終活に必要な道具一覧|本当に要るのは4つだけ|買わなくていいもの

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終活を始めようとして、まず「何を買えばいいか」を調べる方は多くいます。そして専用ノートやファイルを買い、買った時点で満足して止まります

結論から言うと、終活に必要な道具は4つだけです。しかもそのうち3つは、たいていの家にすでにあります。

この記事では、本当に要る4つと、買わなくていいものをはっきり分けて示します。

先に結論だけ

  • 必要なのは4つ。ノート・ペン・クリアファイル・実印です
  • ノートは大学ノートで十分。市販の終活ノートは必須ではありません
  • 実印だけは、持っていなければ用意が必要です(相続手続きで使います)
  • 4つ揃えても1,000円台〜3,000円台で始められます(編集部がまとめた目安)
  • 耐火金庫・専用ソフト・高価なノートは、あとから考えれば十分です
  • 道具を買うことより、1行書くことのほうが先です

目次

  1. 結論|終活に必要な道具は4つだけ
  2. 必要な4つ【一覧表】
  3. 道具① ノート(またはコピー用紙)
  4. 道具② ペン
  5. 道具③ クリアファイル・封筒
  6. 道具④ 実印と印鑑証明
  7. 4つでいくらかかるか【費用表】
  8. あると便利なもの【優先度順】
  9. スマートフォンのカメラが最強の道具です
  10. データを残すための道具
  11. シュレッダーは要るか
  12. 耐火金庫は必要か
  13. 買わなくていいもの【一覧】
  14. 市販の終活ノートは必要か
  15. 場面別に必要になる道具【一覧】
  16. 片づけ・生前整理で要る道具
  17. 4つを使って最初にやること【手順】
  18. 保管場所の決め方
  19. よくある質問
  20. まとめ

結論|終活に必要な道具は4つだけ

終活でやることを分解すると、突き詰めれば次の3つです。

  1. 情報を書き出す財産・契約・連絡先・希望。ノートとペンがあればできます
  2. 書類をまとめる通帳・証券・契約書を1か所に。クリアファイルがあればできます
  3. 手続きに備える相続手続きでは実印と印鑑証明が必要になります

つまり、道具は4つで足ります

ノート・ペン・クリアファイル・実印。これ以外に必須のものはありません。

市販の終活ノート、耐火金庫、専用ソフト、遺言書キット——どれもあると便利ですが、なくても終活は進みます。買うことを目的にしないでください。

必要な4つ【一覧表】

道具何に使うか家にあるか費用の目安
ノート財産・契約・連絡先・希望を書くたいていある100〜300円
ペン同上。消えないものをたいていある100〜500円
クリアファイル・封筒通帳・証券・契約書をまとめるたいていある100〜500円
実印相続手続き・遺言書・不動産の登記ない場合がある1,000〜数万円

※ 費用は編集部が公開情報をもとにまとめた目安です。実印は素材・大きさによって大きく変わります。

道具① ノート(またはコピー用紙)

選択肢向いている人費用
大学ノートいちばんおすすめ。項目を自分で決められます100〜300円
コピー用紙1枚まず1枚だけ書いてみたい数円
ルーズリーフあとから差し替えたい/並べ替えたい300円前後
市販の終活ノート項目を考えるのが面倒/何を書くか分からない1,000〜2,000円
自治体の配布ノート無料で配っている自治体があります無料
パソコンで作る字を書くのがつらい/修正が多い

なぜ大学ノートをすすめるのか

市販の終活ノートは項目が多く、最初のページに自分史や思い出が来ることが多いため、そこで力尽きる方が非常に多いのです。

大学ノートなら自分に必要な項目だけ書けます。「連絡してほしい人」「口座」「保険」——この3ページだけでも、家族には十分に役立ちます。

自治体が無料で配っていることがあります

近年、エンディングノートを無料または低額で配布している自治体が増えています。役所の高齢福祉担当か地域包括支援センターに問い合わせてみてください。終活サポート事業を行っている地方自治体一覧で確認できます。

