本ページはプロモーションが含まれている場合があります。
近年は従来の銀行とは別で、利用にIDやパスワードが必要となるネット銀行の預金口座を持っている人も多いです。
終活でネット銀行を整理する場合、どんな方法がいいのでしょうか。
また、注意することはどんなことなのか?
この記事では終活におけるネット銀行の整理にスポットをあてて、わかりやすく解説&紹介しています。
目次
はじめに
本題の前に、まずはネット銀行(ネットバンク)について簡単に紹介していきたいと思います。
▼ネット銀行の基本情報
・実店舗を持たないことにより、振り込みやATM手数料など安く提供している
・取引履歴照会においても従来のような通帳記帳で確認でなく、パソコンやスマホからWEB上で確認が可能
・実店舗を持つ一般的な銀行は基本的に平日9時~15時が営業時間だが、ネット銀行は24時間365日いつでも好きなときに利用できる
ネット銀行について、従来の銀行との違いを中心にざっと紹介しましたが、上記はインターネットバンキングのサービスとなります。
インターネットバンキングとは?
インターネットを利用した銀行の金融取引サービスのことで、パソコンやスマホから利用できます。
インターネットバンキングはオンラインバンキングともいわれます。
具体的にいうと、銀行の窓口やATMに行かなくても自宅や外出先で、インターネットが繋がっている環境下ならパソコンでもスマホでも残高照会や振り込みなどのサービスを利用できます。
つまり、ネット銀行はインターネットバンキング専業の銀行ということになります。
ではネット銀行の利用・インターネットバンキングを利用したことがある人はどれ位いるのか?
マイボイスコム株式会社が2018年に実施した「インターネットバンキングの利用」に関するインターネット調査結果を引用紹介させていただきます。
※インターネット調査2018年1月1日~5日に実施、10,977件の回答
出典:マイボイスコム株式会社
調査結果を見ると、インターネットバンキングの利用経験者は2008年から減少傾向です。
とはいえ、2018年で「現在利用している」人が全体の61.4%なので、半数以上の人がインターネットバンキングを利用しているということになります。
年齢層まではわかりませんが、ネット銀行・インターネットバンキングを利用している人は結構な数いるということがわかります。
インターネットバンキング利用者が主に利用しているサービスについては
✔ 口座情報の照会・明細の確認
✔ 振り込み・送金
これらが各8割になるそうです。
ちなみに、「現在利用しているインターネットバンキング」として最も多かったのは「楽天銀行」だったようです。(51.7%の割合)
ざっとですが今回の本題に入る前に、ネット銀行について簡単に紹介いたしました。
ネット銀行を整理する理由
終活において「整理する」ことは実に様々あります。
例えば、終活.comでは「終活の三大整理」と名づけている「生前整理・老前整理・遺品整理」
ネット銀行の整理は終活の三大整理の中だと「生前整理・老前整理」になります。(遺品整理は残された家族または業者が行うため)
ただ、なぜ生前のうちにネット銀行の整理を行うのか?
疑問を抱かれる方もいると思います。
前述したように基本的にはネット銀行は便利なものですし、「何も生きてる間に無理に整理しなくてもいいんじゃないの?」と思う方もいることでしょう。
ネット銀行を整理する理由、それは
残された家族のため
これが一番の理由だと思います。
ネット銀行を整理するというのは、残された家族の負担を軽減させるための配慮です。
なぜなら、ネット銀行は基本的に「ID・パスワード」が必須で管理するものだからです。
ネット銀行やネット証券、仮想通貨取引所といったインターネット上のサービスの情報を確認するには全てパスワードが必要となります。
「口座名義人の自分だけが把握してたらいいんじゃない?」
と考える方もいると思いますが、目的が残された家族のためですので、整理しておくことが好ましいです。
もちろん一般的にパスワードなどの個人情報は周囲に教えるものではありません、これは皆さんも周知の通りだと思います。
ただ、ネット銀行の口座名義人が亡くなった場合、その本人しかID・パスワードがわからないため残された家族は困ってしまうことになります。
だからこそ、ネット銀行の整理は行う必要性があるということです。
簡単にできるネット銀行の整理方法
ネット銀行を生前のうちに整理する理由については、先ほど紹介した通り「残された家族が困らないようにするため」です。
では終活においてネット銀行の整理するには何をすればいいのでしょうか?
