終活アドバイザーの資格は役に立つ?費用の内訳と有資格者の本音

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終活の資格を調べると、まず名前が挙がるのが終活アドバイザーです。通信講座で取れて、受験のための実務経験も要りません。ただし、申し込む前に知っておいたほうがよいことがいくつかあります。受講料のほかに資格登録の入会金と年会費が別にかかること。そして、取得しても独占できる業務はないこと。以下では資格の中身と費用の構造を整理し、実際に取得した方に伺った本音もあわせて載せています。

結論

  • 終活アドバイザーは民間資格。国家資格ではない
  • 費用は「受講料」だけではない。資格登録の入会金と、毎年の年会費がかかる
  • 難易度は高くない。通信講座の修了課題として受けられる
  • この資格がなければできない業務はない。ここを誤解しないこと
  • 向いているのは本業に足す人と家族のために知識を持ちたい人
  • 資格を取らずに知識だけ得る方法もある。目的から逆算して決めてください

目次

  1. 終活アドバイザーとはどんな資格か
  2. 費用の構造(受講料以外にかかるもの)
  3. 学ぶ内容・学習期間・難易度
  4. 他の終活系資格との違い
  5. 取ると何ができて、何ができないのか
  6. 有資格者インタビュー(取得のきっかけから、その後の活動まで)
  7. 向いている人・向いていない人
  8. 申し込む前に確認する7項目

終活アドバイザーとはどんな資格か

資格の区分民間資格(国家資格ではない)
認定NPO法人が監修する資格として運営されている
取得方法通信講座を受講し、修了課題として検定を受ける
受験資格実務経験などの要件はない
学ぶ中心エンディングノートを軸に、終活全般の相談に応じられる知識
独占業務ない

いちばん誤解されやすいところ

「終活アドバイザーでなければできない仕事」というものは存在しません。相続の相談に乗ることも、遺言書の作成を代理することも、この資格では認められません。それらは弁護士・司法書士・行政書士・税理士といった国家資格を持つ人の領域です。終活アドバイザーの役割は、専門家につなぐ前の「入口」に立つことだと理解するのが正確です。

費用は「受講料」だけではありません

費目いつ払うか見落としやすさ
通信講座の受講料申し込み時(一括または分割)-
資格登録の入会金検定に合格したあと見落としやすい
年会費毎年最も見落としやすい
分割払いの手数料分割を選んだ場合総額が上がる

※ 金額は改定されることがあるため、本記事では掲載していません。必ず講座と協会の公式情報で最新の金額をご確認ください。

「講座を修了すれば終わり」ではありません

検定に合格しただけでは、名乗れる状態になりません。協会に資格登録をして初めて認定されます。そして登録を維持するには年会費を払い続ける必要があります。取ったあとも維持費がかかる資格です。取ったあと使う予定がないなら、この点は判断材料になります。申し込む前に、受講料・入会金・年会費の3つを合計して考えてください。

学ぶ内容と学習期間

分野扱う内容の例
エンディングノート書き方、何を書くか、家族への渡し方
お金と資産財産の把握、年金、保険の基礎
相続法定相続人と相続分、遺言書の種類
医療と介護介護保険の仕組み、施設の種類
葬儀とお墓形式の違い、供養の種類
住まい高齢期の住み替え、バリアフリー
  • 標準の学習期間は数か月とされている(通信講座のため、自分のペースで進められる)
  • 添削課題が複数回あり、その最後が検定課題を兼ねる形
  • 会場に行く必要がなく、自宅で完結する
  • 教材はエンディングノートを軸に構成されている
  • 法改正の影響を受ける分野が多いため、取得後も情報の更新が要る

難易度はどれくらいか

「落とすための試験」ではありません

検定は通信講座の修了課題として受ける形になっており、教材を見ながら取り組めます。分からないところを調べ直してから提出できるため、きちんと講座を受けていれば、難易度で悩む種類の資格ではありません。逆にいうと、合格そのものに価値を見いだすのではなく、学ぶ過程に価値を置く資格だといえます。

他の終活系資格との違い

比べる点終活アドバイザー他の終活系資格に多い形
資格の区分民間資格同じく民間資格
取得の形通信講座通学の講習+検定、通信講座など
学ぶ軸エンディングノート終活全般、葬儀・供養寄りなど団体による
更新・維持年会費がかかる更新料がかかるものが多い
独占業務なしなし
取得後の求人この資格に絞った求人はほぼない同様

