死亡保険金の請求は3年以内|受取人が先に亡くなったとき

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生命保険の死亡保険金は、請求しないと支払われません。保険会社が死亡の事実を知る手立てはないからです。そして請求の期限は原則3年。この3年を過ぎてしまうと、原則として権利が消えます。さらに、いざ請求しようとすると「受取人がすでに亡くなっていた」「受取人が『相続人』としか書かれていない」といった場面に出くわします。税金の扱いも、契約の形によって相続税・所得税・贈与税の3つに分かれます。以下では請求の流れと必要書類を示したうえで、受取人にまつわる4つのケース、税金の見分け方、契約が分からないときの照会の制度を順に取り上げます。あわせて、終活.com編集部が生命保険会社・かんぽ生命・共済の計24社の約款とよくある質問を読み、請求期限・支払までの日数・死亡診断書のコピーの扱いを比べました。請求期限はほとんどが3年ですが、かんぽ生命は約款で実質5年でした。

結論

  • 死亡保険金は請求しないと支払われません
  • 請求の期限は原則3年です(24社中19社が3年。かんぽ生命は実質5年)
  • 3年を過ぎても、すぐに諦める必要はありません。12社が「状況により請求できる場合がある」と書いています
  • 支払いは書類が届いてから5営業日以内と約款に定める会社が18社。共済には8日・10営業日のところもあります
  • 受け取るのは契約で指定された受取人です
  • 受取人が先に亡くなっている場合は、その相続人が受け取ります
  • 税金は相続税・所得税・贈与税の3つに分かれます
  • 相続放棄をしても、死亡保険金は受け取れます
  • 契約が分からないときは、照会できる制度があります

目次

  1. まず結論|請求しないと支払われない
  2. 請求の流れ
  3. 連絡するときに伝えること
  4. 請求の期限は原則3年
  5. 3年を過ぎても諦めない
  6. 【独自調査】保険会社・共済24社の請求ルール比較
  7. 受け取れるのは誰か
  8. 受取人が先に亡くなっている場合
  9. 受取人が「相続人」の場合
  10. 受取人が指定されていない場合
  11. 必要書類の一覧
  12. 死亡診断書はコピーでよいか
  13. いつ振り込まれるか
  14. 税金は3つのパターン
  15. どのパターンかの見分け方
  16. 相続放棄しても受け取れます
  17. 契約が分からないときの照会
  18. 照会でできること・できないこと
  19. 支払われないことがあるケース
  20. 場面別|請求をどう進めるか
  21. よくある質問
  22. 死亡保険金の請求で押さえること

まず結論|請求しないと、支払われません

生命保険は、加入していれば自動的に支払われるものではありません。保険会社には、契約者が亡くなったことを知る手立てがないからです。遺族が請求して、初めて支払いの手続きが始まります。

そしてもう1つ大事なのが、期限があることです。原則3年。相続の手続きに追われているうちに、あっという間に過ぎてしまう長さです。

この記事で分かること役に立つ場面
1請求の流れと必要書類これから請求するとき
2受取人が先に亡くなっているとき証券を見て困ったとき
3税金がどれになるか受け取ったあとの申告
4契約が分からないときそもそも加入の有無が不明なとき

請求の流れ

やること目安
1保険会社へ連絡する電話やインターネットで
2請求書類が届く数日〜1週間ほど
3必要書類をそろえて返送するここがいちばん時間がかかります
4審査のうえ、指定の口座へ入金書類が整ってから数営業日が目安

いちばん時間がかかるのは3の書類集めです。戸籍や住民票を取りに行く必要があるためです。1と2は数日で終わりますので、まず連絡だけ先に済ませておくのが効率的です。

書類が届いてから集め始めても遅くありません。むしろ、届いた書類に「何が必要か」が書いてあるので、それを見てから動くほうが無駄がありません。

連絡するときに伝えること

伝えること手元にあると早いもの
亡くなった方の氏名・生年月日-
証券番号保険証券
亡くなった日と、亡くなった原因死亡診断書
連絡している方の氏名と、故人との関係-

あわせて、この段階で聞いておきたいことがあります。「必要書類は何か」「死亡診断書はコピーでよいか」「入金までどのくらいかかるか」。この3つを聞いておくと、以降が楽になります。

