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ひとりで子どもを育てていると、「自分に何かあったら、この子はどうなるのか」という不安が、ふとした瞬間に来ます。調べても、児童相談所、児童養護施設、里親、未成年後見人と言葉ばかりが並んで、結局どうなるのかが分かりません。この記事では、実際に何が起きるのか、誰が子どもを引き受けるのか、そして今できるいちばん確実な備えは何かを、順に整理しました。いちばん効くのは「遺言で未成年後見人を指定しておくこと」です。
結論
- 親権者が亡くなっても、もう一方の親が自動的に親権者になるわけではありません
- いちばん確実な備えは、遺言で未成年後見人を指定しておくことです
- 指定がなければ、家庭裁判所が選びます。誰になるかは分かりません
- 子どもはまず児童相談所が保護し、そのうえで行き先が決まります
- 選択肢は親族による養育・里親・児童養護施設の3つが中心です
- きょうだいが離れ離れになる可能性があります
- お金は生命保険の受取人と、誰が管理するかまで決めておきます
目次
- いちばん効く備えは何か
- 実際に何が起きるか
- もう一方の親がいる場合
- 親権はどうなるか
- 預け先の選択肢3つ
- 親族里親・里親・施設
- きょうだいの扱い
- 未成年後見人という制度
- 遺言での指定のしかた
- お金の残し方
- 遺族年金と手当
- 頼みたい人への切り出し方
- 相談できる窓口
- シングルマザーの備えでよく聞かれること
まず結論|遺言で未成年後見人を指定してください
備えは何段階もありますが、効果がいちばん大きく、費用もほとんどかからないのがこれです。
| 指定してある | 指定していない | |
|---|---|---|
| 誰が子どもを守るか | 親が決めた人 | 家庭裁判所が選びます |
| 決まるまでの時間 | 比較的早く進みます | 申し立てから時間がかかります |
| 親族間の話し合い | 不要です | 誰が引き受けるかで揉めることがあります |
| 子どもの生活の変化 | 親の希望に沿いやすい | 読めません |
| 費用 | 自筆なら紙とペンだけです | - |
1枚の紙で、決まり方が変わります
遺言に「未成年後見人として◯◯を指定する」と書けるのは、最後に親権を行う親だけです。ご自身が単独で親権を持っているなら、その指定ができます。書いていなければ、誰になるかは家庭裁判所が決めます。希望を伝える手段がなくなる、ということです。この1点だけでも、今日書く価値があります。
シングルマザーが亡くなったら子どもはどうなる?基本の考え方
まず全体像です。子どもが放り出されるということはありません。法律と制度が順に動きます。ただし「誰が引き受けるか」は、事前の準備によって大きく変わります。
| 何が決まるか | 誰が決めるか | 準備で変わるか |
|---|---|---|
| 当面の安全の確保 | 児童相談所 | 変わりません |
| 親権を誰が持つか | 家庭裁判所 | 遺言の指定が考慮されます |
| 誰が身の回りの世話をするか | 家庭裁判所・児童相談所 | 大きく変わります |
| どこで暮らすか | 児童相談所 | 変わります |
| 財産の管理 | 未成年後見人 | 変わります |
| 学校を続けられるか | - | 預け先の場所によります |
親が亡くなった後、子どもの生活が確保されるまでの流れ
- 周囲が気づき、児童相談所または警察に連絡が入ります
- 児童相談所が一時保護します。まず安全を確保する段階です
- 親族の有無、もう一方の親の状況を確認します
- 引き受けられる親族がいるかを調べます
- 未成年後見人の指定があるか確認します(遺言があればここで効きます)
- 家庭裁判所への申し立て。親権者の変更、または未成年後見人の選任
- 暮らす場所が決まります(親族・里親・施設)
- 学校や手当の手続きを、新しい養育者が行います
一時保護は「施設に入る」ことではありません
一時保護は、行き先が決まるまでの一時的な措置です。そのまま施設で暮らすことになるとは限りません。この段階で親族が名乗り出れば、そちらで暮らす方向で調整されます。そのためにも、「もしものときはこの人に」という話を、生前にしておくことが効いてきます。
もう一方の親がいる場合はどうなる?