選ぶ基準は「難易度」ではなく「学ぶ軸」です

終活系の資格はいずれも民間資格で、独占業務はありません。したがって「どれが上か」という比べ方には意味がありません。比べるなら「何を軸に学ぶか」です。エンディングノートを中心に学びたいのか、葬儀や供養の実務を学びたいのか。目的が決まっていないまま比較を始めると、いつまでも決まりません。複数の資格の違いは、当サイトの比較記事にまとめています。

取ると何ができて、何ができないのか

できるようになること

  • 終活の全体像を体系的に説明できる
  • エンディングノートの書き方を案内できる
  • 相談を聞き、論点を整理できる
  • どの専門家につなぐべきか判断できる
  • 本業の会話に終活の話題を足せる

できないこと

  • 報酬を得て法律事務を扱うこと
  • 遺言書の作成を代理すること
  • 相続税の申告を代理すること
  • 登記の申請を代理すること
  • この資格だけで就職すること

ここを踏み外すと法律に触れることがあります

報酬を得て法律事務を扱うことは、弁護士法などで制限されています。「終活アドバイザーだから遺言書を作ってあげる」は、やってはいけない領域です。資格で学ぶのは、むしろ「ここから先は専門家の仕事だ」と見分ける力です。この見分けができること自体が、相談を受ける側にとって最も価値があります。

有資格者インタビュー

取材について

  • お話を伺った方:みゆき@終活アドバイザーさん
  • 取材方法:X(旧Twitter)のダイレクトメッセージにて
  • 取材時期:2019年
  • 掲載にあたり、ご本人の許可をいただいています

※ 以下、回答はすべて原文のまま掲載しています。取材当時の内容であり、現在の状況とは異なる場合があります。

資格を取得したきっかけ

Q.「終活アドバイザー」の資格を取得したきっかけを教えていただけますか。

みゆき@終活アドバイザーさん

前職を退職し、専業主婦をしている時に、何か生活に役に立つ資格取得の勉強をしようと思い、検索をし自分の中にひっかかったので、ユーキャンさんで勉強をして取得しました。

ここに注目してください

「仕事にするため」ではなく「生活に役に立つ資格」として選ばれている点です。これは終活系の資格に共通する入り方で、実際に多いのは、まず自分と家族のために学ぶという動機です。仕事に直結させるつもりで取ると、後述する「収入」の話で戸惑うことになります。

なぜ終活アドバイザーを選んだのか

Q.「終活ガイド」など他の資格もある中で、なぜ「終活アドバイザー」を選んだのでしょうか。

みゆき@終活アドバイザーさん

取得をしたのが、2017年です。
当時は今ほど、終活終活と話題になっていなかったと記憶しています。
Web検索で一番ヒット率が高く、一番メジャーな通信教育で取得できたからでしょうか。

「調べて一番出てきたから」という選び方

正直な回答だと思います。そしてこれは多くの人が実際にやっている選び方でもあります。ただし、いまは資格の種類が当時より増えています。検索の上位にあるかどうかではなく、「何を軸に学びたいか」で選ぶほうが、結果として納得できます。

資格を取ってみた感想

Q.実際に「終活アドバイザー」の資格を取ってみた感想を聞かせていただけますか。

みゆき@終活アドバイザーさん

母の介護と、父の死から、見ようとしていた終活でしたが、勉強をしてみると年齢に関係なく自分を見直すという意味で終活を考えるようになったと思います。

「年齢に関係なく自分を見直す」

終活を高齢者のものと考えていると、この視点は出てきません。実際に学んだ人から出てくる感想として、繰り返し語られるのがこの点です。やっている作業は、使っていない契約を切り、財産を把握し、希望を言葉にすること。どれも、いま生きている自分の生活を整える作業でもあります。

取得後の活動

Q.お持ちの資格に関して、主な活動などを聞いてもよろしいでしょうか。

みゆき@終活アドバイザーさん

整理収納アドバイザー2級、ライフオーガナイザー2級、福祉住環境コーディネーター3級を取得しており、今、福祉住環境コーディネーター2級の勉強中です。

今現在は、メインで終活に関係ない仕事をしているので(笑)特別、終活での活動はしておりません。

ただ、終活アドバイザー仲間もおりますので、その活動に参加させていただいたり、お友達や、ご近所(なかなかの高齢者率の高い地域なので)の方に世間話程度で相談にのったり、話を聞いたりしているぐらいです。

