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葬儀を終えて自宅に戻ると、遺骨と遺影を安置する小さな祭壇を組むことになります。これが後飾り祭壇です。「どこに置くのか」「三段のとき、何をどの段に並べるのか」「うちの宗派ではどうするのか」——初めてだと、この3つで必ず迷います。この記事では、置き場所を決める3つの条件、三段・二段・一段それぞれの並べ方、宗派ごとの違い、そして四十九日のあとの片づけ方までを、そのまま真似できる形でまとめました。
この記事の結論
- 置き場所は「仏壇の前か横」「直射日光と湿気を避ける」「手を合わせやすい」の3つで決まります
- 方角に絶対の決まりはありません。安全に置けることのほうが優先されます
- 三段なら上段に遺骨・遺影・位牌、中段に三具足、下段にお供えが基本形です
- 浄土真宗は位牌を用いません。法名軸や過去帳を使います
- 神式は仏式と別物で、仮霊舎(かりみたまや)に神饌と榊を供えます
- 飾る期間は仏式で四十九日まで、神式は五十日祭までが目安です
- 火の始末がいちばん大事です。離れるときは必ず消してください
この記事でわかること
- 置き場所を決める3つの条件
- 後飾り祭壇とは何か
- 誰が用意するのか・費用
- 置く部屋・方角・避けたい場所
- 仏壇がある家・ない家
- 賃貸・狭い部屋での工夫
- 三段・二段の配置例
- 段ごとに何を置くか
- 宗教別・宗派別の違い
- 神式の仮霊舎
- いつまで飾るか
- 処分の方法と再利用
- 毎日のお参りの手順
- よくある失敗7つ
- よくある質問12問
まず結論|置き場所は3つの条件で決まります
細かい作法を調べる前に、この3つだけ押さえてください。ほとんどのご家庭は、これで置き場所が決まります。
| 条件 | 理由 | |
|---|---|---|
| 1 | 仏壇があるなら、その前か横 | お参りの動線がひとつにまとまります |
| 2 | 直射日光・湿気・エアコンの風を避ける | 遺影や供物が傷みます |
| 3 | 家族が毎日通る場所で、手を合わせやすい | 四十九日まで毎日使う場所だからです |
方角より、まず「安全」で選んでください
「北向きがよい」「西向きがよい」といった話がありますが、方角に絶対の決まりはありません。それよりも、ろうそくの火が近くのものに触れないか、人がぶつからないか、地震で倒れないかのほうがはるかに重要です。ここを外さなければ、置き場所で失敗することはありません。
後飾り祭壇とは?葬儀後に自宅に設ける一時的な祭壇
後飾り祭壇は、火葬を終えて自宅に戻ったあと、遺骨・遺影・位牌を安置しておくための一時的な祭壇です。中陰壇(ちゅういんだん)とも呼ばれます。納骨までのあいだ、家族や弔問に来られた方が手を合わせる場所になります。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 別の呼び方 | 中陰壇・後飾り壇・自宅祭壇 |
| いつ組むか | 火葬を終えて帰宅する前、または帰宅後すぐ |
| 誰が組むか | 葬儀社が設置してくれることが多いです |
| 置くもの | 遺骨・遺影・位牌・三具足・お供え |
| いつまで | 仏式は四十九日まで、神式は五十日祭まで |
| そのあと | 片づけて処分するか、返却します |
| 必ず要るか | 義務ではありませんが、置き場所として実用的です |
後飾り祭壇は誰が用意するのか|費用と入手方法
| 入手方法 | 費用の考え方 | 注意点 |
|---|---|---|
| 葬儀社の一式に含まれる | 最も多い形です | 見積書に入っているか確認します |
| 葬儀社から借りる | 貸し出しの場合があります | 四十九日後に返却が必要です |
| 仏具店で買う | 白木の段を購入します | 置く場所の寸法を測ってから |
| 家にあるもので代用 | 小机に白い布をかければ足ります | 安定した台を選びます |
| 組立式のものを使う | 片づけやすい形です | 耐荷重を確認してください |
専用の祭壇でなくても構いません
白木の段がなければ、小さな机や台に白い布をかけるだけで十分です。大切なのは形式ではなく、遺骨と遺影を安定して置け、火の扱いが安全な場所であることです。葬儀社の一式に含まれているかどうかは、見積書の「後飾り」「中陰壇」という項目で確認できます。
後飾り祭壇の配置場所|置く部屋・方角・避けたい場所
| 場所 | 適しているか | 理由 |
|---|---|---|
| 仏壇のある部屋 | 最も適しています | お参りの場所がまとまります |
| 和室・仏間 | 適しています | 落ち着いて手を合わせられます |