| 状況 | どうなるか |
|---|---|
| 離婚して、相手が生存している | 自動的に親権者にはなりません |
| 相手が親権を望んでいる | 家庭裁判所に親権者変更を申し立てます |
| 相手が望んでいない | 未成年後見人を選任する方向になります |
| 相手と連絡が取れない | 未成年後見人の選任になります |
| 相手に問題がある | その事情も考慮されます |
| 相手も亡くなっている | 未成年後見人の選任になります |
| 認知していない父親 | 法律上の父子関係がなければ、親権は関係しません |
親権はどうなるか|自動的に相手に移るわけではありません
ここがいちばん誤解されています
「離婚した父親がいるから、その人のところへ行くのだろう」と思われがちですが、そうとは限りません。親権者が亡くなった場合、もう一方の親が当然に親権者になるという決まりはありません。その方が親権を持つには、家庭裁判所に親権者変更の申し立てをして、認められる必要があります。そして家庭裁判所は「子どもにとってどうか」という観点で判断します。
| 家庭裁判所が見るところ | 内容 |
|---|---|
| これまでの関わり | 養育費の支払いや面会の有無 |
| 生活の環境 | 住まい・収入・健康状態 |
| 子どもの意思 | 年齢に応じて聞かれます |
| これまでの生活との連続性 | 学校や友人関係を変えずに済むか |
| 親からの意思表示 | 遺言や書面に残された希望 |
| ほかに引き受ける人がいるか | 親族の状況 |
希望があるなら、書き残してください
「元夫のところには行かせたくない」「実家の母に見てほしい」。そう考えているなら、その理由とともに書き残してください。法的な拘束力があるわけではありませんが、家庭裁判所の判断材料になります。逆に、何も残していなければ、ご本人の考えは誰にも伝わりません。遺言の付言事項として書くこともできます。
子どもの預け先・生活場所にはどんな選択肢がある?
| 選択肢 | どんな形か | 選ばれやすさ |
|---|---|---|
| 親族が引き取る | 祖父母・おじおばの家で暮らします | 最も優先して検討されます |
| 親族里親 | 親族が里親として養育します | 支援を受けながら育てられます |
| 養育里親 | 血縁のない家庭で暮らします | 家庭的な環境です |
| ファミリーホーム | 小規模で家庭に近い形 | 地域により数が違います |
| 児童養護施設 | 集団生活の施設 | 受け入れ先がない場合に |
| 乳児院 | おおむね2歳未満 | 年齢によります |
| 特別養子縁組 | 法律上の親子になります | 年齢などの要件があります |
いまは「できるだけ家庭的な環境で」が基本の方針です
かつては施設が中心でしたが、現在は「家庭と同じような環境で育てる」ことが優先される方針になっています。まず親族、次に里親、それが難しい場合に施設という順で検討されます。「親がいなくなったら必ず施設」ではありません。ここは安心してよい部分です。
親族による養育・親族里親とは?
| 単純に引き取る | 親族里親になる | |
|---|---|---|
| 手続き | 親権者変更または未成年後見 | 児童相談所を通じて認定を受けます |
| 経済的な支援 | 原則としてありません | 生活費などの支給があります |
| 相談先 | 自分で探すことになります | 児童相談所が支援します |
| 対象になる親族 | - | 祖父母・おじ・おばなど |
| 要件 | - | 研修や調査があります |
| 知られていない度 | - | この制度を知らない方がとても多い |
「引き取ると経済的に無理」とあきらめないでください
祖父母が高齢で年金暮らしの場合、孫を引き取るのは経済的に難しいと考えて名乗り出ないことがあります。けれど親族里親として認定されれば、養育にかかる費用の支給を受けられます。この制度を知らないまま、「うちでは無理だ」と判断してしまう例が実際にあります。頼みたい相手がいるなら、この制度があることも一緒に伝えておいてください。
児童養護施設とは?施設に入る可能性があるケース
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| どんな場所か | 保護者のいない子どもが生活する施設です |
| 対象の年齢 | おおむね2歳から18歳まで |
| 暮らし方 | 近年は小規模化が進んでいます |
| 学校 | 転校になる場合があります |
| 入るのはどんな場合か | 引き受ける親族も里親も見つからない場合 |
| いつまで | 状況により延長される制度もあります |
