家族が亡くなったら申請でもらえるお金一覧|遺族年金・葬祭費の期限【2026年度】

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家族が亡くなったあと、国や保険からお金を受け取れる場面はいくつもあります。ただしその多くはこちらから申請しない限り、通知も振り込みもありません。しかも期限があり、短いものは2年で受け取れなくなります。遺族年金・死亡一時金・葬祭費・高額療養費の払い戻しまで、申請でもらえる・戻ってくるお金を2026年度(令和8年度)の額で1枚の一覧にしています。金額と期限は日本年金機構・厚生労働省・協会けんぽの公表内容で確かめています。

結論

  • 遺族が受け取れるお金は申請しないと支払われません
  • 死亡一時金・葬祭費・埋葬料・高額療養費は2年で時効です
  • 遺族年金と未支給年金は5年、生命保険金は3年です
  • 遺族基礎年金は年847,300円+子の加算(令和8年度)
  • 寡婦年金と死亡一時金はどちらか一方しか受け取れません
  • 仕事中・通勤中の死亡なら労災からも給付があります

目次

  1. 申請でもらえるお金の一覧
  2. 期限の短い順に並べると
  3. 遺族基礎年金
  4. 遺族厚生年金
  5. 寡婦年金と死亡一時金
  6. 未支給年金
  7. 葬祭費と埋葬料
  8. 高額療養費・高額介護サービス費
  9. 仕事中・通勤中の死亡(労災)
  10. 生命保険金
  11. 子どもがいる家庭で使える制度
  12. 窓口ごとにまとめて出す
  13. よく聞かれること
  14. 申請の前に確かめること

申請でもらえる・戻ってくるお金の一覧【2026年度】

家族が亡くなったら申請でもらえる・戻ってくるお金の一覧。遺族基礎年金、遺族厚生年金、寡婦年金、死亡一時金、未支給年金、葬祭費、埋葬料、高額療養費、高額介護サービス費、労災の遺族年金と葬祭料、生命保険金の金額と期限
家族が亡くなったら申請でもらえる・戻ってくるお金(2026年度の額)

全部が当てはまる家庭はありません。亡くなった方が入っていた年金と健康保険で、受け取れるものが決まります。会社員だったか自営業だったか、子どもがいるか、亡くなった原因が仕事に関係するか。この3つを確かめると、該当する行がしぼれます。

名前もらえる人金額の目安期限
遺族基礎年金子のある配偶者・子年847,300円+子の加算5年
遺族厚生年金厚生年金に入っていた人の遺族報酬比例部分の4分の35年
寡婦年金国民年金の第1号被保険者だった夫を亡くした妻夫の老齢基礎年金の4分の35年
死亡一時金国民年金を36月以上納めた人の遺族120,000〜320,000円2年
未支給年金生計を同じくしていた家族亡くなった月分までの未受け取り分5年
葬祭費国保・後期高齢者医療の加入者の葬儀を行った人市区町村で異なる2年
埋葬料会社の健康保険の加入者の遺族50,000円2年
高額療養費相続人上限を超えて払った医療費2年
高額介護サービス費相続人など上限を超えて払った介護費2年
遺族(補償)等年金仕事中・通勤中に亡くなった人の遺族給付基礎日額の153〜245日分5年
葬祭料(労災)葬儀を行った人330,000円+給付基礎日額30日分2年
生命保険金受取人契約による3年

期限の短い順に並べると、2年のものから手をつける

年金は5年あるので慌てなくて大丈夫です。先に動くのは期限が2年のものです。葬儀のあとの片付けや相続の話し合いをしているうちに、2年は意外に早く過ぎます。

期限お金数え始め
2年死亡一時金亡くなった日の翌日
2年埋葬料(協会けんぽ)亡くなった日の翌日
2年葬祭費(国保・後期高齢者医療)市区町村の案内で確認(多くは葬儀の翌日)
2年高額療養費診療を受けた月の翌月1日
2年高額介護サービス費サービスを使った月の翌月1日
2年労災の葬祭料亡くなった日の翌日
3年生命保険金契約の約款による
5年遺族年金・寡婦年金・未支給年金支給の理由が生じた日の翌日など
5年労災の遺族(補償)等年金亡くなった日の翌日