証券番号が分からなくても大丈夫です。氏名と生年月日で契約を探してもらえます。「証券が見つからないので、名前で調べてもらえますか」と伝えてください。

請求の期限は、原則3年です

3年で時効になります

保険法では、保険給付を請求する権利の時効は3年と定められています。3年を過ぎると、原則として請求できなくなります。「相続の手続きが落ち着いてから」と後回しにしているうちに、2年、3年はすぐに過ぎます。とくに、故人がどの保険に入っていたか調べるところから始める場合は要注意です。調べるのに時間がかかり、気づいたら期限が近いということが起こります。加入の可能性が少しでもあるなら、早い段階で保険会社か照会の制度に当たってください。

3年をいつから数えるかは、会社の書き方が2通りあります。約款どおり「権利を行使できる時から」と書く会社と、明治安田生命・メットライフ生命・オリックス生命のように「支払事由が生じた日の翌日から3年」と書く会社です。かんぽ生命は例外で、約款に「時効の援用を2年間はすることがありません」とあり、実質5年になっています(よくある質問でも「約款上の時効は5年」と回答)。

3年を過ぎても、すぐに諦めないでください

ここは知っておく値打ちがあります。3年を過ぎていても、保険会社が支払いに応じる場合があります。

時効は「主張して初めて効力が生じる」性質のもので、保険会社の側が時効を主張しなければ支払われるという考え方です。編集部が調べた24社では、12社が「状況によりご請求いただける場合もございます」(大樹生命)「その都度ご相談下さい」(太陽生命)のように、3年後の請求にも相談の余地があると書いていました。一方、「3年を過ぎても必ず払う」と書いた会社はありませんでした(かんぽ生命は約款で5年まで)。朝日生命は「診断書や領収書のコピー等が手配できる場合は、ご請求いただける可能性がございます」と、書類がそろうかを目安にしています。

ですから、「もう3年過ぎているから無理だ」と自分で決めてしまわないでください。まずは保険会社に連絡して、事情を説明してみることです。連絡するだけなら、費用も手間もかかりません。

【独自調査】保険会社・共済24社の請求ルール比較

「請求は3年以内」「数営業日で振り込まれる」「死亡診断書はコピーでよい会社もある」。こうした説明はよく見かけますが、会社ごとに並べたものはほとんどありません。そこで編集部は2026年9月28日に、生命保険会社15社・ネット生保4社・かんぽ生命・共済4団体の約款、よくある質問、請求の案内を読み、死亡保険金(共済は死亡共済金)の決まりを比べました。

分かったこと

  • 請求期限は19社が3年。かんぽ生命だけが約款で実質5年でした(4社は公式ページで期限を見つけられず)
  • 3年を過ぎたあとは、12社が「状況により請求できる場合がある」、11社は記載なし。「必ず払う」と書いた会社は0社
  • 支払いは18社が「書類が届いてから5営業日以内」。JA共済は「8日以内(土日祝を除く)」、こくみん共済coopは「10営業日以内」。確認が必要な場合は45日、特別な照会が要る場合は180日まで延びる会社があります
  • 死亡診断書のコピーで請求できると書いていたのは6社、条件つきが6社。12社は公式ページに記載がありませんでした
  • 死亡保険金をウェブで請求できるのは5社で、多くは金額や死亡の原因に条件があります。共済4団体はどこもウェブで請求できません
  • 支払いにかかった実際の日数を公表していたのは、ライフネット生命の1社だけでした(給付金を含む全体の平均1.08営業日・2025年度)
会社・団体請求期限3年を過ぎたら約款の支払期限(書類到着後)死亡診断書のコピーウェブで請求
日本生命3年記載なし5営業日可不可
第一生命3年状況により相談5営業日記載なし不可
明治安田生命3年状況により相談5営業日可不可
住友生命3年状況により相談5営業日可なし
大同生命3年状況により相談5営業日可可(合計1,000万円まで)
太陽生命3年状況により相談5営業日条件つきなし
富国生命3年状況により相談5営業日記載なし不可
朝日生命3年状況により相談5営業日条件つきなし
大樹生命3年状況により相談5営業日条件つき可(病死のみなど条件あり)
ソニー生命記載なし記載なし記載なし条件つき可(担当者経由)
メットライフ生命3年状況により相談5営業日記載なし不可
アフラック記載なし記載なし記載なし条件つき不可
プルデンシャル生命記載なし記載なし5営業日記載なしなし
オリックス生命3年状況により相談5営業日記載なし不可
ライフネット生命3年記載なし5営業日記載なし不可
SBI生命記載なし記載なし5営業日条件つき不可
楽天生命3年記載なし5営業日記載なし可
アクサダイレクト生命3年状況により相談5営業日記載なし不可
第一フロンティア生命3年記載なし5営業日可可(病死・自然死のみ)
かんぽ生命実質5年応じる(約款で5年)5営業日可不可
JA共済3年記載なし8日(土日祝を除く)記載なし不可
こくみん共済coop3年状況により相談10営業日記載なし不可
都道府県民共済3年記載なし記載なし記載なし不可
コープ共済3年記載なし目安1週間〜10日記載なし不可