道具② ペン

ペンの種類終活での適否理由
油性ボールペン最適にじまず、消えず、どこでも手に入ります
ゲルインクのボールペン適している書きやすい。耐水性のあるものを選ぶ
万年筆適している公的な書類にも使えます
サインペン用途によるにじむことがあります
消えるボールペン使わない熱で消えます。遺言書・公的書類には絶対に使わないでください
鉛筆・シャープペンシル使わない書き換えられてしまいます
筆ペン用途による香典袋・のし書きに

消えるボールペンは、終活では絶対に使わないでください

摩擦や熱で消えるタイプのペンは、夏場の車内や、日の当たる場所に置いただけで文字が消えることがあります。

とくに遺言書に使うと、無効になったり内容を書き換えられたりする危険があります。エンディングノートも、大切な情報が消えてしまえば意味がありません。油性ボールペン1本で十分です。

道具③ クリアファイル・封筒

書き出すことと同じくらい大事なのが、書類を1か所にまとめることです。

まとめるもの入れ物ラベルの書き方
通帳・キャッシュカードクリアファイル「銀行」
保険証券クリアファイル「保険」
年金関係(定期便・手帳)クリアファイル「年金」
不動産の権利証・登記関係クリアファイル「不動産」
賃貸の契約書クリアファイル「住まい」
お墓・葬儀の契約書クリアファイル「お墓・葬儀」
借入の契約書・返済予定表クリアファイル「借入」
パスワードのメモ封をした封筒「もしものときに開けてください」
遺言書封筒(または法務局に預ける)「遺言書」

全部を1つの箱に入れる

クリアファイルで分類したら、それらをまとめて1つの箱や引き出しに入れてください。ばらばらの場所にあると、遺族は結局家中を探すことになります。

「もしものときは、この引き出しを見て」——この一言が言える状態が目標です。

道具④ 実印と印鑑証明

項目内容
実印とは市区町村に印鑑登録した印鑑のこと。印鑑そのものの種類ではありません
認印との違い登録しているかどうか。登録していなければ、どんな立派な印鑑でも実印ではありません
登録できる場所お住まいの市区町村
登録の手数料数百円程度(自治体により異なります)
印鑑証明書実印が本物であることを証明する書類。相続手続きで必ず求められます
終活で使う場面遺産分割協議書、不動産の登記、金融機関の相続手続き、任意後見契約、公正証書遺言
持っていない場合早めに登録しておくことをおすすめします

実印がないと、相続手続きで家族が止まります

相続手続きでは、相続人全員の実印と印鑑証明書が求められます。誰か1人でも実印を持っていないと、その人が印鑑登録をするところから始まり、手続きが止まります。

本人の実印も同様です。実印を作って登録し、印鑑と印鑑登録カードの保管場所を家族に伝えておいてください。

高い印鑑を買う必要はありません

実印は登録できれば材質は問いません。数千円のものでも、象牙の高級品でも、法的な効力は同じです。

ただしゴム印や大量生産の三文判は登録できないことがあります(自治体の基準によります)。登録の要件は市区町村にご確認ください。

4つでいくらかかるか【費用表】

道具最低限少し良いもの
ノート100円台300円台
油性ボールペン100円台500円台
クリアファイル(数枚)100円台500円台
実印(すでにある場合)0円0円
実印(新たに作る場合)1,000円台〜1万円台〜
印鑑登録の手数料数百円数百円
合計(実印あり)500円前後1,500円前後
合計(実印を新調)2,000円前後1万円台