この回答が、いちばん実態を表しています

「特別、終活での活動はしておりません」。これは資格の価値が低いという意味ではありません。終活系の資格は、それ単独で仕事になるものではないという現実を、率直に語っていただいたものです。
一方で、「ご近所の方に世間話程度で相談にのったり、話を聞いたり」という部分こそが、この資格の本来の使われ方です。専門家に行くほどではないけれど誰かに聞きたい。その段階の人にとって、身近に知識を持った人がいることの価値は小さくありません。

ご自身にとって終活とは

Q.最後にお聞きします。ご自身にとって終活とは。

みゆき@終活アドバイザーさん

母が69歳の時にクモ膜下出血で倒れてしまい自分の意思を伝えることができなくなりました。もっと色々教えてもらっていたらよかったと思うことも多いです。

父は母の介護を私としながら、常に口頭で自分が死んだ時にはこうしてくれ、ああしてくれと、伝えてくれていたので、亡くなった時にその思いを叶えることができました。

その経験を踏まえて、自分の意思を残された家族に伝えたり、自分の思いだけでは迷惑をかけてしまうこともあるとわかってきたので、そういう体験から色んな人に、時には真剣に、時には気軽に終活を考えてもらえたら良いなぁと思っています。

答えになっていないかもしれないですが。

同じご家庭で、正反対の結果が起きています

お母様は倒れて意思を伝えられなくなった。お父様は日ごろから口頭で伝えていたので、希望を叶えられた。
この対比が、終活のすべてを言い表しています。立派なノートを作ることが目的ではありません。伝わっているかどうかだけが結果を分けます。しかも、伝える機会は前触れなく終わることがあります。

インタビューから読み取れる3つのこと

  1. 取得の動機は「仕事」ではなく「生活」だった終活系の資格は、まず自分と家族のために学ぶ人が多数です。仕事に直結させるつもりで取ると、期待とずれます。
  2. 取得後、資格単独で活動している人は多くない本業を持ちながら、身近な人の相談に乗るという使われ方が現実的です。「ご近所に相談できる人がいる」という価値は、統計には出ませんが小さくありません。
  3. 学ぶきっかけは、たいてい身近な出来事親の介護、親との死別、自分の入院。そのときに「もっと聞いておけばよかった」と思った経験が、行動の出発点になっています。

収入になるのか

期待現実
この資格で就職できるこの資格に絞った求人はほとんどない
取ればすぐ相談料が入る自分から動かないかぎり収入は発生しない
独立できる独立するなら、別に武器が要る
本業に足せるここは実際に機能している
家族のために使える最も確実に役立つ使い道

「資格を取れば収入になる」という前提では申し込まないでください

終活系の資格を扱う広告のなかには、収入や活躍の可能性を強調するものがあります。実際には、この資格に絞った求人はほとんどありません。取得した人の多くは本業を持っており、そのスキルアップとして学んでいます。目的が「収入」なら、期待した結果にならない可能性が高いことを、先に知っておいてください。この点は、当サイトの第2弾インタビューでも同じ趣旨の証言が得られています。

終活アドバイザーが受ける相談の実際

資格を取ったあと、どんな相談が来るのか。取材や公開されている事例から見えてくる傾向を整理しました。

よく来る相談アドバイザーができること専門家に渡すべき場面
何から始めればいいか分からない全体像を示し、順番を提案する-
エンディングノートが書けない項目を絞って一緒に埋める-
親が終活の話に応じてくれない切り出し方を一緒に考える-
遺言書を作りたい種類と違いを説明する作成は公証役場・専門家へ
相続でもめそう論点を整理する弁護士へ
相続税がかかるか知りたい基礎控除の考え方を説明する税理士・税務署へ
不動産の名義を変えたい必要になる手続きを伝える司法書士・法務局へ
施設を探している種類の違いを説明する地域包括支援センターへ

右の列があることが、この資格の価値です

「自分でやってはいけない場面を知っている」。これが学ぶ意味です。知識のない人ほど、善意で踏み込んでしまいます。論点を整理して適切な窓口へ渡す。この一往復ができるだけで、相談した人の時間と費用は大きく減ります。

学んだ知識は何年もつのか

分野変わりやすさ更新の目安
相続の期限(3か月・10か月など)変わりにくい-
相続登記・遺言書の保管制度近年変わった法務局の情報で確認
相続税の控除・特例改正されることがある国税庁の情報で確認
介護保険の負担割合・上限見直される市区町村で確認
年金の手続き変わることがある年金事務所で確認
葬儀・お墓の形式ゆるやかに変化-
自治体の終活支援制度増えている市区町村で確認