| その後の支援 | 自立に向けた支援制度があります |
里親制度とは?家庭に近い環境で暮らす選択肢
| 種類 | 特徴 |
|---|---|
| 養育里親 | 一定期間、家庭で預かって育てます |
| 専門里親 | より支援の必要な子どもを対象とします |
| 親族里親 | 親族が里親として育てます |
| 養子縁組里親 | 養子縁組を前提とします |
| ファミリーホーム | 5〜6人を家庭的な環境で育てます |
里親は「養子にする」ことではありません。法律上の親子関係は変わらず、子どもの姓も戸籍も変わりません。ここを誤解して不安になる方がいますが、養子縁組とは別の制度です。
きょうだいが離れ離れになる可能性
あまり語られませんが、実際に起きます
子どもが2人以上いる場合、年齢や受け入れ先の事情によって、別々の場所で暮らすことになる可能性があります。乳児と学童では入る先が違う、里親家庭に2人分の受け入れ枠がないなど、理由はさまざまです。できる限り一緒にという方針で調整されますが、必ず実現するとは限りません。
| 分かれやすい場面 | できる備え |
|---|---|
| 年齢差が大きい | まとめて引き受けられる親族を探しておきます |
| 人数が多い | 3人以上だと受け入れ先が限られます |
| 1人に医療的な配慮が要る | 事情を書き残しておきます |
| 引き受け手が別々に名乗り出た | 誰に頼みたいかを書き残しておきます |
| - | 遺言で「きょうだいを分けないでほしい」と書けます |
未成年後見人とは?親に代わって子どもを守る制度
親権者がいなくなった未成年の子について、親に代わって身のまわりの世話と財産の管理を行う人のことです。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 誰がなれるか | 親族・専門家・法人でも構いません |
| 誰が決めるか | 遺言の指定があればその人。なければ家庭裁判所 |
| 何をするか | 住む場所や進学の判断、財産の管理、契約 |
| いつまで | 子どもが成年に達するまで |
| 報酬 | 子どもの財産から支払われる場合があります |
| 監督 | 家庭裁判所へ定期的に報告します |
| 複数人 | 複数を指定することもできます |
未成年後見人を遺言で指定する方法
遺言でしか指定できません
未成年後見人の指定は、遺言でのみ行えます。エンディングノートに書いても、法的な指定にはなりません(希望を伝える意味はあります)。最後に親権を行う人(単独で親権を持っている親)が、遺言で指定できます。
遺言に書く文言の例
遺言者は、遺言者の長女 ◯◯(平成◯年◯月◯日生)の未成年後見人として、次の者を指定する。
住所 ◯◯県◯◯市◯◯町一丁目二番三号
氏名 ◯◯ ◯◯(昭和◯年◯月◯日生)
遺言者との関係 姉
(付言)姉には生前より事情を話し、承諾を得ています。娘が慣れた学校を離れずに済むよう、できる限り現在の住まいの近くで生活させてやってください。
| 書くときの注意 | 内容 |
|---|---|
| 相手の承諾 | 必ず事前に得てください |
| 特定できる書き方 | 住所・氏名・生年月日を書きます |
| 複数の子ども | それぞれについて指定できます |
| 予備の指定 | その人が引き受けられない場合の希望も書けます |
| 財産の管理 | 誰に管理してほしいかも書けます |
| 方式 | 自筆証書なら全文を手書きし、日付と署名押印が必要です |
未成年後見人になった人がすること・できないこと
できること
- 住む場所を決める
- 進学や学校の手続き
- 財産の管理
- 各種契約を代わりに行う
- 手当や年金の請求
- 医療の手続き
負担になること
- 家庭裁判所への定期的な報告
- 財産を1円単位で記録
- 成年になるまで続く
- 自分の財産と分けて管理
- 勝手に使えない
頼む相手には、負担も正直に伝えてください
未成年後見人は子どもの財産を管理し、家庭裁判所に報告する立場になります。「面倒を見てほしい」だけではなく、「記録と報告の仕事が続く」ことも伝えてください。そのうえで引き受けてもらえたなら、それは本当に頼れる人です。知らせずに指定すると、あとで辞退される可能性があります。
今からできる備え|子どものために準備しておきたいこと
- 頼みたい人に話すこれが最初で、いちばん時間がかかります
- 遺言を書く未成年後見人の指定と、財産の行き先。自筆でも構いません
- 生命保険を確認する受取人が誰になっているか、必ず見てください
- 子どもの情報を1枚にまとめる学校・持病・アレルギー・かかりつけ医
- お金の在りかを書く口座・保険・年金の一覧