※2026年9月28日に各社・各団体の約款、ご契約のしおり、よくある質問、保険金請求の案内(ウェブページ・PDF)で確認した結果です。「記載なし」は公式ページで見つけられなかったもので、扱いがないという意味ではありません。支払期限は通常の場合で、事実の確認が必要な場合は延びます。商品や契約の時期によって扱いが違うことがあります(太陽生命は2010年2月28日以前の契約は暦日で5日など)。都道府県民共済は埼玉県民共済の案内で確認しました。

受け取れるのは、誰か

基本は契約で指定された「保険金受取人」です。保険証券に名前が書かれています。

死亡保険金は受取人固有の財産だという点が大事です。相続財産ではありません。そのため遺産分割の対象にもなりません。受取人が単独で請求し、受け取ることができます。

受取人の指定誰が受け取るか
個人名で指定されているその方が受け取ります
その方がすでに亡くなっているその方の相続人が受け取ります
「相続人」と指定されている亡くなった時点の法定相続人が受け取ります
指定がない・確認できない約款の定めによります(要確認)

受取人が先に亡くなっている場合

意外とよくあるのがこのケースです。夫が妻を受取人にしていたが、妻のほうが先に亡くなっていた。そのうえ受取人の変更をしないまま、夫も亡くなったという形です。

この場合、先に亡くなった受取人の相続人が、受取人になります。妻の相続人が複数いれば、その全員が受取人ということになります。住友生命の案内は「被保険者の法定相続人ではありません」と明記し、受け取る割合は均等としています。

かんぽ生命は「遺族」の順位で決まります

かんぽ生命は、受取人が先に亡くなっている場合、約款に定めた「遺族」の順位で請求できる人を決めています。民法の相続人と結果が変わることがあるので、かんぽ生命の保険は必ず窓口で確かめてください。

受取人が増えて、手続きが重くなります

受取人が1人から複数に増えると、請求の手続きは一気に重くなります。全員の書類が必要になり、連絡が取りにくい方が1人でもいると、そこで止まります。そして「自分の取り分はいくらか」という話も出てきます。これは、生前に受取人を見直しておけば防げたことです。ご自身の保険についても、受取人が存命かどうか、いま一度確かめてみてください。変更の手続きは、たいてい書類1枚で済みます。

受取人が「相続人」と指定されている場合

証券に個人名ではなく「相続人」とだけ書かれていることがあります。この場合は、亡くなった時点の法定相続人が受取人になります。

複数いる場合、どのような割合で受け取るかが問題になります。ここは保険会社の約款の定めによるので、確認が必要です。法定相続分どおりとは限りません。

いずれにしても、相続人全員での手続きになるため、書類は多くなります。誰が相続人かを確定させるための戸籍も必要です。

受取人が指定されていない場合

受取人の指定が確認できない契約もあります。この場合の扱いは保険会社の約款によって定められています。

一般的には被保険者の相続人が受け取るという定めになっていることが多いのですが、会社や商品によって違うため、必ず確認してください。

古い契約ほど、こうした事情が出てきます。「証券を見ても受取人がよく分からない」という場合は、そのまま保険会社に問い合わせるのがいちばん早いです。

必要書類の一覧

書類どこで手に入るか
保険会社所定の請求書保険会社から届きます
死亡診断書(死体検案書)医師が発行したもの
被保険者の死亡が確認できる書類戸籍謄本、住民票の除票など
受取人の本人確認書類運転免許証など
受取人の戸籍謄本続柄の確認に使われます
保険証券なくても手続きできることがあります
受取人の口座が分かるもの通帳など

証券が見当たらなくても、手続きが進められることは多くあります。「紛失しました」と伝えれば案内してもらえます。証券探しで足止めされる必要はありません。

死亡診断書はコピーでよいか

ここは会社によって扱いが分かれます。編集部が調べた24社では、コピーで請求できると書いていたのが6社(日本生命・明治安田生命・住友生命・大同生命・第一フロンティア生命・かんぽ生命)、条件つきが6社でした。