※ 編集部が公開情報をもとにまとめた目安です。実印の価格は素材・大きさ・彫り方によって大きく変わります。印鑑登録の手数料は自治体によって異なります。

たいていの方は、実質0円で始められます

ノート・ペン・クリアファイルは家にあり、実印もすでにお持ちの方が多いはずです。つまりほとんどの方は、今日この瞬間から何も買わずに始められます。

「道具を買ってから」と考えて先延ばしにするのが、いちばんもったいない状態です。

あると便利なもの【優先度順】

優先度もの何に使うか費用の目安
スマートフォンのカメラ書類・通帳・お薬手帳の記録。すでに持っています0円
付箋・インデックスノートの項目分け。あとから探しやすくなります100〜300円
袋とじ・封筒パスワードなど、見られたくないものを封をして保管100〜300円
外付けの記録媒体写真・データのバックアップ1,000〜5,000円
朱肉・捺印マット実印を押すとき。きれいに押せます300〜1,000円
ファイルボックスクリアファイルをまとめて立てる300〜1,000円
シュレッダー書類の処分2,000円〜
スキャナ書類のデータ化(スマホで代用できます)1万円〜
耐火金庫重要書類の保管1万円〜

※ 編集部がまとめた目安です。

スマートフォンのカメラが最強の道具です

意外に思われるかもしれませんが、終活で最も役立つ道具はスマートフォンのカメラです。書き写す手間がなく、確実で、無料です。

撮っておくとよいものなぜ役立つか
通帳の表紙(金融機関名・支店・口座番号)書き写す必要がなくなります
保険証券の表紙証券番号・保険会社・受取人が一目で分かります
年金手帳・基礎年金番号の通知手続きで必ず使います
お薬手帳入院時・救急搬送時に役立ちます
マイナンバーカード・保険証紛失時の再発行に
不動産の権利証・登記識別情報保管場所の記録として
仏壇の位牌(先祖の戒名)法要・墓石の彫刻で必要になります
お墓の全景と、区画の番号墓じまい・改葬のときに
家の中の様子(部屋ごと)遺品整理の見積もりに使えます
クレジットカードの明細1か月分サブスクの洗い出しに最適

撮った写真の扱いに注意

通帳やカードの写真は、そのまま個人情報の塊です。クラウドに自動でアップロードされる設定になっていないかを確認し、必要なら専用のフォルダやパスワード付きのアルバムに分けてください。

また、暗証番号やセキュリティコードが写り込まないように撮ってください。

データを残すための道具

方法良い点注意点
外付けの記録媒体(USBメモリなど)手元に置ける。安価数年で読めなくなることがあります
外付けのハードディスク容量が大きい故障します。1台だけに頼らない
クラウド保存故障の心配がないアカウントとパスワードが分からないと家族は開けません
紙に印刷最も確実に残ります量が多いと保管が大変
パソコン本体だけロックが解けないと取り出せません

「2か所以上+紙1枚」が基本です

データは2か所以上に保存し、とくに大切なもの(遺影用の写真など)は紙にも印刷しておいてください。

そして最も大切なのが、「どこに保存したかを紙に書いておくこと」です。データがどれだけ整っていても、家族が場所を知らなければ存在しないのと同じです。詳しくはデジタル終活チェックリスト|SNS・ネット銀行・パスワード管理をご覧ください。

シュレッダーは要るか

処分したいものシュレッダーが要るか代わりの方法
明細書・請求書あると便利個人情報の部分だけハサミで切る
金融機関からの通知あると便利同上/個人情報保護スタンプ
古い契約書あると便利同上
大量の書類自治体の溶解処理や、有料の回収サービス
年賀状・手紙不要名前と住所の部分だけ処理すれば十分
写真不要

まずはハサミで足ります

処分する書類が少ないうちは、個人情報の部分だけハサミで切るだけで十分です。個人情報を隠すスタンプ(数百円)も便利です。

生前整理で大量の書類を処分する段階になったら、自治体の溶解処理や回収サービスを調べたほうが、シュレッダーを買うより早く安く済むことがあります。

耐火金庫は必要か

あってよい場合

  • 実印・権利証をまとめて保管したい
  • 現金を置いている
  • 家に人の出入りが多い
  • 火災の不安がある

かえって困ることも

  • 鍵や暗証番号が分からず開けられない
  • 重くて動かせず、処分に費用がかかる
  • 本人しか開けられないと意味がない
  • エンディングノートを入れると読んでほしいときに読めない