高額療養費は月ごとに時効が進みます。入院が長かった場合、早い月の分から順に請求できなくなっていきます。亡くなる前の数か月に医療費がかさんでいたら、ほかより先に確かめてください。

遺族基礎年金|子どものいる配偶者と子が対象

国民年金から出る遺族年金です。受け取れるのは、亡くなった方に生計を維持されていた「子のある配偶者」または「子」です。ここでいう子は、18歳になった年度の3月31日までの子、または20歳未満で障害等級1級・2級の子を指します。子どもがいない配偶者は受け取れません。

区分令和8年度の年額
配偶者(昭和31年4月2日以後生まれ)847,300円+子の加算
配偶者(昭和31年4月1日以前生まれ)844,900円+子の加算
子の加算(1人目・2人目)各243,800円
子の加算(3人目以降)各81,300円

たとえば子ども2人と残された妻なら、847,300円に243,800円を2人分足して年1,334,900円です。生計を維持されていたかどうかは、原則として遺族の年収が850万円未満かで判断します。

亡くなった方の側にも条件があります。保険料を納めた期間と免除期間が、加入期間の3分の2以上あることです。死亡日が令和18年3月末までで65歳未満なら、直近1年間に未納がなければこの条件を満たします。

遺族基礎年金だけを請求する場合の窓口は、住んでいる市区町村の役場です。遺族厚生年金もあわせて請求するなら、年金事務所か街角の年金相談センターに出します。所得が一定以下の場合は、遺族年金生活者支援給付金(令和8年度は月5,620円)が上乗せされることもあります。

遺族厚生年金|会社員・公務員だった人の遺族

亡くなった方が厚生年金に入っていた場合に出る年金です。受け取れる順番は「子のある配偶者・子・子のない配偶者・父母・孫・祖父母」です。子どもがいない妻も受け取れる点が、遺族基礎年金との大きな違いです。夫・父母・祖父母は、亡くなった時点で55歳以上であることが条件で、受け取りは60歳からになります。

額は、亡くなった方の老齢厚生年金のうち報酬比例部分の4分の3です。在職中に亡くなった場合などは、加入期間が300月に満たなくても300月あるものとして計算します。会社員として働き始めて数年の方でも、ある程度の額になるのはこのためです。

中高齢寡婦加算(令和8年度は年635,500円)

夫が亡くなったとき40歳以上65歳未満で、生計を同じくする子がいない妻には、40歳から65歳になるまで年635,500円が遺族厚生年金に加算されます。子がいて遺族基礎年金を受けていた妻も、子が18歳の年度末を過ぎて遺族基礎年金が終わったあとに加算されます。

夫が亡くなったときに30歳未満で子のない妻は、受け取れる期間が5年に限られます。

2028年4月から制度が変わります

2025年に成立した年金制度改正法で、遺族厚生年金の見直しが決まりました。施行は2028年4月の予定です。子のない配偶者は男女とも原則5年の有期給付になり、その代わり5年間の額は今より手厚くなります。中高齢寡婦加算も、施行後に新しく受け取り始める人の分から25年かけて段階的に縮小されます。すでに受け取っている人と、2028年度に40歳以上になる女性は対象外です。

寡婦年金と死亡一時金は、どちらか一方を選ぶ

自営業やフリーランスなど、国民年金の第1号被保険者として保険料を納めていた方が、年金を受け取る前に亡くなった場合の制度です。遺族基礎年金を受け取れる人(子のある配偶者や子)がいないときに、どちらかを受け取れます。

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寡婦年金

第1号被保険者としての納付期間(免除期間を含む)が10年以上ある夫が亡くなり、婚姻期間が10年以上続いていた妻が対象です。事実婚も含みます。夫の第1号被保険者期間で計算した老齢基礎年金の4分の3を、妻が60歳から65歳になるまで受け取れます。夫が老齢基礎年金や障害基礎年金を受けたことがある場合は対象外です。

死亡一時金

第1号被保険者として保険料を納めた月数が36月以上ある方が亡くなったとき、生計を同じくしていた遺族が受け取れます。順番は「配偶者・子・父母・孫・祖父母・兄弟姉妹」です。

