死亡届を出しても止まらないもの一覧|自動で消えるものと家族の手続き

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死亡届を出すと、役所の手続きはまとめて片づくと思われがちです。たしかに住民票やマイナンバーカードは自動で消えます。ところが銀行口座・携帯電話・電気やガス・クレジットカードは、家族が連絡するまで契約が残ります。年金や健康保険のように届け出や返却が要るものもあります。死亡届で止まるもの・届け出るもの・家族が連絡しないと止まらないもの・亡くなったあとも届く税金を、1枚の一覧にしました。

結論

  • 住民票・マイナンバーカード・印鑑登録は死亡届で自動的に消えます
  • 年金はマイナンバーが年金機構にあれば死亡届を原則省略できます
  • 健康保険・介護保険の証は返却が必要です
  • 銀行・携帯・電気ガス水道・カード・NHKは連絡するまで止まりません
  • 住民税・固定資産税は相続人のところへ請求が来ます
  • 準確定申告は4か月以内です

目次

  1. 止まるもの・止まらないものの一覧
  2. 死亡届で自動的に消えるもの
  3. 役所などに届け出・返却がいるもの
  4. 年金は届出を省略できる人がいる
  5. 運転免許証とパスポート
  6. 家族が連絡するまで止まらない契約
  7. 亡くなったあとも届く税金
  8. どの順番で手をつけるか
  9. よく聞かれること
  10. 連絡の前に確かめること

死亡届を出しても止まるもの・止まらないものの一覧

親が亡くなったら死亡届を出しても止まらないものの一覧。自動で止まるもの、届け出・返却がいるもの、家族が連絡するまで続く契約、亡くなったあとも残る税金
死亡届で自動的に止まるものと、家族の手続きが要るもの

大きく分けると4つです。死亡届だけで済むもの・役所などに届け出たり証を返したりするもの・家族が会社に連絡しない限り続く契約・亡くなったあとに届く税金です。家族の負担が大きいのは3つ目で、ここは誰も代わりに知らせてくれません。

分類主なもの家族がすること
死亡届で自動的に消える住民票・マイナンバーカード・印鑑登録原則なし
届け出・返却がいる年金・世帯主・健康保険・介護保険・障害者手帳・パスポート窓口に届け出る、証を返す
連絡するまで続く銀行・携帯電話・電気ガス水道・クレジットカード・サブスク・NHK各社に家族が連絡する
あとから届く税金住民税・固定資産税・所得税(準確定申告)相続人が納める・申告する

死亡届で自動的に消えるもの

死亡届が受理されると、その情報が住んでいた市区町村に届き、住民票は除票になります。家族が別に届け出る必要はありません。

マイナンバーカードも、住民票が消えた時点で自動的に廃止されます。返しに行く必要はなく、相続の手続きが終わるまで保管しておけば足ります。印鑑登録も、死亡によって自動的に廃止されるのが一般的です。ただし印鑑登録証(カード)の返却を求めている市区町村もあるので、住んでいた市区町村の案内を確かめてください。

国民健康保険や後期高齢者医療も、死亡届をもとに資格をなくす処理をしてくれる市区町村が多くあります。それでも手元の資格確認書や保険証は返す必要があります。この点は次の節で書きます。

役所などに届け出・返却がいるもの

ものすること期限・窓口
世帯主変更届世帯主が亡くなり、15歳以上が2人以上残るときに届け出る14日以内・市区町村
健康保険の資格確認書・保険証返す。国保・後期は葬祭費の申請と一緒に出せる市区町村・勤務先
介護保険被保険者証返す。負担割合証や負担限度額認定証も一緒に14日以内・市区町村
身体障害者手帳返すすみやかに・市区町村

世帯主変更届は、残った家族が1人だけのときは要りません。夫婦2人暮らしで夫が亡くなった場合などは、届け出なくても妻が世帯主になります。詳しくは世帯主変更届の記事にあります。

後期高齢者医療の資格確認書は、返却の期限を設けていない市区町村もあります。病院への支払いの精算が済んでから返す形で問題ありません。どれを返し、どれを返さなくてよいかは亡くなった人の保険証の記事で一覧にしています。

年金は「死亡届を省略できる人」と「出す人」がいる

年金を受け取っていた方が亡くなったときは、本来は年金受給権者死亡届を出します。期限は厚生年金が10日以内、国民年金が14日以内です。

ただし日本年金機構にマイナンバーが収録されている方は、原則としてこの届出を省略できます。市区町村に出した死亡届の情報が、住民基本台帳ネットワークを通じて年金機構に伝わるためです。マイナンバーが収録されていない方の分は、年金事務所に届け出ます。

届出が遅れると年金が振り込まれ続け、あとで返すことになる場合があります。また、省略できるのは死亡届だけです。亡くなった月の分までの年金を受け取る未支給年金の請求は、別に必要です。手順は年金受給者の死亡届と未支給年金の記事にまとめています。

運転免許証とパスポートは扱いが違う

運転免許証は、家族に返納する義務はありません。警視庁もそう案内しています。ただ、有効期限が残っていると更新の連絡書が届くことがあります。止めたい場合は、警察署や運転免許センターで手続きができます。亡くなった方の免許証、死亡が分かる書類(死亡診断書の写しや住民票の除票)、手続きに行く人の本人確認書類を持っていきます。手数料はかかりません。