| リビングの静かな一角 | 適しています | 仏間がない家では現実的です |
| 寝室 | 差し支えありません | 就寝時は必ず火を消します |
| 玄関 | 避けたい場所です | 人の出入りで落ち着きません |
| 窓際・直射日光の当たる場所 | 避けます | 遺影と供物が傷みます |
| エアコンの風が当たる場所 | 避けます | 火が揺れ、花も早く傷みます |
| 台所・水回りのそば | 避けます | 湿気と油煙の影響があります |
| 通路の真ん中 | 避けます | ぶつかって倒す危険があります |
| 高すぎる棚の上 | 避けます | お供えの上げ下ろしができません |
方角について、よく聞かれること
「北向き」「西向き」がよいとされることがありますが、これは絶対の決まりではありません。宗派や地域によって言われ方も違います。方角を優先して危険な場所に置くほうが、はるかに問題です。菩提寺があり、気になる場合は「お仏壇との位置関係はどうしましょうか」と一言聞けば十分です。
仏壇がある家・ない家での置き方
仏壇がある場合
- 仏壇の前か横に置きます
- 仏壇の正面をふさがないこと
- 扉は開けたままで構いません
- 仏壇の中に遺骨は入れません
- お参りは仏壇→後飾りの順で
仏壇がない場合
- 静かで安定した場所を選びます
- 白い布をかけた台で十分です
- 壁を背にして置くと安定します
- 床置きは避けます
- 四十九日後の置き場所も考えます
仏壇の「真上」「真下」は避けます
二階建てで仏壇の真上に後飾りを置く、あるいは仏壇の下に置く——こうした形は避けられることが多いです。気にしすぎる必要はありませんが、同じ部屋の中で並べて置ける場所があるなら、そちらを選んでください。
賃貸・ワンルーム・子どもやペットがいる家での工夫
| 状況 | 工夫 |
|---|---|
| 置く場所が狭い | 一段でも構いません。小机に白布で足ります |
| ワンルーム | テレビや生活音から少し離した一角に |
| 小さな子どもがいる | 手の届かない高さに。ろうそくは電気式に替えます |
| 猫・犬がいる | 飛び乗れない場所へ。線香は留守中に焚きません |
| 床がやわらかい | 沈んで傾かないよう板を敷きます |
| 地震が心配 | 低い位置に置き、滑り止めを使います |
| 来客が多い | 導線から外し、簡単に手を合わせられる位置に |
電気式のろうそく・線香を使って構いません
小さなお子さんやペットがいるご家庭、火を扱うのが不安なご高齢の方は、電気式のものを使って差し支えありません。これは略式ではなく、安全のための当たり前の判断です。実際、多くの寺院でも勧められています。
後飾り祭壇の飾り方【図解あり】三段・二段の配置例
段数は決まっていません。三段が正式とされることが多いですが、二段や一段でも問題ありません。基本の考え方は共通で、上に行くほど大切なものを置くという並べ方です。
三段の基本配置(正面から見た形)
遺骨 遺影 位牌
中段
花立 香炉 燭台
下段
おりん 線香 お供え 水
| 段数 | 向いている場合 | 並べ方の考え方 |
|---|---|---|
| 三段 | 置く場所に余裕がある | 上・中・下で役割を分けます |
| 二段 | 一般的な広さの部屋 | 上段に遺骨と遺影、下段にその他 |
| 一段 | 場所が限られている | 奥に遺骨と遺影、手前に香炉 |
三段の場合|段ごとに何を置くか
| 段 | 置くもの | 並べ方 |
|---|---|---|
| 上段 | 遺骨(骨箱)・遺影・白木の位牌 | 遺骨を中央に、遺影はその前か横 |
| 中段 | 香炉・燭台・花立(三具足) | 中央に香炉、左に花、右にろうそく |
| 下段 | おりん・線香立て・マッチ消し | 手が届きやすい高さに |
| 下段 | お供え(お水・お茶・ご飯・果物など) | 毎日取り替えるものです |
三具足(みつぐそく)の並べ方
香炉・燭台・花立の3つをまとめて三具足と呼びます。正面から見て、中央が香炉、左が花立、右が燭台が基本です。ろうそくと花を2つずつ用意する場合は五具足といい、中央に香炉、その両側に燭台、いちばん外側に花立を置きます。葬儀社が組んでくれた状態を写真に撮っておくと、掃除のあとに戻せます。
二段・一段の場合の並べ方
| 段数 | 上(奥) | 下(手前) |
|---|---|---|
| 二段 | 遺骨・遺影・位牌 | 三具足とお供え、おりん |
| 一段 | 奥に遺骨・遺影・位牌、手前に香炉と燭台、その手前にお供え | |
一段でも失礼にはあたりません
