。
仕事帰りで、喪服がありません
地味な平服で構いません。紺やグレーのスーツに、黒のネクタイを替えるだけでも十分です。派手なアクセサリーを外し、明るい色のシャツは避けてください。通夜は「急いで駆けつける場」なので、平服はむしろ自然です。
数珠を持っていません
なくても問題ありません。数珠は貸し借りしないものなので、その場で借りようとしないでください。今後のために1つ用意するなら、どの宗派でも使える略式数珠を選んでください。
子どもを連れて行ってもいいですか?
親族なら問題ありません。友人・知人の場合は、できれば預けたほうが無難です。連れて行く場合は、出入口に近い後方の席にして、泣いたらすぐ退室できるようにしてください。服装は制服、なければ白シャツに黒・紺のズボンやスカートで十分です。
妊娠中ですが、参列しても大丈夫ですか?
「妊婦は参列を避ける」「鏡を入れると良い」といった言い伝えがありますが、迷信であり、根拠はありません。体調が問題なければ参列して構いません。ただし長時間の正座や立ちっぱなしは負担になるので、椅子席を希望する、途中で退席するなど無理をしないでください。
焼香の回数を間違えました
まったく問題ありません。回数を数えている人はいませんし、宗派によって正解が違うので、間違いようがないとも言えます。気に病まないでください。
香典を持って行くのを忘れました
受付で「後日あらためてお渡しします」と伝えれば大丈夫です。翌日の告別式に持参するか、後日現金書留で送ってください。慌てて近くのコンビニで用意するより、落ち着いて後日対応するほうが丁寧です。
お通夜に参列できるのは、どこまでの関係の人ですか?
制限はありません。故人と面識があれば誰でも参列できます。ただし家族葬の場合は、案内を受けた方のみです。訃報に「近親者のみで執り行います」とあれば、参列は控えてください。

お通夜の参列で守ること

お通夜・要点

  • 18〜19時開始が一般的。10〜15分前に着けば十分
  • 通夜だけの参列で、まったく失礼ではない
  • 服装は黒の準喪服。仕事帰りなら地味な平服でも可
  • 革・毛皮・光る素材・2連のネックレスは避ける
  • 香典は友人・知人なら5,000円が目安。表書きは迷ったら「御香典」
  • 両方出るなら、香典は通夜に1回だけ
  • 焼香の回数は宗派で違う。前の人に合わせれば正解
  • 神式のしのび手は、音を立てない
  • 通夜振る舞いは、勧められたら一口でも箸をつける
  • 遅れても行くほうがいい。読経中でも入れます

お通夜のマナーは細かく見えますが、参列する側が本当に守るべきことは「静かにする」「案内に従う」「早く着きすぎない」の3つだけです。

作法を間違えても、遺族はそこを見ていません。来てくれたこと自体が、いちばんの弔いになります。

※ 本記事は一般的な情報提供を目的としており、特定の宗派・地域の慣習を保証するものではありません。開始時間、香典の金額、焼香の回数、通夜振る舞いの有無は、地域・宗派・寺院・葬儀社によって異なります。金額はいずれも編集部がまとめた目安です。焼香の作法は同じ宗派でも寺院により異なることがあるため、当日は係の案内に従ってください。

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