保険料を納めた月数死亡一時金の額
36月以上180月未満120,000円
180月以上240月未満145,000円
240月以上300月未満170,000円
300月以上360月未満220,000円
360月以上420月未満270,000円
420月以上320,000円

付加保険料を36月以上納めていた場合は、8,500円が加算されます。半額納付などをしていた月は、納めた割合に応じて数えます。

両方の条件を満たす妻は、どちらか一方を選びます。寡婦年金は60歳から5年間の年金なので、合計額では寡婦年金のほうが多くなる場合が少なくありません。一方で、死亡一時金は亡くなった日の翌日から2年で時効になります。どちらが得かは窓口で試算してもらえるので、期限内に市区町村か年金事務所で相談してください。

未支給年金|亡くなった月の分までは家族が受け取る

年金は後払いです。そのため、年金を受け取っていた方が亡くなると、まだ振り込まれていない分が必ず残ります。亡くなった月の分までを、生計を同じくしていた家族が請求できます。順番は「配偶者・子・父母・孫・祖父母・兄弟姉妹・その他3親等内の親族」です。

請求は「年金受給権者死亡届(報告書)兼 未支給年金・未支払給付金請求書」で、年金を止める手続きと同じ用紙で済みます。時効は5年です。手順は年金受給者の死亡届と未支給年金の記事にまとめています。

葬祭費と埋葬料|入っていた健康保険で名前と額が変わる

葬儀をしたことに対して、健康保険から出るお金です。亡くなった方がどの健康保険に入っていたかで、名前も額も窓口も変わります。

入っていた保険名前額窓口
国民健康保険葬祭費市区町村の条例で決まる市区町村
後期高齢者医療(75歳以上)葬祭費都道府県の広域連合ごとに決まる市区町村
会社の健康保険(協会けんぽ)埋葬料50,000円協会けんぽの支部
会社の健康保険の扶養家族家族埋葬料50,000円協会けんぽの支部

葬祭費の額は全国一律ではありません。同じ県の中でも市町村によって額が違うことがあります。住んでいた市区町村の額は、葬祭費の金額と申請方法から都道府県別の一覧で調べられます。どちらも時効は2年です。

会社の健康保険組合や共済組合では、5万円に上乗せの給付がある場合もあります。勤務先の担当者か、保険証に書かれた組合に問い合わせてください。

高額療養費・高額介護サービス費|払いすぎた分は亡くなったあとも戻る

医療費や介護費の自己負担には、月ごとの上限があります。上限を超えて払った分は、申請すれば戻ってきます。本人が亡くなったあとでも、相続人が請求できます。協会けんぽでは、申請書に相続人の氏名を書いて出す形です。

亡くなる前に入院していた、介護サービスを多く使っていたという場合は、病院や施設の領収書を捨てずに残しておいてください。時効は、医療費が診療を受けた月の翌月1日から2年、介護費がサービスを使った月の翌月1日から2年です。国民健康保険や後期高齢者医療の場合は、市区町村から申請の案内が届くことがあります。届かない場合や相続人が請求する手順は、市区町村の窓口で確かめてください。

医療費と介護費の両方がかかっていた場合は、1年分を合算して上限を超えた分が戻る「高額医療・高額介護合算療養費」もあります。これも時効は2年です。

仕事中・通勤中に亡くなった場合は労災からも出る

亡くなった原因が仕事中や通勤中の事故・病気なら、労災保険の対象です。会社の健康保険の埋葬料ではなく、労災の葬祭料が出ます。

給付内容時効
遺族(補償)等年金給付基礎日額の153日分(遺族1人)〜245日分(4人以上)5年
遺族特別支給金一律300万円5年
遺族(補償)等一時金年金を受けられる遺族がいない場合、給付基礎日額の1000日分5年
葬祭料330,000円+給付基礎日額の30日分(60日分に満たなければ60日分)2年

給付基礎日額は、おおまかに言えば亡くなる直前3か月の賃金を日割りした額です。遺族1人の場合、55歳以上の妻などは175日分になります。2027年4月からは、夫にだけあった年齢の条件がなくなり、遺族1人の年金は一律175日分に変わります。窓口は勤務先を管轄する労働基準監督署です。

