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母子家庭や父子家庭で、お一人で子どもを育ててる方も沢山いると思います。
いわゆるシングルマザー(シンママ)やシングルファザー(シンパパ)の人たちです。
そのような方の中にも終活をしようと考えている方は多いと思います。
では、ひとり親の場合は、どのように終活を進めていけばよいのでしょうか。
家庭事情はそれぞれ異なるので、少し考えてしまう方もいると思います。
そこで今回は「ひとり親家庭の人が終活で考えるべきことは何か?」について紹介したいと思います。
目次
母子家庭(父子家庭)の終活とは
母子家庭(父子家庭)の終活とは、文字通り「母子家庭や父子家庭の人が行う終活のこと」です。
母子家庭や父子家庭の総称を「一人親家庭」や「単身世帯」といいます。
▼母子家庭とは?
母子家庭とは、母親とその子供の世帯のことで、母子世帯ともいいます。
また、親が母親一人であるため、母子家庭の母親を「シングルマザー(英語:single mother)」または略して「シンママ」と呼ぶこともあります。
▼父子家庭とは?
父子家庭とは、父親とその子供の世帯のことで、父子世帯ともいいます。
また、親が父親一人であるため、父子家庭の父親を「シングルファザー(英語:single father)」または略して「シンパパ」呼ぶこともあります。
単身赴任等で、一時的に世帯が離れている場合は一人親家庭に含まれません。
ひとり親になる理由は、各家庭によってそれぞれあると思います。
・離婚
・出生前後の死別
・未婚の出生
いずれにしても子供にとって、いざというときに頼れる親は一人ということです。
ですので、自身に何かあったときのために、シングルマザーやシングルファザーの人も終活をして備えておくことが大切です。
では、実際に終活をするときに考えるべきことは何か?
続いてはこちらについて紹介していきます。
母子家庭(父子家庭)の終活で考えるべきことは?
母子家庭(シングルマザー)や父子家庭(シングルファザー)の人が終活で考えるべきことは何か?
お墓や葬儀、生前整理や遺産相続についてなど、基本的なところは同じです。
しかし、ひとり親の場合は、何より子供のことを一番に考える必要があります。
ごく当たり前のように感じられますが、ひとり親の場合は両親が揃っている家庭以上に考えなければなりません。
特にお子さんが小さい場合は、将来を左右することにもなりますので真剣に考えておくようにしましょう。
ここで紹介するのは、以下の内容です。
・親権者について
・何かあったときのことを考えておく
・保険金受取人の確認
・お金関係について
・身の回りの整理について
・エンディングノートの作成
個々の事情により多少違いはありますが、上記の内容はとても大切です。
では、それぞれの内容を項目ごとに確認していきましょう。
親権者について
シングルマザーやシングルファザーの人が終活をする場合は、一番に子供のことを考えると思います。
そのとき、最優先で考えたいのが親権についてです。
親権(読み方:しんけん)とは、未成年の子供の監督や養育、財産管理や法律行為などの代理をする権利・義務のことをいいます。
そして親権を持つ人を親権者といいます。
一般的に親権者は母親と父親が該当しますが、ひとり親家庭の場合はどちらか一方しか親権を持つことはできません。
つまり、ひとり親家庭の場合は、親権者である親が亡くなると一時的に親権者が不在となってしまいます。
では、親権者はどうするのか?
親権者については、最終的に家庭裁判所が未成年後見人を選任し、その人が親権者の役割を補います。
未成年後見人(読み方:みせいねんこうけんにん)とは、未成年の子供の監督や養育、財産管理や法律行為などの代理をする人を指しています。
親権者と同様の権利・義務を持つため「親権者と未成年後見人の違いは?」と疑問を持つ人もいると思います。
二つの違いは簡単に紹介すると家庭裁判所の介入の有無です。
親権者の場合は、家庭裁判所へ連絡等する必要や監督を受ける立場にもありません。
未成年後見人の場合は、必要に応じて家庭裁判所へ連絡や相談をする必要があるほか、家庭裁判所から監督を受ける立場でもあります。
ここが両者の大きな違いとなります。
後見人は親族の中から選ばれることが多く、同居している親族がいる場合はその中から選任されることが多いようです。
しかし家庭裁判所が選ぶので自身が望む人物が後見人になるとは限りません。
また、元夫や元妻が「親権者の変更」申立を行った場合は、親族ではなく元夫や元妻が親権者になる可能性もあります。
親権者の変更とは、親権を持たないもう一方の親(元夫や元妻)が裁判所へ申立を行うことで親権を変更するものです。
ただし、申立を行っても裁判所が認めない場合は変更されることはありません。
親権者として適任であるか、などを見極めた上で変更の可否が決定されます。
裁判所が決めるといっても、中には元夫や元妻に親権を絶対に渡したくない方もいると思います。
ですのでひとり親の場合は、子供の親権者について考えることが非常に大切です。
では、自身が望む人を未成年後見人にするにはどうしたらよいのか?
