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車庫に残された車。これも名義を変えないといけないのだろうかと、ふと気づく方が多い遺品です。答えは「はい、変えます」。しかも原則15日以内という、思いのほか短い期限があります。ただし、あわてる必要はありません。実際に困るのは期限そのものではなく、普通自動車と軽自動車で、行き先も書類も、まったくの別ものだという点です。同じ「車」でも、片方は運輸支局で遺産分割協議書が要り、もう片方は別の団体の窓口で協議書が要りません。ここを取り違えると、書類をそろえてから出直すことになります。この記事では、車検証のどこを最初に見るか、査定額100万円以下で使える簡単な様式、乗らない車を廃車にするときの選び方まで、順に整理します。
この記事の結論
- 名義変更の期限は原則15日以内です
- 普通自動車と軽自動車では、窓口も書類も違います
- まず車検証の「所有者欄」を見てください
- 所有者がローン会社なら先にそちらへ連絡します
- 査定額100万円以下なら、相続人一人でも申請できます
- 軽自動車は遺産分割協議書が要りません
- 乗らないなら廃車(抹消登録)という選択もあります
- 相続放棄を考えているなら、車に手をつけないでください
この記事でわかること
- まず結論|普通車と軽は別もの
- 15日以内という期限の意味
- 最初に見るのは車検証の所有者欄
- 所有者がローン会社の場合
- 普通車と軽の違い早見表
- 普通自動車に必要なもの
- 査定額100万円以下の簡単な様式
- 申立書の使い方と注意点
- 軽自動車の手続き
- 窓口はどこにあるか
- 車庫証明が要る場合・要らない場合
- ナンバーが変わるとき
- 自賠責保険の名義変更
- 任意保険の等級は引き継げるか
- 乗らないなら廃車という選択
- 一時抹消と永久抹消の違い
- 自動車税は4月1日で決まる
- 相続放棄を考えているなら
- 相続税では車も財産
- よくある質問
- まとめ
まず結論|普通自動車と軽自動車は、まったく別の手続きです
車の名義変更でつまずく方の多くが、同じ手続きだと思って調べ始めます。そして途中で話がかみ合わなくなります。最初に、ここだけははっきりさせておいてください。
普通自動車は「移転登録」。運輸支局で行い、遺産分割協議書が要ります。相続人全員の印鑑証明も必要です。
軽自動車は「自動車検査証記入申請」。軽自動車検査協会で行い、遺産分割協議書は要りません。認印で足りる場面がほとんどです。この差は、手続きにかかる日数にそのまま表れます。
| 普通自動車 | 軽自動車 | |
|---|---|---|
| 手続きの名前 | 移転登録 | 自動車検査証記入申請 |
| 窓口 | 運輸支局 | 軽自動車検査協会 |
| 遺産分割協議書 | 必要 | 不要 |
| 印鑑証明書 | 必要 | 不要のことが多い |
| 車庫証明 | 地域により必要 | 地域により届出 |
| 手間 | 大きい | 小さい |
15日以内という期限は、どこから来ているのか
この15日は、道路運送車両法に定められた「移転登録の申請は、事由があった日から15日以内」という規定から来ています。売買で名義を変えるときと同じ規定です。
相続の場合、起点は相続によって所有権を取得した日です。遺産分割で誰が取得するか決まった日、と考えるのが実務的です。亡くなった日から15日、ではありません。ここを誤解して焦る方が多いのですが、話し合いに時間がかかっている段階では、まだ起点が来ていません。
とはいえ、長く放置してよい理由にはなりません。名義が故人のままだと、売ることも、廃車にすることも、保険を切り替えることもできないからです。
先に決めておくと早い
車は、家や預貯金に比べて金額が小さく、もめにくい財産です。だからこそ「車だけ先に決める」という進め方ができます。遺産分割協議書は、車の分だけ先に作っても差し支えありません。
最初に見るのは、車検証の「所有者欄」です
何をおいても、まず車検証を手に取ってください。見るべきは「所有者の氏名又は名称」の欄です。ここに何が書いてあるかで、この先の進み方が決まります。
故人の名前が書いてあれば、通常の相続手続きです。ところがローンで買った車の場合、所有者欄が販売店やローン会社の名前になっていることがあります。この状態を所有権留保といい、故人は「使用者」にすぎません。
| 所有者欄の名前 | 状況 | 最初にすること |
|---|---|---|