エンディングノートを金庫に入れないでください

これは実際によくある失敗です。葬儀の希望を書いたノートを金庫に入れたが、鍵の場所が分からず、葬儀が終わってから開いた——といったことが起こります。

ノート本体は手に取れる場所に。金庫に入れるのは、実印・権利証・現金など「見られたくないが、急いで読む必要のないもの」に限ってください。

同じ理由で、貸金庫にエンディングノートを入れるのも避けてください。契約者が亡くなると、相続人全員の同意がないと開けられないのが一般的です。

買わなくていいもの【一覧】

よく勧められるもの実際は
高価な終活ノート大学ノートで十分。自治体が無料配布していることもあります
終活専用のソフト・アプリ(有料)紙とペンで足ります。家族が開けないリスクもあります
遺言書作成キット自筆証書遺言は紙・ペン・印鑑があれば書けます
高級な実印登録できれば材質は問いません。法的な効力は同じです
耐火金庫必要になってから。入れるものを間違えると逆効果
スキャナスマートフォンのカメラで代用できます
大型のシュレッダーハサミと、自治体の溶解処理で足ります
終活の資格講座自分のためなら不要です
高額な終活サービスのパッケージまず自治体の窓口に相談を。安く済むことがあります
整理用の収納家具物を減らすのが先です

道具を増やすと、終活は進みません

買い物には達成感があります。だから「終活ノートを買った」時点で満足してしまうのです。実際には、そこから1行も書かれないまま何年も経つことが珍しくありません。

買う前に、いま家にあるノートに1行書いてみてください。それで進むなら、道具は足りています。

市販の終活ノートは必要か

市販の終活ノート大学ノート
費用1,000〜2,000円100〜300円
項目決まっている(考えなくてよい)自分で決める必要があります
書く量多い。全部埋めようとして挫折しやすい必要な分だけ
最初のページ自分史・思い出のことが多い自分で決められます
見た目整っているそっけない
家族が見つけやすいか見つけやすい表紙に書いておく必要があります
向いている人何を書くか分からない/項目を考えるのが面倒必要な項目だけ書きたい

市販ノートを買うなら、後ろから書く

市販の終活ノートを使う場合は、最初のページから順に埋めないでください。多くのノートは自分史や思い出が先に来るため、そこで力尽きます。

財産・契約・連絡先といった実務的な項目(たいてい後半)から書くのがコツです。項目別の記入例は終活ノートの書き方例|項目別の記入サンプルと最初に書く5項目にまとめています。

市販ノートを選ぶ場合はおすすめの売れ筋人気エンディングノートランキング、アプリで管理する方法はエンディングノートアプリ5選を比較もご覧ください。

場面別に必要になる道具【一覧】

やること必要な道具追加で要るもの
財産・契約の一覧をつくるノート・ペン通帳・証券・カード明細
連絡してほしい人を書き出すノート・ペン年賀状の束・住所録・スマートフォン
書類をまとめるクリアファイル・箱付箋・インデックス
自筆証書遺言を書く紙・ペン・印鑑封筒。法務局に預けるなら定められた様式に沿った用紙
公正証書遺言を作る実印・印鑑証明書戸籍謄本・財産の資料・証人2名
相続手続き(遺族が行う)実印・印鑑証明書戸籍一式・通帳・証券
デジタルの整理ノート・封筒スマートフォン・記録媒体
遺影を用意するスマートフォン写真館に依頼する場合は不要
生前整理・片づけごみ袋・軍手・段ボールガムテープ・油性マーカー
写真の整理アルバム・箱スマートフォン(デジタル化)