自分自身で未成年後見人を指定する場合は、遺言書を残すことで問題を解決することができます。
遺言書(読み方:ゆいごんしょ)とは、簡単に紹介すると死後に自身の意思を残すための文書です。
書き方など細かな決まりもありますが、正式に作成された遺言書は法的効力を持っています。
遺言書といえば「遺産相続に関するもの」と捉えている人もいますが、遺産相続だけでなく、未成年後見人などを指定することも可能です。
そのため、遺言書により未成年後見人を指定することで、自身が望む人に子供を託すことができます。
未成年後見人は、未成年者の財産を管理することになります。
家庭裁判所が監督者であっても「未成年後見人の叔父が遺産を横領していた」というようなニュースも時々あります。
ですので、本当に信頼できる人を選ぶ必要があります。
「どこの大学を選んでもいいように十分な資金を残しておこう」
このように考えていても、人選を間違えてしまうと意味が無くなってしまいます。
親権者(後見人)選びは「子供の人生を左右するもの」なので、何よりも優先して考えるようにしましょう。
遺言書については、下の記事で紹介しています。
ひと言で遺言書といっても、いくつかの種類があります。
また、間違った書き方をしてしまうと無効になるケースもあるので注意が必要です。
下の記事では、遺言書の種類や書き方、書く際の注意点なども合わせて解説しているので、遺言書についてお調べの際は参考にしてみてください。
何かあったときのことを考えておく
はじめに紹介した「親権」については、早くに死亡してしまったことを考えてのことです。
しかし死亡以外にも病気や怪我で入院などしてしまうかもしれません。
このように何かあったときのことを考えておくのも大切です。
特にお子さんが小さい場合は、自分ひとりで生活することはできません。
実家住まいなどで同居してる人がいる場合は問題ありませんが、「親一人子一人で暮らしている場合」はしっかり考える必要があります。
・入院などした場合は誰に子供を預かってもらうのか
・緊急時の連絡先は誰にするのか
主に上記のことについて考えておくとよいでしょう。
病気や怪我は突然やってくるので選択肢をいくつか用意しておくのがよいと思います。
では、どのような選択肢があるのかいくつか見ていきましょう。
近くに両親や親族が住んでいるのなら、その人たちにお願いするのもよいと思います。
日頃から良好な関係を作り「何かあったときにお願いね」と伝えておくようにしましょう。
元配偶者と離婚後も良好な関係を築いているのであれば、元夫や元妻に一時的にお願いするのもひとつの選択肢です。
定期的に子供と会っている場合は、子供も安心するでしょうから有力な候補となります。
何より子どものことを一番に考えましょう。
頼れる親族がおらず、元配偶者とも険悪な関係である場合は、自治体に相談するようにしましょう。
短期間の入院でしたら、子育て支援の一環で「子どもショートステイ」というものがあるのでそちらを利用するのもよいと思います。
子どもショートステイとは、一時的に子どもを療養できなくなったときに利用できるもので、申請することで児童養護施設や乳児院で子どもを預かってくれます。
しかしショートステイとあるように期間は短く、1回につき7日間以内となっております。
長めの入院になる場合は、児童相談所へ相談することもあります。
他には里親制度を利用するのもよいと思います。
里親制度(読み方:さとおやせいど)とは、里親になることを希望する人に子どもの養育をお願いする制度です。
里親とは、様々な事情により家庭で生活できない子どもを自宅に迎え入れて養育する人のことをいいます。
養子縁組と混同されることもありますが、里親制度と養子縁組制度は異なるものです。
養子縁組を前提とした「養子縁組里親」という種類もありますが、長期入院等で預かってもらうのは基本的に「養育里親」という種類のものです。
また、子供が中学生や高校生など、ある程度の年頃なら緊急時の連絡先などを伝えておくようにしましょう。
保険金受取人の確認
離婚してひとり親になった場合は、保険金受取人を改めて確認しましょう。
保険金受取人は離婚しても自動で変更されることはありません。
そのため、婚姻中に加入した保険は元配偶者が保険金受取人となっているケースもあります。
元配偶者に遺産(財産)を相続する権利はありませんが、保険金は相続財産と異なる扱いとなっているため、保険金受取人が全て受け取ることになります。