| 故人の名前 | 相続財産です | 相続の手続きへ |
| ローン会社・販売店 | 所有権留保 | そちらへ連絡 |
| 家族の名前 | 相続財産ではありません | 手続き不要 |
| リース会社 | リース契約です | 契約先へ連絡 |
車検証は、車内のダッシュボードに入っていることがほとんどです。電子化された車検証(ICタグ付き)の場合は、記載事項の一部が券面に出ていないことがあります。その場合は、専用のアプリや窓口で内容を確認できます。
所有者がローン会社になっている場合
この場合、相続手続きより先に、ローンの残りをどうするかを決めます。順番が逆になると、書類を用意しても手続きが進みません。
ローン会社へ連絡すると、残債の額と、今後の選択肢を案内してもらえます。相続人が引き継いで払い続ける、一括で清算する、車を引き上げてもらう——おおむねこの3つです。残債を清算すると所有権が解除され、そこで初めて名義変更ができるようになります。
ローンが残っている車を勝手に処分しない
所有者欄がローン会社になっている車は、故人の所有物ではありません。売却も廃車もできず、無断で処分すると契約違反になります。必ず先に連絡してください。
普通車と軽の違い【早見表】
手続きを始める前に、自分の車がどちらなのかをはっきりさせてください。見分け方は簡単で、ナンバープレートの色と、車検証の「自動車の種別」の欄で分かります。
そのうえで、必要になるものを並べて比べてみます。差が出るのは、印鑑と戸籍のところです。ここが手続きにかかる日数を決めます。
| 用意するもの | 普通自動車 | 軽自動車 |
|---|---|---|
| 車検証 | 必要 | 必要 |
| 戸籍 | 出生から死亡まで一式 | 関係が分かるもの |
| 遺産分割協議書 | 必要 | 不要 |
| 相続人全員の印鑑証明 | 必要 | 不要 |
| 使う印鑑 | 実印 | 認印でよいことが多い |
| 新所有者の住民票 | 印鑑証明で代用 | 必要 |
| そろえる日数の目安 | 2週間〜1か月 | 数日 |
この差は、兄弟が遠方にいる場合にとくに効いてきます。普通車では全員から印鑑証明を送ってもらう必要があり、それだけで数週間かかることがあります。軽自動車なら、その工程が丸ごと不要です。
車が2台あるなら、軽から片づける
普通車と軽自動車の両方が残されている場合、先に軽自動車の手続きを済ませてしまうと、進んでいる実感が得られます。書類も少なく、1日で終わることがほとんどです。普通車の書類集めは、その間に並行して進めれば無駄がありません。
普通自動車の名義変更に必要なもの
運輸支局へ持っていくものです。印鑑証明書には有効期限があります。先に取ってしまうと、そろえている間に期限が切れることがあるので、最後に取るのが賢明です。
普通自動車の移転登録でそろえるもの
- 車検証(自動車検査証)の原本
- 故人の死亡と相続人全員が分かる戸籍謄本(出生から死亡まで)
- 遺産分割協議書(相続人全員の実印)
- 相続人全員の印鑑証明書(発行から3か月以内)
- 新しい所有者の印鑑証明書
- 申請書(窓口で入手できます)
- 手数料納付書
- 自動車税・環境性能割の申告書
- 車庫証明(保管場所が変わる場合)
- 委任状(代理人が行く場合)
戸籍は、相続登記や預貯金の手続きでも使います。法定相続情報一覧図の写しを法務局で作っておくと、車の手続きでもそのまま使えて、束を持ち歩かずに済みます。
査定額100万円以下なら、簡単な様式で済みます
ここが、この記事でいちばんお伝えしたい部分です。車の査定額が100万円以下であれば、遺産分割協議書を作らずに名義変更ができます。
使うのは「遺産分割協議成立申立書」という書類です。車を取得する相続人が一人で作成し、署名・押印すれば足ります。他の相続人の実印も、印鑑証明書も要りません。
年式の古い車、走行距離の長い車は、査定額が100万円を下回ることが少なくありません。「兄弟の印鑑をもらうのが大変」という場面で、これを知っているかどうかで手間がまるで変わります。
| 遺産分割協議書 | 遺産分割協議成立申立書 | |
|---|---|---|
| 使える条件 | 制限なし | 査定額100万円以下 |
| 署名する人 | 相続人全員 | 取得する一人だけ |
| 印鑑証明書 | 全員分が必要 | 不要 |
| 追加で要るもの | — | 査定額を証明する書面 |
| 手間 | 大きい | 小さい |
申立書を使うときの、注意点
簡単な様式ではありますが、条件が2つあります。