取ったときの知識のままにしないでください

終活が扱う分野は、法改正の影響を受けるものが多くあります。数年前に学んだ内容をそのまま人に伝えると、間違ったことを言ってしまう可能性があります。金額・期限・要件にかかわる話をするときは、必ずその場で官公庁の最新情報を確認する習慣をつけてください。これは資格の有無に関係なく必要なことです。

取得までの流れ

やること確認しておくこと
1目的を決める(仕事/家族のため/肩書き)ここが決まらないと選べない
2費用の総額を計算する受講料+入会金+年会費
3講座に申し込む分割にした場合の総額
4教材で学習し、添削課題を提出する標準の学習期間
5修了課題(検定)を提出する教材を見ながら取り組める
6協会に資格登録するここで入会金がかかる
7認定を受ける維持には年会費が必要

向いている人・向いていない人

向いている人

  • 介護・医療・保険・不動産など本業がある
  • 親の終活を手伝う立場にある
  • 自分と家族のために体系的に学びたい
  • 地域で高齢者と接する機会が多い
  • 独学だと続かないので講座の形がほしい

向いていない人

  • この資格だけで収入を得たい
  • 就職や転職に直結させたい
  • すでに士業の資格を持っている
  • 知識だけほしくて、認定は要らない
  • 年会費を払い続けるつもりがない

資格を取らずに知識だけ得る方法

方法内容費用
自治体のエンディングノート市区町村が配布しているものを使う無料のことが多い
自治体の終活セミナー社会福祉協議会や地域包括支援センターが開催無料のことが多い
官公庁の情報相続・年金・介護保険は各省庁のページが確実無料
市区町村の無料法律相談相続や遺言について弁護士に直接聞ける無料
問題を解いて確認する知識の抜けを見つけるのに向く無料

目的が「家族のため」なら、資格は必須ではありません

認定を受ける必要があるのは、肩書きとして名乗る場面がある人です。そうでなければ、無料で得られる情報でも実用上は足ります。「資格を取ること」と「知識を持つこと」を分けて考えてください。そのうえで、講座という形があったほうが続くという方には、通信講座は合理的な選択です。

申し込む前に確認する7項目

  • 受講料・入会金・年会費の合計はいくらか
  • 分割払いにした場合、総額はいくら上がるか
  • 資格登録をしないという選択はできるか(その場合どうなるか)
  • 登録を維持しなかった場合、名乗れなくなるのか
  • 標準の学習期間を過ぎた場合、サポートは受けられるか
  • 教材の内容が最新の制度に対応しているか
  • 自分は何のために取るのか(仕事/家族のため/肩書き)

7番目を先に決めてください

目的が決まっていないと、どの資格を選んでも「これでよかったのか」が残ります。仕事に足すのか、家族のために学ぶのか、名乗る必要があるのか。この3つのどれかを先に決めれば、資格を取るかどうかも、どれを取るかも、自然に決まります。

取ったあとの活かし方

  • まず自分のエンディングノートを完成させる学んだことを自分に適用するのが、いちばん定着します。
  • 親に一項目だけ書いてもらう「かかりつけの病院と飲んでいる薬」から。ここは断られにくい入口です。
  • 本業の会話に足す介護・保険・不動産などの仕事なら、その場で使える知識になります。
  • 身近な人の相談を聞く解決しようとせず、論点を整理して専門家につなぐ。ここが本来の役割です。
  • 情報を更新し続ける相続や登記のルールは変わります。取ったときの知識のままにしないでください。