仮に保険金受取人が前夫や前妻のままでしたら、残された子供に一銭も入ることはありません。
ですので婚姻中に契約した保険の受取人等を再度確認するようにしましょう。
お金関係について
終活をする上で、お金について考えるのはとても大切です。
・老後を有意義に過ごすために必要な費用
・介護を必要としたときの費用
・葬儀やお墓などにかかる費用
など、色々なところでお金について考えることができます。
しかし、ひとり親の場合は、それ以上に子供に関するお金を考えることが大事です。
まずは子供が成人するまでのお金についてです。
子供が成人するまで色々なお金がかかります。
食費はもちろんですが、医療費や教育費、年頃になれば携帯代やお小遣いなども考えないといけません。
もし、あなたの身に何かあったとき、これらの「子供が成人するまでのお金は十分にあるか」を考える必要があります。
親が二人いる場合は、もう一方が働きに出ればなんかとやっていけるかもしれませんが、ひとり親の場合は一人しかいません。
つまり、あなたに何かあったときに収入源が途絶えてしまう可能性があります。
このようなことがないように、保険への加入や貯蓄など、しっかりと対策をしておくことが大切です。
保険については後ほどもう少し紹介します。
また、お金の整理について考えておくのも大切です。
お金の整理とは、自身の保有する財産を把握したり、使っていない銀行口座等は解約しておくなどがあります。
自身の保有する財産をしっかり把握することで、お金について色々と考えやすくなります。
使っていない銀行口座を解約する理由は、死後の手続きに何かと手間がかかるからです。
故人の銀行口座からお金を勝手に引き出すことはできません。
基本的に口座名義人が亡くなると、銀行側は口座を凍結するからです。
これは財産を保護し、安全を守るために行われます。
最終的には遺族(相続人)が解約手続きをして、払い戻しを受けることになりますが、この手続きが何かと手間となります。
ですので使っていない銀行口座や小額残高がある放置気味の銀行口座は、生前のうちに解約などしてまとめておくとよいでしょう。
お金の整理をするときのポイントなどは下の記事で紹介しています。
「具体的にどのように進めていけばよいのか?」
などを項目ごとに紹介していますので、お金の整理をする際は参考にしてみてください。
子供が中学生や高校生の場合
子供がある程度の年齢に達しているのであれば
・保険関係の書類の保管場所
・家賃や公共料金など支払い関係のこと
・銀行口座に関すること
などを伝えておくといいでしょう。
保険関係の書類は手続き等に利用するでしょうし、公共料金は支払わないと突然止まってしまう可能性もあります。
そのようなことにならないように、日頃からできることはやっておくようにしましょう。
身の回りの整理について
終活をするにあたって、身の回りの整理は欠かせません。
終活で考えるべく身の回りの整理は「生前整理・老前整理・遺品整理」の3つの整理があります。
終活.comでは、この3つの整理を「終活の三大整理」と呼んでいます。
生前整理と老前整理は生前にやるものですが、これは遺産相続や遺品整理のときに遺族の負担を軽減する目的があります。
他には、年を取ると整理も大変になってくるので、元気なうちに身の回りを整理するという意味合いもあります。
親一人、子一人の場合は、遺品整理など行う人も少ないと思うので、この点もしっかり考えておくようにしましょう。
また、遺品整理について考えるときは、子供や親族に見られたくない、知られたくない物がある場合は、事前に処分するなど対策を取るようにしましょう。
生前整理は何から手を付けてよいかわからないことも多いと思います。
そういうときは下の記事を参考にしてみてください。
やり方や気をつけること、生前整理に役立つ本やアプリなどを紹介しています。
早いうちにできることはやっておくようにしましょう。
エンディングノートの作成
ひとり親家庭の人が終活をする場合に考えた方がよいポイントを紹介してきました。
これらの内容を自身で把握や行動することも大切ですが、中には残しておくべき情報もあります。
例えば先ほど紹介した「緊急連絡先」や「保険関係の保管場所」、「支払いに関すること」や「銀行口座に関すること」などがあります。
口頭で伝えることもできますが、これらをまとめて伝えるために、エンディングノートに記載しておくのもよいと思います。