パスポートは、名義人が亡くなった時点で旅券法により効力を失います。パスポートセンターでは、死亡が分かる戸籍謄本などと一緒に届け出るよう案内しています。有効期間がすでに切れているパスポートなら、死亡が分かる書類は要りません。

家族が連絡するまで止まらない契約

ここがいちばん抜けやすいところです。会社やサービスには役所から連絡が行きません。家族が知らせない限り、契約は続きます。

契約どうなるか詳しい手順
銀行口座金融機関に連絡した時点で入出金が止まる相続の手続きへ進む
携帯電話連絡するまで契約が残る。解約か家族が引き継ぐ携帯の解約と承継
電気・ガス・水道連絡するまで契約が残る。解約か名義変更公共料金の名義変更
クレジットカードカード会社に連絡して解約するカードの解約手続き
サブスクカードを止めても解約にはならないサブスクの探し方と解約
NHK受信契約電話で解約の手続きをするNHKふれあいセンター
交通系ICカード・電子マネー残高の払い戻しができるSuicaの払い戻し

銀行は、連絡と同時に口座の取引が制限されます。公共料金の引き落としがその口座からされている場合、先に公共料金の名義や引き落とし口座を変えておくと、電気やガスが止まる心配がありません。家に住み続ける家族がいるときは、順番に気をつけてください。

携帯電話の解約では、亡くなったことが分かる書類(死亡診断書の写しや会葬礼状など)と、手続きに行く人の本人確認書類を求められるのが一般的です。解約しても、その月の基本料金は日割りにならない会社があります。

亡くなったあとも届く税金

税金は、亡くなったからといって請求が止まるわけではありません。相続人のところへ届きます。

税金考え方すること
住民税1月1日に住んでいた人に、その年度分がかかる1月2日以降に亡くなった場合、相続人が納める
固定資産税1月1日時点の名義人に課税される相続人代表者指定届を出して、通知を受け取る人を決める
所得税(準確定申告)1月1日から亡くなった日までの所得相続を知った日の翌日から4か月以内に申告

固定資産税は、相続登記が終わるまで相続人全員が納める立場になります。年内に相続登記を済ませれば、翌年度からは新しい名義人に通知が届きます。相続を放棄する場合は、家庭裁判所の相続放棄申述受理通知書の写しを市区町村に出します。放棄するかどうかの期限は3か月なので、相続放棄の手続きを先に確かめてください。

どの順番で手をつけるか

手をつける順番

  1. 死亡届(7日以内)を出すと、住民票とマイナンバーカードは片づく
  2. 年金の届出が要るかを確かめる(マイナンバーが年金機構にあれば原則省略)
  3. 世帯主変更届・介護保険の届出(14日以内)
  4. 公共料金の名義や引き落とし口座を変える
  5. 銀行に連絡する
  6. 携帯電話・カード・サブスク・NHKを解約する
  7. 準確定申告(4か月以内)と税金の通知の受け取り先を決める

期限のある手続きを全体で見たいときは死亡後の手続き一覧を、申請すると受け取れるお金は申請でもらえるお金の一覧をあわせて見てください。

死亡届で止まらないものについてよく聞かれること

死亡届を出せば、銀行口座も凍結されますか
死亡届の情報が役所から銀行へ伝わるわけではありません。全国銀行協会は、取引先の金融機関に連絡すると、その時点で取引が制限されると案内しています。
マイナンバーカードは返さないといけませんか
返す必要はありません。死亡届で自動的に廃止されます。相続の手続きで番号を確かめることがあるので、手続きが終わるまで保管しておくと安心です。
運転免許証を返さないと罰則はありますか
家族に返納の義務はありません。更新の通知を止めたいときだけ手続きをすれば足ります。
年金の死亡届を出し忘れました
マイナンバーが年金機構に収録されていれば、原則として死亡届は省略されています。収録されていない場合は、気づいた時点で年金事務所に連絡してください。受け取りすぎた年金は返すことになります。
携帯電話は、すぐに解約したほうがいいですか
亡くなった方のスマートフォンに、ネット銀行やサブスクの手がかりが残っていることがあります。解約の前に、端末とメールの中身を確かめてください。番号を残したい場合は、家族が引き継ぐ手続きもあります。
固定資産税の通知は誰に届きますか
1月1日時点の名義人あてに届きます。亡くなった方の名義のままなら、相続人代表者指定届で受け取る人を決めます。

連絡の前に確かめておくこと

連絡先の多くは、亡くなった方の通帳の引き落とし欄とクレジットカードの明細から分かります。電気・ガス・携帯・サブスクは毎月の引き落としとして記帳されているので、ここを見れば連絡する先の一覧がほぼできあがります。

自動で止まる範囲や返却の期限は、市区町村によって違う場合があります。住んでいた市区町村に「おくやみ窓口」があれば、役所の手続きをまとめて案内してもらえます。

本記事は、日本年金機構・全国銀行協会・警視庁・国税庁・各市区町村などが公表している2026年10月時点の情報をもとに、一般的な内容を整理したものです。死亡届をもとに自動で処理される範囲や、証の返却の期限・方法は、市区町村によって異なる場合があります。各社の解約手続きの内容も変わることがあります。実際の手続きでは、住んでいた市区町村や各社の案内を確かめてください。相続や税金に関わる判断は、税理士・司法書士・弁護士などの専門家にご相談ください。

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