新型コロナウイルス感染症問題で思う「もしもの時」の終活

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今般、新型コロナウイルスのニュースを見ない日がなく、自粛要請等で「コロナ疲れ」という言葉も飛び交っている中で7都道府県(発令時)に緊急事態宣言が発令されました。
記事執筆時点(4月10日)、まだまだ1人1人が気を付けていないといけない日々が続いています。

こうした現況下、自身の「万が一」「もしもの時」に備えて、終活関連のことを考える方も一定数いらっしゃるのではないでしょうか。

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新型コロナウイルス感染症から考える葬儀のあり方について

 

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アイーン 涙

浅野忠信(@tadanobu_asano)がシェアした投稿 –

俳優・浅野忠信さんの公式Instagramより

緊急事態宣言が発令されるその少し前、「タレント」という肩書きより「コメディアン」「喜劇王」が最も似合う志村けんさんが亡くなられたことは、各界から多くの悲しみの声が寄せられました。

無論、志村けんさんのように著名な方だけでなく、人が亡くなるとその亡くなられた原因に皆さんそれぞれ思うところがあるのではないでしょうか。

新型コロナが原因で亡くなられた場合、二次感染の問題等からご遺体を、お顔を見ることもできないというのは遺族にとってどれほど辛いことか…
志村けんさんのお兄様も仰られていましたが、

・火葬に立ち会うことができない
・故人との対面は荼毘に付されてお骨となってから

というのは、言葉に言い表せないほど心中察するにあり余ります。
志村けんさんが入院中、ご家族は隔離された場所からモニターで見ていたというのを一部報道で目にしましたが、お見舞いに行くことも困難なのかと。

同時に、「お通夜」や「お葬式」といった儀式の存在意義についても考えさせられた部分があります。
近年は葬儀・葬送形態の多様化もあり、家族身内だけの家族葬が首都圏を中心に増えていますが、改めてお通夜や葬儀の意味とは何か?

故人の最期のお顔を見たり、

手を握ったり、

火葬へのお見送りをしたり、

骨上げでお骨を拾ったり、

お通夜・お葬式というのは、残された家族の方が悲しみを乗り越えるために必要な儀式なのではと感じさせられました。

 

「WEB葬儀」は日本で今後広まるか

日本ではあまり知られていないかも知れませんが、2000年代初頭にアメリカのとある企業が葬儀の様子をインターネットで中継するというオンラインサービスを提供していました。

身内・ご友人等、葬儀に参列できない方は電子芳名帳に自身の名前を記入し、遺族へ向けてメールで弔辞・お悔やみを送信できるというものでした。

実際の葬儀の撮影はデジタルカメラで撮影・生中継(実際にオンライン中継で葬儀を観るにはパスワードが発行される)、同社は遺族側から葬儀の録画テープの依頼までされる形が多かったそうです。
その理由として、遺族側が「葬儀に参列できなかった方」に向けて郵送するためです。
※現在、同社およびサービスの詳細は不明

日本でも、葬儀・互助会大手「メモリード」「葬儀WEBトータルサービス」を2020年4月より無料で提供開始しています。

以下、同サービスに関して引用抜粋させていただきます。

新型コロナウイルス感染拡大防止のための外出自粛要請を受け、不要不急の外出を避ける傾向にありますが「大切な人」・「お世話になった人」の葬儀参列を自粛すべきか悩む人も多いのではないでしょうか。
メモリードでは、WEB上で故人様を偲び、哀悼の気持ちを表すことができ、会葬したくても遠隔地にいるため、あるいは体が不自由なために参列できない方に対し、「ライブ配信」という形でお別れができる場をお作りしたWEBサービスをお客様に提供していきます。

メモリード公式サイトより引用

※サービスの提供はメモリード各施設を利用される方が対象となります

こうした時代や状況に合わせた新たなサービスは今後の動向に注目したいところです。
「葬儀WEBトータルサービス」について詳しくはメモリード公式サイトにてご確認ください。

 

「もしもの時」は、いつやって来るかわからない

老若男女問わず、国民の人気者だった方の死は新型コロナウイルスの脅威を再認識し、より気を引き締めて考えなければいけないと感じた方は多いのではないかと思います。
「テレビに出ているのが当たり前」だった方が亡くなられると、家族身内でなくとも何処か心に穴が開いたような大きな喪失感に見舞われてしまうということも多くの方々が感じたのではないでしょうか。

「日々の当たり前」「当たり前の暮らし」が予定調和な形ではなく突然消えてしまったら、日々の生活に何らかの変化が起きるものです。

志村けんさんのご逝去以降、今日までに東京都では日々の新型コロナウイルス感染者数が100人を超える等、その猛威を思い知らされるばかりです。(実検査数は明かされていませんが)
加えて緊急事態宣言の発令は、該当の都道府県以外の方々にとっても「もう他人事じゃないと考える方は増えたと思います。