エンディングノートとは、自身の情報や死後の希望、残された家族へメッセージを残すために作成するノートです。
「終活の内容を記録する」
「自身の本籍や病歴などの情報を記載する」
「葬儀やお墓の希望を記載する」
「残された家族へのメッセージを書く」
内容は人それぞれあると思いますが、終活をする上であると非常に便利なものとなっています。
自身でノートを準備して作成するのもよいですし、色々な項目が準備されているエンディングノートを購入するのもよいでしょう。
「おすすめのエンディングノート」では、ランキング形式で各種エンディングノートを紹介しているので参考にしてみてください。
注意点としてはエンディングノートと遺言書を混同しないようにしましょう。
エンディングノートと遺言書では「法的効力の有無」という大きな違いがあります。
・遺言書には法的効力があります
・エンディングノートには法的効力はありません
二つを混同して遺産相続や後見人のことをエンディングノートに記載した場合、自身の意思が尊重されない可能性があるので注意してください。
ただし、遺言書の法的効力も全ての事項に生じるわけではありません。
基本的に法律上の効力があるものは「財産」「相続」「身上(後見人等)」に関することです。
葬儀に関する希望などは、あくまでも希望として取り扱われるのでこういう内容はエンディングノートを活用しましょう。
「エンディングノートを書く目的をもっと知りたい!」
「エンディングノートを作成するときはどうやって書けばいい?」
そのような方々は、下の記事でエンディングノートについて紹介しています。
エンディングノートを書く目的やメリット、項目ごとに具体例を出して書き方なども紹介しているので参考にしてみてください。
ひとり親なら保険について考えておこう!
ひとり親なら各種保険について考えておいた方がよいでしょう。
親が二人いる場合は、必要に応じてもう一方が働きに出るなどすればよいですが、ひとり親の場合はそうはいきません。
ですので、自分の身に何かあったときのことを想定して、保険についても考えておくようにしましょう。
ひと言で保険といっても、色々な種類の保険があります。
・医療保険
・死亡保険
・学資保険
・収入保障保険
・所得補償保険
掛け金については保障内容によって異なりますが、1,000円台から入れる保険もあります。
経済状況等をよく考えて、必要に応じて加入するようにしましょう。
保険は万一の備えではありますが、複数の保険に加入すればよいというわけではありません。
考えなしに複数の保険に加入すると、後々保険料の支払いで生活苦になる可能性もあるので注意してください。
では、それぞれの保険について、簡単に紹介していきたいと思います。
医療保険
医療保険とは、突然の病気や怪我に備える保険です。
日頃から健康面などに気をつけても、病気などは突然やってくるものです。
仮に長期療養が必要になってしまった場合は、入院費・医療費等で、経済的に大きな負担が生じることになります。
医療保険は、そのような場合に医療費や入院費等を保障してくれるものです。
健康保険等は最低限のものしか保障してくれませんので、万一に備えて医療保険への加入を検討することが大切です。
死亡保険
死亡保険とは、対象となる方が死亡した際に、死亡保険金が支払われるタイプの保険です。
つまり、あなたが亡くなったときに、子どもにお金を残すことができる保険となります。
病気と同じように「死」も突然やってくることがあります。
事故や病気など理由は色々とありますが、このような場合を想定し、死亡保険についても考えておくようにしましょう。
死亡保険に関しては、医療保険に付いていることもあるので、あわせてチェックするようにしましょう。
学資保険
学資保険とは簡単に紹介すると、教育資金を準備するための保険です。
毎月一定の保険料を支払うことで、進学前などに保険金を受け取ることができます。
保険金の受け取り方法はいくつかあります。
・大学入学前に受け取るタイプ
・大学入学前に一時金、在学中に学資年金として毎年受け取るタイプ
・小学校・中学校・高校・大学の入学前に受け取るタイプ
選択する学資保険のタイプや受け取る保険金額によって掛け金は変動しますので、それぞれの家庭事情によって選択するとよいでしょう。
学資保険は「貯蓄型(積み立て型)」と「保障型」があります。
一般的に「貯蓄型(積み立て型)」は戻ってくる割合が100%を超えることが多いです。