ひとつは査定額を証明する書面が必要だということ。中古車販売店などで発行してもらう査定書や、査定価格が分かる資料を添えます。ここで100万円以下であることを示します。
もうひとつは「協議は成立している」という前提だということです。書式が簡単になるだけで、実際に相続人の間で合意がないまま出してよい書類ではありません。後から「聞いていない」となれば、争いの種になります。ひと言でも確認をとっておいてください。
「言わなくても分かるだろう」が一番危ない
車は日常的に使うものなので、同居していた家族がそのまま乗り続け、名義だけ変えるという進み方をしがちです。他の相続人に伝えないまま進めると、遺産分割全体の信頼を損ないます。金額の大小ではなく、順序の問題です。
軽自動車の手続きは、行き先も書類も別ものです
軽自動車は軽自動車検査協会という別の団体が扱います。運輸支局へ行っても手続きできません。
そして遺産分割協議書が要りません。軽自動車の名義変更は「登録」ではなく「届出」に近い扱いのため、手続きが大幅に簡略化されています。実印も印鑑証明書も、原則として不要です。
軽自動車でそろえるもの
- 車検証(自動車検査証)の原本
- 故人の死亡と、新使用者との関係が分かる戸籍
- 新しい所有者の住民票(またはマイナンバーカードなど)
- 申請依頼書(認印で足りることがほとんど)
- 自動車検査証記入申請書(窓口にあります)
- 軽自動車税の申告書
- ナンバーが変わる場合は、車そのもの
ただし「協議書が要らない」ことと「話し合わなくてよい」ことは別です。軽自動車も相続財産であることに変わりはありません。手続きが簡単なぶん、家族への説明を省かないようにしてください。
窓口はどこにあるか
行き先は新しい所有者の住所を管轄する場所です。故人の住所地ではありません。ここも間違えやすいところです。
| 車種 | 行き先 | 管轄の決まり方 |
|---|---|---|
| 普通自動車 | 運輸支局・自動車検査登録事務所 | 新所有者の住所 |
| 軽自動車 | 軽自動車検査協会の事務所・支所 | 新使用者の住所 |
| 二輪車 | 排気量で窓口が分かれます | — |
窓口は平日の日中しか開いていません。昼休みに受付を止める窓口もあります。1日で終わらせるつもりなら、午前中の早い時間に行くのが確実です。
車庫証明が要る場合・要らない場合
車庫証明(自動車保管場所証明書)は、保管場所が変わるときに必要です。同居の家族が引き継ぎ、置き場所も同じであれば、原則として不要です。
取得先は保管場所を管轄する警察署。申請から交付まで数日かかり、有効期限は発行からおおむね1か月です。名義変更の直前に取るようにしてください。
| 状況 | 車庫証明 |
|---|---|
| 同居の家族が引き継ぎ、置き場所も同じ | 不要 |
| 別居の子が引き継ぐ | 必要 |
| 同じ家でも駐車場を借り替えた | 必要 |
| 軽自動車 | 地域によっては届出のみ |
ナンバーが変わるときは、車を持ち込みます
新しい所有者の住所が別の管轄になると、ナンバープレートが変わります。この場合、書類だけでは終わりません。車そのものを窓口へ持ち込み、その場で付け替えることになります。
つまりその車を運転していく必要があるということです。ところが名義変更前の車は、任意保険が切れていることがあります。保険が切れた車を運転して窓口へ行く——これは避けたい状況です。
保険の確認を先に
故人の任意保険は、亡くなったあとも自動では解約されませんが、契約内容によっては補償の対象外になることがあります。窓口へ車を持ち込む前に、保険会社に「誰が運転してよいか」を確認してください。自賠責だけでは、対物・車両の損害は補償されません。
自賠責保険の名義も変えます
自賠責保険(強制保険)は、車検の期間と連動して掛かっている保険です。名義変更をしても自動では書き換わりません。
手続きは保険証明書に記載された保険会社で行います。車検証の写しと、新しい所有者の情報を持っていけば、その場で名義を変更できます。すぐに事故の補償に関わる部分ではありませんが、放置すると保険金の請求時にもめる原因になります。
任意保険の等級は、引き継げることがあります
自動車保険の等級は、長く無事故で乗ってきた方ほど高くなり、保険料が安くなります。この等級は、一定の親族間であれば引き継げます。
一般に、配偶者、同居の親族が引き継ぎの対象とされています。別居している子は原則として対象外です。ただし条件は保険会社ごとに定められているため、まず契約先へ確認してください。