条件の例会社
契約から2年以内の死亡は、会社所定の死亡証明書の原本大樹生命(それ以外は一般の死亡診断書のコピー可)
加入・復活から一定期間内の死亡は、会社所定の死亡証明書朝日生命(それ以外はコピー可)
原則は会社所定の死亡証明書。一定の条件でコピー可太陽生命
当日払いのサービスを使うときはコピー可ソニー生命(保険金クイックサービス)・SBI生命(即日サービス)
経過年数にかかわらずコピー可(戸籍謄本などは原本)かんぽ生命

※各社の約款・請求の案内で確認(2026年9月28日)。

先に何枚もコピーを取っておいてください

死亡診断書は死亡届と一体の用紙なので、役所に出すと原本は手元に残りません。住友生命も「役所へご提出されると返却されませんので、あらかじめコピーをおとりください」と案内しています。役所へ出す前に、必ずコピーを取っておいてください。5枚から10枚あれば足りることが多いです。保険が複数あれば、その数だけ必要になります。あとから原本を取り直すには、医師に再発行を頼むか、役所で写しの交付を受ける手続きが要り、手間も費用もかかります。この一手間で、その後の進み方がまるで変わります。

いつ振り込まれるか

多くの保険会社は約款で、必要書類が届いた日の翌日から5営業日以内に支払うと定めています(編集部が調べた24社中18社)。共済は少し長く、JA共済は「8日以内(土日祝を除く)」、こくみん共済coopは「10営業日以内」です。ただし内容の確認が必要な場合は、もっとかかります。

状況入金までの目安
書類が整っている5営業日以内(生保の多く)。共済は8日〜10営業日
内容の確認が必要30日〜60日以内(楽天生命30日、住友生命・明治安田生命など45日、アクサダイレクト生命60日)。特別な照会が要ると180日まで
受取人が複数いる全員の書類がそろってから
書類に不備があるやり取りの回数だけ延びます

葬儀費用に充てたいと考えている場合は、入金までの時間を見込んでおいてください。間に合わないようなら、銀行の払戻しの制度など、別の手立てを併せて考えることになります。

早く受け取れる仕組みがある会社も

  • ソニー生命:保険金クイックサービス。営業日の午前11時までに書類が本社に届けば、1,000万円まで当日支払い(死亡診断書は写し可)
  • SBI生命:保険金支払即日サービス。午前11時までのファクスで、1被保険者・1受取人につき500万円まで当日支払い(1回限り・条件あり)
  • 第一フロンティア生命:病死・自然死ならウェブで請求でき、最短で翌営業日に支払い

葬儀代に充てたい場合は、最初の電話で「早く受け取れる方法はありますか」と聞いてみてください。

入金までの時間を短くするコツもあります。書類の不備をなくすことです。よくある不備は、記入漏れ、押印の漏れ、必要書類の不足、口座情報の誤りの4つ。返送する前にもう一度見直すだけで、やり取りの往復が1回減ります。

また、複数の保険会社に請求する場合は、同時に進めてください。1社ずつ順番にやると、その分だけ時間がかかります。戸籍などの書類は使い回せることが多いので、必要な枚数をまとめて取っておくと効率的です。

税金は、3つのパターンに分かれます

ここが生命保険でいちばんややこしいところです。誰が保険料を払い、誰が被保険者で、誰が受け取るか。この組み合わせで、かかる税金が変わります。

保険料を払った人被保険者(亡くなった方)受取人かかる税金
亡くなった方亡くなった方遺族相続税
受け取る遺族亡くなった方その遺族所得税
3人とも別亡くなった方別の家族贈与税

どのパターンかの見分け方

考え方典型的な例
相続税亡くなった方が自分に保険をかけ、自分で払っていた夫が自分に保険をかけ、受取人が妻
所得税保険料を払った人と受取人が同じ妻が夫に保険をかけ、保険料も妻が払い、受取人も妻
贈与税3者がすべて別夫が保険料を払い、被保険者が妻、受取人が子

いちばん多いのは相続税のパターンです。この場合には非課税の枠が用意されており、法定相続人の数に応じた金額までは相続税がかかりません。

注意したいのが贈与税のパターンです。3者がすべて別だと贈与税になり、税の負担がいちばん重くなることがあります。生前に契約の形を確かめておく値打ちがあるのは、この点です。