つまり、毎月保険料を支払っていても、トータルでみるとプラスになるということです。
ただし、中途解約したり、特約をたくさんつけると戻ってくる割合が100%を下回ることがあります。
特約とは簡単に紹介すると、基本となる保障にプラスして別途保障内容を追加するものです。
「保障型」は戻ってくる割合が100%を下回ることが多いです。
これは、貯蓄型と比べると、万一のときに手厚い保証を受けることができるからです。
例えば、両親が死亡した場合は死亡保険金が支払われるなどの保障があります。
教育資金のみで考えておくのなら「貯蓄型」、手厚い保障と合わせて考えておくなら「保障型」の選択をするといいでしょう。
世の中には、経済的な事情で進学を断念する人もたくさんいます。
子どもの将来を考えて、そのようなことにならないように学資保険の加入も検討してみてはいかがでしょうか。
収入保障保険
収入保障保険とは簡単に紹介すると、死亡保険金を分割(年金形式)で受け取れるタイプの保険です。
一般的に死亡保険金は一括受け取りです。
しかし収入保障保険の場合は毎月の給料のように一定の金額が支払われます。
収入保障とあるので「病気や怪我で収入源が途絶えたときに保障してくれる」と勘違いされる人もいますが
収入保障保険は、残された家族の生活を支えるもので、自身の収入を保障してくれるものではありません。
この点は覚えておくようにしましょう。
また、「収入保障保険」と「死亡保険」は死亡保険金を受け取れる点では同じですが、受け取れる死亡保険金について違いがあります。
死亡保険の場合は、保険適用期間ならいつ亡くなっても受け取れる保険金は同額です。
例えば、死亡保険金2,000万円の契約をしたら、30歳で亡くなっても、60歳で亡くなっても受け取る保険金は2,000万円になります。
収入保障保険は、保険適用期間であっても、亡くなった時期によって受け取れる保険金が変動します。
収入保障保険は毎月受け取る保険金を決めて契約します。
保険金は一生涯支払われるものではありませんので、保険適用期間の長さで受け取る保険金の総額に差が生じることになります。
仮に保険適用期間が60歳だとしたら
30歳で亡くなった場合は30年間15万円を受け取れるので、総額5,400万円の死亡保険金が受け取れます。
50歳で亡くなった場合は10年間15万円を受け取れるので、総額1,800万円の死亡保険金が受け取れます。
このように収入保障保険は年月が経過すると保険金が減少していきます。
収入保障保険は年月が経過すると保険金が減少するため、死亡保険に比べると月々の保険料が割安となっています。
子どもがいくつになっても一定の金額を残したいのであれば「死亡保険」がよいと思いますが、子どもが成人するまでの資金として備えるのであれば「収入保障保険」を選択肢に入れるのもよいと思います。
所得補償保険(就業不能保険)
所得補償保険とは、簡単に紹介すると収入が減ったときに不足分を補ってくれる保険です。
病気や怪我により働けなくなったときに、収入が減ってしまうことがありますが、このようなときに役立つ保険です。
ただし、全ての病気や怪我で保険金がおりるわけではありませんので、この点は加入するときに確認するようにしましょう。
ひとつ前で紹介した「収入保障保険」と「所得補償保険」は名前が似ているので混同する人も沢山います。
しかしこの2つは全くの別物です。
簡単に二つを紹介すると
・所得補償保険は、所得が減ってしまったときにカバーしてくれる保険
・収入保障保険は、死亡したときに残された家族の生活を支えるための保険
となるので、混同しないように気をつけましょう。
また、所得補償保険を調べていると、就業不能保険と目にすることもあると思います。
この2つは細かな点で違いこそありますが、目的は同じで「病気や怪我により働けず、収入が減ったときに補償してくれる」保険です。
・損害保険会社(損保)が提供しているものを「所得補償保険」
・生命保険会社(生保)が提供しているものを「就業不能保険」
と呼ばれていることが多いです。
何かあったときに役立つ保険は色々とあるので、早いうちから備えておくとよいでしょう。
保険のまとめ
保険について考える事は非常に大切です。
しかしあれもこれもと必要以上に加入する必要はありません。
・違う種類の保険に、いくつか加入する
・ひとつの保険で特約をつけて対応する
色々とありますので、自身にあった保険選びをするようにしましょう。