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終活の捉え方

こと終活においては、今般の新型コロナウイルス問題に限らず

「終活と称していくら生前に整理や準備をしていても、いつ・どんな形で最期となるのかわからない、終活なんて意味がない」
「いつどんな形で最期の形が来るのかわからないからこそ、遺言を残す等やっておくべき」

といったように、二極化される節があるかと思います。

終活は死を連想されるテーマでもあるため、ネガティブな印象を持たれがちな面もあります。

ですが実際に終活をされている方は、ポジティブだからこそ終活をはじめた・家族が大切だから終活をはじめたという方が多いようにに見受けられます。

これは当サイトが終活に関する総合情報サイトだからといって、都合の良い解釈として捉えているわけではありません。
日々のお問い合わせ等からも、前向きな思いで終活されている方・終活を考えている方は多くいらっしゃいます。

ここ近年は「おひとりさま」と呼ばれる独居世帯は増加傾向にあります。
身寄りのない一人暮らしの高齢者等を対象とした終活サービスも並行して増えつつあります。

関連記事

新型コロナウイルスの脅威は緊急事態宣言が発令された今、皆さんが現状をわかっているかと思います。
「他人事ではない」と感じたその時、自身に置き換えて「もしもの時」を意識する時だともいえます。

『自分自身のための終活』
『大切な家族のための終活』

どちらも終活であることには変わりありません。

 

エンディングノートや遺言書は「もしもの時」のためにある

終活のタイミングは今般の新型コロナ問題に限らず人生観や死生観をふと考える際など、人それぞれだと思います。
重要なのは終活について考えた際、自身に見合った形の終活として行っていけるのが理想的です。

自身に関することや家族への思いを形に残すために「エンディングノート」があります。
⇒ エンディングノート関連記事

しかし、エンディングノートには法的な効力がありません。

例えば自身が所有する土地・不動産などの相続のことを書き残す場合、少なからず法的な問題も出てくるケースも多くあります。
後々の家族のことを考え、法的な効力を持たせるなら「遺言書」を書いておくようにすることが好ましいです。

「遺言書」を詳しく

 

自粛期間をポジティブに

前述したように終活をはじめた方は前向きでポジティブかつ、現状として終活はブームの中にあるとは思いつつも

「コロナ禍で暗いニュースばかりの中で終活なんてもっと暗くなるのでは?」

といった声もあるかと思います。
あって然りです。

日々の生活がテレビだとするならば、終活はYouTubeのような立ち位置なのではないかと考えています。

”YouTubeのように観たい人だけが観る”ではありませんが、終活という1つのコンテンツに興味がある・気になる方が各々番組を持ち、配信している。
そんな形が終活というコンテンツの現状の立ち位置と似ているように思います。

ちなみにYouTubeといえば、コロナ禍で気分が落ち込んでいる・気が滅入っている方が増えつつある中、著名なユーチューバー等が様々なコンテンツを配信しています。

YouTube Japan公式チャンネルでは「#家で一緒にやってみよう YouTube には家にいながら体験できる動画が盛りだくさん。 今日は家で何しよう?」といった紹介動画が公開されています。
中でも「PPAP」で世界的に知られることになった「ピコ太郎(PIKOTARO)」さんの”PPAP-2020-”は話題となっていて、ニュース等でも取り上げられました。

動画の内容は新型コロナウイルスの感染拡大を防ごうと、基本的な対策でもある手洗いをテーマにした内容で、日本ユニセフ協会など専門分野の方からも次のように紹介しています。

新型コロナ禍で暗いニュースが続く中、こうした一人一人の素敵な行動・活動はまさに日本人の良いところが表れている気がします。
気落ちしそうな時ほど、明るく前向きな気持ちを保っていたいものです。

YouTubeでは他にもアスリートやモデルの方が自宅でできるトレーニング・フィットネス動画をUPしたり、外食もままならないことから自宅での料理レシピを公開したり、クスッと笑えて気分が明るくなれる動画なども皆さん公開されています。

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編集後記

この記事は終活.comによって2020年4月10日に執筆されたものです。

新型コロナ禍を受け、終活・「もしもの時」を意識し始めた方々も編集部周囲でちらほら(年齢は40代)と出てきました。

”不要不急の外出は自粛”が続くことで仕事の問題や生活に支障をきたし、あるいは家庭のこと等、様々な諸問題によるストレスからイライラする方もいらっしゃるかも知れません。
自粛が続く現状ではありますが、こんな時こそあらゆる有事に想定してじっくり考える時間にするのも前向きでポジティブな活動ではないかと思います。

世界的な国難ともいえる今般の新型コロナ感染症、その終焉はいつになるかはわかりませんが、無事に終息することを切に願うばかりです。

平和で笑える日々が戻ってくる日を心より。終活.com編集部-

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