終活アドバイザー資格の疑問

終活アドバイザーは国家資格ですか。
いいえ、民間資格です。NPO法人が監修する資格として運営されており、通信講座を受講して修了課題としての検定を受ける形で取得します。この資格がなければできない業務はありません。
費用はいくらかかりますか。
金額は改定されることがあるため本記事では掲載していませんが、費用の構造は「受講料+資格登録の入会金+毎年の年会費」です。受講料だけを見て判断しないでください。とくに年会費は登録を続けるかぎりかかり続けます。正確な金額は講座と協会の公式情報でご確認ください。
難易度はどれくらいですか。
高くありません。通信講座の修了課題として受ける形で、教材を見ながら取り組めます。分からないところを調べ直してから提出できるため、講座をきちんと受けていれば難易度で悩む種類の資格ではありません。
どのくらいの期間で取れますか。
標準の学習期間は数か月とされています。通信講座なので自分のペースで進められます。会場に行く必要はなく、自宅で完結します。
この資格で就職できますか。
難しいのが実情です。この資格に絞った求人はほとんどありません。取得した方の多くは本業を持っており、そのスキルアップとして学んでいます。就職や収入を目的にすると、期待とずれる可能性が高いとお考えください。
取ったら相続の相談に乗れますか。
話を聞いて論点を整理することはできますが、報酬を得て法律事務を扱うことはできません。遺言書の作成代理、相続税の申告代理、登記の申請代理はいずれも国家資格を持つ人の領域です。この資格で学ぶのは「どこから先が専門家の仕事か」を見分ける力だと考えてください。
他の終活系の資格とどう違いますか。
いずれも民間資格で独占業務はないため、「どれが上か」という比べ方には意味がありません。違うのは学ぶ軸です。終活アドバイザーはエンディングノートを中心に据えています。葬儀や供養の実務を学びたいなら、別の資格のほうが合う場合があります。
年会費を払わないとどうなりますか。
一般に、登録を維持しなければ資格者として名乗れなくなります。取ったあと使う予定がない場合、この維持費は判断材料になります。詳しい取扱いは協会の規定でご確認ください。
資格を取らずに知識だけ得る方法はありますか。
あります。自治体が配布しているエンディングノート、社会福祉協議会や地域包括支援センターの無料セミナー、官公庁の情報、市区町村の無料法律相談など、無料で得られるものが多くあります。目的が「家族のため」なら、資格は必須ではありません。
50代からでも取れますか。
取れます。受験資格に年齢や実務経験の要件はありません。むしろ親の介護や相続を実際に経験している世代のほうが、学んだ内容が自分ごとになりやすいという面があります。
取ってよかったと言う人は、何がよかったと言いますか。
今回のインタビューで印象的だったのは「年齢に関係なく自分を見直すという意味で終活を考えるようになった」という言葉でした。また「ご近所の方に世間話程度で相談にのったり、話を聞いたり」という使われ方も語られています。専門家に行くほどではないが誰かに聞きたい、という段階の人を支える役割です。
結局、取るべきですか。
目的次第です。本業に足したい、家族のために体系的に学びたい、独学だと続かない。こうした場合は合理的な選択です。収入や就職が目的なら、期待した結果にならない可能性が高いのでおすすめしません。知識だけほしいなら、無料の手段で足ります。先に目的を1つ決めてから、申し込むかどうかを判断してください。

まとめ|「何のために取るか」を先に決める

終活アドバイザーは、通信講座で無理なく取れる民間資格です。難易度は高くなく、実務経験も要りません。学ぶ内容も、エンディングノートを軸に終活の全体像をひととおり押さえられる、よくできた構成になっています。

ただし、申し込む前に2つだけ確認してください。ひとつは費用の構造です。受講料のほかに、資格登録の入会金と、毎年の年会費がかかります。受講料だけを見て判断すると、あとで想定と違ってきます。

もうひとつは、この資格に独占業務がないということです。取得しても、報酬を得て遺言書を作ったり相続税の申告をしたりはできません。むしろ学ぶべきは「どこから先が専門家の仕事か」を見分ける力で、これができること自体に価値があります。

今回お話を伺った方は、「特別、終活での活動はしておりません」と率直に答えてくださいました。その一方で、ご近所の方の話を聞いたり、相談にのったりしているとも話されています。これが、この資格のありのままの姿だと思います。収入や肩書きを期待すると外れますが、自分と家族、そして身近な人のためなら、確かに役に立つ。目的を1つ決めてから、判断してください。

最後に、インタビューでいちばん心に残った部分をもう一度。意思を伝えられなくなったお母様と、日ごろから口頭で伝えていたお父様。同じご家庭で、正反対の結果が起きています。立派なノートを作ることが目的ではありません。伝わっているかどうかだけが、結果を分けます。

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本記事のインタビュー部分は、2019年にご本人の許可を得て掲載したもので、回答は原文のまま再掲しています。取材当時の内容であり、現在の状況とは異なる場合があります。資格に関する記述は、編集部が公開情報をもとにまとめた一般的な整理です。受講料・入会金・年会費などの金額、学習期間、検定の実施方法は改定されることがあるため、本記事では金額を掲載していません。必ず講座および認定団体の公式情報で最新の内容をご確認ください。終活アドバイザーは民間資格であり、この資格によって独占的に行える業務はありません。報酬を得て法律事務・税務・登記を扱うことは、弁護士法・税理士法・司法書士法等により制限されています。相続・遺言・税務に関する具体的な手続きは、弁護士・司法書士・行政書士・税理士等の専門家、または市区町村の無料相談窓口にご相談ください。

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