集合住宅などで場所が取れない場合、一段の台でまったく差し支えありません。大切なのは段数ではなく、遺骨が安定して置かれ、手を合わせられることです。狭い場所に無理やり三段を置いて、ぐらついたり火が近づいたりするほうが問題です。
宗教別の後飾り祭壇の違い
| 仏式 | 神式 | キリスト教式 | |
|---|---|---|---|
| 呼び方 | 後飾り・中陰壇 | 仮霊舎(かりみたまや) | 決まった呼び方はありません |
| 台の色 | 白木または白い布 | 白木(八足台) | 白い布をかけた台 |
| 置くもの | 遺骨・遺影・位牌・三具足 | 遺骨・遺影・霊璽・神饌・榊 | 遺骨・遺影・十字架・花 |
| 火 | 線香とろうそく | 線香は用いません | ろうそく |
| 期間 | 四十九日まで | 五十日祭まで | 追悼ミサや記念式まで |
| お供え | ご飯・水・果物など | 米・水・塩・酒 | 花が中心です |
宗派ごとの違い【仏教各派】
細かな作法は宗派で異なります。ただし、どの宗派でも「間違えたら大変なこと」はほとんどありません。気になる場合は菩提寺に確認してください。
| 宗派 | 位牌 | 特徴 |
|---|---|---|
| 真言宗 | 用います | 三具足を基本とし、丁寧に整えます |
| 曹洞宗・臨済宗 | 用います | 簡素に整える考え方です |
| 浄土宗 | 用います | 三具足が基本です |
| 天台宗 | 用います | 三具足が基本です |
| 日蓮宗 | 用います | ご本尊の扱いを寺院に確認します |
| 浄土真宗 | 用いません | 法名軸や過去帳を使います |
浄土真宗は考え方そのものが違います
浄土真宗では、亡くなった方はすぐに浄土へ生まれるという教えのため、位牌を用いません。代わりに法名軸や過去帳を用います。また、お供えの考え方も他宗派と異なります。ご自身の家の宗派が分からない場合は、葬儀を担当した寺院か、親族に確認してください。
神式の後飾り(仮霊舎)の飾り方
| 置くもの | 説明 |
|---|---|
| 霊璽(れいじ) | 仏式の位牌にあたるものです |
| 遺骨・遺影 | 中央に安置します |
| 榊(さかき) | 左右一対で立てます |
| 神饌(しんせん) | 米・水・塩・酒を供えます |
| 灯明 | ろうそくを用います |
| 線香 | 神式では用いません |
| 期間 | 五十日祭(忌明け)まで |
神式では、拝礼のしかたも仏式と異なります。二礼二拍手一礼が基本ですが、忌中は音を立てない「しのび手」で拍手するのが一般的です。詳しくは神社にご確認ください。
後飾り祭壇はいつまで飾る?片付けるタイミング
| 状況 | 片づける時期 | 補足 |
|---|---|---|
| 仏式・四十九日で納骨する | 四十九日の法要のあと | 最も一般的な形です |
| 仏式・納骨がまだ | 納骨まで置いておいて構いません | 期限はありません |
| 神式 | 五十日祭のあと | — |
| キリスト教式 | 追悼ミサ・記念式のあと | 教派により異なります |
| お墓がまだない | 決まるまで置いて構いません | 数年置く家もあります |
| 手元供養にする | 四十九日を目安に整えます | 置き場所を先に決めます |
「早く片づけなければ」と焦る必要はありません
四十九日はあくまで目安です。納骨先が決まっていない、気持ちの整理がつかない——そのような理由で長く置いておいても、まったく差し支えありません。遺骨を自宅に置いておくことに、法律上の期限もありません。
四十九日までに済ませること
| 時期 | すること |
|---|---|
| 葬儀の直後 | 後飾り祭壇を設置し、遺骨を安置します |
| 1週間以内 | 初七日(繰り上げて行うことが多いです) |
| できるだけ早く | 四十九日法要の日程を寺院と決めます |
| 3〜4週間前 | 参列してもらう方へ案内します |
| 2〜3週間前 | 会食と引き物の手配 |
| 納骨するなら | 石材店・霊園と日程を調整します |
| 納骨するなら | 埋葬許可証を用意します。なくさないでください |
| 本位牌が要る場合 | 2〜3週間かかるので早めに注文します |
| 四十九日の当日 | 白木の位牌から本位牌へ、開眼の供養 |
| 法要のあと | 後飾り祭壇を片づけます |
本位牌の注文を忘れがちです
後飾り祭壇に置かれているのは白木の仮の位牌で、四十九日に本位牌へ替えるのが一般的です。本位牌は文字入れに2〜3週間かかることがあるため、法要の直前に頼むと間に合いません。日程が決まったらすぐ手配してください。浄土真宗では位牌を用いないため、この準備は不要です。
後飾り祭壇の処分方法|ゴミに出してもいい?お焚き上げは必要?