生命保険金は3年|ほかの申請と同時に進める

民間の生命保険も、受取人が請求しない限り支払われません。請求できる期間は多くの契約で3年です。保険証券が見つからない場合でも、生命保険協会の照会制度で契約の有無を調べられます。請求の手順は死亡保険金の請求の記事にあります。

子どもがいる家庭で、あわせて確かめたい制度

ひとり親になった場合は、遺族年金のほかに次のような制度があります。

  • 児童扶養手当(令和8年度の全部支給は第1子で月48,050円)
  • 母子父子寡婦福祉資金貸付金
  • 高等職業訓練促進給付金
  • 自立支援教育訓練給付金

遺族年金を受け取ると、児童扶養手当が止まったり減ったりする場合があります。両方の窓口で、受け取れる額を合わせて確かめてください。子どもの預け先や未成年後見人の決め方はシングルマザーが亡くなった場合の記事にまとめています。

窓口ごとにまとめて出すと、行く回数が減る

申請先は大きく分けて4か所です。同じ窓口のものは1回で済ませると、戸籍や死亡診断書の写しを何度も取らずに済みます。

窓口ごとの申請先

  • 市区町村の役場:遺族基礎年金(基礎だけの場合)・寡婦年金・死亡一時金・葬祭費・高額療養費(国保・後期)・高額介護サービス費
  • 年金事務所・街角の年金相談センター:遺族厚生年金、未支給年金
  • 協会けんぽ・健康保険組合:埋葬料、高額療養費(会社の保険)
  • 労働基準監督署:労災の遺族(補償)等年金、葬祭料

役所での手続きをまとめて受け付ける「おくやみ窓口」を置いている市区町村も増えています。期限のある手続き全体は死亡後の手続き一覧で期限順に確かめられます。

遺族がもらえるお金でよく聞かれること

何もしなくても、そのうち通知が来ますか
来ないものがほとんどです。国民健康保険の高額療養費のように案内が届くものもありますが、遺族年金や死亡一時金は自分で請求します。
2年を過ぎてしまったら、もう受け取れませんか
時効を過ぎたものは原則として受け取れません。ただし年金は5年あるので、2年を過ぎていても遺族年金や未支給年金は間に合うことがあります。
遺族基礎年金と遺族厚生年金は両方もらえますか
条件を満たせば両方受け取れます。会社員だった夫を亡くし、子どもがいる妻はその代表例です。
子どもがいない妻は、遺族年金をもらえませんか
遺族基礎年金は受け取れませんが、夫が厚生年金に入っていれば遺族厚生年金は受け取れます。40歳以上なら中高齢寡婦加算もつきます。
相続放棄をしても受け取れますか
遺族年金・未支給年金・死亡一時金は法律で遺族に支払われるお金です。相続放棄をしても受け取れます。一方で高額療養費の払い戻しは相続人が請求するお金です。相続放棄を考えている場合は、受け取る前に専門家に相談してください。
どこから手をつければいいですか
年金を受け取っていた方なら、年金を止める手続きと一緒に未支給年金を請求するのが早道です。そのうえで、2年で時効になる葬祭費・埋葬料・死亡一時金を先に済ませてください。

申請の前に確かめておくこと

受け取れるかどうかは、亡くなった方の加入していた年金と健康保険でほぼ決まります。年金手帳か基礎年金番号通知書・保険証・勤務先の名前を手元にそろえて窓口に行くと、その場で該当する給付を教えてもらえます。

この記事の額は2026年度(令和8年度)のものです。年金の額は毎年4月に改定されます。遺族厚生年金は2028年4月、労災の遺族年金は2027年4月に制度が変わることも決まっています。手続きの時点の額と条件は、窓口で確かめてください。

本記事は、日本年金機構・厚生労働省・全国健康保険協会が公表している2026年10月時点の情報をもとに、一般的な内容を整理したものです。年金の額は令和8年度の額で、毎年改定されます。受け取れるかどうかは、亡くなった方の加入記録や遺族の状況によって変わります。実際の手続きでは、市区町村・年金事務所・加入していた健康保険・労働基準監督署の案内を確かめてください。相続や税金に関わる判断は、税理士・司法書士・弁護士などの専門家にご相談ください。

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