自筆証書遺言を法務局に預ける場合

法務局の保管制度を利用する場合、用紙の大きさ・余白・ページ番号など、定められた様式に沿って作成する必要があります。普通のノートに書いたものは受け付けられません。

様式の詳細は改定されることがあるため、法務省・法務局の公式情報でご確認ください。制度の概要は自筆証書遺言の保管制度と公正証書遺言との比較で解説しています。

片づけ・生前整理で要る道具

  • ごみ袋——自治体指定のものを、種類ごとに
  • 軍手——古い物にはほこりとカビがあります
  • マスク——同上
  • 段ボール箱——「残す」「迷う」「処分」の3つに分けます
  • 油性マーカー——箱に中身を書きます
  • ガムテープ
  • 付箋——家具に「残す」「処分」を貼ると家族と共有できます
  • スマートフォン——処分前に写真を撮っておくと、あとで後悔しません

「迷う」の箱をつくると進みます

片づけが止まる最大の原因は、1つ1つ「捨てるか残すか」を決めようとすることです。判断に時間がかかり、疲れて止まります。

「残す」「迷う」「処分」の3つの箱を用意し、迷ったら迷う箱へ入れて先に進んでください。あとでまとめて見直すと、不思議と判断がつきます。

進め方は生前整理の進め方|何から手をつければいい?、50代からの整理は老前整理の極意をご覧ください。

4つを使って最初にやること【手順】

  1. ノートの1ページ目に「連絡してほしい人」と書く——見出しを書くだけで、始まります
  2. 名前と電話番号を3人分だけ書く——全員書こうとしないでください。3人でよいのです
  3. 2ページ目に「口座」と書く——金融機関名と支店名だけ。残高は不要です
  4. 3ページ目に「保険」と書く——保険会社名と証券番号
  5. 通帳・証券をクリアファイルに入れる——1か所に集めます
  6. ノートとファイルを、同じ引き出しに入れる
  7. 家族に「もしものときはこの引き出しを見て」と伝える——ここまでで完了です

所要時間は30分ほどです

この7ステップで、ご家族が最も途方に暮れる部分がほぼなくなります。完璧である必要はありません。空欄があっても、書いた分だけ役に立ちます。

次に何をするかは終活をする意味は?遺族が担う手続き・期限一覧を参考にしてください。

保管場所の決め方

保管場所見つけやすさ安全性評価
仏壇の引き出し高いおすすめ
寝室の決まった引き出し高いおすすめ
家族に預ける高い高い最も確実
本棚(背表紙が見える)高い低いパスワードを書かなければ可
耐火金庫低い高い実印・権利証だけ入れる
貸金庫非常に低い高いノートは入れない
タンスの奥・押し入れの箱低い避ける
パソコンの中だけ非常に低い避ける