保険に関することは保険会社へ直接問い合わせる方法もありますが、この場合は自社の商品に加入してもらおうと営業されてしまうので、他社の保険と比較するのが難しくなってしまう可能性があります。
ですので保険相談をする際は「ほけんのトータルプロフェッショナル」などを利用するとよいと思います。
「ほけんのトータルプロフェッショナル」では、FP(ファイナンシャルプランナー)に保険に関する無料相談ができ、それぞれの家庭事情や経済状況を見て必要な保険プランを提案してくれます。
保険会社とはまた違うので、無理な営業もなく、複数社の保険商品を比較したり、複数社の保険を組み合わせて契約することなどもできます。
的確なアドバイスをもらえるので、保険に入ることを検討している人などは相談してみてはいかがでしょうか。
また、既に保険に加入されている方でも、保険を見直すことで今より保険料が安くなったり、保障内容を充実させることができることがあります。
「今の保険で本当にいいのかな?」と疑問をお持ちの方も、この機会に相談してみるとよいでしょう。
子育て支援制度について
子どもがいる場合は、子育て支援の一環として「手当」や「助成金」を受けることができます。
中にはひとり親を支援するための制度もあるので、どのような「手当」や「助成金」があるのか確認しておきましょう。
子育て支援の一環として受けられる「手当」や「助成金」は、以下の通りです。
・児童手当
・児童扶養手当
・特別児童扶養手当
・障害児福祉手当
・住宅手当
・児童育成手当
・医療費助成制度
・こども医療費助成
・生活保護
主に上記の手当や助成金を受けることができます。
しかし必ずもらえるものではありません。
中には所得制限があるものや、市区町村によって導入していない場合もあります。
ですので、受けていない手当等があったら、役所のホームページや窓口等で確認するといいでしょう。
また、このほかにも国民年金や国民健康保険の免除・減額、上下水道料金の割引を受けることができる場合もあります。
経済的に余裕が無い場合などは、こうした制度も活用するとよいでしょう。
未婚のひとり親の個人住民税の非課税措置について
以前より離婚や死別等でひとり親になってしまった世帯では「寡婦(寡夫)控除」という所得控除がありましたが、未婚のひとり親の場合は対象外とされていました。
結婚していない(未婚・非婚)ひとり親が知っておきたい個人住民税非課税制度
しかし婚姻暦の有無によって税負担が不公平である、未婚によるひとり親の件数が死別と並ぶ水準に達しているという理由から「未婚のひとり親の個人住民税の非課税措置」が取られました。
この措置が適用されるのは2021年度の住民税(2020年の所得)からとなっています。
対象となるのは、児童扶養手当の支給を受けている未婚のひとり親世帯等で、合計所得金額が135万円以下(年収204万円以下)の場合です。
住民税非課税制度は住民税がかからなくなるほか、以下のように様々なメリットもあります。
たとえば、幼児教育無償化です。
3歳から5歳まではすべての世帯で幼稚園や保育園等の利用料が無料となりますが、住民税非課税世帯になると0歳から2歳の子供も無料となります。
ほかには国民健康保険料の軽減など、非課税世帯になることで優遇される面があります。
税負担は決して小さなものではありませんから、このような制度があることを覚えておきましょう。
まとめ
ひとり親家庭(母子家庭・父子家庭)の人が考えるべき終活について紹介しました。
終活をする上で、葬儀やお墓、遺産や相続税などについて考えることはとても大切です。
しかしひとり親の場合は、それ以上にまずは子どものことを考えてあげましょう。
特に子どもが小さい場合は最重要事項といっても良い位です。
また、ひとり親家庭の場合、子どもが成人を迎えて独立すると一人暮らしになる人も多いと思います。
そうなると今度は一人暮らしの終活について考えるのも大切になってきます。
一人暮らしになったときに考えてほしいのは「孤独死」に関することです。
最近は、近所の方との付き合いも少なくなっているため、発見が遅れてしまうケースも多いです。
ですので、万一に備えて対策などをしておくことが大切です。
下の記事では、一人暮らしの終活でやるべきことなど紹介しています。
「孤独死の対策」や「生前契約」についても紹介しているので、母子家庭・父子家庭でやるべき終活を考えたら、こちらもぜひご覧になってみてください。