| 引き継ぐ人 | 一般的な扱い |
|---|---|
| 配偶者 | 引き継げることが多い |
| 同居の子 | 引き継げることが多い |
| 別居の子 | 引き継げないことが多い |
| 同居の親 | 引き継げることが多い |
| 兄弟姉妹(別居) | 引き継げないことが多い |
別居の子は「同居のうちに」
等級の引き継ぎは、手続きのときに同居しているかどうかで判断されるのが一般的です。将来引き継ぐ可能性があるなら、親が元気なうちに保険会社へ条件を確認しておくことが、実質的な終活になります。
もう乗らないなら、廃車という選択があります
相続人の誰も乗らない。置き場所もない。そういう場合は、名義変更をせずに廃車(抹消登録)へ進むこともできます。
ただし抹消登録も、原則として相続人の名義に変えてから行います。故人名義のまま抹消できる取り扱いがある場合もあるため、窓口で確認してください。売却する場合も同様で、買い取り業者に持ち込む前に、名義の話を先にしておくと二度手間になりません。
一時抹消と永久抹消の違い
抹消登録には2種類あります。この違いを知らずに手続きすると、あとで戻せなくなります。
一時抹消登録は、車は残したまま登録だけ消す方法です。しばらく乗らないが、いずれ誰かが使うかもしれない、売る相手を探している——そんなときに使います。あとから登録し直せます。
永久抹消登録は、車を解体したうえで登録を消す方法です。解体してからでないとできず、当然もとには戻せません。リサイクル料金の預託を証明する書類が必要になります。
| 一時抹消登録 | 永久抹消登録 | |
|---|---|---|
| 車の状態 | 残したまま | 解体済み |
| もとに戻せるか | 戻せます | 戻せません |
| 向いている場面 | 売り先を探している | もう手放すと決めた |
| 自動車税 | 翌年度から止まります | 止まります |
| 必要な書類 | 車検証・ナンバー | 解体の記録・リサイクル券 |
自動車税は、4月1日の状態で決まります
自動車税はその年の4月1日時点の所有者に、1年分がまとめて課税されます。年度の途中で名義を変えても、その年の納税義務者は変わりません。
気をつけたいのは納税通知書が故人あてに届き続けることです。名義変更が済んでいなければ、翌年度も故人あてに来ます。納めないと延滞金が付き、車検も通せません。
なお普通自動車を抹消登録すると、残りの月数分の自動車税が還付されます。軽自動車税には、この還付の仕組みがありません。廃車のタイミングを考えるときの判断材料になります。
| 普通自動車 | 軽自動車 | |
|---|---|---|
| 課税の基準日 | 4月1日 | 4月1日 |
| 抹消したときの還付 | 月割で還付されます | 還付はありません |
| 年度途中の名義変更 | 納税義務者は変わりません | 同左 |
相続放棄を考えているなら、車に手をつけないでください
これは、この記事でもっとも重い注意点です。故人に借金があり、相続放棄を検討している段階では、車を売ったり廃車にしたりしてはいけません。
財産を処分する行為は、「相続を承認した」とみなされることがあります。そうなると、あとから借金だけを放棄することはできなくなります。車は換金できる財産なので、この点でとくに注意が必要な遺品です。
名義変更も、乗り続けることも危ない
売却だけではありません。名義を自分に変える、日常的に乗り続ける、勝手に人へ譲る——これらも処分行為と判断される可能性があります。相続放棄の可能性が少しでもあるなら、動かす前に弁護士・司法書士へ相談してください。判断の期限は原則3か月です。
相続税の計算では、車も財産に数えます
相続税がかかるかどうかを計算するとき、車も相続財産に含めます。評価額は、原則として同じ車種・年式・状態のものが売買される価格です。中古車販売店の査定額が、その裏付けになります。
とはいえ、相続税には基礎控除があり、財産の合計がその範囲に収まれば申告は不要です。車1台の金額で結論が変わる場面は多くありません。ただし査定書を取っておくと、名義変更の申立書にも、相続税の計算にも、両方で使えます。
相続税がかかるかどうかを判断する段階では、車も他の財産と一緒に合計します。とはいえ、査定書を取っておけば、名義変更の申立書にも、相続税の計算にも、同じ1枚が使えます。先に1回だけ査定を受けておくと、二度手間になりません。
| 査定書が使える場面 | 使い方 |
|---|---|