| 方法 | できるか | 補足 |
|---|---|---|
| 葬儀社に引き取ってもらう | 最も簡単です | 貸し出しなら返却します |
| 自治体のごみとして出す | 出せます | 分別のルールに従ってください |
| お焚き上げに出す | できます | 寺院や仏具店で受け付けています |
| 仏具店に相談する | できます | 本位牌の購入時に相談できます |
| そのまま保管する | できます | 使い道がなければ置き場所を取ります |
ごみとして出すことに抵抗があるとき
後飾り祭壇そのものは、魂を入れる対象ではありません。そのため、自治体の分別に従って処分しても差し支えないとされています。それでも気持ちが落ち着かない場合は、白い紙や布に包んで感謝を伝えてから出す、あるいは寺院のお焚き上げに出すという方法があります。白木の位牌は、本位牌に替えたあと寺院に納めるのが一般的です。
後飾り祭壇は再利用できるか
| 使い道 | できるか | 補足 |
|---|---|---|
| 次の不幸のために取っておく | 避ける家が多いです | 縁起を気にする考え方があります |
| お盆の精霊棚として使う | 使う家があります | 地域の慣習によります |
| 仏具の置き台として使う | 使えます | 白布をかけ直します |
| 日用品の棚として使う | おすすめしません | 気持ちの面で無理が出ます |
| 遺骨を置き続ける台にする | 納骨まで使えます | 安定していることが条件です |
後飾り祭壇の線香・ろうそく・お供え物の扱い
| もの | 扱い方 | 注意点 |
|---|---|---|
| 線香 | お参りのときに焚きます | 絶やさない必要はありません |
| ろうそく | お参りのときに灯します | 離れるときは必ず消します |
| お水・お茶 | 毎朝取り替えます | 下げたものは飲んで構いません |
| ご飯(仏飯) | 朝に供え、硬くなる前に下げます | 浄土真宗は考え方が異なります |
| 果物・菓子 | 傷む前に下げます | 下げたあとは家族でいただきます |
| 花 | 枯れる前に取り替えます | とげのある花は避けます |
| いただいた供物 | 並べきれなければ横に置きます | 生ものは早めに下げます |
線香を絶やしてはいけない、は現代では守られていません
かつては「四十九日まで線香を絶やさない」と言われましたが、火災の危険があるため、現在は多くの寺院でも勧められていません。朝と夕方、お参りのときに焚けば十分です。外出時と就寝時は必ず消してください。渦巻き型の長時間用線香を使う場合も、目を離す時間帯には使わないでください。
毎日のお参りの手順
- お水とお茶を新しくする。前日のものは下げます
- ご飯を供える(供える家庭の場合)
- 花の水を替え、枯れた葉を取ります
- ろうそくに火を灯す
- 線香を立て、おりんを鳴らして手を合わせます
- お参りが終わったらろうそくの火を必ず消します
- ご飯は硬くなる前に下げます
- 夕方にもう一度お参りし、最後に火の始末を確認します
毎日きちんとできなくても構いません
仕事や介護で手が回らない日もあります。お参りは義務ではありません。できる日にできる範囲で。むしろ、無理をして続けられなくなるより、水を替えて手を合わせるだけの日があってよいと考えてください。
弔問を受けるときの準備
| 準備すること | ポイント |
|---|---|
| 祭壇の前に座る場所 | 座布団か椅子を1つ用意します |
| 線香とろうそく | すぐ使えるようにしておきます |
| 香典を預かる場所 | 祭壇の脇に小さな盆を置きます |
| 記録 | いただいた方の名前を書き留めます |
| お茶の用意 | 長居させない程度で構いません |
| 祭壇まわりの掃除 | 枯れた花と古い供物を下げておきます |
| 写真や思い出の品 | 横に置くと、話がしやすくなります |
よくある失敗7つと対処
| 起きること | 原因 | 対処 |
|---|---|---|
| 遺影や供物が傷んだ | 直射日光・湿気 | 置き場所を変えます |