相続放棄をしても、受け取れます

保険金は相続財産ではないからです

借金が多くて相続放棄をした場合でも、死亡保険金は受け取れます。受取人が指定されている保険金は受取人固有の財産であり、相続財産ではないためです。放棄したことで受け取れなくなる、ということにはなりません。ただし税金の計算では話が変わります。相続放棄をした方は、相続税の非課税の枠を使えないという扱いがあります。「受け取れるかどうか」と「税金がどうなるか」は別の話だと考えてください。判断に迷う場合は、税理士か税務署に確かめてください。

どの保険に入っていたか分からないとき

「保険に入っていたはずだが、証券が見つからない」というのも、よくある状況です。まずは手がかりを探します。

探す場所見つかるもの
通帳の引き落としの履歴保険会社名が出てきます
郵便物契約内容のお知らせ、年賀状
確定申告の書類生命保険料控除の証明書
スマホ・パソコンのメール電子的なお知らせ
貴重品をまとめた場所保険証券そのもの

いちばん確実なのは通帳の引き落としの履歴です。保険料は毎月または毎年引き落とされているので、1年分さかのぼれば、たいてい見つかります。

それでも分からないときの照会の制度

手がかりが何もない場合は、生命保険の契約の有無を照会できる制度があります。生命保険協会が窓口となり、加盟している各社に契約の有無を確認してくれる仕組みです。

照会の制度でできること
できること契約があるかないかを、まとめて確かめられます
できないこと保険金額など、契約の中身までは分かりません
費用利用料がかかります
誰が使えるか法定相続人や、その代理人など

「あるかないか」が分かるだけだという点が大事です。あると分かったら、その保険会社へ個別に連絡して請求の手続きに進みます。照会だけで保険金が支払われるわけではありません。

それでも、1社ずつ問い合わせて回る手間を考えれば、十分に値打ちがあります。とくに3年の期限を意識するなら、早い段階で使う判断もあります。

照会を使うかどうかの判断の目安は、「心当たりがあるかどうか」です。まったく心当たりがなければ、契約もない可能性が高い。けれども「入っていたはずだが分からない」という状態なら、使う値打ちがあります。

とくに、故人が長く自分で家計を管理していて、家族が内容を知らない場合は要注意です。古い契約ほど、家族が把握していないことが多くなります。通帳をさかのぼっても出てこない契約(たとえば保険料の払い込みがすでに終わっているもの)は、照会でしか見つからないことがあります。

支払われないことがあるケース

主なケース考え方
契約から一定期間内の自殺約款で支払いの対象外とされていることがあります
告知義務違反加入時に健康状態を正しく伝えていなかった場合
保険料の未納による失効契約自体が終わっていることがあります
免責の事由に当たる場合約款に定めがあります

納得できない場合の相談先があります

支払われない理由に納得できないときは、そのまま引き下がる必要はありません。生命保険協会には、契約に関する相談や苦情を受け付ける窓口が設けられています。まず保険会社に理由の説明を求め、それでも納得できなければ、この窓口へ相談するという順序になります。感情的に交渉するより、記録を残しながら順を追って進めるほうが、結果として早く解決します。やり取りの日付と担当者名は、必ず控えておいてください。

場面別|保険金の請求をどう進めるか【早見表】

こういう場合どうするか
証券が見つからない氏名と生年月日で保険会社に照会できます
どの会社か分からない通帳の引き落としを1年分さかのぼります
手がかりが何もない生命保険協会の照会の制度を使います
受取人が先に亡くなっているその方の相続人が受取人になります
3年を過ぎてしまった諦めず、保険会社に事情を説明します
相続放棄をした保険金は受け取れます(税は別の扱い)
支払いを断られた理由の説明を求め、相談窓口へ

最後に、生前にできることを書いておきます。この記事で挙げた困りごとの多くは、加入している本人が一言残しておけば防げます。

やることは3つだけです。①どこの保険に入っているかをノートに書く ②受取人が存命かを確かめる ③証券の置き場所を家族に伝える。これで、遺族が探し回る時間はほとんどなくなります。

とくに②が大事です。受取人が先に亡くなっていると、手続きが一気に重くなります。変更の手続きは、たいてい書類1枚で済みます。いま契約している保険の証券を、一度開いてみてください。受取人の欄に書かれている名前が、いまの状況と合っているかどうか。それを確かめるだけで、家族の負担がまるで変わります。