| 遺産分割協議成立申立書 | 100万円以下であることの証明 |
| 相続税の計算 | 車の評価額として使います |
| 相続人どうしの話し合い | 「いくらの財産か」の共通の目安 |
| 売却するとき | 金額の参考になります |
車の相続は、金額としては大きくないのに、手続きの種類だけは一人前にあるという、やや割の合わない財産です。だからこそ、できるだけ簡単な道を選ぶのが正解になります。査定額100万円以下の様式、軽自動車の簡略な手続き、廃車という選択肢。どれを使えるかを先に確かめてから動いてください。
故人の車の名義変更について、よくある質問
- 15日を過ぎてしまいました。どうなりますか
- すぐに罰則が科されるわけではありません。ただし名義が故人のままだと、売却・廃車・保険の切り替えができません。気づいた時点で手続きを進めてください。
- 誰が乗るか決まっていません。まず何をしますか
- 車検証の所有者欄を確認し、査定額を調べてください。100万円以下なら、決まったときに一人で申請できます。ローン会社名義なら、先にそちらへ連絡します。
- 軽自動車でも遺産分割協議書は本当に要りませんか
- 原則として不要です。ただし相続関係を示す戸籍は求められます。窓口によって求められる書類が異なることがあるので、行く前に電話で確認すると確実です。
- 査定額はどこで出してもらえますか
- 中古車の販売店や買取店で査定書を発行してもらえます。年式が古い車、走行距離が長い車は、100万円を下回ることが多くあります。
- 名義変更をしないまま乗り続けても大丈夫ですか
- おすすめできません。任意保険の補償が受けられない可能性があり、事故のときに大きな問題になります。相続放棄を検討している場合は、乗ること自体を避けてください。
- 手続きを自分でやるのは難しいですか
- 書類がそろっていれば、窓口で1日で終わることが多い手続きです。ただし平日の日中しか受け付けていません。行政書士やディーラーに代行を頼むこともできます。
- ナンバープレートは必ず変わりますか
- 管轄が変わる場合だけです。同じ管轄内であれば、そのまま使えます。変わる場合は、車を窓口へ持ち込みます。
- 相続人が複数いますが、共有名義にできますか
- できます。ただし、あとで売るときや廃車にするときに全員の関与が必要になります。実務上は一人の名義にまとめるほうが扱いやすくなります。
- 駐車場の契約はどうなりますか
- 賃貸の駐車場は、契約者が亡くなっても自動では解約されません。使わないなら早めに連絡してください。使い続けるなら、名義変更を申し出ます。
- 故人の車を、そのまま買い取り業者に売れますか
- 名義が故人のままでは売れません。先に相続人へ名義を移すか、業者と相談して相続の書類を用意する流れになります。相続放棄の可能性があるうちは売らないでください。
- バイクも同じ手続きですか
- 違います。二輪車は排気量によって窓口が分かれ、書類も別です。原付は市区町村、それ以上は運輸支局などが窓口になります。
- 車検が切れている車でも手続きできますか
- 名義変更や一時抹消はできます。ただし車検切れの車は公道を走れません。ナンバー変更で持ち込みが必要な場合は、積載車での運搬などが必要になります。
まとめ
この記事のまとめ
- 期限は原則15日以内。起点は取得が決まった日です
- 普通車は運輸支局、軽は軽自動車検査協会
- 軽は遺産分割協議書が要りません
- 査定額100万円以下なら、一人で申請できます
- まず車検証の所有者欄を確認してください
- ローン会社名義なら、先に連絡します
- 乗らないなら一時抹消か永久抹消を選びます
- 相続放棄を考えているなら、車に触らないでください
車の相続は、書類の数だけ見ると身構えてしまいます。けれど実際に判断が要るのは、最初の2つだけです。所有者欄は誰か。査定額は100万円を超えるか。この2つが決まれば、進む道は自然に定まります。今日できることは、車検証を手元に出して所有者欄を見ること。そこから始めてください。
次に読む
本記事は、国土交通省・運輸支局・軽自動車検査協会などが公表している情報をもとに、一般的な進め方として整理したものです。必要書類や取り扱いは、車の状態、相続の内容、管轄の窓口によって異なる場合があり、制度も改正されることがあります。実際に手続きをされる際は、管轄の窓口および公式の案内をご確認ください。相続放棄や遺産分割に関する判断は、弁護士・司法書士などの専門家にご相談ください。

