- 子どもに伝えておく年齢に応じて。「もしものときは◯◯さんを頼りなさい」
お金をどう残すか|生命保険の受取人と管理
| 確認すること | ポイント |
|---|---|
| 受取人は誰か | 離婚前のままになっていることがあります |
| 受取人が子どもの場合 | 未成年のうちは、後見人などが請求します |
| 誰が管理するか | 受け取ったお金を誰が預かるかまで考えます |
| まとまった額を渡す | 使い方を巡って問題になることがあります |
| 金額の目安 | 教育費と生活費を、成年までの年数で考えます |
| 証券の保管場所 | 家族が見つけられる場所に |
| 請求の期限 | 一般に3年です |
受取人が「元配偶者」のままになっていませんか
結婚時に入った保険の受取人を、離婚後も変更していない方が少なくありません。そのままだと、お金は元配偶者に渡ります。子どものために用意したはずのお金が、子どものもとに届かないことになります。いま加入している保険の受取人を、この機会に必ず確認してください。変更は保険会社に連絡するだけで、費用もかかりません。
遺族年金・児童扶養手当は子どもに続くのか
| 制度 | 親が亡くなったあと | 確認先 |
|---|---|---|
| 遺族基礎年金 | 要件を満たせば子に支給される場合があります | 年金事務所・市区町村 |
| 遺族厚生年金 | 加入状況によります | 年金事務所 |
| 児童扶養手当 | 養育する人が受け取れる場合があります | 市区町村 |
| 児童手当 | 養育する人が受け取ります | 市区町村 |
| ひとり親の医療費助成 | 状況により対象が変わります | 市区町村 |
| 就学援助 | 申請できます | 学校・教育委員会 |
| 遺児への奨学金 | 制度があります | 学校・自治体の窓口 |
※ 受給の要件と金額は制度改正や個別の事情によって変わります。必ず年金事務所・市区町村の窓口でご確認ください。
「申請しないともらえない」ものがほとんどです
年金も手当も、自動的には支給されません。誰かが申請しなければ、受け取れないまま時が過ぎます。子どもを引き受ける方が、この制度の存在を知らない可能性もあります。だからこそ、「うちの子はこの手当を受けている」「こういう制度がある」と書き残しておくことが、実際の助けになります。
子どもに伝えておく情報を1枚にまとめる
引き受ける方が最初に困るのは、お金ではなく「この子のこと」を何も知らないことです。次の項目を、紙1枚に書いておいてください。
- 本人の氏名・生年月日・血液型
- 学校名・学年・担任の先生
- 持病・アレルギー・服用している薬
- かかりつけの医療機関
- 予防接種の記録の場所(母子健康手帳)
- 健康保険証の場所
- 受けている手当と、支給されている口座
- 仲の良い友だち、その保護者の連絡先
- 習いごと・部活
- 苦手なこと、不安になりやすい場面
- 好きな食べもの、苦手な食べもの
- 親族の連絡先一覧
この1枚は、法的な効力より実用性が高いものです
遺言や制度の話は大事ですが、実際に子どもを預かった人が翌日から必要になるのは、この情報です。「アレルギーがあると知らずに食べさせてしまった」「学校に連絡できなかった」。こうした小さな困りごとが、いちばん多く起きます。1枚書いて、封筒に入れて、頼みたい人に預けておいてください。
頼みたい人への切り出し方
きょうだいに頼む場合
「重い話でごめん。もし私に何かあったら、この子のことをお願いできないだろうか。
遺言に『未成年後見人はお姉ちゃん』と書いておきたいと思っている。
もちろん、そうならないのがいちばんだけれど、決めておかないと家庭裁判所が決めることになる。
親族里親という制度があって、養育の費用は支援が受けられる。
断ってもらってもまったく構わない。一度考えてもらえないだろうか」
「断ってもいい」を先に言ってください
この話は、頼まれる側にとっても重い話です。その場で断りにくい空気になると、曖昧なまま引き受けたことになり、いざというときに辞退されることがあります。「考える時間を取ってほしい」「断ってもらって構わない」と先に伝えてください。そのうえで引き受けてもらえたなら、その承諾には重みがあります。
相談できる窓口・支援制度
| 窓口 | 相談できること |
|---|---|
| 市区町村の子育て・児童福祉の窓口 | 手当・支援制度の全般 |
| 児童相談所 | 里親制度、子どもの養育に関すること |
| 家庭裁判所 | 未成年後見人の申し立て |
| 法テラス | 遺言や親権の法律相談 |
| 年金事務所 | 遺族年金の要件 |
| 公証役場 | 公正証書遺言の作成 |
| 法務局 | 自筆証書遺言の保管制度 |