死亡保険金の請求について、よくある質問

請求はいつまでにすればよいですか
原則3年です。保険法で請求権の時効が3年と定められています。かんぽ生命は約款で実質5年です。相続の手続きに追われているうちに過ぎてしまうので、早めに連絡してください。
3年以上経っていたら請求できませんか
すぐに諦めないでください。時効は主張して初めて効力が生じるもので、保険会社が対応してくれる場合があります。編集部が調べた24社では12社が「状況により請求できる場合がある」と書いていました。まずは連絡して事情を説明してみてください。
受取人が先に亡くなっています。誰が受け取りますか
先に亡くなった受取人の相続人が受取人になります。複数いれば全員が受取人となり、手続きは重くなります。ご自身の保険についても、受取人が存命か確かめてみてください。
受取人が「相続人」としか書かれていません
亡くなった時点の法定相続人が受取人になります。受け取る割合は保険会社の約款の定めによるので、必ず確認してください。
保険証券が見つかりません
なくても手続きできることが多いです。氏名と生年月日で契約を探してもらえます。「紛失しました」と伝えれば案内してもらえます。
死亡診断書はコピーで請求できますか
会社によって扱いが分かれます。24社中6社はコピーで請求できると明記し、6社は契約からの期間などの条件つきでした。連絡したときに確かめてください。いずれにしても、役所へ出す前にコピーを何枚も取っておいてください。
いつ振り込まれますか
多くの会社は、書類が届いてから5営業日以内と約款で定めています(24社中18社)。共済は8日〜10営業日のところもあります。内容の確認が必要な場合や、受取人が複数いる場合は、もっとかかります。葬儀費用に充てるなら、時間を見込んでください。
税金はかかりますか
契約の形によって、相続税・所得税・贈与税の3つに分かれます。いちばん多いのは相続税のパターンで、この場合は非課税の枠があります。
贈与税になるのはどんな場合ですか
保険料を払った人・被保険者・受取人の3者がすべて別の場合です。税の負担がいちばん重くなることがあります。生前に契約の形を確かめておく値打ちがあります。
相続放棄しても生命保険は受け取れますか
受け取れます。受取人が指定されている保険金は受取人固有の財産で、相続財産ではないためです。ただし税金の計算では扱いが変わります。
どこの保険に入っていたか分かりません
まず通帳の引き落としの履歴を1年分さかのぼってください。それでも分からなければ、生命保険協会の照会の制度が使えます。契約の有無だけが分かる仕組みです。
まず何から始めればよいですか
保険会社へ電話を1本かけることからです。書類集めは、届いた案内を見てから始めれば間に合います。証券が見つからなくても、名前で探してもらえます。

死亡保険金の請求で押さえること

要点

  • 死亡保険金は請求しないと支払われません
  • 期限は原則3年(かんぽ生命は実質5年)。ただし過ぎても諦めないでください
  • 支払いは書類が届いてから5営業日以内の会社が多数。当日払いの仕組みがある会社もあります
  • 受取人が先に亡くなっていれば、その相続人が受け取ります
  • 証券が見つからなくても氏名と生年月日で探してもらえます
  • 死亡診断書は、役所へ出す前にコピーを取っておいてください
  • 税金は相続税・所得税・贈与税の3つに分かれます
  • 相続放棄をしても、保険金は受け取れます
  • 契約が分からないときは、照会の制度が使えます

生命保険の請求では、早く連絡することだけが大事です。書類集めは、案内が届いてからで間に合います。まずは電話を1本。証券が見つからなくても、名前と生年月日で探してもらえます。そして、どこの保険か分からないなら、通帳の引き落としを1年分さかのぼってください。たいていは、そこに答えが書いてあります。

本記事は、法令および関係する団体が公表している情報をもとに、一般的な進め方として整理したものです。独自調査は、2026年9月28日に日本生命・第一生命・明治安田生命・住友生命・大同生命・太陽生命・富国生命・朝日生命・大樹生命・ソニー生命・メットライフ生命・アフラック・プルデンシャル生命・オリックス生命・ライフネット生命・SBI生命・楽天生命・アクサダイレクト生命・第一フロンティア生命・かんぽ生命・JA共済・こくみん共済coop・都道府県民共済(埼玉県民共済)・コープ共済の約款、ご契約のしおり、よくある質問、請求の案内を確認した結果です。必要とされる書類、受取人の取り扱い、支払いまでの日数、免責の事由は、保険会社や契約している商品の約款によって異なります。制度や法令も改正されることがあります。実際に請求される際は、契約している保険会社の案内をご確認ください。税金の取り扱いについては、税務署または税理士にご相談ください。

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