伝える相手は2人以上に

「もしものときは、仏壇の引き出しを見て」——この一言で十分です。中身を読ませる必要はありません。

ただし2人以上に伝えてください。1人だけだと、その方が先に亡くなったり、連絡がつかなかったりする可能性があります。

よくある質問

終活に必要な道具は何ですか?
ノート・ペン・クリアファイル・実印の4つです。このうち3つはたいていの家にあります。実印だけは、持っていなければ市区町村で印鑑登録をしておくことをおすすめします。
いくらくらいかかりますか?
実印をすでにお持ちなら500円前後、新たに作る場合でも2,000円前後から始められます(編集部がまとめた目安)。ほとんどの方は実質0円で、今日から始められます。
市販の終活ノートは買ったほうがいいですか?
必須ではありません。大学ノートで十分です。市販ノートは項目が多く、最初のページに自分史が来ることが多いため、そこで挫折しやすいのが難点です。自治体が無料で配布していることもあるので、まず問い合わせてみてください。
どんなペンを使えばいいですか?
油性ボールペンが最適です。消えるボールペンと鉛筆は絶対に使わないでください。熱で消えたり書き換えられたりする危険があり、とくに遺言書では致命的です。
実印は必ず必要ですか?
相続手続きでは必ず求められます。遺産分割協議書、不動産の登記、金融機関の手続きで、相続人全員の実印と印鑑証明書が必要です。持っていない方は、早めに印鑑登録をしておいてください。
高い印鑑を買う必要がありますか?
ありません。実印は市区町村に登録した印鑑のことで、材質は問いません。数千円のものでも法的な効力は同じです。ただしゴム印や大量生産の三文判は登録できないことがあります(自治体の基準によります)。
耐火金庫は買ったほうがいいですか?
急いで買う必要はありません。実印・権利証・現金など「見られたくないが、急いで読む必要のないもの」を入れるなら有用です。エンディングノートを入れるのは避けてください——鍵が分からず、葬儀に間に合わないことがあります。
パソコンやアプリで管理してもいいですか?
できますが、家族がアクセスできるかが最大の問題です。端末のロックが解けなければ中身は読めません。使う場合も、「◯◯というアプリに書いている」と紙で残しておいてください。
シュレッダーは必要ですか?
優先度は低いです。処分する書類が少ないうちは、個人情報の部分だけハサミで切るか、個人情報を隠すスタンプ(数百円)で足ります。大量に処分する段階になったら、自治体の溶解処理や回収サービスのほうが早く安く済むことがあります。
遺言書を書くのに特別な道具は要りますか?
自筆証書遺言は紙・ペン・印鑑があれば書けます。専用のキットは不要です。ただし法務局に預ける制度を利用する場合は、定められた様式に沿った用紙が必要です。詳細は法務省・法務局の公式情報でご確認ください。
スマートフォンは終活に使えますか?
最も役立つ道具です。通帳の表紙、保険証券、お薬手帳、お墓の全景、部屋の様子——撮っておくだけで書き写す手間がなくなります。ただしクラウドへの自動アップロード設定と、暗証番号の写り込みには注意してください。
まず何から書けばいいですか?
「連絡してほしい人」を3人分だけ書いてください。全員書こうとしないことがコツです。次に口座、保険と進めれば、30分ほどでご家族が最も困る部分がなくなります。

まとめ

終活に必要な道具・要点

  • 必要なのは4つ。ノート・ペン・クリアファイル・実印
  • 3つはたいてい家にある。実質0円で始められる
  • ノートは大学ノートで十分。自治体が無料配布していることも
  • ペンは油性ボールペン。消えるペンと鉛筆は使わない
  • 実印は相続手続きで必ず要る。高価である必要はない
  • スマートフォンのカメラが最も役立つ道具
  • 耐火金庫・貸金庫にエンディングノートを入れない
  • 高価な終活ノート・専用ソフト・遺言書キットは不要
  • 片づけは「残す」「迷う」「処分」の3箱で進む
  • 道具を買うことより、1行書くことが先

終活が進まない理由の多くは、準備を整えようとしすぎることにあります。良いノートを買い、収納を用意し、まとまった時間を取ろうとして、結局始まりません。

必要な道具は4つで、しかもほとんど家にあります。いま手元にあるノートの1ページ目に「連絡してほしい人」と書いて、3人分の名前を書く——今日できるのは、それだけで十分です。

※ 本記事は一般的な情報提供を目的としたものであり、法律に関する助言ではありません。印鑑登録の要件・手数料は市区町村によって異なります。自筆証書遺言の要件、および法務局の保管制度で定められた用紙の様式は、法令の改正によって変更されることがあるため、法務省・法務局の公式情報でご確認ください。費用は編集部が公開情報をもとにまとめた目安であり、地域・時期・商品によって異なります。遺言書の作成や相続手続きについては、弁護士・司法書士などの専門家にご相談ください。

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