| 学校のスクールソーシャルワーカー | 子どもの生活面の相談 |
| ひとり親家庭の支援センター | 自治体により名称が違います |
今すぐできる備えチェックリスト
- 頼みたい人を1人決める
- その人に話し、承諾をもらう
- 遺言を書く(未成年後見人の指定を入れる)
- 遺言の保管場所を決めて、伝える
- 生命保険の受取人を確認する
- 子どもの情報を1枚にまとめる
- お金の在りかを書き出す
- 母子健康手帳・保険証・通帳の場所を伝える
- 親族の連絡先一覧を作る
- 年齢に応じて、子どもにも伝えておく
全部やらなくて構いません。上の3つだけで十分効きます
「頼みたい人を決める・承諾をもらう・遺言に書く」の3つができていれば、もっとも大きな不確実さは取り除けます。残りはあとから足していけます。完璧を目指して何も手をつけないより、今週この3つを進めてください。
シングルマザーの備えでよく聞かれること
- 私が亡くなったら、子どもは施設に入るのですか
- 必ずしもそうではありません。まず親族、次に里親、それが難しい場合に施設という順で検討されます。引き受けられる親族がいれば、そちらが優先されます。
- 離婚した父親のところへ行くことになりますか
- 自動的にはなりません。その方が親権を持つには、家庭裁判所に親権者変更を申し立てて認められる必要があります。子どもにとってどうかという観点で判断されます。
- 元夫のところへは行かせたくありません
- その希望と理由を書き残してください。法的な拘束力はありませんが、家庭裁判所の判断材料になります。あわせて、未成年後見人の指定を遺言に入れておいてください。
- 未成年後見人はどうやって決めるのですか
- 遺言で指定できます。指定がなければ、親族などの申し立てを受けて家庭裁判所が選びます。指定は遺言でしかできません。
- エンディングノートに書いてもよいですか
- 希望を伝える意味はありますが、法的な指定にはなりません。未成年後見人の指定は、遺言でなければ効力がありません。
- 遺言は自分で書いてもよいですか
- 書けます。全文を手書きし、日付と署名、押印が必要です。形式を外すと無効になるので、不安なら公正証書遺言か、法務局の保管制度をご検討ください。
- 頼める親族がいません
- 専門家や法人を未成年後見人に指定することもできます。まずは市区町村の窓口や児童相談所で相談してください。制度の説明を受けられます。
- 親族が引き取ると、生活費はどうなりますか
- 親族里親として認定されれば、養育にかかる費用の支給を受けられます。この制度を知らずに「経済的に無理」とあきらめる例があります。児童相談所に相談してください。
- きょうだい一緒に育ててもらえますか
- できる限り一緒にという方針で調整されます。ただし年齢や受け入れ先の事情で別々になる可能性もあります。希望があれば書き残してください。
- 生命保険の受取人は子どもにしてよいですか
- できます。ただし未成年のうちは後見人などが代わりに請求し、管理することになります。誰が管理するかまで考えておいてください。
- 子どもに話しておいたほうがよいですか
- 年齢に応じて、で構いません。「もしものときは◯◯さんを頼りなさい」と伝えておくだけでも、その子が一人で抱え込まずに済みます。不安をあおる必要はありません。
- 何から始めればよいですか
- 頼みたい人を1人決めて、話すことからです。そのうえで遺言に書く。この2つだけで、いちばん大きな不確実さが減ります。
まとめ|備えることは、子どもの未来を守ること
要点
- もう一方の親が自動的に親権者になるわけではありません
- いちばん効くのは遺言で未成年後見人を指定すること
- 指定がなければ家庭裁判所が決めます
- 選択肢は親族・里親・施設。いまは家庭的な環境が優先されます
- 親族里親なら、養育費用の支援を受けられます
- 生命保険の受取人が元配偶者のままになっていないか確認してください
- 子どもの情報を書いた紙1枚が、実際にはいちばん役に立ちます
この話を考えること自体がつらい、という方は多いはずです。けれど、備えることは不安を大きくする作業ではありません。「もしものときは◯◯さんが見てくれる」と決まっているだけで、日々のふとした不安は、確実に軽くなります。まずは、頼みたい人の顔を1人思い浮かべるところから始めてください。
次に読む
本記事は制度の一般的な説明を目的としたものです。親権や未成年後見の判断は個別の事情によって異なり、手当や年金の要件・金額は制度改正や自治体によって変わります。実際の手続きにあたっては、市区町村の窓口、児童相談所、家庭裁判所、年金事務所、弁護士などにご相談ください。

