「ネット銀行の口座を解約」と考える方もいると思います。
複数口座がある場合、一つにまとめるというのも整理になります。
※断捨離という目線で考えれば口座解約も終活における1つの整理になりますが、今回紹介する整理の方法は口座解約ではありません
ここでネット銀行の整理で簡単にできる方法として紹介したいのが
銀行口座の一覧表を作る
ということです。
これは広くいうと「終活におけるお金に関する管理方法」でもあるので、従来の銀行の整理を行う際も一覧表を作るという形は同じです。
従来の銀行・ネット銀行に分け隔てなく、複数口座を所有していればいるほど、把握から行うということになります。
極端にいうと、紙一枚にネット銀行の名称・ログイン情報を書くだけでも大丈夫です。
残された家族からすると、故人のネット銀行のログイン情報がある・なしでは負担を考えるとかなりの差があるといわれています。
・エンディングノートに書いておくのが好ましい
・ログイン時のパスワード(ログインパスワード)に関してはエンディングノートとは別の書類などに書き残す
≪エンディングノートに書いておく内容は?≫
・利用しているネット銀行名
・ログイン情報(IDとネット銀行URL情報)
※ネット銀行の財産を相続対象にするためには遺言書に書いておくのが一番だともいわれています
▼実際のエンディングノートでの例
上の画像はエンディングノートの中でも人気の「コクヨの終活ノート」の実際のページになります。
紙一枚などに書くのとは違ってエンディングノートの場合は書く項目があらかじめ用意されているので、項目ごとに記入するだけです。
「こんな感じで書くのか」というのはわかっていただけたかと思いますが、下記事で終活.comが実際に「コクヨの終活ノート」を購入して実際に書いてみたりした内容となっているので、参考になれば幸いです。
ネット銀行の相続について
ネット銀行は基本的に預金通帳が従来の銀行のように無いため、名義人が生前の間に家族へ伝えていないと当人が亡くなった場合、相続における財産調査で発見されにくくなります。
以下、ネット銀行の相続について参考として、ジャパンネット銀行の相続手続きの流れを引用紹介させていただきます。
出典:ジャパンネット銀行
※相続の手続きの流れ・用意する書類は被相続人(亡くなった人)の取引状況や相続の取引状況や相続内容などにより異なることがあります
上図はあくまで相続手続きの流れの一例だと考え、まずは該当のネット銀行のカスタマーセンターなどお問い合わせ窓口に連絡するのがよいでしょう。
ちなみに、遺言書の有無によっても必要書類は各ネット銀行で異なる場合があります。
遺言書には種類があるため、家庭裁判所の検認手続きが必要になるケースなどあります。
遺言書について詳しくは下記事でまとめていますので、参考になれば幸いです。
このように、ネット銀行は相続にも関係してくることがあります。
残された家族がネット銀行口座を解約するのは大変な負担になります。
ネット銀行をお持ちの場合は生前のうちにエンディングノートに書いておくようにしておきましょう。
ネット銀行整理の注意点
従来の銀行も同様ですが、ネット銀行の預金口座は名義人が亡くなったという情報を知った時点で口座の凍結を行います。
預金口座が凍結されると、現金の引き出しや振り込みができなくなってしまいます。
そのため、葬儀費用分などある程度の現金を名義人は生前のうちに引き出しておく方もいます。
そういったことも踏まえ、ネット銀行の整理に関して幾つか注意点について紹介しておきます。
ネット銀行の整理において、注意点としては
・口座名義人による定期チェック
・詳細な使用用途を家族に伝えておく
この二点が注意点になりますので、順にそれぞれ見ていきましょう。
口座名義人による定期チェック
口座名義人による定期チェックとは、文字通り口座の名義人本人が定期的に口座一覧表をチェックすることです。
終活で自身の死後のため、残された家族のため、前述したように一覧表を作ります。
一覧表をずっとそのまま放置しておくのがダメということではないですが、定期的にチェックすることで更新事項など変更が必要な場合に役立ちます。
必要に応じて不要だと感じた口座の解約も行ったり、月1でとまでは言いませんが定期的にチェックするようにしておくとよいでしょう。
使用用途を家族に伝えておく
使用用途を家族に伝えておくというのは、ネット銀行が何の支払いに使用しているのか?
というのを把握・周知することです。
一覧表とあわせてやっておくことで、名義人の亡くなった後で残された家族が困らないようになります。
例えば口座名義人が契約していたマンションなどの家賃支払いに充てていると、最悪の場合は残された家族側に督促状が届いてしまうケースもあります。
そういったケースを未然に防ぐためにも一覧表とあわせて「口座の使用用途」も書くようにしましょう。
まとめ
終活でネット銀行を整理する方法や注意点について紹介しました。
ネット銀行を整理するというのは要約してまとめると
終活において銀行口座の一覧表を作ることは、残された家族への配慮になり、自身の口座の見直しも図ることにもなる
ということが今回の記事を通して理解していただけたのではないかと思います。
ネット銀行に限らずネット証券など、形として見えない口座が複数ある場合は「銀行口座一覧表」を作り、その口座の使用用途も書いておきましょう。
一覧表はエンディングノートに書くのが好ましいです。
※ログイン時のパスワードは別の書類などに書き残す
一覧の有無で残された家族の負担はグンと変わります。
今回、記事本文中でパスワードのことを少し書きましたが、パスワードの重要性についても知っておくべき情報などを下記事にてまとめています。
是非このあとお読みいただければと思います。