| 花がすぐ枯れる | エアコンの風 | 風の当たらない位置へ |
| ろうそくが倒れた | 不安定な台 | 安定した台へ。電気式も検討します |
| ペットが飛び乗った | 高さと場所 | 届かない場所へ移します |
| 並べ方が分からなくなった | 掃除で動かした | 最初に写真を撮っておきます |
| 本位牌が間に合わない | 注文が遅かった | 日程が決まったらすぐ注文します |
| お供えが多すぎて置けない | 弔問が続いた | 横の台に並べて構いません |
よくある質問
- 後飾り祭壇はどこに置けばよいですか
- 仏壇があればその前か横、なければ静かで安定した場所です。直射日光・湿気・エアコンの風が当たる場所は避けてください。
- 方角の決まりはありますか
- 絶対の決まりはありません。北向きや西向きがよいとされることもありますが、安全に置けて手を合わせやすいことのほうが優先されます。
- 三段と二段、どちらが正しいですか
- どちらでも構いません。置く場所の広さで決めてください。一段でも失礼にはあたりません。上に行くほど大切なものを置く、という考え方だけ守れば十分です。
- 仏壇がない場合はどうすればよいですか
- 小さな机や台に白い布をかければ足ります。壁を背にして置くと安定します。床に直接置くのは避けてください。
- 浄土真宗ではどう飾りますか
- 浄土真宗では位牌を用いません。法名軸や過去帳を使い、お供えの考え方も他宗派と異なります。菩提寺に確認するのが確実です。
- 神式の場合は何が違いますか
- 仮霊舎(かりみたまや)と呼び、霊璽・榊・神饌(米・水・塩・酒)を供えます。線香は用いません。期間は五十日祭までです。
- ご飯は毎日供えるのですか
- 供える家庭では毎朝新しく供え、硬くなる前に下げます。下げたものは家族でいただいて構いません。宗派によって考え方が異なります。
- 線香は絶やしてはいけませんか
- 絶やして構いません。火災の危険があるため、現在は絶やさないことを勧められないのが一般的です。外出時と就寝時は必ず消してください。
- いつまで飾ればよいですか
- 仏式は四十九日、神式は五十日祭までが目安です。ただし納骨先が決まっていなければ、それ以降も置いて構いません。法律上の期限はありません。
- 片づけた祭壇はごみに出してよいですか
- 自治体の分別に従って出して差し支えありません。気になる場合は、葬儀社に引き取ってもらうか、寺院のお焚き上げに出す方法があります。
- 白木の位牌はどうしますか
- 四十九日に本位牌へ替え、白木の位牌は寺院に納めるのが一般的です。本位牌は文字入れに2〜3週間かかるため、早めに注文してください。
- 小さな子どもやペットがいます。火が心配です
- 電気式のろうそくや線香を使って構いません。これは略式ではなく、安全のための当然の判断です。置く高さも見直してください。
まとめ|後飾り祭壇は配置よりも「安全に手を合わせられる場所」が大切
この記事の要点
- 置き場所は仏壇の前か横、日光と湿気を避け、手を合わせやすい場所
- 方角に絶対の決まりはありません
- 三段なら上段に遺骨・遺影・位牌、中段に三具足、下段にお供え
- 一段でも失礼にはあたりません
- 浄土真宗は位牌を用いません。神式は線香を用いません
- 期間は四十九日(神式は五十日祭)まで。納骨が済むまで置いても構いません
- 火の始末がいちばん大事。離れるときは必ず消してください
並べ方や方角を細かく気にされる方が多いのですが、後飾り祭壇でいちばん大切なのは、そこではありません。毎日水を替えられること、安全に火を扱えること、家族が自然と足を止められること——四十九日のあいだ無理なく続けられる形であれば、それがいちばん良い置き方です。迷ったときは、葬儀社か菩提寺に一言聞けば、その場で解決します。
次に読む
本記事は一般的な作法を整理したものです。並べ方・期間・お供えの内容・処分の方法は、宗派・地域・寺院の考え方によって異なります。菩提寺がある場合は、そちらの指示を優先してください。ごみとして処分する際は、お住まいの自治体の分別ルールをご確認ください。

























